乙ゲー主人公に転生した私は全力で悪役令嬢の恋を応援します!

小伊成

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(えーと…まぁ、その、うん…。)

現在の私はというと。

マーリン様とともに、エステル様達が待つ目的地へと順調に──…順調、なのか?

まぁ、とにかく歩みを進めている最中だ。

───なんだけどさ…。。

(‥ヤバイ…ヤバイよ…ガチでこれは色んな意味でヤバすぎるって!!)

さっきからマーリン様の『髪で行為』が止まらないんだよ…。

マーリン様の微笑がどんどん甘くなってるんだよ…。

…ねぇ、泣いてもいいかな。。。

無自覚なマーリン様のこのメロッメロに甘々な微笑による『髪で行為』が、翌日の教室内で普通に私にされてる所を想像したら…‥あっ…くらりと目眩が…。

(ははは、は・・・・何かもう、早くも学院に来ることが億劫になってきたわぁ~~…。)

こんなの明日以降‥いや、今から人目に付く場所に出た時点で、学院中から好奇な目を向けられるのは確実でしょ~が!!!!

(なにこの回避不能な『無理ゲー』…‥。)

エステル様達に出会った時は、こんな風に好意を寄せられる兆候は微塵みじんもなかったのに(むしろ疑惑と不信感が溢れてたのに)!!

ティータイム以降、気づいたらいつの間にか悪役令嬢エステル様やら取り巻きマーリン様に、好意を向けられるようになってるって…‥。

全く狙ってないのに、こんな流れになるって…。マジで『無理ゲー』なんですけど…ハハハ…。(死んだ目)

何だか落としちゃいけない『のキャラ達を落としちゃった』感が半端ないわ…。トホホ。。

…─────ん?

(・・・・あれ? ‥ちょっと待って。。)

って…。

ま、まさかこれって…

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
青Fのストーリーから外れた行動を取った結果、
何らかの【ゲーム補正】がかかっちゃったとか?
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

青Fでの主人公は、本来ならに主要な攻略キャラ達を何人か見かける。

でも私は入学式前にその見かける場所へ

そして入学式後に主人公は、攻略対象誰かしらが居る《遭遇イベント》発生場所へと【移動】する。

対する私は、確かに意図せず入学式後に冷黒王子と出会った。
青Fで王子と出会う《遭遇イベント》発生場所じゃなかったけど、冷黒王子とぶつかった。

だけど。
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
私はその場から、
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

その後も私は、青F情報を参照して、攻略対象キャラが居るだろう《イベント》発生場所へは【移動】した。

そのせいで。

私が攻略対象キャラとの【イチャラブ推進ストーリー】を拒否しまくったせいで、

エステル様やマーリン様に好意を寄せられることになったとか?

・・・・・・・。

(…あ~~~~‥うん。。そう考えると‥‥。)

─────“辻褄つじつま”が合う。

(この流れは多分そうだわ‥うん…。)

だって真っ当に考えたら、超が付く上流貴族が、たかだか一庶民に対して、ここまでの好意を寄せるなんて、どー考えてもおかしすぎるもん。

(いや、でもこれは…想定外すぎる流れだわ…。これが創世神グラディエラ様による意図的な流れだとしても、これからどうすれば良いのか全く分かんないんですけど…。)

私はこれからどう行動するのが最善かを、光希の記憶を探りながら考えようとして────止めた。

(…───うん。今考えても次の[選択肢]自体が想像つかないわ…。)

そ~よね‥。分かんないことを深く考えても答えなんて出る訳がないんだ。

(…仕方ない…。〔神降ろし〕ができる神官様にくまで、この件は保留にしておくか…。)

────さて。
私は今、マーリン様と一緒に、エステル様とアイリナ様が待つ[場所]──『王族貴族専用』の[学院の門]まで向かっている。

何でかと言うと、さっきも言った通り、エステル様に私を家の前まで馬車で送るのは断念してもらったんだけど、エステル様が私の帰宅が遅れてしまったことを『わたくしが呼び出したせいでリアさんにご迷惑をかけてしまったのに、送ってさしあげることもできないなんて…。』と、物凄~く後悔してる“心の声”が聞こえちゃって、私の良心がズキズキとね…。

それで途中まで(うちの本店があるフォートレック商店まで)、馬車に乗っけてもらうことにしたんだ。

もうね。
ここまで来ると、エステル様は悪役改めヒロインで良いんじゃないかな?

