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第1章
第24話 越境
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このまま進めば、夕方か明日の朝には国境を超えそうだった。
その為、アイリーンは焦っていた。
もしも同級生達を発見したら、自分と別れて何処かへ行ってしまうのではないかと。
そう思うと胸が苦しくなる。自分を守ってくれたヒーローだ。
少し、いや、大分抜けているが、基本的に頭も切れるし、思いっきりも良い。いや、IQもかなり高く知識もある。でもガリ勉タイプではない。見た目も悪くない。好みの顔立ちではないが、人は顔ではない。離れたくなかった。結婚していたと言っているから女性慣れしているのか、お姫様抱っこをしていても平然とし、大人の余裕が感じ取れた。でも自分と同い年の見た目だ。顔を見ると胸が苦しくなる。ドキドキする。こんな気持ちになったのは初めてだ!一緒にいると安心するのだ。
レオンはこれは絶対に嫌われた!とかなり落ち込んでいた。何が駄目だったのか?・・・分からない。やはりジェネレーションギャップか?早く同級生を見つけなければ!同級生達と一緒に過ごす方が幸せだろうな!そのように思っていた。そう、アイリーンが1番恐れている事が最善なのだろうと考えていたのだ。
だが、レオンはというと、しがみついているアイリーンの体の柔らかさや体温をしっかり感じていた。アイリーンの事が好きだ。ただ、人としてであり、家族を想う好きだ。今は恋愛のそれではない。
そうこうしていると国境らしき壁?が見えてきた。昼を挟んでから2時間位経過した辺りだっただろうか?
「アイリーン?」
プイっ!・・・
「疲れている所悪いけど、あれは何だと思う?国境かな?お兄さんの事は嫌いで呆れていて話するのも嫌かも分からないけど、確認してくれないかな?」
アイリーンはレオンの声のトーンから、沈んでいると分かり、ハッとなった。
「ご、ごめんなさい。私嫌な子ですよね。」
「どうしたの?アイリーンが嫌な子の訳ないよ?」
「嫌いになりました?」
「嫌いになる訳ないよ。俺はずっとアイリーンの味方だよ。何があってもね。今この世界で唯一信頼出来るのは君だけだよ」
見る角度が違えばかなり臭く、プロポーズに近い事を言っているのだが、勿論レオンはそのようなつもりで言ってはいない。
「うん。私も同じですよ!えっとあれって私も国境だと思います!」
2人共ほっとした。漸く普通に話ができた。お互い疲れや心配等により心が沈んでいたのかな?と思っていた。
そして国境を飛び越えて、アーリバンを後にし、隣の国に入ろうとしていた。何とか無事に隣国に逃げ込めそうだ。
レオンは今一度アイリーンに告げた。
「アイリーン、いよいよ国境を超えるよ。ここからが本番だよ。名前を間違えないようにね」
「はい。レオン。これで当面の危機は脱するんですよね!?」
「流石にひとりひとりの人相書なんて出せないだろうから、あの国なら黒髪黒目の者の括りだろう。でも国が違えば手配書は出せないし、俺達は国境を超える手続きをしないから、黒髪黒目の者が出入りした記録は残らないだろうね。隣の国に出国した形跡が無いから、国内に留まっていると思ってくれると儲けものだよね!」
「レオンはやっぱり凄いですね!私なんか、国境を超える手続きをしないと次の国で不都合がないかな?って思うだけでしたよ」
「まあ、なんとでもなると思うよ。国境での手続きをした人がちゃんとしなかったんじゃ?って言えば良いんじゃないかな?最悪の場合、飛んで逃げれば良いし、町にも正面から入らなくても何とかなるしね」
「確かにそうですよね!」
そうして国境の関所と思われる所を遠目で見つつ、国境を超えたのであった。
その為、アイリーンは焦っていた。
もしも同級生達を発見したら、自分と別れて何処かへ行ってしまうのではないかと。
そう思うと胸が苦しくなる。自分を守ってくれたヒーローだ。
少し、いや、大分抜けているが、基本的に頭も切れるし、思いっきりも良い。いや、IQもかなり高く知識もある。でもガリ勉タイプではない。見た目も悪くない。好みの顔立ちではないが、人は顔ではない。離れたくなかった。結婚していたと言っているから女性慣れしているのか、お姫様抱っこをしていても平然とし、大人の余裕が感じ取れた。でも自分と同い年の見た目だ。顔を見ると胸が苦しくなる。ドキドキする。こんな気持ちになったのは初めてだ!一緒にいると安心するのだ。
レオンはこれは絶対に嫌われた!とかなり落ち込んでいた。何が駄目だったのか?・・・分からない。やはりジェネレーションギャップか?早く同級生を見つけなければ!同級生達と一緒に過ごす方が幸せだろうな!そのように思っていた。そう、アイリーンが1番恐れている事が最善なのだろうと考えていたのだ。
だが、レオンはというと、しがみついているアイリーンの体の柔らかさや体温をしっかり感じていた。アイリーンの事が好きだ。ただ、人としてであり、家族を想う好きだ。今は恋愛のそれではない。
そうこうしていると国境らしき壁?が見えてきた。昼を挟んでから2時間位経過した辺りだっただろうか?
「アイリーン?」
プイっ!・・・
「疲れている所悪いけど、あれは何だと思う?国境かな?お兄さんの事は嫌いで呆れていて話するのも嫌かも分からないけど、確認してくれないかな?」
アイリーンはレオンの声のトーンから、沈んでいると分かり、ハッとなった。
「ご、ごめんなさい。私嫌な子ですよね。」
「どうしたの?アイリーンが嫌な子の訳ないよ?」
「嫌いになりました?」
「嫌いになる訳ないよ。俺はずっとアイリーンの味方だよ。何があってもね。今この世界で唯一信頼出来るのは君だけだよ」
見る角度が違えばかなり臭く、プロポーズに近い事を言っているのだが、勿論レオンはそのようなつもりで言ってはいない。
「うん。私も同じですよ!えっとあれって私も国境だと思います!」
2人共ほっとした。漸く普通に話ができた。お互い疲れや心配等により心が沈んでいたのかな?と思っていた。
そして国境を飛び越えて、アーリバンを後にし、隣の国に入ろうとしていた。何とか無事に隣国に逃げ込めそうだ。
レオンは今一度アイリーンに告げた。
「アイリーン、いよいよ国境を超えるよ。ここからが本番だよ。名前を間違えないようにね」
「はい。レオン。これで当面の危機は脱するんですよね!?」
「流石にひとりひとりの人相書なんて出せないだろうから、あの国なら黒髪黒目の者の括りだろう。でも国が違えば手配書は出せないし、俺達は国境を超える手続きをしないから、黒髪黒目の者が出入りした記録は残らないだろうね。隣の国に出国した形跡が無いから、国内に留まっていると思ってくれると儲けものだよね!」
「レオンはやっぱり凄いですね!私なんか、国境を超える手続きをしないと次の国で不都合がないかな?って思うだけでしたよ」
「まあ、なんとでもなると思うよ。国境での手続きをした人がちゃんとしなかったんじゃ?って言えば良いんじゃないかな?最悪の場合、飛んで逃げれば良いし、町にも正面から入らなくても何とかなるしね」
「確かにそうですよね!」
そうして国境の関所と思われる所を遠目で見つつ、国境を超えたのであった。
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