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巨大な男 第三と第五の狼

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「見つけました」

 そう声が聞こえて左の方を見ると、聖司が角を曲がって走って来ていた。咄嗟に反対側の廊下を駆ける。逃げ切れる。聖司との距離は大分ある。これなら、一階への階段まで逃げて、一階のどこかに身を潜める事にしよう。そう思って、右手へ曲がったときだった。
 勢いよく壁にぶつかって、尻餅をついた。壁? 変だ、廊下のど真ん中に壁なんて無かったと思い、見上げるとそこには第五の狼がいました。

「ほう、お前さんが」

 でかい。今まで会った狼達より大きい。190cm以上はある。例えると熊だ。縦にも横にもゴツい。胸筋のせいで黒のスーツが悲鳴を上げていそうだ。大地が細マッチョなら、こいつは太マッチョだ。黒髪を刈り込んで、切れ長の黒い瞳はヤクザさん並に恐い。

「やっと追いつきましたよ。子羊ちゃんは足が早いのですね」

 ぼーっと男を見ていた俺は、聖司に背中から抱き込まれ両手をネクタイで縛り上げられているのに気付かなかった。

「あ! 外せ!」

 しっかりと縛れていて、強引に外そうとしても外れない。早技に驚きを隠せない。

「ダメです。足はベットに行ってから縛りましょう」

「は!?」

 ふざけんな。嫌に決まってんだろ!

「聖司の兄貴」

拓也たくや、いたのですか」

 いや、居ましたよ。ずっと貴方と俺の前に。

 男、いや拓也か。俺の前にしゃがみ込み見てくる。その瞳はまるで弟を見る様な優しものだった。

「小さくて可愛いな。こんな子だったらヤりたい放題だな」

 小さいだと、俺だってこれでも平均以上の身長はある。そりゃあ、お前と比べたら誰でも小さい内に入るだろうが。 それにヤりたい放題とかふざけるな。お前はあれか少年愛者とか言うやつか。寒気が背筋に走る。

「仕方がない、3Pですね。他の奴が来る前に頂いてしまいましょう」

 お菓子の取り分が減るからみたいなニュアンスで言うな。

「俺が運んでやるよ」

 拓也の腕が俺に伸びる。逃げようと後退するが聖司が後ろにいて逃げられない。

 腕を掴まれて、俺の両腕の輪に拓也の頭が入ってくる。そのまま立ち上がられ、両足の膝裏に手を差し入れられて持ち上げられる。拓也に抱きつく形だ。上を見ると拓也のニヤつく顔が見える。むかつく。自分で歩けると文句を言ってやろうとしたその時だ。じんわりと下半身から快楽が襲ってきた。

 丁度、俺の陰部と拓也の膨らみが擦れている。奴のスーツに包まれている屹立が俺の陰茎や陰嚢に当たっているのだ。動かなければ大丈夫と思っていたが、拓也の腰が俺に擦れる様に動く。

「あ! うご、ん、んく、なあぁ、ん」

「うん? どうした」

 わざとらしく、俺を見下ろしながら膝裏を掴んだ手で、俺の腰を引き寄せ、突き上げる様に自らの腰を動かす拓也。

「やぁ、あ、あ、んん」

 じわじわと快感がお腹に溜まっていく。気持ち良い。

「ふぇ、あ、あ、ああ!」

 後孔に指が浅く挿入される。いつ移動したのか分からないが、拓也の両手はいつの間にか俺の臀部を支えていて、不埒に撫でさすり、挿入を果たしていた。

「随分と、気持ち良さげだな。浅い所は好きか」

「こら、早く移動しますよ」

「へいへい」

 近くの客室に連れ込まれる。指を後孔に挿入され腰を押し付けられたまま移動した為、快楽から逃れられない。拓也の歩く振動といやらしく動く指に翻弄され、喘ぐことしかできない。

「いぁ、あ、あ、ん、ん、んあぁああ!」

 拓也の指に偶然いい所を擦り上げられ、俺はイってしまった。
 拓也のスーツに随分と薄くなった白濁を吐き出してしまう。

「おぉ、何だ絶頂したのか。蕩けた顔もなんとも言えんな」

「良いから、早くベットに寝かせなさい」

「はいはい」

 ベットに座らされる。荒く呼吸を繰り返し、快楽に呑まれてしまった理性を取り戻そうとした。

 聖司が近づき、俺の首元を掴んでワンピースを引き裂く。此奴は紳士的に敬語を使うのに、脱がすのは雑だな。普通縛る前に脱がすだろ。

「兄貴。足枷使う?」

 拓也がどこから持ってきたのかリュックサックから、足枷を取り出す。それも本格的な鉄製の重そうな枷だ。

 は? 足枷? そんなもの使う気か。

「いえ、変更です。今回は縛らないで行きます」

 あぁ、良かった。使わないでくれるみたいだ。いや、良くない。何を安心してるんだ。これから、奴らが満足するまで犯されるのに。

 聖司が引き裂かれたワンピースを俺に見せつける様に扱く。え? 縛らないって言ってたよな。

「さぁ、両手は邪魔なのでベットボードに縛りますか」

 鬼! 鬼畜!

