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第三章 新天地編
第64話 結論
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皆ため息をついていたので、三郎は少し狼狽えていた。あまり芳しくない結果だったのだろうかと。それとリセと額を合わせる少し前から体に異変を感じていた。心配からなのか?とあまり気にはしていなかったが、段々悪化し冷や汗が出てきた。
そうしていると主席が話してきた。
「三郎様は魔法使いの勇者様の名の通り膨大な量の魔力量を誇ります。ひょっとしたら初代勇者のそれを凌駕するかもでございます」
三郎は良く分からなかった。
「ただ、一つ分かったのは、三郎様は魔力制御があまりできておりません。先程の魔力弾も、私の全魔力を込めたものより大きいのが今できる最小のようです」
「あれが魔力弾なんだ。知らなかったな」
「はい。詠唱なく放つ事が出来ますから、戦闘時には魔法を放つより魔力弾の撃ち合いになる事の方が多くなります。続いて魔法ですが、結論から申し上げますと、一般的に魔法と呼ばれるものは三郎様には使えません。魔道具などに魔力をつぎ込み使うか、スキルなら別です。それとこの先はリセ様の方からお願いします」
突然三郎は体を震わせ、胸が光り出した。かなり苦しそうにして痙攣が始まった。
リセが皆に三郎の体を押さえるように指示をし、慌ててその可憐な唇を三郎の唇に当てた。皆唖然としていたが、リセが手で制していた。
三郎は何となく意識はあった。突然震え出したと思ったら、誰かにキス?をされた。それだに収まらず、舌を絡めてきたので驚いた。だが、目を見開くと、女性が覆いかぶさっているのが分かるし、嫌な気はしなかった。
しかし、次の瞬間舌から何かが吸い出されているのが分かった。震えは止まったが、激痛に襲われ呻くも、数人に体を抑えられており、どうにもならなかった。しかし数分で開放された。
そこにはリセが涎まみれになっていた口を拭い、ハンカチで三郎の口を拭った。
「三郎さん、結論から言うと、このままでは2週間から1ヶ月で死んでしまうわ」
「おいおい、冗談にしては質が悪いぞ!」
紗代子以外は首を横に振った。
「きちんと手を打たなければ早くて2週間、遅くても1ヶ月で魔力暴走によりこの国の大半を巻き込んで爆死します。恐らくこの大陸の何処にいても巻き込まれて運が良くなければ皆が死ぬの。ひょっとしたら三郎さんが大陸の端に行き、反対側にいたら爆発に巻き込まれない可能性も有るけど、望みは薄いわ」
「な、なんだよそれ!?ふざけんなよ」
三郎にはリセが嘘をついていないと分かったのでパニックになり掛けた。
「くそ!ふざけんなよ。なんで死ななきゃならないんだよ!嘘だと言えよ」
「三郎さん、落ち着きなさいよ。あくまで何もし無かったらなんだから。今その兆候が現れたでしょ?ああやって体にたまった精霊力を吸い出して、サラマンダーに与えたの。今はあれで爆発までの時間を伸ばすしかないの。それと三郎さんは多分風の精霊の上位種と契約できると思うの。私は火の中位精霊のサラマンダーと契約をしているけど、それには答えなかったから、サラマンダーより上位の筈なの。私達の試合の時に緑の何かを見たと言う人が何人かいたから、多分風なの。その精霊と契約しなければ爆発は避けられないわ」
「それを伝えるって事は契約さえ出来れば問題ないんだよな?」
「そうよ。でも私では爆発を遅らせるのが精一杯よ」
「それはどうするんだ?」
「後で話すわ」
リセが真っ赤になっていたから、三郎には何となく分かった。
「三郎様、隣国の精霊国家アダマシア国にリセ殿とお行き下さい。そこでリセ殿の師匠から手解きを受けて頂くしか手がございません」
