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フロベーション
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「あなた、もうお風呂に入る時間よ」
妻の、もういい加減にしてよ、っという苛立しい声が響く。
「……まだ暗いじゃないか。あと五分くらいいいだろう?」
微睡の中にいる俺は、負けじと腹立たし気に返す。何度となく繰り返してきたいつもの情景であった。
そもそも俺に限らず、大半の会社員が似たり寄ったりの朝を迎えていることだろう。
「もぅ、またそんなこと言って。追い炊きしないといけなかったら面倒なのよ?」
わかる? という行間が読み取れた。
「(そう言えば、ガス代がまた値上がりしたんだっけか)――わかったよ。入ればいいんだろ? 入れば」
眉間に皺を刻みつつ、上半身を起こし、ベッドの上にて寝巻を脱ぐ。そこには中年手前の、年相応な身体が、やや地味な水着姿と共に現れる。
「また寝る前から水着を着てたの? ちゃんと下着を履いて寝なさいよ……」
信じられない、と言った妻の表情が一々うっとうしく思えてしまう。
「うるさい。一秒でも長く寝ていたいんだよ。俺は」
文句を吐きつつ寝室を出て、脱衣所兼ガレージへと向かう。
浴槽窓から覗くに、外はまだ薄暗かった。俺は馴れた手つきで必要な物を風呂桶へ入れつつ、
「お前は着替えなくていいのか?」
声を投げた妻は、ラップで巻いたおにぎりと水筒を、こちらへ手渡す。
「あら、言ってなかったかしら? 今日はお休み取ったんだけど」
「そうだったか? まぁいい。行ってくる」
俺は浴室の扉を開け、立ち昇る湯気を割って進む。
四畳半と、平均的な広さの浴室に入る。もっとも、平成に比べたらかなり広いかもしれない。
眼下には、銀色で不銹鋼性の、大人一人が伸び伸びと足を伸ばせる立派な浴槽があり、中は透明なお湯で満たされていた。
妻は一瞬こちらを見て、
「飲み屋とかに寄らず、真っ直ぐに帰ってきなさいよ」
「早く閉めてくれって。出勤できないだろ」
小さく怒鳴りつつ、風呂桶からICカードを取り出す。操作盤近くの機器へ差し込み、全自動のボタンを押す。
ピロリン。
軽い電子音と共に、足元先の壁が静かに割れる。
「いってらっしゃい」
扉向こうの妻の声は、コンベアーが作動していく音で小さく掻き消された。
シュオォォォン。
水平を保った浴槽は漸進的に進みつつ、徐々に速度を上げていく。通路内の空調や明度は当然ながら問題なく、俺は妻が作ってくれたおにぎりを口に運び始める。
パリッ、モグモグ。
巻かれている海苔は、浴槽内の湯気が当たっても、また湿度が高くとも乾燥したままの優れモノであった。時代の要求に応えた、大手食品メーカーの技術の賜物と言えよう。
混ぜ込みおにぎりを食べ終えた頃に、
「――おっ、これはどうも」
「あ、ご無沙汰しています」
いつの間にか隣に通路が出現し、年が近いご近所の旦那さんと並走していた。
「この前の町内運動会以来ですなぁ」
俺と歳は近いが、筋肉はやや引き締まっていた。風呂型運動施設にでも通っているのかと思わせた。
「ですね。いや~、お互い係長になって以降はなかなか出世できませんねぇ」
五分ほど雑談をしている間に、やがて大通路に合流していった。
合わせ鏡のような背景の中、多くの浴槽が、メカニカルかつ無機質に通勤していく。
浴槽の人々は歳も性別もバラバラで、また思い思いに過ごしている様相であった。俺と同じく朝食中であったかと思うと、音楽を聴いたり、小型端末で動画を見たりしている。
――だが、誰一人ゆったりとくつろいでいる人はいなかった。人によっては無理に目を閉じて、足りない睡眠時間を補ったり、あるいは声を張り上げて知り合いと話そうとしていた。
「あっ、私はもうすぐ会社です。それではまた」
歯磨きを始めようとしていた旦那さんに一言告げる。
「えぇ、それではまた」
ヒュオオォォン。
通路が切り替わり、浴槽が徐々に上り坂へと差し掛かる。湯の温度が少し冷めて来たが、これから出勤をすることを思えば丁度いい。
