神獣使いは魔法の使えない魔法使い!〜異世界召喚された魔法使いはヌンチャクの使い手だった!奴隷少女と格闘派魔法使いの異世界成り上がり物語!〜

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第三章 新天地編

第41話 王都

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 流石に大国の王都だけあってこれまで見てきたどの町よりも大きかった。また王都に入る者達の行列はかなり有ったが、ミライは並ばずに正門の横の兵士の詰め所に行くようにと言っていた。この町の出身だというのでアドバイスに従う事にしたのだ。

「ルース様、あの列に並ぶ必要はございませんわ。アルテミスは分かりますよね?詰め所に行ってください。この国がリーナとルーナの事を神獣として扱いますから、我々は特別な存在となるのです」

 ルースがアルテミスを見た。

「はい。ミライの言う通りよ。多分明日は王城に行く事になると思うの。ルース、その、頑張ってね!」
  
「なんだよその頑張って!ってのは」

 ルースは悪態をついたが、ふと思った。ミライの身の上話は聞いた事がないなと。そうか、ここが彼女の出身地かと。

 詰め所に行くのは普通は貴族であり、並ぶのをスキップ出来る。ルース達はかなり注目を浴びていた。高級奴隷を連れているからではなく、リーナの存在だ。ルースがその背に乗っており、時折リーナがじゃれているからだ。

 詰め所に近付くと慌てて兵の一人が中に入り、直ぐに数名が出て来た。

 一人が歩み出てルースと言うよりリーナの前に出てきて片膝を付いた。

「これは神獣様、ようこそおいでくださりました。神獣使い様、この町は初めてでございますでしょうか?」

 アルテミスがルーナを抱き抱えながら歩み出た。

「私がこの子の契約者になります。また見ての通り既にこちらのルース様に降っておりますが、我が友の良き導き手にございます」

「これは失礼しました。このような所ではなく、まず詰め所にお入りください。ささ、お付きの方々も」

 そうやって中に通された。門には国のシンボルとなるマークが有ったが、リーナに似た獣をモチーフにしたシンボルが有った。

 ルースはとりあえずリーナから降りて頭を撫でていた。

「リーナ、ずっと乗せてくれて有難うな。お陰で無事に目的地に来られたよ」

 リーナはワオンと軽く吠えた。

 案内され、中に入ると応接に通された。

「神獣使い様ようこそおいでくださいました。もう宿は決めていらっしゃるのでしょうか?それと奴隷が契約者とは聞いた事がございません」

「いや、宿はこれから探す事になるよ。それとこの子達は訳あって僕らの奴隷になっているけどと言うより、貞操帯として使っているだけだから、奴隷として見ないでやって欲しいんだ。それとお付きの者じゃなく、僕の大事な友なんだ」

「これは失礼しました。おいロハス、神獣様と神獣使い様一行の到着を城に伝え、一行の宿を手配するのだ。最上級の宿を取るのだぞ。失礼ですが神獣使い様達のお名前は?」

「そなたルース様に対し名を聞く前に、名を名乗らぬとは失礼とは思わないのですか?」

「こ、これは失礼しました。私この詰め所を預かりますキャリッジと申します」

「まあまあミライさん。焦っているようだから多目に見てあげましょうよ」

「はい。ルース様。キャリッジと申したな?部屋は2つ取るのですよ!それとこれを」

「これはし、失礼しました。今から王城に行かれますか?」

「この時間ですから明日に致します。私が戻った旨を報告し、明日奴隷商も同席させなさい」

「ミライ、どうしたんだい?」

「ごめんなさい。トニー、私貴方の事を本当に愛しています。明日何があっても私はトニーの妻になると誓うわ」

「いきなりだね。僕もミライを妻にしたいけど、急にどうしたのさ」

「トニー殿、この」

 ミライが手で制した。

「キャリッジさん、それは私が直接話をしたいので、今はどうかお願いします。それより手配は大丈夫ですか?トニー様とルース様に失礼がないように取り計らいなさい」

「はっ!かしこまりましていますございます。それにしても立派な神獣様でございますな」

 焦っているようで舌を噛んでいた。ソフィアは展開についてこれず、ずっとルースの袖を掴んでいた。

 そうこうしていると宿の手配が出来た旨を部下が伝えて来た。

「宿が手配出来ましたので部下に案内させます。それと明日の朝迎えの使者が参ります。王城にて国王陛下に謁見して頂く事になりますので、宜しくお願いします」

「分かりました。ルース様には私から説明をしておきます。そうそう、この子はリーナです。小さい子はルーナです。良い子ですわよ」

「はい。宜しくお願い致します。ささ、宿にて旅の疲れをお取り下さい。本来であれば私がご案内申し上げる次第でございますが、明日の謁見の手配がございますのでご容赦願います」

「承知しておりますから気にしなくて宜しくてよ」

 そうしてトニーとルースは訳のわからぬまま宿に向かうのであった。
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