異世界ロマンはスカイダイビングから！

第４章

リスタート

　当夜は改めて薬の影響を抜けた事を皆に報告をする。
　それと一度失敗し今は妖精の助力の元、失敗の直前に時間遡行していて、それもその妖精の生涯貯めた魔力を使う一度のみでのワンチャンスだったと伝えた。
　そして失敗した時に何が起こったかを知る限りを説明して、当夜の元に残るか去るか選択を迫った。ルナだけはどうしようもない。

　皆頷き当夜を殴り始めた。ドサクサに紛れてキスをする者もいたが、特にシャクラのは強烈で当夜は文字通り吹き飛ばされた。

　シャクラ「ふざけないでよ！もう既に貴方の奥さんなのよ！今、淫魔になっていないし、もうそうなるなる恐れがないのよ。それで十分でしょ！あう」

　最後まで言えなかったようだ。

　皆に求められ一人ひとりキスをし抱きしめる。

　これでこの話は終わりというので当夜は拍子抜けした。

　ただ、呪いは有効の恐れが強く、ルナの２年縛りが終わるまで当夜は性行為をしてはいけないと皆に伝え、皆が残念ながら了承していた。
　セレーシャが一番残念がっていた。年齢的に子供が欲しいと言うのだがー　　
　この世界での出産適齢期に既になっているというのだ。ただ、２年後は早目に子作りをスタートして欲しいと言われ渋々頷いた。２年すれば父親になる覚悟と責任をちゃんと持てるかなと自問自答するが、日本の学生だ。覚悟も責任も現段階で持ちようがあろう筈はない。

　そうして急遽嫁会議が開かれ、当夜を苦しめる事になるので挑発行為を禁止する事とし、ルナをちゃんとした人間にすると誓っていた。その間当夜は一人で風呂に入っていた。

　当夜の体力がかなり弱っており、熱を出していたのだ。最初は薬の影響と思っていたがそうではなかった。
　当夜は嘔吐し風呂場で嘔吐にまみれ気絶したのだ。

　嫁会議が終わるも当夜が中々風呂を出てこないのでおかしいと思ったアモネスとレグナスが、嘔吐し倒れている当夜を見つけ、アモネスが皆を呼びに、レグナスが当夜に水をかけていた。かなりの熱があったからだ。
　そしてルナも発熱し倒れたのだった。

　皆でベッドまで連れていき、寝間着を着せる。
　ケイトは医者を呼びに出掛けて、寝ている医者を無理矢理引っ張ってきたのだ。
　ルナと当夜の症状を見て医者が首を振る。

　首を振ったので打つ手がないと宣告するのかと思いセレーシャとシルフィーが泣いていた。
　当夜とルナは滝のように汗を出し、呼吸も荒い。しまいに全身に発疹が出てきたのだ。

　医者「頭を冷やしてやりなされ。なぜ今ダロア病に掛かっとるんじゃ？この歳で羅漢しとる者は初めて見たわい」

　とケイトに対処療法を説明して帰っていった。

　皆病名を聞いて驚いていた。それは赤子が生後半年～１年で皆患う病気だからだ。

　理由は簡単である。親の免疫がなくなった頃感染してしまう病気なのだが、地球にはない病気の為抗体を持っていない二人が時を同じくして感染し、潜伏期間の後今頃発症したのだった。

　大人になってからの発症例がなく、医者もどうなるか分からないというのであった。
　そして順番を決め、２４時間体制で看病をするのであった。