近づいてきた大きな電子扉よりセンサーが照射される。浴槽側面の社員証が読み取られて門が開き、社員専用入口から社内へと導かれる。
所属部署へと運ばれる際、受付近くを通ると、
「あ、係長。おはようございます」
入社二年目の女子社員が小さく頭を下げてくる。浴槽に半身を浸けており、当然だが社員用水着を着用している。
「あぁ、おはよう」
俺は顔も向けずに挨拶だけを返す。
このシステムが浸透し出した当初は、横目で異性の水着を眺めていたこともあったが、今となっては新鮮味が無い所か、お腹いっぱいもいい所だ。
やがて、八時四十五分くらいに部署に入る。浴槽はようやく、終点である俺の席に到着したのだ。
ガッコン。
「おはようございます」
安全ロックの確認後、俺は完全防水情報端末を操作するために腕を動かすと、いくらかお湯が床に飛び散ってしまう。
「おっと」
今日日新入社員くらいしかしないであろうミスを、冒頭から犯してしまう。しかし、排水機能を有した珪藻土フローリングのおかげで、すぐに空気中へと排水される。
「えーっと、まずは昨日の見積書作成の作業から始めるか」
所属する購買兼経理部は、ここしばらくめっきり忙しかった。
「ここの撥水床は一メートルあたり確か……っと、こっちの排水路の工事費用も業者に聞かないと」
その理由はこうだ――、確か十年ほど前だったように思う。技術力の衰勢や人口減少、そして観光収益の低下により、我が国の景気は右肩下がりもいいところであった。
「係長、ここの単価が変わっているのですが?」
「製造単位を減らしてるからだ。よく見ろ」
ある冬の日、どこかの玩具会社が動画共有オンラインサービスにて、当時は衰退しつつあったお風呂の玩具を宣伝し、冗談っぽく風呂文化の再興を訴えたのが、事の発端となった。
「君。悪いけど、この資料を全部PDFにしておいて」
風呂は日本文化の一翼にして、日常生活の根源を支える柱。風呂にこれほど情熱を注いだのは古代ローマ人と日本人くらいでうんたらかんたら、とか。
「係長、営業部二課が最新の水着を人数分だけ発注してほしいと……」
「ったく、自分の部署のことくらい自分でしてくれよ」
そして、海外のある有名な影響者が、動画再生数稼ぎのために取り上げたことで、外国からも注目され始めた。
「お~い。来春の展示会へ出す新しい浴槽スタイルについて、開発にスケジュールを確認しておいて」
医者は入浴によるストレス緩和などの医学的な知見を改めて述べる。評論家は時短生活を求められる現在においてこそ、ゆっくり風呂に浸かる時間がさも大切だ、などと討議し始める。
そして数年前、官民共同で取り組み、空前の風呂ブームが到来してしまう。
「(だからって、身体がふやけるまで入るものじゃないだろうに)っと、あぶない。発注単位を一桁間違えるところだった」
やがて、慌てふためきながらも、何とか大過なく一日を過ごす。
「ふぅ、今日も乗り切ったな」
「係長どうですか? 帰りに珈琲牛乳でも」
「いいねぇ……と、言いたい所だけど」
釘を刺された以上は仕方ないと、浴槽のロックを外し、部下には挨拶もそこそこに家路へつく。
* * *
「おかえりなさい。本当にちゃんと帰ってきたわね。大衆浴場にても行ってるんじゃないかと思ったわ」
「うるせーよ」
ザバァ。
満たされた浴槽から立ち上がると、身体の重さを改めて感じる。
「やれやれ、身体中ぶよぶよだぜ」
「あら、お腹回りじゃなくて?」
「二言、多い」
身体を拭き、バスローブを着衣した俺は、妻が用意してくれた氷菓子を奪うように手に取り、
「っぱぁ~。うめぇっ」
冷たく、甘く、身体と心から、不要な熱を奪う。酒好きな連中には、この甘みがわからんだろうなぁ。
「お疲れ様」
食卓には、もずくの酢の物や、冷や奴が並べられる。前言撤回で、酒が飲めればなぁ、なんて調子よく思ってしまう。
「おう! ……そうそう、今日さ。市の方から連絡があったらしくてよ――」
親世代より上は、風呂にゆっくり浸かりながら、酒を味わうなんてことをしていたらしいけど、俺には想像もできない。
「またお仕事がもらえそうなの?」
「あぁ、今度は大型商業施設の中で――」
ただ、悪い事ばかりじゃない。新しい仕事もドンドン増え、海外からも視察も来ているとのことだ。