気が付くとそこには国王を始め、トニーとミライ、恐らく国の重鎮が集まっていた。測定器具がどうみても簡単には動かせないものが多く、この部屋に皆が集まるより他なかったのだと感じたのであった。
そうしていると主席が話してきた。
「三郎様は魔法使いの勇者様の名の通り膨大な量の魔力量を誇ります。ひょっとしたら初代勇者のそれを凌駕するかもでございます」
三郎は良く分からなかった。
「ただ、一つ分かったのは、三郎様は魔力制御があまりできておりません。先程の魔力弾も、私の全魔力を込めたものより大きいのが今できる最小のようです」
「あれが魔力弾なんだ。知らなかったな」
「はい。詠唱なく放つ事が出来ますから、戦闘時には魔法を放つより魔力弾の撃ち合いになる事の方が多くなります。続いて魔法ですが、結論から申し上げますと、一般的に魔法と呼ばれるものは三郎様には使えません。魔道具などに魔力をつぎ込み使うか、スキルなら別です。それとこの先はリセ様の方からお願いします」
突然三郎は体を震わせ、胸が光り出した。かなり苦しそうにして痙攣が始まった。
リセが皆に三郎の体を押さえるように指示をし、慌ててその可憐な唇を三郎の唇に当てた。皆唖然としていたが、リセが手で制していた。
三郎は何となく意識はあった。突然震え出したと思ったら、誰かにキス?をされた。それだに収まらず、舌を絡めてきたので驚いた。だが、目を見開くと、女性が覆いかぶさっているのが分かるし、嫌な気はしなかった。
しかし、次の瞬間舌から何かが吸い出されているのが分かった。震えは止まったが、激痛に襲われ呻くも、数人に体を抑えられており、どうにもならなかった。しかし数分で開放された。
そこにはリセが涎まみれになっていた口を拭い、ハンカチで三郎の口を拭った。
「三郎さん、結論から言うと、このままでは2週間から1ヶ月で死んでしまうわ」
「おいおい、冗談にしては質が悪いぞ!」
紗代子以外は首を横に振った。
「きちんと手を打たなければ早くて2週間、遅くても1ヶ月で魔力暴走によりこの国の大半を巻き込んで爆死します。恐らくこの大陸の何処にいても巻き込まれて運が良くなければ皆が死ぬの。ひょっとしたら三郎さんが大陸の端に行き、反対側にいたら爆発に巻き込まれない可能性も有るけど、望みは薄いわ」
「な、なんだよそれ!?ふざけんなよ」
三郎にはリセが嘘をついていないと分かったのでパニックになり掛けた。
「くそ!ふざけんなよ。なんで死ななきゃならないんだよ!嘘だと言えよ」
「三郎さん、落ち着きなさいよ。あくまで何もし無かったらなんだから。今その兆候が現れたでしょ?ああやって体にたまった精霊力を吸い出して、サラマンダーに与えたの。今はあれで爆発までの時間を伸ばすしかないの。それと三郎さんは多分風の精霊の上位種と契約できると思うの。私は火の中位精霊のサラマンダーと契約をしているけど、それには答えなかったから、サラマンダーより上位の筈なの。私達の試合の時に緑の何かを見たと言う人が何人かいたから、多分風なの。その精霊と契約しなければ爆発は避けられないわ」
「それを伝えるって事は契約さえ出来れば問題ないんだよな?」
「そうよ。でも私では爆発を遅らせるのが精一杯よ」
「それはどうするんだ?」
「後で話すわ」
リセが真っ赤になっていたから、三郎には何となく分かった。
「三郎様、隣国の精霊国家アダマシア国にリセ殿とお行き下さい。そこでリセ殿の師匠から手解きを受けて頂くしか手がございません」
気が付くとそこには国王を始め、トニーとミライ、恐らく国の重鎮が集まっていた。測定器具がどうみても簡単には動かせないものが多く、この部屋に皆が集まるより他なかったのだと感じたのであった。
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