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あの奇妙な訓練の後、私とエルの間にはなんとも言えない気まずい空気が流れていた。
洞窟に戻っても私たちはしばらく互いに目を合わせることができず、焚き火の薪をくべる音だけがやけに大きく響く。私の心臓はまだ少しだけ速く脈打っていた。彼の手の感触、胸の中に飛び込んでしまった時の体の硬さと熱が、まだ私の体に残っているかのようだ。
いけない、私は竜葬司だ。常に冷静で、感情に流されてはならない。これは仕事なのだから。私は自分にそう何度も言い聞かせ、無理やり気持ちを切り替えようとした。
「あの、エルさん」
「な、なんだ」
彼も私と同じくらい動揺しているのが声で分かった。なんだかそのことが少しおかしくて、私の口元が緩む。
「夕食の準備をしようと思うのですが、何か手伝っていただけますか」
「お、おう。任せろ。水なら俺が汲んでくる」
彼はそう言うと、逃げるように立ち上がって革袋を掴み、洞窟の外へと向かった。その慌てた後ろ姿を見送りながら、私は小さく息を吐く。彼といると、なんだか調子が狂ってしまう。
私は気を取り直して鞄から食料を取り出した。干し肉と固いパン、それに乾燥野菜。いつもと同じ質素なメニューだけれど、温かいスープがあるだけで心も体も温まるのだ。
私がナイフで野菜を刻んでいると、エルが水を満たした革袋を持って戻ってきた。彼はそれを鍋に入れると、何も言わずに私の隣に腰を下ろして火の番を始める。気まずい沈黙が続いた。何か話さなければ。そう思った、その時だった。
洞窟の入り口の方から、カサ、と小さな物音がした。
私とエルは同時に顔を上げ、視線が一瞬だけ絡み合う。
「今の音…」
エルが警戒するように腰を低くした。あの術師たちがもう戻ってきたというのか。いや、それにしては気配が違いすぎる。邪悪な魔力の匂いは少しもしない。
私たちは息を潜め、洞窟の入り口をじっと見つめた。やがて、その影が姿を現す。
それは体長三十センチほどの、ふわふわとした銀色の毛で覆われた小さな生き物だった。大きな丸い耳がぴこぴこと動き、宝石のようにきらきらと輝く青い瞳が、好奇心に満ちた様子で洞窟の中を窺っている。
「…なんだ、あれは」
私が呟くと、エルが緊張を解いてふっと息を吐いた。
「ああ、なんだ。お前か」
知り合いなのだろうか。
「あれは『月光兎(げっこううさぎ)』だ。この高峰にしかいない珍しい生き物で、夜になると月の光を浴びて体毛が淡く光るんだ」
彼の説明に私は目を丸くした。なんて可愛らしい生き物なのだろう。
月光兎は私たちを怖がる様子もなく、ぴょんぴょんと軽やかに洞窟の中へと入ってくると、くんくんと鼻を動かしながらある一点へと向かっていく。私の鞄だ。より正確に言えば、鞄から取り出して手入れのために横に置いていた祭具の数々だった。
「あ…」
月光兎は私の祭具の一つ、「魂鎮めの鈴」に興味津々のようで、その小さな鼻先を黒曜石の鈴にすり寄せている。
「こら、悪さするな」
エルが追い払おうとするのを、私はそっと手で制した。
「大丈夫です。きっと、祭具が放つ清らかな気に惹かれて来たのでしょう」
私の仕事道具は常に浄化の力を帯びており、特に純粋な魂を持つ生き物や精霊はその気に敏感なのだ。
月光兎は鈴の匂いをしばらく嗅いでいたが、やがて満足したように顔を上げ、私の方をじっと見つめてくる。その青い瞳は何かを訴えかけているようだった。
「どうしたの?」
私が優しく問いかけると、月光兎はてちてちと私の足元までやってきて、前足で私の外套の裾をちょいちょいと引っ張った。
「…何か、おねだりしているのか?」