「嫌だ!!」

 逃げようと、ベットから降りイった余韻で動き辛い体に鞭を打ち駆け出すが、先回りした拓也に捕まる。

「おっと、油断も隙もないな」

 軽々と俺を担ぎ上げる。まるで、荷物になったみたいだ。

「離せ!!」

「心配するな。気持ち良い事しかしないから」

「それが、嫌なんだって!」

 問答無用で、両手がベットボードに括り付けられてしまった。引っ張っても外れない。

「兄貴、あんまイかせるとバテるから、リング使うか」

「それもそうですね。すでに一回イってますし」

 リング? 何に使う? 拓也がリュックサックから、何やら赤いものを取り出す。彼らが言っていた通りの赤いリングだ。

 拓也が萎えている俺の陰茎の根本にリングを装着してきた。

「犯罪だな。赤はやめとけば良かったかな」

「そうですね。ですが、これはこれで良いと思いますが」

 何を言ってんだ此奴ら。赤でも何でもお前らのやってる事は犯罪だろ。

「では、初めは私が致します。その方が、子羊ちゃんの為になるでしょ」

「そうだな。俺が先だと死んじまったら困るしな」

 死ぬの! 嫌だ!! 死にたくない!

 聖司がズボンを脱ぎ、俺の足元に陣取る。
 膝裏を掴み、持ち上げられていく。膝が俺の胸近くまで持ち上がられる。正直、体はあまり柔らかくはないので辛い。くそ、またこの体勢かよ。ちんぐり返しなんて誰が思い付いたんだ。恨んでやる。羞恥に頬が熱くなる。

 拓也が何かしらのチューブを持ってきて、俺の後孔へ突っ込んで注入してきた。冷たい何かが腹に入ってくる。


「さぁ、一切の身動きを許しません。沢山喘いでくださいね」

 え? 

「ああぁああああ!!」

 聖司の屹立が一気に後孔の奥まで挿入される。快感が背筋を通り頭を串刺しにする。

 登り切ったのに、いけない! 絶頂できない! なんで! 強烈な快感が腹に渦巻く。

「ふわふわちゃん、リングで根本堰き止めしてるから、射精ではイけないよ」

 俺の陰茎は完全に勃ち上がっているのに、根本を締め上げられてぱんぱんに腫れ、苦しそに赤く染まっている。

 拓也が俺の胸の飾りを指で弾く、じんじんとした快楽が俺を追い詰める。

「外して!!」

「ダメです。これも子羊ちゃんの為ですから」

 そう言って、俺の両膝裏を両腕で押さえ付けながら聖司の上半身が覆いかぶさってくる。
 動けない。体の外も中も聖司で一杯だ。一切の身動きができない。

「あ、いああ、あ、こわぁあ、あ、いぃあ、あ」

 聖司の屹立が俺の中を抽送していく。ぐちゅぐちゅと水音ともに後孔から快感が襲ってくる。無理だ! こんなの。地獄でしかない。

「さあ、中だけでイくのですよ。心配入りません。快楽に溺れてしまえば、貴方は自由ですよ」

 そう囁かれて、聖司の屹立のカリが俺の良い所を引っ掻いていく。びりびりとした快感に理性が屈服した。頭が真っ白に染まって、何も分からない。わかるのは快楽はとても気持ちいいと言うことだけだ。じわじわとした余韻が続く。

「良くできました」

 聖司に頭を撫ぜられる。褒められているのに悲しいのは何で。俺はイったのか。
 お腹の中に暖かいものが広がっているを感じる。いつ、出されたのかも分からない。

 聖司の陰茎が抜かれて、押さえつけられていた体が自由になった。イったのにも関わらず、陰茎は勃ち上がったまま苦しい。だが、これでやっと終わった。

「次は、俺だな」

 そう言った拓也が沢山の大人の玩具を持って、ニヤニヤと笑っていた。
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