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ここでひとつ、言っておこうと思う。
私が前世の記憶を取り戻して、一番に懸念したのが『エステル様と冷黒王子の関係』だ。
私がこの世界で平穏無事に生きていくには、私が住んでるティタニア王国が平和でないと困る訳で、国の平和を維持する為に必要な政治力や財力のことを考えたら、二人が無事に結ばれることこそ、国の安泰に繋がるからだ。
間違っても私と冷黒王子が結ばれることは有り得ないと今なら言えるけど。
私が思い出した青F情報と照らし合わせれば、その理由がより鮮明さを増す。
青Fで主人公が【Happy End】や【Normal End】を目指した場合、最終画面の一枚絵はもれなく『攻略キャラと二人きりで幸せなシーン』が切り取られていた。
そう、どれもこれもが “二人きり” の一枚絵だ。
また、一枚絵の背景には、主人公と攻略キャラ以外の、周囲の人物や建物の一切が描かれていなかった。
裏を返せば、本人達さえ幸せならば『周囲がどうなっていようが関係ない』とも受け取れる一枚絵だ。
そしてゲーム制作側は、主人公が王城に踏み入るような[選択肢]を選べば【Bad End】になるようにしたり、【Bad End】で流れる攻略対象とライバルの女性陣が結ばれるストーリーの方に並々ならぬ力を入れていて、更には主人公が『攻略キャラの誰とも結ばれない』終わり方を【True End】としていた。
だからこそエステル様や冷黒王子に出会った時、
-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-
主人公である『私の存在』が邪魔しないか
-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-
すごく不安になったんだけど。
でも、今の“桃色空間”をみれば、二人の関係は青Fの【ゲーム補正】は受けてなさそうだし、恙無く進んでいるようだしで、ひとまず二人の関係は安心していいだろう。
…ただし。
『私と冷黒王子の関係』の方はというと‥‥
(‥残念ながら、安心できるとは言い難い状況なんだよね…。)
何でかって?
私の予想だと、冷黒王子と護衛騎士と宮廷魔道士とは【敵対ルート】に入ってる筈なのに、何故だか今の私は王子から素で心配されてるからだ。
(まさかコレ…、またも【ゲーム補正】が掛かってるんじゃないでしょ~ね…。)
そう考えて、内心焦りながらギル様を盗み見れば、相変わらず光って見えるまんまだし…。(こっちは創世神様に訊かないと分からないから放置するとしても)
クリスからは興味津々な視線をビシバシ感じるし・・・って会話すらしてないのに何でだよっ!!
(ハァ~‥。また青Fには無かった展開きたよ…。)
こうなると疑うべきは【ゲーム補正】しかない訳で……。
私は彼等の[好感度]を上げる発言や行動はしてないけど、【ゲーム補正】による青Fの展開を無視した《イベント》が現在発生してることも充分に有り得るんだよなぁ…。
(さて‥どうしたもんか…。)
私が攻略対象と極力関わらないようにするには、私との間にエステル様が入ってくれるのが角が立たずに一番良いんだけど…。
様子見でエステル様をチラりと見ると、ふわりと優しく微笑まれた。
その瞬間、冷黒王子から鋭い殺気が私へ放たれた。
(ヒィッ!!)
ちょちょちょ、王子! 王子!!!
王族が本気で庶民に殺気を飛ばしてくるなよっ!
ってゆーか私を心配してくれるならせめて[選択肢]をくれ、[選択肢]をぉーーーっ!!
(…え? …な、何?)
『エリーの可愛らしい笑顔は俺だけのものであるべきなのに… 』って、いやいや‥“心の声”で拗ねられても困るわ!!!
