【完結/R18】恋人として君と過ごす日々

テルマ江

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冬の訪れと高鳴る鼓動(此木視点)

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「だ、大丈夫です、自分でやります……また、シャワーも浴びて来ますし……」
「うん、分かった」

 敬久さんは慌ただしくしているオレを眺めながら目を細めると、下着の解けた紐を結んでくれた。

「敬久さん、服着ますか? それとも一緒にシャワー浴びに行きます?」

 オレはティッシュの箱を置き、行為前に剥ぎ取った敬久さんの服をソファから拾い上げた。

「誘ってる?」
「ち、違います!わ、わぁ」

 敬久さんは「そうなんだ」とクスクスと笑った。そしてオレを抱えてごろりと横になり、彼をソファの背もたれとオレで挟んでいる様な体勢になった。

「ごめん。体、まだ落ち着いていないよね」

 彼はハッとして抱える手を離した。

「い、いえ、このくらいは大丈夫です……敬久さんも……体、辛くないですか?」

 終わった後に敬久さんとイチャイチャするのは好きだ。けれど体の仕組み上、精を吐き出した後はどうしても気だるさや眠気に襲われてしまう。敬久さんも男なので体はまだ辛いはずだ。

「うん、そこまで辛くないから大丈夫」
「……そうですか。あ、服、着ないと風邪ひいちゃいますよ」
「ふふっ……じゃあ遥君が温めてよ」

 敬久さんが色っぽく微笑んで片手を広げたので、何も考えず生身の胸にバッと飛びついてしまった。

「ふふっ……」
「す、すみません……! 今、欲に目が眩んでしまって……」
「ふ、ふふっ、遥君って、本当……楽しいよね」
「そんなに……笑わないでください……」
「ごめんね……ふっ……」

 オレの髪に顔を埋めながら敬久さんは押し殺した様に笑った。

「君こそ下を履かないと風邪ひくよ?」
「……ぁ、う、……そ、そうですね……」

 敬久さんは笑いながらオレの太腿をスリスリと撫でた。手を滑らせて楽しそうに下着の紐を摘んだり弾いたりしている。

――敬久さんに触られると……また体が反応しそうだ……いや、こんな風に撫でて来るのは……も、もしかしたら、敬久さんはまだしたいのだろうか? ……でも、オレは二回イッたし……三回は……いや、しかし……

 オレが悶々とした思いを抱きながら、彼を見つめていると「どうしたの?」と聞かれた。

「……オレは二回イッたのに……敬久さんは、一回だったなあって……考えていて……」
「遥君?」
「や、やっぱり、敬久さんにも、もっと気持ち良くなって欲しいです……」
「遥君、落ち着いて?」

 敬久さんはオレの太腿を撫でる手を止めた。彼の生身の胸は心臓の音が聞こえて心地良いのでギュッとしがみついた。

「……オレ……いっぱい、あなたのこと撫でたいんですが……良いですか……?」
「……ははっ」

 敬久さんの顔は見れなかったけれど、彼の心臓の音が早くなったのが分かった。

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