色づく世界の端っこで

星夜るな

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第一章

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詩というか
君に当てた手紙のようだった。

君というのは多分僕。
あなた、夫は、多分父だ。


泣きそうだった。
その詞を見て…。

母に出てくる僕はどんな人になっていだんだろう。

覚えていない僕に対してどう感じたんだろう。




撮った写真はどこにあるのだろう。



思い出したい。

母との日々を。





そう思った。







「彩人兄…」
碧が泣きながら僕にいう。
「泣かないで…。」



僕は。泣いていない。

だって、表情が顔に出ないから。

小さい頃にしか泣いたことはない。







でも、たしかに僕の瞳は涙で濡れていた。




碧が僕をギュッと抱きしめる。

佐倉さんは僕と碧を抱きしめる。

わずかに安心する気持ち。



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