エルの声に私も首を傾げる。私は試しに鞄から干し肉のかけらを一つ取り出してその子の前に置いてみたが、月光兎はそれに興味を示さず、ただじっと私の顔を見上げている。
どうしたものか。そう考えていると、エルが「ああ、そうか」と何かを思い出したように言った。
「そいつ、腹が減ってるんじゃない。遊んでほしいんだ」
「遊ぶ?」
「ああ。月光兎は寂しがり屋でね。特に今夜みたいに雲が多くて月が見えない夜は、人恋しくなるらしい。イグニスも、若い頃はよく遊んでやっていた」
そう言って、エルは懐から小さな木の笛を取り出した。彼がそれを吹くと、ぽろろん、と素朴で優しい音色が響く。すると月光兎の大きな耳がぴくりと反応し、エルの奏でる音色に合わせてその場でくるくると楽しそうに回り始めた。その姿はまるで小さな妖精が踊っているかのようで、私は思わず笑みをこぼした。
やがてエルが笛を吹くのをやめると、月光兎は再び私の足元へやってきて、今度は私の膝の上にちょこんと乗る。ふわふわの毛がとても温かい。私はその小さな背中をそっと撫でてあげた。月光兎は気持ちよさそうに目を細めている。その無防備な姿に、私の心も自然と和んでいった。
先ほどまでの気まずい空気が嘘のようだ。この小さな訪問者が、私たちの間の氷を溶かしてくれたらしい。
「ありがとう、エル。あなたのおかげです」
「礼を言うなら、そいつに言ってやれ。俺はただイグニスに教わった通りにしただけだ」
彼はそう言って、少し照れくさそうに笑った。その笑顔はとても自然で優しかった。
やがて鍋のスープが良い匂いを立て始めると、月光兎はその匂いに気づいたのか、名残惜しそうに私の膝から降りてぴょんと一度だけ跳ねてみせた。まるで「じゃあね」と挨拶しているかのようだ。そして、洞窟の外の闇へと再び姿を消していった。
「…行ってしまいましたね」
「ああ。また来るさ、月のない夜にはな」
私たちは出来上がったスープを飲みながら、他愛もない話をした。エルがまたイグニス様の昔話をしてくれた。今度は、若いイグニス様が山の精霊たちと盛大な宴会を開き、三日三晩飲み明かしたという豪快な武勇伝だった。
私はその話を聞きながら何度も笑い、そして彼も楽しそうに笑っていた。こうして誰かと食事をしながら笑い合うのはいつ以来だろう。竜葬司になってからはずっと一人だった。その孤独が当たり前になっていたけれど、誰かと温かい時間を共有することがこんなにも満たされた気持ちになるなんて、知らなかった。
スープを飲み干した頃、エルがふと真剣な顔になった。
「リーナ。あの術師たちのことだが」
「はい」
「奴らは、おそらく諦めてはいない。必ずまた来る。俺はイグニスの最期を誰にも邪魔されたくはない」
彼の言葉に私も頷いた。私も同じ気持ちだ。イグニス様の聖なる旅立ちを、誰にも穢させはしない。
「対策を考えませんか。二人で」
私の提案に彼は力強く頷いた。
「ああ、そうだな。お前の知恵と俺の力が合わされば、きっと奴らに対抗できるはずだ」
私たちは焚き火を囲んで顔を突き合わせた。それはまるで作戦会議のようだ。彼の番人としての知識と私の竜葬司としての知識を組み合わせれば、きっと強力な防御策を講じることができるはずだ。
「まずは、奴らの接近をいち早く察知する方法が必要です」
私が言うと、彼は「それなら心当たりがある」と答えた。
私たちはいつの間にかごく自然に協力し合っていた。敵意でもなく義務でもなく、ただ一つの大切なものを守りたいという同じ想いを共有する仲間として。
夜は更けていく。洞窟の奥からはイグニス様の穏やかな寝息が聞こえてくる。その寝息を聞きながら、私はこの穏やかな時間を必ず守り抜くのだと思った。
