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しおりを挟むふとした気の迷い…だったのだろうか。いや、振り返ってみると、あれは気の迷いではない。確実にそうするつもりだった。
14年前
午後六時、閑静な住宅街に車を走らせていた。そこに小さな女の子が一人、お母さんの手作りであろうカバンを持って歩いていた。楽譜のようなものが中に入っていた。ピアノレッスンの帰りだったのだろう。
俺は
その子をさらう決意をした。
薄暗い小道へ入った瞬間、車を出て背後に近寄る。足音は立てずに。そして、ハンカチで口をおさえ、すっと持ち上げ、車の中に連れ込む。泣き叫ぶその子に無理やり睡眠薬を飲ませる。車を20分ぐらい走らせ、小さなアパートへ。車内で女の子を大きなカバンに入れ連れ出す。部屋に到着。
誘拐成功。
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