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第一章『妖精おじさんがあらわれた。ただし、その姿は見えない』
第7話 モンスター育成ゲーム
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食事を済ませて一服もそこそこにゲームへ戻る。社会人にとってはゴールデンタイムに近いのか、始まりの村は休憩前と同じく盛況だった。
周りはすっかり暗くなって景観が様変わり。感覚が狂わないようにか、ゲーム内の時間は現実にリンクしている。街灯のデザインはファンタジー風で、村の雰囲気が残る程度に明るさは最小限だ。
チュートリアルで照明具をもらったのを思い出し、装備画面で着けるとアンティーク系の小さなランタンが腰に現れる。つまみをひねると周囲が明るくなった。
準備よしと作成した眠り玉を使いに森のほうへ移動する。ポータルを見つけて立ち寄らないと大変になりそうな旅路だが、隠れて回復魔法をかけるのは楽しい。人様の為というより益々自己満足になってきた。
森を抜けて荒野に入り目的の足跡を探す。本来は月明りに照らされるであろう夜のフィールドも、多くのプレイヤーが照明具を着けているので村と変わらない。モンスターが湧いた瞬間に倒されていき楽にうろつける反面、カメリオルは見つからなかった。さっきは運が良かっただけでレアなモンスターだった?
何か条件があるのかと考えイッカクガエルを散歩させても普通に歩き続ける。ゲームに慣れていれば条件の探り方を色々思いつくのだろうが、自分には難しかった。
できるのはどこかに住処が存在すると信じて岩場の行き止まりを見るぐらい。宝箱などの設置もないためプレイヤーのほとんどが素通りだ。みんな王都を目指して走っていく。
ぼんやり岩を眺めていると、たまに何かあると勘違いした人が寄ってきた。辺りを見回し、すぐにどこかへ行く姿に申し訳なさを感じる。
一度メインの道を離れて暗い場所を求めて彷徨うか。月明りはそれなりに周囲を照らしてくれて、照明具を合わせれば快適だった。
プレイヤーが減って進行方向にモンスターがうろつき始める。ここはペットに任せて回復魔法に専念しよう。
「行け、イッカクガエル」
スケルトンをターゲットに命令するが足元で待機したまま動かない。なぜ、と考えるまでもなく音声コマンドが違ったことに気づいた。
音声コマンドを開始する言葉は初期設定でトリガーになっている。そのままでもいいのだがペットを操るには少し味気なく思えた。
ゲームに詳しくなくても子供の頃に国民的モンスター育成ゲームを遊んだ覚えはある。その時の記憶が呼び起こされたのか、こだわりたくなってきた。
「確か設定で……」
音声コマンドについてもチュートリアルで触れていた。メニューの設定を開くと多様なカスタマイズ要素が表示される。自由度の高さはある意味初心者お断り感が強いけれど、誘う眠気を我慢して音声コマンドの項目を見つけた。
一括設定はもちろん、メニューや装備画面などを呼び出す専用の音声にも対応している。その中からペットの攻撃や戻る際の命令をセットし、設定を終えた。
「行け、イッカクガエル」
「ゲコ!」
改めて命令するとイッカクガエルが動き始める。
「カタカタカタ!」
お互いの距離が詰まるとスケルトンが先制のパンチを繰り出した。ペットの体力は最大値の24から14に減っている。三回攻撃を受ければアウトで余裕があまりない。
「トリガー、詠唱」
「ゲコゲコ!」
イッカクガエルも体当たりで応戦する。
「トリガー、ヒール」
回復魔法で補助を合間に挟む。まるで別のゲームを遊んでいる気分だ。
二対一の攻防は安定性があり簡単にスケルトンが骨を散らして動かなくなった。
≪スケルトンの骨を入手しました≫
新たな素材か。調合も色々試したいし、やりたいことが多いのは嬉しい悩みだ。
岩場の袋小路に入ってぶらつく。わざわざプレイヤーがいない場所を訪れても当てはない。迷い込んだ風を装えば出てきてくれ……?