孤独な番人と、孤独な竜葬司。二人の奇妙な共同生活は、新しい局面を迎えようとしていた。
洞窟に戻っても私たちはしばらく互いに目を合わせることができず、焚き火の薪をくべる音だけがやけに大きく響く。私の心臓はまだ少しだけ速く脈打っていた。彼の手の感触、胸の中に飛び込んでしまった時の体の硬さと熱が、まだ私の体に残っているかのようだ。
いけない、私は竜葬司だ。常に冷静で、感情に流されてはならない。これは仕事なのだから。私は自分にそう何度も言い聞かせ、無理やり気持ちを切り替えようとした。
「あの、エルさん」
「な、なんだ」
彼も私と同じくらい動揺しているのが声で分かった。なんだかそのことが少しおかしくて、私の口元が緩む。
「夕食の準備をしようと思うのですが、何か手伝っていただけますか」
「お、おう。任せろ。水なら俺が汲んでくる」
彼はそう言うと、逃げるように立ち上がって革袋を掴み、洞窟の外へと向かった。その慌てた後ろ姿を見送りながら、私は小さく息を吐く。彼といると、なんだか調子が狂ってしまう。
私は気を取り直して鞄から食料を取り出した。干し肉と固いパン、それに乾燥野菜。いつもと同じ質素なメニューだけれど、温かいスープがあるだけで心も体も温まるのだ。
私がナイフで野菜を刻んでいると、エルが水を満たした革袋を持って戻ってきた。彼はそれを鍋に入れると、何も言わずに私の隣に腰を下ろして火の番を始める。気まずい沈黙が続いた。何か話さなければ。そう思った、その時だった。
洞窟の入り口の方から、カサ、と小さな物音がした。
私とエルは同時に顔を上げ、視線が一瞬だけ絡み合う。
「今の音…」
エルが警戒するように腰を低くした。あの術師たちがもう戻ってきたというのか。いや、それにしては気配が違いすぎる。邪悪な魔力の匂いは少しもしない。
私たちは息を潜め、洞窟の入り口をじっと見つめた。やがて、その影が姿を現す。
それは体長三十センチほどの、ふわふわとした銀色の毛で覆われた小さな生き物だった。大きな丸い耳がぴこぴこと動き、宝石のようにきらきらと輝く青い瞳が、好奇心に満ちた様子で洞窟の中を窺っている。
「…なんだ、あれは」
私が呟くと、エルが緊張を解いてふっと息を吐いた。
「ああ、なんだ。お前か」
知り合いなのだろうか。
「あれは『月光兎(げっこううさぎ)』だ。この高峰にしかいない珍しい生き物で、夜になると月の光を浴びて体毛が淡く光るんだ」
彼の説明に私は目を丸くした。なんて可愛らしい生き物なのだろう。
月光兎は私たちを怖がる様子もなく、ぴょんぴょんと軽やかに洞窟の中へと入ってくると、くんくんと鼻を動かしながらある一点へと向かっていく。私の鞄だ。より正確に言えば、鞄から取り出して手入れのために横に置いていた祭具の数々だった。
「あ…」
月光兎は私の祭具の一つ、「魂鎮めの鈴」に興味津々のようで、その小さな鼻先を黒曜石の鈴にすり寄せている。
「こら、悪さするな」
エルが追い払おうとするのを、私はそっと手で制した。
「大丈夫です。きっと、祭具が放つ清らかな気に惹かれて来たのでしょう」
私の仕事道具は常に浄化の力を帯びており、特に純粋な魂を持つ生き物や精霊はその気に敏感なのだ。
月光兎は鈴の匂いをしばらく嗅いでいたが、やがて満足したように顔を上げ、私の方をじっと見つめてくる。その青い瞳は何かを訴えかけているようだった。
「どうしたの?」
私が優しく問いかけると、月光兎はてちてちと私の足元までやってきて、前足で私の外套の裾をちょいちょいと引っ張った。
「…何か、おねだりしているのか?」
エルの声に私も首を傾げる。私は試しに鞄から干し肉のかけらを一つ取り出してその子の前に置いてみたが、月光兎はそれに興味を示さず、ただじっと私の顔を見上げている。
