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3匹目―蜘蛛は主の亡骸をも愛する―
15.弟の頼みごと
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「兄ちゃんお願いがあるんだけど!」
「なんだい?慎之介が頼みごととは珍しいね」
茶をすすっている吉兵衛の目の前に慎之介は1枚のチラシを差し出した。
「肝試し?」
「そう。ある会社の社内を使った大規模な夜のオフィス内を使ったイベントなんだ」
「へえ、場所はどこだい?」
「それはギリギリまでわからない。でも最後まで叫ばなければ豪華景品がもらえるんだ!ちなみに去年は、うな重四人前セット」
「よし、行こうじゃないか」
「去年の話だからね?今年はウナギとは限らないからね?」
口の端からヨダレを垂らしながら拳を上げる吉兵衛に苦笑しながら慎之介は念を押した。
―――
「ちーっす、慎之介の兄ちゃん!」
「こんばんわ雄一君。あかっ、荒野君も」
「今夜はお招きいただきありがとうございます」
「ホントに、よく当てたな流石慎之介!」
「お礼は質のいい小豆か砂糖でよろしく」
「なにその和菓子の職人が言いそうなリクエスト」
「うん、職人に作ってもらうからね」
慎之介に指を指され吉兵衛はまんざらでもない笑みを浮かべ、その輪の中に入る。
「慎之介の言うことは気にしないでおくれ。そう言うのは自分の目で見て選びたいからね」
「そのとき俺もついて行っていいっスか?慎之介の兄ちゃんがどうやって選ぶのか見てみたいっス!」
「させるか」
突然頭を鷲掴みにされ雄一は「あだだだだだっ!」と悲鳴を上げた。鷲掴みにした当人である荒野はその表情を崩さず続ける。
「お前が吉兵衛さんと2人っきりで行くなど獄門ものです」
「死ねと?!なんで江戸時代の刑なん?いだだだだだっ!」
そんなテレビで見るような漫才を見て吉兵衛は微笑ましい思いだ。
「面白い友人だね」
「でしょ?」
誇らしげに言う慎之介。
【イベントとは言え今は夜中です。お静かにお願いいたします】
そんな中、遠くからスタッフの注意の声がこちらに向かって飛んできた。
「なんだい?慎之介が頼みごととは珍しいね」
茶をすすっている吉兵衛の目の前に慎之介は1枚のチラシを差し出した。
「肝試し?」
「そう。ある会社の社内を使った大規模な夜のオフィス内を使ったイベントなんだ」
「へえ、場所はどこだい?」
「それはギリギリまでわからない。でも最後まで叫ばなければ豪華景品がもらえるんだ!ちなみに去年は、うな重四人前セット」
「よし、行こうじゃないか」
「去年の話だからね?今年はウナギとは限らないからね?」
口の端からヨダレを垂らしながら拳を上げる吉兵衛に苦笑しながら慎之介は念を押した。
―――
「ちーっす、慎之介の兄ちゃん!」
「こんばんわ雄一君。あかっ、荒野君も」
「今夜はお招きいただきありがとうございます」
「ホントに、よく当てたな流石慎之介!」
「お礼は質のいい小豆か砂糖でよろしく」
「なにその和菓子の職人が言いそうなリクエスト」
「うん、職人に作ってもらうからね」
慎之介に指を指され吉兵衛はまんざらでもない笑みを浮かべ、その輪の中に入る。
「慎之介の言うことは気にしないでおくれ。そう言うのは自分の目で見て選びたいからね」
「そのとき俺もついて行っていいっスか?慎之介の兄ちゃんがどうやって選ぶのか見てみたいっス!」
「させるか」
突然頭を鷲掴みにされ雄一は「あだだだだだっ!」と悲鳴を上げた。鷲掴みにした当人である荒野はその表情を崩さず続ける。
「お前が吉兵衛さんと2人っきりで行くなど獄門ものです」
「死ねと?!なんで江戸時代の刑なん?いだだだだだっ!」
そんなテレビで見るような漫才を見て吉兵衛は微笑ましい思いだ。
「面白い友人だね」
「でしょ?」
誇らしげに言う慎之介。
【イベントとは言え今は夜中です。お静かにお願いいたします】
そんな中、遠くからスタッフの注意の声がこちらに向かって飛んできた。
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