「風呂関係の設備や資材を取り扱う俺の会社としては大助かりだよ。これに関しちゃ本当に、入浴文化様々だよ」
妻の、もういい加減にしてよ、っという苛立しい声が響く。
「……まだ暗いじゃないか。あと五分くらいいいだろう?」
微睡の中にいる俺は、負けじと腹立たし気に返す。何度となく繰り返してきたいつもの情景であった。
そもそも俺に限らず、大半の会社員が似たり寄ったりの朝を迎えていることだろう。
「もぅ、またそんなこと言って。追い炊きしないといけなかったら面倒なのよ?」
わかる? という行間が読み取れた。
「(そう言えば、ガス代がまた値上がりしたんだっけか)――わかったよ。入ればいいんだろ? 入れば」
眉間に皺を刻みつつ、上半身を起こし、ベッドの上にて寝巻を脱ぐ。そこには中年手前の、年相応な身体が、やや地味な水着姿と共に現れる。
「また寝る前から水着を着てたの? ちゃんと下着を履いて寝なさいよ……」
信じられない、と言った妻の表情が一々うっとうしく思えてしまう。
「うるさい。一秒でも長く寝ていたいんだよ。俺は」
文句を吐きつつ寝室を出て、脱衣所兼ガレージへと向かう。
浴槽窓から覗くに、外はまだ薄暗かった。俺は馴れた手つきで必要な物を風呂桶へ入れつつ、
「お前は着替えなくていいのか?」
声を投げた妻は、ラップで巻いたおにぎりと水筒を、こちらへ手渡す。
「あら、言ってなかったかしら? 今日はお休み取ったんだけど」
「そうだったか? まぁいい。行ってくる」
俺は浴室の扉を開け、立ち昇る湯気を割って進む。
四畳半と、平均的な広さの浴室に入る。もっとも、平成に比べたらかなり広いかもしれない。
眼下には、銀色で不銹鋼性の、大人一人が伸び伸びと足を伸ばせる立派な浴槽があり、中は透明なお湯で満たされていた。
妻は一瞬こちらを見て、
「飲み屋とかに寄らず、真っ直ぐに帰ってきなさいよ」
「早く閉めてくれって。出勤できないだろ」
小さく怒鳴りつつ、風呂桶からICカードを取り出す。操作盤近くの機器へ差し込み、全自動のボタンを押す。
ピロリン。
軽い電子音と共に、足元先の壁が静かに割れる。
「いってらっしゃい」
扉向こうの妻の声は、コンベアーが作動していく音で小さく掻き消された。
シュオォォォン。
水平を保った浴槽は漸進的に進みつつ、徐々に速度を上げていく。通路内の空調や明度は当然ながら問題なく、俺は妻が作ってくれたおにぎりを口に運び始める。
パリッ、モグモグ。
巻かれている海苔は、浴槽内の湯気が当たっても、また湿度が高くとも乾燥したままの優れモノであった。時代の要求に応えた、大手食品メーカーの技術の賜物と言えよう。
混ぜ込みおにぎりを食べ終えた頃に、
「――おっ、これはどうも」
「あ、ご無沙汰しています」
いつの間にか隣に通路が出現し、年が近いご近所の旦那さんと並走していた。
「この前の町内運動会以来ですなぁ」
俺と歳は近いが、筋肉はやや引き締まっていた。風呂型運動施設にでも通っているのかと思わせた。
「ですね。いや~、お互い係長になって以降はなかなか出世できませんねぇ」
五分ほど雑談をしている間に、やがて大通路に合流していった。
合わせ鏡のような背景の中、多くの浴槽が、メカニカルかつ無機質に通勤していく。
浴槽の人々は歳も性別もバラバラで、また思い思いに過ごしている様相であった。俺と同じく朝食中であったかと思うと、音楽を聴いたり、小型端末で動画を見たりしている。
――だが、誰一人ゆったりとくつろいでいる人はいなかった。人によっては無理に目を閉じて、足りない睡眠時間を補ったり、あるいは声を張り上げて知り合いと話そうとしていた。
「あっ、私はもうすぐ会社です。それではまた」
歯磨きを始めようとしていた旦那さんに一言告げる。
「えぇ、それではまた」
ヒュオオォォン。
通路が切り替わり、浴槽が徐々に上り坂へと差し掛かる。湯の温度が少し冷めて来たが、これから出勤をすることを思えば丁度いい。
近づいてきた大きな電子扉よりセンサーが照射される。浴槽側面の社員証が読み取られて門が開き、社員専用入口から社内へと導かれる。
所属部署へと運ばれる際、受付近くを通ると、