私のビビリように気づいたのか、すぐに冷黒王子は殺気を収めてくれたけど…、どんだけ独占欲強いんですか貴方…。
(これじゃ心配されてる私の身が持たないんですけど……。)
とりあえず今後の展開が全く読めないから、ちょっと頭を整理しようかな…。うん、そうしよう…。
私は先ほど冷黒王子に“心の声”で牽制された、色々と突っ込みどころ満載な“ヤキモチ”と王子の“ドヤ顔”に、正直ちょっとだけイラッときて。
王族を直視するのは許可を取らなきゃアウトなのを知りつつも、王子からチラ見されたのを言い訳に、私も王子のことを盗み見返した‥とゆーかぶっちゃけ睨み返してしまったんだけど。(…私の学習力の無さよね…。苦笑。)
まぁそれはともかく。
───そしたらさ。
私の視線に気づいた王子から、
『まぁそう睨むな。‥あー…あのとき俺が言った“打首”発言は単なる揶揄で、実際にはしないからな?…全くお前は下民‥あー…リリアン嬢は庶民だが、〔先祖返り〕の魔力量な上に〔読心〕の能力持ちなのだから、少しは受け流す器量を持てよな…。』
って、“心の声”で睨んだことを許容されて、打首発言のフォローはともかく、完全に私の能力を判った上で忠告までされたんだよ。
───そう、あの冷酷で、腹黒な、〈冷黒王子〉様が。
私に忠告、アドバイスしてきたんだよ!
いや~あの時はビビりまくったの何のって!!
それで私は王子に聞かずとも答えに辿り着いた訳よ。
ここまで冷黒王子の態度が180度変わったってことは、王子の背後には『国王様が関わっている』のは、もうこれ断定してもいいよね?って。
だってさ。
3日前に私が冷黒王子に『捕らえなくては』って言われた、その発言理由を考えたらさ。
(自分の能力の有用性や危険性くらい、私だって簡単に想像が付くからね‥。)
私が王子の立場なら、私が持ってる〔読心〕の能力を使えば、相手の考えてることが筒抜けで分かるから、国を背負う立場で交渉する人なら失敗は許されないのだから、私の能力は是が非でも欲しい人材だと思う筈だもん。
私の能力なら、嘘発見器のように簡単に本当の犯罪者を割り出すことができるし。
逆に、この国に害を為そうとする者に私の身柄を拘束されでもすれば、私は超絶厄介者になるしね。
〔読心〕の能力は相手方の思惑を聞き出すことに利用できるし、本音を隠して上手く人付き合いが成り立っている中で後ろ暗い本音を暴露されて内部分裂を起こすこともできるし、内部のスパイとして入れたりもできる。
庶民の私がパッと考え付くだけでもこんなにあるんだから、冷酷で腹黒な王子の性格なら、きっともっと挙げられるに違いないのだ。
それを判った上で『手を出さない』発言をしてきたってことは、つまり王子を動かすことができる発言権を持つ人物から圧力がかかったとしか考えられないのだ。
結果として私にとっては良い流れになってるんだけど…それはそれで恐しいと感じてしまうのは、やっぱり私が庶民だからなんだろうか。。
そういえば、さっき冷黒王子が言った『表向きは私との関係を隠せ』発言に、エステル様は真っ赤だった顔は咳払いをして戻していたけど。
今見たらさ…。
エステル様が扇子で隠してる口元がね…。
“への字” に、なってるんだよなぁ…。
(う~ん…納得いかないって顔になってるけど、王子の言い分も一理あるしなぁ…。)
もちろん冷黒王子はエステル様の口元には気付いていないからこそ話を続けている。
今は私に対してアレやコレやと制限を『提案』という形で、冷黒王子はエステル様に投げかけてるんだけどさ。
(こっちサイドに座ってる私からは見えるんだよね…エステ様達の表情がさ…。)
扇子で口元を隠してるマーリン様は、涼し気な目元とは裏腹に口角が異様に上がっててビクついたし。
(マーリン様は異様に笑ってて恐いんですけど…。)
いやマジで見てはいけないモノを見てしまった感満載だよ…。
アイリナ様に至っては、扇子の意味も成さないくらい眉間にシワが寄ってるし。
(ってか、アイリナ様は不機嫌さを隠しもしてないって…貴族としてどーなんだ‥。)
それでもうこっちの三人は諦めて、冷黒王子の両サイドに居るギル様とクリスを伺い見たんだけど。
何かね…王子の『提案』がどんどんエスカレートしていく様子に、慣れてるのか呆れてるのか、とにかく両サイドに居る二人共が、死んだ目で傍観を決め込んでらっしゃるじゃ~ないですか…。
(いやいや、そこは側近なんだから止めよ~よ!!)
