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【かわいいさお】とは
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静まり返った部屋で、ぼんやりとしていた。
一気に色々あって疲れた。結局、海斗と大地は敵なのか味方なのかよく分からない。気にするだけ無駄なような気がした。
そんな事よりも、壊されてしまう前にこの屋敷から逃げ出さなければ。
スマホと鍵をポケットから取り出す。スマホの謎を解いて、鍵を後四つ見つけよう。
そこで打ち当たるのが、【かわいいさおをかめらにおさめよ】だ。
なんだろう。頭を巡らせてもよく分からない。とりあえず、地上一階に戻ってヒントを探しに行こう。
やっとの思いで、エントランスルームまで戻って来た。金がありそうなのに、何故エレベーターを作らないのだろうか。金持ちの考える事は分からない。
さっきの食堂前まで戻り、次の部屋の扉を開ける。そこは、コレクションルームだった。
様々な絵画や銅像がある。
絵にはあまり詳しくないが、有名な絵が結構飾られている。順々に見ていく、その内一つの像に目がいった。不思議な形をしている。見方によって、姿形が変わる像だ。右から見れば両手を上げている人、正面から見たら、親子が手を繋いでいる姿、左から見ると……これは……。俺は、スマホのカメラのシャッターを切った。
多分間違ってない。だが、どうやればこの形になるのか分からない。
取り敢えず、感電注意の金網があった階段に向かおうとしたがその時。
カチャッと扉が開かれる音がして、その場に蹲み込んだ。
「あきくん。いる?」
大地だ。さっき別れたばかりなのに、もう探しに来てるのか。声が徐々に近づいてくる。どうやら、コレクションルームに入って来たようだ。
コレクションルームには様々な像がある。うまく隠れるようにすれば、躱して扉まで行けるかもしれない。
大地に見つからないよう、像に隠れながら扉を目指す。
もうすぐ扉だが、その前で止まる。扉に飛びつく前に、大地が今どこにいるか把握したい。近くに居たら、扉を開ける音に気付いてしまうかもしれない。危険は犯さないよう慎重に動く。そっと、像の影から覗くと、大地はコレクションルームの奥に消えた。
今だ! そっと、扉に近づき、ドアの取手を掴み、音を立てないように開けて廊下へと滑り出た。ゆっくりと扉を閉めてから、一気に走り出した。
やった! 初めて狼を巻いてやった。喜びを抑える事ができず、ガッツポーズを取ってしまう。
急いで、エントランスの階段まで向かった。階段を駆け上がり、針金のバッテリーに近づく。バッテリーの天盤に、スマホをここにおけと書かれある場所を見つけ、一呼吸置いてからスマホを上に置いた。どうか合っていてくれと願う。
その時、機械音が響いた。ピンポーンと鳴り、バッテリーの電源が落ちたのだ。どうやら正解した様だ。
本当にあの画像で合っていた様だ。その画像とは、あの不思議な像を左から見た時に出来る像だった。どうやってあれが出来るのか分からないが、左から見ると川井公という文字になっていたのだ。もしかするとあれを作った作製者なのかもしれない。本当に間違えてなくて良かった。
一気に色々あって疲れた。結局、海斗と大地は敵なのか味方なのかよく分からない。気にするだけ無駄なような気がした。
そんな事よりも、壊されてしまう前にこの屋敷から逃げ出さなければ。
スマホと鍵をポケットから取り出す。スマホの謎を解いて、鍵を後四つ見つけよう。
そこで打ち当たるのが、【かわいいさおをかめらにおさめよ】だ。
なんだろう。頭を巡らせてもよく分からない。とりあえず、地上一階に戻ってヒントを探しに行こう。
やっとの思いで、エントランスルームまで戻って来た。金がありそうなのに、何故エレベーターを作らないのだろうか。金持ちの考える事は分からない。
さっきの食堂前まで戻り、次の部屋の扉を開ける。そこは、コレクションルームだった。
様々な絵画や銅像がある。
絵にはあまり詳しくないが、有名な絵が結構飾られている。順々に見ていく、その内一つの像に目がいった。不思議な形をしている。見方によって、姿形が変わる像だ。右から見れば両手を上げている人、正面から見たら、親子が手を繋いでいる姿、左から見ると……これは……。俺は、スマホのカメラのシャッターを切った。
多分間違ってない。だが、どうやればこの形になるのか分からない。
取り敢えず、感電注意の金網があった階段に向かおうとしたがその時。
カチャッと扉が開かれる音がして、その場に蹲み込んだ。
「あきくん。いる?」
大地だ。さっき別れたばかりなのに、もう探しに来てるのか。声が徐々に近づいてくる。どうやら、コレクションルームに入って来たようだ。
コレクションルームには様々な像がある。うまく隠れるようにすれば、躱して扉まで行けるかもしれない。
大地に見つからないよう、像に隠れながら扉を目指す。
もうすぐ扉だが、その前で止まる。扉に飛びつく前に、大地が今どこにいるか把握したい。近くに居たら、扉を開ける音に気付いてしまうかもしれない。危険は犯さないよう慎重に動く。そっと、像の影から覗くと、大地はコレクションルームの奥に消えた。
今だ! そっと、扉に近づき、ドアの取手を掴み、音を立てないように開けて廊下へと滑り出た。ゆっくりと扉を閉めてから、一気に走り出した。
やった! 初めて狼を巻いてやった。喜びを抑える事ができず、ガッツポーズを取ってしまう。
急いで、エントランスの階段まで向かった。階段を駆け上がり、針金のバッテリーに近づく。バッテリーの天盤に、スマホをここにおけと書かれある場所を見つけ、一呼吸置いてからスマホを上に置いた。どうか合っていてくれと願う。
その時、機械音が響いた。ピンポーンと鳴り、バッテリーの電源が落ちたのだ。どうやら正解した様だ。
本当にあの画像で合っていた様だ。その画像とは、あの不思議な像を左から見た時に出来る像だった。どうやってあれが出来るのか分からないが、左から見ると川井公という文字になっていたのだ。もしかするとあれを作った作製者なのかもしれない。本当に間違えてなくて良かった。
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