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第三章 新天地編
第52話 今後の方針
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「そもそも勇者召喚はなぜ行われ、召喚した者に何を求めているのですか?勿論他国の事は推測でしょうが、この国も勇者召喚をしたのでしょ?少なくともこの国の理由を知りたいんです」
ルースの話しぶりに面白くなさそうにしている者もいた。
「本来勇者召喚を行うのは1国につき1名だけだ。勇者召喚が行う事が出来る年と期間が決まっておるのだ。理由は知らぬ。ただ出来るとしか分からぬ。話を理解しやすくする為に茶化して話すからな。召喚出来たら当たりを引いたと思ってくれ。当たりを引くのはタイミングか、運かは分からぬが、我が国は本来の時間に遅れる事2時間弱で当たりを引いたのだ」
誰かが口を挟もうとしたので、国王が手で制した。
「これは一国に勇者を集中させぬ為だ。元々は魔王を討ち滅ぼす為に召喚を行ったが、その後平和になっても勇者召喚を行う事が可能であり、その後の研究で周期的に行え、そのパターンも分かり今に至る。召喚が引き続き行える事は分かったが、理由は誰も知らぬのだ」
「じゃあ止めればよいだろうと思うやもしれぬが、止められぬのだよ。勇者はとてつもない力を持っており、3人揃えば勇者のみで国を滅ぼす力を得るのだ。ハイガスラン国がその例なのだ。あの国は3大公家で国家を運営しておるのだが、各々剣、弓、魔法使いの勇者の末裔だ。そう、勇者3人が元の国を滅ぼし、新たな国を興したのだ。だからあの国は勇者を恐れ、自国で召喚に失敗したら勇者を探し出して殺し、自国で召喚できるまでそれを繰り返しており、召喚直後に奴隷として、年老いて死ぬまで幽閉するのだ。それ程恐れておるのだ。それ故一国に勇者を集中させぬ為に各国で1名の召喚となっておるが、マルダザールはハイガスラン国に滅ぼされようとしており、勇者に一縷の望みを託そうとしたのであろう。これが儂が知る限りの勇者召喚の事実だが、質問はあるか?」
騎士団の団長が手を挙げた。
「儂は勇者殿に聞いておるのだ」
「いえ、質問ではなく、その、我が国が勇者様方をどのように扱おうとしているのかを話し忘れておいでですので、それを指摘しようとしたのです」
「うむ。確かに言っておらぬな。我が国は特に何もせぬ。敵対するならば勿論それ相応の対応をするが、基本的に勇者様方の自由にしてもらえば良い。身分を隠し冒険者として過ごすのも良い。希望するならば爵位と領地を与えるのも良い。その場合は国難の時に力を貸して貰えればそれで良い」
話に有った内容は要するに勇者を一国が独占するとパワーバランスが崩れ、戦争に利用し兼ねないから、その抑止の為にこの国は召喚を行った。敵対行為をしなければこの国では自由にして良いとの事だった。
ルースの話しぶりに面白くなさそうにしている者もいた。
「本来勇者召喚を行うのは1国につき1名だけだ。勇者召喚が行う事が出来る年と期間が決まっておるのだ。理由は知らぬ。ただ出来るとしか分からぬ。話を理解しやすくする為に茶化して話すからな。召喚出来たら当たりを引いたと思ってくれ。当たりを引くのはタイミングか、運かは分からぬが、我が国は本来の時間に遅れる事2時間弱で当たりを引いたのだ」
誰かが口を挟もうとしたので、国王が手で制した。
「これは一国に勇者を集中させぬ為だ。元々は魔王を討ち滅ぼす為に召喚を行ったが、その後平和になっても勇者召喚を行う事が可能であり、その後の研究で周期的に行え、そのパターンも分かり今に至る。召喚が引き続き行える事は分かったが、理由は誰も知らぬのだ」
「じゃあ止めればよいだろうと思うやもしれぬが、止められぬのだよ。勇者はとてつもない力を持っており、3人揃えば勇者のみで国を滅ぼす力を得るのだ。ハイガスラン国がその例なのだ。あの国は3大公家で国家を運営しておるのだが、各々剣、弓、魔法使いの勇者の末裔だ。そう、勇者3人が元の国を滅ぼし、新たな国を興したのだ。だからあの国は勇者を恐れ、自国で召喚に失敗したら勇者を探し出して殺し、自国で召喚できるまでそれを繰り返しており、召喚直後に奴隷として、年老いて死ぬまで幽閉するのだ。それ程恐れておるのだ。それ故一国に勇者を集中させぬ為に各国で1名の召喚となっておるが、マルダザールはハイガスラン国に滅ぼされようとしており、勇者に一縷の望みを託そうとしたのであろう。これが儂が知る限りの勇者召喚の事実だが、質問はあるか?」
騎士団の団長が手を挙げた。
「儂は勇者殿に聞いておるのだ」
「いえ、質問ではなく、その、我が国が勇者様方をどのように扱おうとしているのかを話し忘れておいでですので、それを指摘しようとしたのです」
「うむ。確かに言っておらぬな。我が国は特に何もせぬ。敵対するならば勿論それ相応の対応をするが、基本的に勇者様方の自由にしてもらえば良い。身分を隠し冒険者として過ごすのも良い。希望するならば爵位と領地を与えるのも良い。その場合は国難の時に力を貸して貰えればそれで良い」
話に有った内容は要するに勇者を一国が独占するとパワーバランスが崩れ、戦争に利用し兼ねないから、その抑止の為にこの国は召喚を行った。敵対行為をしなければこの国では自由にして良いとの事だった。
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