王子がエステル様に私の制限を『提案』する度に、私以外の女性陣がどんどん不機嫌モードになってってるんですけどぉーーーーっ!!
あのね、私は議題の中心人物ですけどね?
私に発言権は無いから、エステル様の采配に身を任せるしかないんですけどね?
だ・け・ど・も!
(ここでエステル様の王子に対する心象を悪くされると困るんだよぉおおぉっっ!!)
私は王子とエステル様の恋を全力で応援したいんだってば!
だから王子よ、ちょっとストップ!!
(Wait、ウェイトよ、王子様ぁーーーーっ!!!)
私が必死になって冷黒王子へ視線を投げ、エステル様を見てを繰り返してる間に、残念ながら王子の『提案』が終わってしまった。。
(うわあああぁあぁ…。ど~すんの、このカオスな展開いぃ~~~…。)
聞き終えたエステル様の様子をそろぉ~っと見ると…うわぁ‥思いっきり口元が “への字” ですね…。
(‥‥これヤバくないか?)
あ‥エステル様が小さく溜め息をついた。
「───…殿下、その…少し宜しいでしょうか。」
(…ふわ‥すごいなエステル様…。)
私は思わず、ホゥ…と溜め息をついてしまった。
だってエステル様の声が、感情を全く感じさせない “完璧な思慮深い声” だったんだよ。
エステル様は、たった一つの溜め息で高ぶる気持ちを鎮めたんだ。
口元だって “への字” だったのに、今は薄っすらと笑みさえ作り出してる。
改めてエステル様がこの国の三柱である公爵令嬢なのだと思い知った。
(すぐに態度に出てしまう私にはできない高等技術だわぁ~‥。)
って感心してる場合じゃなかったよ、うん。
王子はエステル様の問いかけに和かに頷きを返して続きを促してるけど…う~ん、大丈夫かなぁ。。
「ありがとうございます。──では‥今の殿下の『提案』を、わたくしがそのまま全て行動に移しますと、保護すべきフォートレックさんの立場が悪くなる可能性がございますわ‥。(殿下がわたくしのことを気にかけてくださるお気持ちは嬉しく思いますけれど、それとこれとは別ですし…。//)」
「…いや、だが、しかし彼女は‥。(〔先祖返り〕の魔力量な上に〔読心〕の能力まで持っているんだ。万が一にでもエリーの身に何か起きる懸念がある以上、俺としてはあまりリリアン嬢とは直接的な至近距離での行動を増やして欲しくないんだが‥。)」
って、王子が私をチラ見しながら“心の声”で言ってきた。
(…うぐっ‥。そ、そうきたか…。)
…この策士め…。。
あーーはいはい分かってますよーーーー。
必要最低限しかエステル様に近づくなってことでしょ?
チラ見返しながら、私は王子に小さく頷いてあげた。
(──…げ。。)
ちょっ、ちょっと王子よ、顔、顔!!!
「…‥? 彼女は‥何でしょう?(…殿下が安心したように小さく笑われましたけど…えっと?)」
「…あぁいや、何でもない。(エリーは俺の婚約者とはいっても、まだ王家の者ではないしな…。リリアン嬢が〔読心〕の能力持ちなことは、王家の禁書にのみ伝承されている秘匿されし能力であるから話せないからな…。)‥──そうだな、私の懸念はこの二人がフォローすれば問題ないか。」
言いながら王子が両サイドに居るギル様とクリスを見て頷いてるけど、え~と…‥‥───はい?
私の〔読心〕の能力って…
(王家の禁書にのみ伝承されている…“秘匿されし能力”なのぉ?!!)
