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序章(探索者スタート編)
第28話 愛莉の正体【愛莉目線】
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愛莉はカード合成の後、明日検証するとして斗枡達と別れたが、斗枡の母親から少し話があるからと2人で出掛けていった。
その後買い物があるからと別々の車で出ていった。
10数分後、近くの喫茶店で私は斗枡君のお母さんの対面に座り、お互いホットを頼んだの。
「愛莉さん、斗枡との今の関係は?包み隠さず話して欲しいの」
「あっはい。ギルドの担当者としてサポートする立場で、二世の方にはそのようなアドバイザーが充てがわれます。ただ、実質的には二世の、私の場合斗枡君の子を身籠るために充てがわれているはずです。以前のセクハラ上司から俺の女になるか、二世と関係を持つ以外は他の男と関係を持つなと言われました。この関係は肉体関係を意味していると思っています。ただ、直感から斗枡君とそうなってはいけないとの思いと、何故か弟がいたら斗枡君のような感じかな?となり今の所男としてではなく、弟として見ています」
「貴女弱みを握られているの?」
「分かりますか・・・」
「この車お母さんのを借りてきたと言っているけど、嘘ね。少なくとも今、お母さんは車の運転なんてできないでしょ?」
「私を身籠った直後にスタンピードで魔物に犯されたようです。今では高価な薬がないと発作を起こし、ギルドから離れると薬が貰えなくなります」
「やはりそうなのね。人身御供なのね。まあそれは良いわ。本題だけど、貴女のお母さんは愛子さんではないかしら?」
「どうして母の名を?」
「さっき聞いた貴女の苗字と、二世の能力の持ち主のようなのでそうだと思ったの。結論から言うと貴女は斗枡と冬奈の腹違いのお姉さんよ」
思わず私は立ちあがり「なっ!」と唸ったの。
周りの視線に大人しく座った。
「いけないと思いこの前出てきた主人の日記を見たの。そこに愛子さんの事が書かれていたわ」
「日記ですか・・・?」
「あの人と愛子さんは主人がラビリンスに入った直ぐに愛し合ったようよ。次のラビリンス遠征でスタンピードが起こり、愛子さんの服や身分証明書が落ちていたので死亡者リストに載ったらしいわ。愛子さんは死んだのだと受け入れ、その後私と出会い結婚して斗枡達が生まれたの。あの人は愛子さんが記憶を取り戻す1年前に帰らぬ人となったの。1度愛子さんがあの人の同級生だったと幼い貴女を連れて線香を上げに来たわ。私の旧姓に変えていたのによく見付けたものよね。ただ、貴女が主人との子だとは言っていなかったのだけども、お互いシングルマザーとして頑張りましょう!となったのよ」
「私の事・・・恨みますか?」
「あの人は・・・貴女のお母さんが亡くなったと思っただけよ。死亡者リストにもあり、遺品まで見させられれば誰でも信じざるを得ないわ。むしろ恨まれるのは私の方よね。貴女のお母さんからしたら、愛した人を寝取った女狐に思うわよね」
「そんな事ありません。母は死亡した事になっていて、戸籍を戻すのを苦労したとは言っていましたが、その、御主人、私の生物学上の父の事は死亡者リストにあったと、踏ん切れたといっていて結婚していた事や名前も教えてくれませんでした」
「お母さんは病院?」
「はい。住まいは賃貸です」
「そう。お母さんが元気になるまで(私の)家に住みなさい。勿論無理強いはしないわ」
私の手を優しく握ってくれた。
顔も声も何もかも違うけど、ついお母さんと言ってしまったの。
ポロポロと涙が溢れたわ。
今日は気持ちを整理するからと後日返事をする事になったの・・・
その後買い物があるからと別々の車で出ていった。
10数分後、近くの喫茶店で私は斗枡君のお母さんの対面に座り、お互いホットを頼んだの。
「愛莉さん、斗枡との今の関係は?包み隠さず話して欲しいの」
「あっはい。ギルドの担当者としてサポートする立場で、二世の方にはそのようなアドバイザーが充てがわれます。ただ、実質的には二世の、私の場合斗枡君の子を身籠るために充てがわれているはずです。以前のセクハラ上司から俺の女になるか、二世と関係を持つ以外は他の男と関係を持つなと言われました。この関係は肉体関係を意味していると思っています。ただ、直感から斗枡君とそうなってはいけないとの思いと、何故か弟がいたら斗枡君のような感じかな?となり今の所男としてではなく、弟として見ています」
「貴女弱みを握られているの?」
「分かりますか・・・」
「この車お母さんのを借りてきたと言っているけど、嘘ね。少なくとも今、お母さんは車の運転なんてできないでしょ?」
「私を身籠った直後にスタンピードで魔物に犯されたようです。今では高価な薬がないと発作を起こし、ギルドから離れると薬が貰えなくなります」
「やはりそうなのね。人身御供なのね。まあそれは良いわ。本題だけど、貴女のお母さんは愛子さんではないかしら?」
「どうして母の名を?」
「さっき聞いた貴女の苗字と、二世の能力の持ち主のようなのでそうだと思ったの。結論から言うと貴女は斗枡と冬奈の腹違いのお姉さんよ」
思わず私は立ちあがり「なっ!」と唸ったの。
周りの視線に大人しく座った。
「いけないと思いこの前出てきた主人の日記を見たの。そこに愛子さんの事が書かれていたわ」
「日記ですか・・・?」
「あの人と愛子さんは主人がラビリンスに入った直ぐに愛し合ったようよ。次のラビリンス遠征でスタンピードが起こり、愛子さんの服や身分証明書が落ちていたので死亡者リストに載ったらしいわ。愛子さんは死んだのだと受け入れ、その後私と出会い結婚して斗枡達が生まれたの。あの人は愛子さんが記憶を取り戻す1年前に帰らぬ人となったの。1度愛子さんがあの人の同級生だったと幼い貴女を連れて線香を上げに来たわ。私の旧姓に変えていたのによく見付けたものよね。ただ、貴女が主人との子だとは言っていなかったのだけども、お互いシングルマザーとして頑張りましょう!となったのよ」
「私の事・・・恨みますか?」
「あの人は・・・貴女のお母さんが亡くなったと思っただけよ。死亡者リストにもあり、遺品まで見させられれば誰でも信じざるを得ないわ。むしろ恨まれるのは私の方よね。貴女のお母さんからしたら、愛した人を寝取った女狐に思うわよね」
「そんな事ありません。母は死亡した事になっていて、戸籍を戻すのを苦労したとは言っていましたが、その、御主人、私の生物学上の父の事は死亡者リストにあったと、踏ん切れたといっていて結婚していた事や名前も教えてくれませんでした」
「お母さんは病院?」
「はい。住まいは賃貸です」
「そう。お母さんが元気になるまで(私の)家に住みなさい。勿論無理強いはしないわ」
私の手を優しく握ってくれた。
顔も声も何もかも違うけど、ついお母さんと言ってしまったの。
ポロポロと涙が溢れたわ。
今日は気持ちを整理するからと後日返事をする事になったの・・・
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