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イザナギ学院一年生編
第25話 選抜戦
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涙目で俺を見つめるエミリーヌと、背後に不動明王と邪悪なオーラを放つ女神を浮かび上がらせた冬香とソフィアに冷や汗を垂らしていると、エミリーヌが俺に向かって叫んだ。
――なんだこの状況。
「どういうことですの! 鈴木悠馬!」
「えっと、何が?」
「だから、どうしてこの家にはこんなにも人が居ますの!? 一人でもおかしいのに、赤の他人の女子が二人も! こんなの普通じゃないですわよね! それともわたくしがおかしいのでして!?」
「アハハハ……」
――これ、本当にどうやって説明すればいいんだ?
「悠馬悠馬、私達に任せなさい」
冬香は俺の元まで歩いてくるとそう言う。
「助かる、冬……香。あのさ……なんでそんなに怒ってるの?」
「別に気にしなくても良いんじゃない?」
「いや、でも……」
「兎も角、20分位アンタは自室に籠ってなさい! これから緊急の女子会するから、絶対に出てこない事! いいわね! もし破ったら、殺すから」
「あのー、冬香さん。心の中の声と混ざって、聞こえちゃいけない方が聞こえて来ましたよ?」
「さっさと自分の部屋に行きなさい」
「はい……」
冬香のオーラに気おされながら階段を上がろうとすると、後ろから冬香の声が聞こえた。
「あんたらも吞気にギャルゲーなんかやってないで出てくのよ! この不思議生物ども! この先暫く、男子とマスコットキャラは立ち入り禁止!」
「横暴だ! それに我はマスコットキャラではない!」
「そうだそうだ! あともう少しあともう少しでトゥル―エンドというのに!」
「黙りなさい」
「「はい、すいませんでした」」
そして、リビングから肩を落としたアウァリティアとロトが、トボトボとこちらに歩いてきた。
「貴様のせいだぞ悠馬!」
「そうだ! 折角の名場面を……よくも……よくも!」
「ちょ、やめろ! 俺の髪を引っ張るな!」
「我が直々に、バーコードにしてやる!」
「俺も加勢するぞ!」
「なんでだよ! 完全に俺なんも悪くないぞ!?」
「「紛れもなくお前のせいだ!」」
それから暫く。
「降りてきて良いわよー!」
冬香の声がしたので、俺とロトは一階に降りる。そして、玄関に佇むエミリーヌに近づいた。
「一体何があったんですの?」
「放っておいてくれ……」
「時には、訪ねてきてほしくないこともあるものなのだ」
俺達はアウァリティアが吐いた炎によって黒焦げになっていた。ちなみに、下手人のアウァリティアは気絶中である。
「鈴木悠馬」
「ん? なんだ?」
「この前は助けて頂き、感謝いたしますわ」
「そんなのいいって、俺はやりたいようにやっただけなんだからさ」
そう言うと、エミリーヌは首を振った。
「いいえ。命だけではなく、貴方の言葉はわたくしの心も救ってくれましたの。貴方が居なければ、わたくしは今も自分を嫌って下を向いたままでしたわ。本当に、心からの感謝を貴方に……」
「お、おう」
――真正面から感謝されると、やっぱり滅茶苦茶恥ずかしい気分になるな……。
「鈴木悠馬……その……」
そして、エミリーヌは顔を赤くしながら俯く。
「ん?」
「な、なんでもありませんわ! ソフィアさん、冬香さん。絶対にわたくしは負けませんわよ! それではごきげんよう!」
「おう……じゃあな……」
――何だったんだ? 一体。
足早に去っていくエミリーヌを見送った後、俺は頭を掻きながら振り返る。
「さて、と。ゲームでもしようか……な」
そこには、ソフィアと冬香の二人が立っていた。
「えーっと……何に怒ってるのかわからないけど……とりあえずすいませんでした!」
俺は土下座をしながら許しを請う。すると、冬香はため息をついた。
「ハァ……別に怒っちゃいないわよ。ただ、いついかなる時も、悠馬は悠馬なんだって思っただけ」
冬香は腕組みを解くと、少し笑いながら言う。
「それってどういう……?」
「少なくとも悪い意味じゃないよ? むしろ……ううん。やっぱり悠馬は私を身を張って守ってくれた時の、カッコイイ悠馬のままだって分かって良かった」
――なんだ、急に。俺前世含めてこういうのは耐性ないから、絶対今顔真っ赤だぞ!?