「??…コホン‥──では殿下。殿下のお立場上、何人たりとも贔屓をせずに、公平中立でなければなりません。これはお判りいただいておりますわよね?(殿下はお優しくていらっしゃるから…ここは婚約者でもあるわたくしが、しっかりと殿下を諭さなければ!)」
「…っ …ああ‥。(エリー…何か違うスイッチが入ってないか?)」
「──であれば。まず殿下におきましては、彼女への干渉は控えていただく必要がございます。(これは殿下のため…殿下のため…。)」
「…うん?(エリーは何を懸念しているんだ…?)」
「──もちろん、殿下のご側近であるココット様も同様に。それから学院長の息子であるドートン様は多少の干渉は問題ないでしょうが、幼い頃から殿下との仲の良さは周知の事実ですから、過干渉は控えていただけると。──大丈夫ですわ。彼女はわたくしやアイリ、そしてマノンがしっかりと保護いたしますので、殿下はどうぞご安心くださいませ。(よし、言い切ったわよ、わたくし偉い!)」
うわわわっ。
エステル様が超強気で王子にゴリ押し通したんですけど!
しかも王子ってば、話の最後ににっこりと笑ったエステル様に見惚れて呑まれちゃってるし…。
えーーと…うん。。
(有無を言わせないってこういうことを言うのね…。)
う~ん‥…まぁ、そりゃ、ねぇ。。
壮絶美女なエステル様に天使みたいな笑顔を向けられたら‥ねぇ。。
王子が言葉に詰まるのは、‥まぁ分かるよ?
分かるけども…。
(・・・・・・・。)
だからって、そこで二人して見つめ合わないでくれますかね…?
(またもや二人の間に “桃色の空間” が発生したんですけど…これ、何回繰り返すんだろ…。ハァ~‥。)
まぁた暫くの間は二人の世界になるんだろうなぁ…。
辺りに甘ったるい空気が流れ出したから、当分の間は本題には戻らないだろうし…。
もういいや、二人のことは置いとこう。
私は生温い目を王子とエステル様に向けながら、入学式後の翌朝のことを思い出していた。
───そう、私が【ゲーム補正】の強制力を実感することになった、
“あの日の自分の行動” を──────。
私が前世の記憶を取り戻して、一番に懸念したのが『エステル様と冷黒王子の関係』だ。
私がこの世界で平穏無事に生きていくには、私が住んでるティタニア王国が平和でないと困る訳で、国の平和を維持する為に必要な政治力や財力のことを考えたら、二人が無事に結ばれることこそ、国の安泰に繋がるからだ。
間違っても私と冷黒王子が結ばれることは有り得ないと今なら言えるけど。
私が思い出した青F情報と照らし合わせれば、その理由がより鮮明さを増す。
青Fで主人公が【Happy End】や【Normal End】を目指した場合、最終画面の一枚絵はもれなく『攻略キャラと二人きりで幸せなシーン』が切り取られていた。
そう、どれもこれもが “二人きり” の一枚絵だ。
また、一枚絵の背景には、主人公と攻略キャラ以外の、周囲の人物や建物の一切が描かれていなかった。
裏を返せば、本人達さえ幸せならば『周囲がどうなっていようが関係ない』とも受け取れる一枚絵だ。
そしてゲーム制作側は、主人公が王城に踏み入るような[選択肢]を選べば【Bad End】になるようにしたり、【Bad End】で流れる攻略対象とライバルの女性陣が結ばれるストーリーの方に並々ならぬ力を入れていて、更には主人公が『攻略キャラの誰とも結ばれない』終わり方を【True End】としていた。
だからこそエステル様や冷黒王子に出会った時、
-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-
主人公である『私の存在』が邪魔しないか
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すごく不安になったんだけど。
でも、今の“桃色空間”をみれば、二人の関係は青Fの【ゲーム補正】は受けてなさそうだし、恙無く進んでいるようだしで、ひとまず二人の関係は安心していいだろう。
…ただし。
『私と冷黒王子の関係』の方はというと‥‥
(‥残念ながら、安心できるとは言い難い状況なんだよね…。)
何でかって?