「あ、係長。おはようございます」
入社二年目の女子社員が小さく頭を下げてくる。浴槽に半身を浸けており、当然だが社員用水着を着用している。
「あぁ、おはよう」
俺は顔も向けずに挨拶だけを返す。
このシステムが浸透し出した当初は、横目で異性の水着を眺めていたこともあったが、今となっては新鮮味が無い所か、お腹いっぱいもいい所だ。
やがて、八時四十五分くらいに部署に入る。浴槽はようやく、終点である俺の席に到着したのだ。
ガッコン。
「おはようございます」
安全ロックの確認後、俺は完全防水情報端末を操作するために腕を動かすと、いくらかお湯が床に飛び散ってしまう。
「おっと」
今日日新入社員くらいしかしないであろうミスを、冒頭から犯してしまう。しかし、排水機能を有した珪藻土フローリングのおかげで、すぐに空気中へと排水される。
「えーっと、まずは昨日の見積書作成の作業から始めるか」
所属する購買兼経理部は、ここしばらくめっきり忙しかった。
「ここの撥水床は一メートルあたり確か……っと、こっちの排水路の工事費用も業者に聞かないと」
その理由はこうだ――、確か十年ほど前だったように思う。技術力の衰勢や人口減少、そして観光収益の低下により、我が国の景気は右肩下がりもいいところであった。
「係長、ここの単価が変わっているのですが?」
「製造単位を減らしてるからだ。よく見ろ」
ある冬の日、どこかの玩具会社が動画共有オンラインサービスにて、当時は衰退しつつあったお風呂の玩具を宣伝し、冗談っぽく風呂文化の再興を訴えたのが、事の発端となった。
「君。悪いけど、この資料を全部PDFにしておいて」
風呂は日本文化の一翼にして、日常生活の根源を支える柱。風呂にこれほど情熱を注いだのは古代ローマ人と日本人くらいでうんたらかんたら、とか。
「係長、営業部二課が最新の水着を人数分だけ発注してほしいと……」
「ったく、自分の部署のことくらい自分でしてくれよ」
そして、海外のある有名な影響者が、動画再生数稼ぎのために取り上げたことで、外国からも注目され始めた。
「お~い。来春の展示会へ出す新しい浴槽スタイルについて、開発にスケジュールを確認しておいて」
医者は入浴によるストレス緩和などの医学的な知見を改めて述べる。評論家は時短生活を求められる現在においてこそ、ゆっくり風呂に浸かる時間がさも大切だ、などと討議し始める。
そして数年前、官民共同で取り組み、空前の風呂ブームが到来してしまう。
「(だからって、身体がふやけるまで入るものじゃないだろうに)っと、あぶない。発注単位を一桁間違えるところだった」
やがて、慌てふためきながらも、何とか大過なく一日を過ごす。
「ふぅ、今日も乗り切ったな」
「係長どうですか? 帰りに珈琲牛乳でも」
「いいねぇ……と、言いたい所だけど」
釘を刺された以上は仕方ないと、浴槽のロックを外し、部下には挨拶もそこそこに家路へつく。
* * *
「おかえりなさい。本当にちゃんと帰ってきたわね。大衆浴場にても行ってるんじゃないかと思ったわ」
「うるせーよ」
ザバァ。
満たされた浴槽から立ち上がると、身体の重さを改めて感じる。
「やれやれ、身体中ぶよぶよだぜ」
「あら、お腹回りじゃなくて?」
「二言、多い」
身体を拭き、バスローブを着衣した俺は、妻が用意してくれた氷菓子を奪うように手に取り、
「っぱぁ~。うめぇっ」
冷たく、甘く、身体と心から、不要な熱を奪う。酒好きな連中には、この甘みがわからんだろうなぁ。
「お疲れ様」
食卓には、もずくの酢の物や、冷や奴が並べられる。前言撤回で、酒が飲めればなぁ、なんて調子よく思ってしまう。
「おう! ……そうそう、今日さ。市の方から連絡があったらしくてよ――」
親世代より上は、風呂にゆっくり浸かりながら、酒を味わうなんてことをしていたらしいけど、俺には想像もできない。
「またお仕事がもらえそうなの?」
「あぁ、今度は大型商業施設の中で――」
ただ、悪い事ばかりじゃない。新しい仕事もドンドン増え、海外からも視察も来ているとのことだ。
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