どうしたものか。そう考えていると、エルが「ああ、そうか」と何かを思い出したように言った。
「そいつ、腹が減ってるんじゃない。遊んでほしいんだ」
「遊ぶ?」
「ああ。月光兎は寂しがり屋でね。特に今夜みたいに雲が多くて月が見えない夜は、人恋しくなるらしい。イグニスも、若い頃はよく遊んでやっていた」
そう言って、エルは懐から小さな木の笛を取り出した。彼がそれを吹くと、ぽろろん、と素朴で優しい音色が響く。すると月光兎の大きな耳がぴくりと反応し、エルの奏でる音色に合わせてその場でくるくると楽しそうに回り始めた。その姿はまるで小さな妖精が踊っているかのようで、私は思わず笑みをこぼした。
やがてエルが笛を吹くのをやめると、月光兎は再び私の足元へやってきて、今度は私の膝の上にちょこんと乗る。ふわふわの毛がとても温かい。私はその小さな背中をそっと撫でてあげた。月光兎は気持ちよさそうに目を細めている。その無防備な姿に、私の心も自然と和んでいった。
先ほどまでの気まずい空気が嘘のようだ。この小さな訪問者が、私たちの間の氷を溶かしてくれたらしい。
「ありがとう、エル。あなたのおかげです」
「礼を言うなら、そいつに言ってやれ。俺はただイグニスに教わった通りにしただけだ」
彼はそう言って、少し照れくさそうに笑った。その笑顔はとても自然で優しかった。
やがて鍋のスープが良い匂いを立て始めると、月光兎はその匂いに気づいたのか、名残惜しそうに私の膝から降りてぴょんと一度だけ跳ねてみせた。まるで「じゃあね」と挨拶しているかのようだ。そして、洞窟の外の闇へと再び姿を消していった。
「…行ってしまいましたね」
「ああ。また来るさ、月のない夜にはな」
私たちは出来上がったスープを飲みながら、他愛もない話をした。エルがまたイグニス様の昔話をしてくれた。今度は、若いイグニス様が山の精霊たちと盛大な宴会を開き、三日三晩飲み明かしたという豪快な武勇伝だった。
私はその話を聞きながら何度も笑い、そして彼も楽しそうに笑っていた。こうして誰かと食事をしながら笑い合うのはいつ以来だろう。竜葬司になってからはずっと一人だった。その孤独が当たり前になっていたけれど、誰かと温かい時間を共有することがこんなにも満たされた気持ちになるなんて、知らなかった。
スープを飲み干した頃、エルがふと真剣な顔になった。
「リーナ。あの術師たちのことだが」
「はい」
「奴らは、おそらく諦めてはいない。必ずまた来る。俺はイグニスの最期を誰にも邪魔されたくはない」
彼の言葉に私も頷いた。私も同じ気持ちだ。イグニス様の聖なる旅立ちを、誰にも穢させはしない。
「対策を考えませんか。二人で」
私の提案に彼は力強く頷いた。
「ああ、そうだな。お前の知恵と俺の力が合わされば、きっと奴らに対抗できるはずだ」
私たちは焚き火を囲んで顔を突き合わせた。それはまるで作戦会議のようだ。彼の番人としての知識と私の竜葬司としての知識を組み合わせれば、きっと強力な防御策を講じることができるはずだ。
「まずは、奴らの接近をいち早く察知する方法が必要です」
私が言うと、彼は「それなら心当たりがある」と答えた。
私たちはいつの間にかごく自然に協力し合っていた。敵意でもなく義務でもなく、ただ一つの大切なものを守りたいという同じ想いを共有する仲間として。
夜は更けていく。洞窟の奥からはイグニス様の穏やかな寝息が聞こえてくる。その寝息を聞きながら、私はこの穏やかな時間を必ず守り抜くのだと思った。
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