私の予想だと、冷黒王子と護衛騎士と宮廷魔道士とは【敵対ルート】に入ってる筈なのに、何故だか今の私は王子から素で心配されてるからだ。
(まさかコレ…、またも【ゲーム補正】が掛かってるんじゃないでしょ~ね…。)
そう考えて、内心焦りながらギル様を盗み見れば、相変わらず光って見えるまんまだし…。(こっちは創世神様に訊かないと分からないから放置するとしても)
クリスからは興味津々な視線をビシバシ感じるし・・・って会話すらしてないのに何でだよっ!!
(ハァ~‥。また青Fには無かった展開きたよ…。)
こうなると疑うべきは【ゲーム補正】しかない訳で……。
私は彼等の[好感度]を上げる発言や行動はしてないけど、【ゲーム補正】による青Fの展開を無視した《イベント》が現在発生してることも充分に有り得るんだよなぁ…。
(さて‥どうしたもんか…。)
私が攻略対象と極力関わらないようにするには、私との間にエステル様が入ってくれるのが角が立たずに一番良いんだけど…。
様子見でエステル様をチラりと見ると、ふわりと優しく微笑まれた。
その瞬間、冷黒王子から鋭い殺気が私へ放たれた。
(ヒィッ!!)
ちょちょちょ、王子! 王子!!!
王族が本気で庶民に殺気を飛ばしてくるなよっ!
ってゆーか私を心配してくれるならせめて[選択肢]をくれ、[選択肢]をぉーーーっ!!
(…え? …な、何?)
『エリーの可愛らしい笑顔は俺だけのものであるべきなのに… 』って、いやいや‥“心の声”で拗ねられても困るわ!!!
私のビビリように気づいたのか、すぐに冷黒王子は殺気を収めてくれたけど…、どんだけ独占欲強いんですか貴方…。
(これじゃ心配されてる私の身が持たないんですけど……。)
とりあえず今後の展開が全く読めないから、ちょっと頭を整理しようかな…。うん、そうしよう…。
私は先ほど冷黒王子に“心の声”で牽制された、色々と突っ込みどころ満載な“ヤキモチ”と王子の“ドヤ顔”に、正直ちょっとだけイラッときて。
王族を直視するのは許可を取らなきゃアウトなのを知りつつも、王子からチラ見されたのを言い訳に、私も王子のことを盗み見返した‥とゆーかぶっちゃけ睨み返してしまったんだけど。(…私の学習力の無さよね…。苦笑。)
まぁそれはともかく。
───そしたらさ。
私の視線に気づいた王子から、
『まぁそう睨むな。‥あー…あのとき俺が言った“打首”発言は単なる揶揄で、実際にはしないからな?…全くお前は下民‥あー…リリアン嬢は庶民だが、〔先祖返り〕の魔力量な上に〔読心〕の能力持ちなのだから、少しは受け流す器量を持てよな…。』
って、“心の声”で睨んだことを許容されて、打首発言のフォローはともかく、完全に私の能力を判った上で忠告までされたんだよ。
───そう、あの冷酷で、腹黒な、〈冷黒王子〉様が。
私に忠告、アドバイスしてきたんだよ!
いや~あの時はビビりまくったの何のって!!
