愛されたい少年

星夜るな

文字の大きさ
上 下
28 / 192
1章

28

しおりを挟む
「『僕は、ずっと。色んな事されてきたけど、親だから…。家族だから…。そう思っていて、逆に、いらない僕をおいてくれることに感謝していました。でも、ここに来てから、ほんの僅かな時間だけど。今まで、あそこで暮らすよりも楽しかった。それに、ここの人たちは、僕をしっかりと見てくれている。……。ここに居てもいいと言ってくれた。だから、今…は、もう、あなた達の子どもじゃない。…。もう、親戚の人です。も、う、帰ってください。』」


『ありがとう。水の妖精さん。あの、よかったら、お友達になってください。』 

『えっ!いいの?嬉しいよ!大好きだよ。エーリル。』


そのやり取りをしている間に、おじいちゃんとラオルが、もう、手加減は要らない。というように、屋敷の外に二人を追い出した。


そして、ニコニコと笑いながら。


「エーリル。流石、僕の弟だね。」

と、親に本心を言えたことを頭をクシャクシャにしながら、褒めてくれた。

「さっ。早速明日。エーリルの部屋を完成させようか。それに、場所も移動して、リオの隣に部屋を作ろう。」

と、ラオルが、リオと僕を見て。微笑ましそうに笑っている。

おじいちゃんは、甘いお菓子を僕の口に突っ込んで。サワサワと、頭を撫でてくれた。
リオも、撫でていたが、なんとなく嫌だったみたいで、避けていた。
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

待ち遠しかった卒業パーティー

恋愛 / 完結 24h.ポイント:5,772pt お気に入り:1,294

女神に愛された女の子と、女の子を愛した男の子の話

恋愛 / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:24

役目を終えて現代に戻ってきた聖女の同窓会

恋愛 / 完結 24h.ポイント:4,572pt お気に入り:78

やり直せるなら、貴方達とは関わらない。

BL / 連載中 24h.ポイント:6,150pt お気に入り:2,721

処理中です...