そんでもって、主人公と同じ名前の私は、青Fで定められてた自分の役回りを放棄する代わりに、エステル様の恋を全力で応援する側に徹するのよ。

そうすればきっと、青Fに酷似したこの世界での、“辻褄つじつま”は合うことになるんじゃなかろうかと。

でもって、私が予想しているとおり、青F的な何らかの【ゲーム補正】が発生してるんなら。

私はこの先、青Fでいう所の【隠しEndエンド】を目指せば、万事上手く行くはずなのだ。

ここでちょっと説明すると、青Fには【隠しEndエンド】が2つあってさ。

1つ目は、青Fファンの間では【Harem Endハーレムエンド】と言われてたルートで、攻略キャラ全員と主人公が結ばれる『一妻多夫制』のエンディングだ。

なんとこの結末では、主人公が何処ぞから現れた魔王を[光]魔法でサクッと倒すわ、その功績から魔王が君臨していた広大な土地を下卑されて、そこで女王として君臨することになるわで、子供もたくさん産んで攻略キャラ達といつまでも幸せに暮らしましたとさ♪っていう内容だった。

…まぁ【Harem Endハーレムエンド】の攻略方法は言わずもがなで想像つくと思うけど、『攻略キャラ全員の[好感度]を100%状態で最終章を迎えること』だった。(もちろん私が目指す【隠しEndエンド】は間違ってもこっちじゃないぞ!)

で、私が目指すのは2つ目の【隠しEndエンド】の方ね。

こっちのエンディングだと、主人公は学院を卒業した後は独り立ちして『世界中を巡る旅に出る』という内容で、『』のよ。(ちなみにこっちの【隠しEndエンド】が、制作側が意図した青Fでの【Ture Endトゥルーエンド】扱いで、青Fファンの間では「誰得だよこれ!」って論議を呼んだのは余談だ。)

‥ん? なら何を考えるでもなく、始めっからこっちを目指せば良かったんじゃないのかって?

いやいや、本音を言えば私はこっちの【隠しEndエンド】だって、私にとっては“外れたいルート”になるんだよ。

だって〔魔法薬剤師〕の免許を取得したら、私は国の管理下に入って自由に動ける制限が付く訳で、その上で『世界中を巡る旅に出る』とか、王族関係者と密接に関わらないとできないからね。

ただね~…現状、何らかの【ゲーム補正】が発生してるとなれば話は別だ。

どうしても青Fのストーリー通りになるんなら、その中で〔魔法薬剤師〕の免許を取得できる可能性があるルートを選ぶしか無いじゃないの。

(…とは言っても、肝心の【Ture Endトゥルーエンド】の方は、どんな[選択肢]だったのかが “うろ覚え” なんだよな~‥。)

なんで “うろ覚え” なのかは、光希は青Fの【Ture Endトゥルーエンド】を、からだ。

たった1度で攻略し終わった理由は単純明快だ。

光希の仕事が職業柄、残業やら休日出勤やらが多い職場で、“プライベートな時間があまり作れなかった為です”って言ったら聞こえが良いんだけどね…言い訳です、ハイ‥。

過去の私はこの上ない程に内向的な性格でコミュ障だったもんだから、現実での恋愛をはなから諦めてたんだよね‥。

だから光希は、せめてゲームの中だけでも幸せに浸りたかったが為に、【Ture Endトゥルーエンド】を体験プレイする“心の余裕”なんて無かったのよ。(だってこっちのルートだと恋愛要素が皆無だったんだもん。)

ただまぁそれでも、光希のゲーム知識からすると、攻略対象の[好感度]を上げない[選択肢]を選べば、自ずと【Ture Endトゥルーエンド】に進むだろうから、私は攻略キャラ達を落とさずに、〔魔法薬剤師〕になる夢を諦めずに、全部まるく収まるのではないか───と思う訳よ。

…まぁその過程で青Fには無かった【敵対ルート】っぽくなってるのは、かなり不安が残るところだけど。。



閑話休題。

(・・・ところで、マーリン様はいつまで私の髪をでるんだろうね…。)

そろそろエステル様達の所に着きますけど、良いのかなぁ…。

てゆーか、私の髪って自分じゃ全然気づいてなかったけど、そんなに手触り良いんだね。

エステル様だけならまだしもマーリン様までってことは、私が生まれた時から常時使ってる、うちの母特製の洗髪専用石鹸やら整髪オイルのおかげなのかも。

(こんなに気に入ってくれるんなら、エステル様やマーリン様にうちの商品、勧めてみようかな…。)

もし気に入ってくれたら、相手は御貴族様だから定期的に購入してくれるかもしれない。

そうなれば、私が学院に通い始めてもフォートレック商店の売上に貢献できるし、少なからず借金返済に当てられるだろう。

(おおお‥。なんだかちょっと光が見えてきたかも?!)

馬車に乗り込んだら、さっそくエステル様に話を振ってみよう!と思った私だった。
 
 
 
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