それで私は王子に聞かずとも答えに辿り着いた訳よ。
ここまで冷黒王子の態度が180度変わったってことは、王子の背後には『国王様が関わっている』のは、もうこれ断定してもいいよね?って。
だってさ。
3日前に私が冷黒王子に『捕らえなくては』って言われた、その発言理由を考えたらさ。
(自分の能力の有用性や危険性くらい、私だって簡単に想像が付くからね‥。)
私が王子の立場なら、私が持ってる〔読心〕の能力を使えば、相手の考えてることが筒抜けで分かるから、国を背負う立場で交渉する人なら失敗は許されないのだから、私の能力は是が非でも欲しい人材だと思う筈だもん。
私の能力なら、嘘発見器のように簡単に本当の犯罪者を割り出すことができるし。
逆に、この国に害を為そうとする者に私の身柄を拘束されでもすれば、私は超絶厄介者になるしね。
〔読心〕の能力は相手方の思惑を聞き出すことに利用できるし、本音を隠して上手く人付き合いが成り立っている中で後ろ暗い本音を暴露されて内部分裂を起こすこともできるし、内部のスパイとして入れたりもできる。
庶民の私がパッと考え付くだけでもこんなにあるんだから、冷酷で腹黒な王子の性格なら、きっともっと挙げられるに違いないのだ。
それを判った上で『手を出さない』発言をしてきたってことは、つまり王子を動かすことができる発言権を持つ人物から圧力がかかったとしか考えられないのだ。
結果として私にとっては良い流れになってるんだけど…それはそれで恐しいと感じてしまうのは、やっぱり私が庶民だからなんだろうか。。
そういえば、さっき冷黒王子が言った『表向きは私との関係を隠せ』発言に、エステル様は真っ赤だった顔は咳払いをして戻していたけど。
今見たらさ…。
エステル様が扇子で隠してる口元がね…。
“への字” に、なってるんだよなぁ…。
(う~ん…納得いかないって顔になってるけど、王子の言い分も一理あるしなぁ…。)
もちろん冷黒王子はエステル様の口元には気付いていないからこそ話を続けている。
今は私に対してアレやコレやと制限を『提案』という形で、冷黒王子はエステル様に投げかけてるんだけどさ。
(こっちサイドに座ってる私からは見えるんだよね…エステ様達の表情がさ…。)
扇子で口元を隠してるマーリン様は、涼し気な目元とは裏腹に口角が異様に上がっててビクついたし。
(マーリン様は異様に笑ってて恐いんですけど…。)
いやマジで見てはいけないモノを見てしまった感満載だよ…。
アイリナ様に至っては、扇子の意味も成さないくらい眉間にシワが寄ってるし。
(ってか、アイリナ様は不機嫌さを隠しもしてないって…貴族としてどーなんだ‥。)
それでもうこっちの三人は諦めて、冷黒王子の両サイドに居るギル様とクリスを伺い見たんだけど。
何かね…王子の『提案』がどんどんエスカレートしていく様子に、慣れてるのか呆れてるのか、とにかく両サイドに居る二人共が、死んだ目で傍観を決め込んでらっしゃるじゃ~ないですか…。
(いやいや、そこは側近なんだから止めよ~よ!!)
王子がエステル様に私の制限を『提案』する度に、私以外の女性陣がどんどん不機嫌モードになってってるんですけどぉーーーーっ!!
あのね、私は議題の中心人物ですけどね?
私に発言権は無いから、エステル様の采配に身を任せるしかないんですけどね?
だ・け・ど・も!
(ここでエステル様の王子に対する心象を悪くされると困るんだよぉおおぉっっ!!)
私は王子とエステル様の恋を全力で応援したいんだってば!
だから王子よ、ちょっとストップ!!
(Wait、ウェイトよ、王子様ぁーーーーっ!!!)
私が必死になって冷黒王子へ視線を投げ、エステル様を見てを繰り返してる間に、残念ながら王子の『提案』が終わってしまった。。
(うわあああぁあぁ…。ど~すんの、このカオスな展開いぃ~~~…。)
聞き終えたエステル様の様子をそろぉ~っと見ると…うわぁ‥思いっきり口元が “への字” ですね…。
(‥‥これヤバくないか?)