ふと地面に目を落とすと覚えのある足跡があった。辿ると消えるが新しい足跡が作られたのを見て確信する。
「よし……」
はやる気持ちを抑えてアイテム欄から眠り玉を取り出す。次に出会えるのはいつになるか。数は五個あるが失敗したくなかった。
これはゲーム。肩を温めなくても大丈夫と信じて狙いを定める。足跡ができたところへ勢いよく投げつけた。
「キュルル!」
鳴き声が聞こえて眠り玉は宙で砕ける。白い粉が舞う中にカメリオルが姿を現した。眠り玉が効いているようで、伏せの姿勢で頭を地面につけていた。
喜ぶのはまだ早い。当初はドロップアイテムが気になったけれど、レアなモンスターならペットにしておきたくなった。
テイムが可能なのは一匹だけ。愛着が湧いてきたイッカクガエルにお礼を言って解放する。
「ゲコ!」
最後にひと鳴き残し荒野に消えていった。
別れを惜しんで眠り玉の効果を切らすのは避けて早速、スキルを発動だ。
「トリガー、テイム」
眠っているカメリオルのターゲット名が緑色に変化する。いきなりの成功に若干の肩すかしを感じるが、大満足の結果に嬉しくなった。
周りはすっかり暗くなって景観が様変わり。感覚が狂わないようにか、ゲーム内の時間は現実にリンクしている。街灯のデザインはファンタジー風で、村の雰囲気が残る程度に明るさは最小限だ。
チュートリアルで照明具をもらったのを思い出し、装備画面で着けるとアンティーク系の小さなランタンが腰に現れる。つまみをひねると周囲が明るくなった。
準備よしと作成した眠り玉を使いに森のほうへ移動する。ポータルを見つけて立ち寄らないと大変になりそうな旅路だが、隠れて回復魔法をかけるのは楽しい。人様の為というより益々自己満足になってきた。
森を抜けて荒野に入り目的の足跡を探す。本来は月明りに照らされるであろう夜のフィールドも、多くのプレイヤーが照明具を着けているので村と変わらない。モンスターが湧いた瞬間に倒されていき楽にうろつける反面、カメリオルは見つからなかった。さっきは運が良かっただけでレアなモンスターだった?
何か条件があるのかと考えイッカクガエルを散歩させても普通に歩き続ける。ゲームに慣れていれば条件の探り方を色々思いつくのだろうが、自分には難しかった。
できるのはどこかに住処が存在すると信じて岩場の行き止まりを見るぐらい。宝箱などの設置もないためプレイヤーのほとんどが素通りだ。みんな王都を目指して走っていく。
ぼんやり岩を眺めていると、たまに何かあると勘違いした人が寄ってきた。辺りを見回し、すぐにどこかへ行く姿に申し訳なさを感じる。
一度メインの道を離れて暗い場所を求めて彷徨うか。月明りはそれなりに周囲を照らしてくれて、照明具を合わせれば快適だった。
プレイヤーが減って進行方向にモンスターがうろつき始める。ここはペットに任せて回復魔法に専念しよう。
「行け、イッカクガエル」
スケルトンをターゲットに命令するが足元で待機したまま動かない。なぜ、と考えるまでもなく音声コマンドが違ったことに気づいた。
音声コマンドを開始する言葉は初期設定でトリガーになっている。そのままでもいいのだがペットを操るには少し味気なく思えた。
ゲームに詳しくなくても子供の頃に国民的モンスター育成ゲームを遊んだ覚えはある。その時の記憶が呼び起こされたのか、こだわりたくなってきた。
「確か設定で……」
音声コマンドについてもチュートリアルで触れていた。メニューの設定を開くと多様なカスタマイズ要素が表示される。自由度の高さはある意味初心者お断り感が強いけれど、誘う眠気を我慢して音声コマンドの項目を見つけた。
一括設定はもちろん、メニューや装備画面などを呼び出す専用の音声にも対応している。その中からペットの攻撃や戻る際の命令をセットし、設定を終えた。
「行け、イッカクガエル」
「ゲコ!」
改めて命令するとイッカクガエルが動き始める。
「カタカタカタ!」
お互いの距離が詰まるとスケルトンが先制のパンチを繰り出した。ペットの体力は最大値の24から14に減っている。三回攻撃を受ければアウトで余裕があまりない。
「トリガー、詠唱」
「ゲコゲコ!」
イッカクガエルも体当たりで応戦する。
「トリガー、ヒール」
回復魔法で補助を合間に挟む。まるで別のゲームを遊んでいる気分だ。
二対一の攻防は安定性があり簡単にスケルトンが骨を散らして動かなくなった。
≪スケルトンの骨を入手しました≫
新たな素材か。調合も色々試したいし、やりたいことが多いのは嬉しい悩みだ。
岩場の袋小路に入ってぶらつく。わざわざプレイヤーがいない場所を訪れても当てはない。迷い込んだ風を装えば出てきてくれ……?
ふと地面に目を落とすと覚えのある足跡があった。辿ると消えるが新しい足跡が作られたのを見て確信する。
「よし……」
はやる気持ちを抑えてアイテム欄から眠り玉を取り出す。次に出会えるのはいつになるか。数は五個あるが失敗したくなかった。
これはゲーム。肩を温めなくても大丈夫と信じて狙いを定める。足跡ができたところへ勢いよく投げつけた。
「キュルル!」
鳴き声が聞こえて眠り玉は宙で砕ける。白い粉が舞う中にカメリオルが姿を現した。眠り玉が効いているようで、伏せの姿勢で頭を地面につけていた。
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「ゲコ!」
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別れを惜しんで眠り玉の効果を切らすのは避けて早速、スキルを発動だ。
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