あ‥エステル様が小さく溜め息をついた。
「───…殿下、その…少し宜しいでしょうか。」
(…ふわ‥すごいなエステル様…。)
私は思わず、ホゥ…と溜め息をついてしまった。
だってエステル様の声が、感情を全く感じさせない “完璧な思慮深い声” だったんだよ。
エステル様は、たった一つの溜め息で高ぶる気持ちを鎮めたんだ。
口元だって “への字” だったのに、今は薄っすらと笑みさえ作り出してる。
改めてエステル様がこの国の三柱である公爵令嬢なのだと思い知った。
(すぐに態度に出てしまう私にはできない高等技術だわぁ~‥。)
って感心してる場合じゃなかったよ、うん。
王子はエステル様の問いかけに和かに頷きを返して続きを促してるけど…う~ん、大丈夫かなぁ。。
「ありがとうございます。──では‥今の殿下の『提案』を、わたくしがそのまま全て行動に移しますと、保護すべきフォートレックさんの立場が悪くなる可能性がございますわ‥。(殿下がわたくしのことを気にかけてくださるお気持ちは嬉しく思いますけれど、それとこれとは別ですし…。//)」
「…いや、だが、しかし彼女は‥。(〔先祖返り〕の魔力量な上に〔読心〕の能力まで持っているんだ。万が一にでもエリーの身に何か起きる懸念がある以上、俺としてはあまりリリアン嬢とは直接的な至近距離での行動を増やして欲しくないんだが‥。)」
って、王子が私をチラ見しながら“心の声”で言ってきた。
(…うぐっ‥。そ、そうきたか…。)
…この策士め…。。
あーーはいはい分かってますよーーーー。
必要最低限しかエステル様に近づくなってことでしょ?
チラ見返しながら、私は王子に小さく頷いてあげた。
(──…げ。。)
ちょっ、ちょっと王子よ、顔、顔!!!
「…‥? 彼女は‥何でしょう?(…殿下が安心したように小さく笑われましたけど…えっと?)」
「…あぁいや、何でもない。(エリーは俺の婚約者とはいっても、まだ王家の者ではないしな…。リリアン嬢が〔読心〕の能力持ちなことは、王家の禁書にのみ伝承されている秘匿されし能力であるから話せないからな…。)‥──そうだな、私の懸念はこの二人がフォローすれば問題ないか。」
言いながら王子が両サイドに居るギル様とクリスを見て頷いてるけど、え~と…‥‥───はい?
私の〔読心〕の能力って…
(王家の禁書にのみ伝承されている…“秘匿されし能力”なのぉ?!!)
「??…コホン‥──では殿下。殿下のお立場上、何人たりとも贔屓をせずに、公平中立でなければなりません。これはお判りいただいておりますわよね?(殿下はお優しくていらっしゃるから…ここは婚約者でもあるわたくしが、しっかりと殿下を諭さなければ!)」
「…っ …ああ‥。(エリー…何か違うスイッチが入ってないか?)」
「──であれば。まず殿下におきましては、彼女への干渉は控えていただく必要がございます。(これは殿下のため…殿下のため…。)」
「…うん?(エリーは何を懸念しているんだ…?)」
「──もちろん、殿下のご側近であるココット様も同様に。それから学院長の息子であるドートン様は多少の干渉は問題ないでしょうが、幼い頃から殿下との仲の良さは周知の事実ですから、過干渉は控えていただけると。──大丈夫ですわ。彼女はわたくしやアイリ、そしてマノンがしっかりと保護いたしますので、殿下はどうぞご安心くださいませ。(よし、言い切ったわよ、わたくし偉い!)」
うわわわっ。
エステル様が超強気で王子にゴリ押し通したんですけど!
しかも王子ってば、話の最後ににっこりと笑ったエステル様に見惚れて呑まれちゃってるし…。
えーーと…うん。。
(有無を言わせないってこういうことを言うのね…。)
う~ん‥…まぁ、そりゃ、ねぇ。。
壮絶美女なエステル様に天使みたいな笑顔を向けられたら‥ねぇ。。
王子が言葉に詰まるのは、‥まぁ分かるよ?
分かるけども…。
(・・・・・・・。)
だからって、そこで二人して見つめ合わないでくれますかね…?
(またもや二人の間に “桃色の空間” が発生したんですけど…これ、何回繰り返すんだろ…。ハァ~‥。)
まぁた暫くの間は二人の世界になるんだろうなぁ…。
辺りに甘ったるい空気が流れ出したから、当分の間は本題には戻らないだろうし…。
もういいや、二人のことは置いとこう。
私は生温い目を王子とエステル様に向けながら、入学式後の翌朝のことを思い出していた。
───そう、私が【ゲーム補正】の強制力を実感することになった、
“あの日の自分の行動” を──────。
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