「え、うあ。と、兎も角ゲームすんぞゲーム! ソフィアはただでさえ強いんだから、ハメ技禁止な!」
「あ、照れてやんの」
「うるさいわい!」
「ふふっ」
「悠馬君、この前は大丈夫だったの?」
朝のホームルームにて、俺は花音と和人の二人と話していた。
「ん? 大丈夫大丈夫。生きて帰れたならなんも問題なし!」
「にしてもお前、トラブルに巻き込まれすぎだろ」
「俺だって巻き込まれたくて巻き込まれてる訳じゃねえよ!」
すると、チャイムが鳴った。
「はーい皆席についてー!」
天音先生は全員の着席を確認すると、おもむろに話し始めた。
「さて皆さんご存知の通り、8月に他校との交流戦があります」
交流戦。外国の学校も含めた、エンフォーサー育成学校同士がトーナメント方式で競い合うイベント。優勝すれば中々の景品とそこそこの賞金、そして名誉がその学校と生徒に与えられる。
まあその前に4日間ある学園祭の出し物の一つとして行われる、各学年ごと三人の代表を選ぶ選抜戦があるが、Eクラスの俺には関係ない。だってEクラスは補欠扱いで皆アウトオブ眼中だからな!
「そこでその選抜の為の戦いが、例年通り学園祭と同時に行われます。まあ例年Eクラスには関係ない話なんだけど、今年はなんと! 一年生代表候補の一人に、我がクラスから鈴木悠馬君が選ばれました! 皆さん拍手ー!」
――は? 俺?
――なんだこの状況。
「どういうことですの! 鈴木悠馬!」
「えっと、何が?」
「だから、どうしてこの家にはこんなにも人が居ますの!? 一人でもおかしいのに、赤の他人の女子が二人も! こんなの普通じゃないですわよね! それともわたくしがおかしいのでして!?」
「アハハハ……」
――これ、本当にどうやって説明すればいいんだ?
「悠馬悠馬、私達に任せなさい」
冬香は俺の元まで歩いてくるとそう言う。
「助かる、冬……香。あのさ……なんでそんなに怒ってるの?」
「別に気にしなくても良いんじゃない?」
「いや、でも……」
「兎も角、20分位アンタは自室に籠ってなさい! これから緊急の女子会するから、絶対に出てこない事! いいわね! もし破ったら、殺すから」
「あのー、冬香さん。心の中の声と混ざって、聞こえちゃいけない方が聞こえて来ましたよ?」
「さっさと自分の部屋に行きなさい」
「はい……」
冬香のオーラに気おされながら階段を上がろうとすると、後ろから冬香の声が聞こえた。
「あんたらも吞気にギャルゲーなんかやってないで出てくのよ! この不思議生物ども! この先暫く、男子とマスコットキャラは立ち入り禁止!」
「横暴だ! それに我はマスコットキャラではない!」
「そうだそうだ! あともう少しあともう少しでトゥル―エンドというのに!」
「黙りなさい」
「「はい、すいませんでした」」
そして、リビングから肩を落としたアウァリティアとロトが、トボトボとこちらに歩いてきた。
「貴様のせいだぞ悠馬!」
「そうだ! 折角の名場面を……よくも……よくも!」
「ちょ、やめろ! 俺の髪を引っ張るな!」
「我が直々に、バーコードにしてやる!」
「俺も加勢するぞ!」
「なんでだよ! 完全に俺なんも悪くないぞ!?」
「「紛れもなくお前のせいだ!」」
それから暫く。
「降りてきて良いわよー!」
冬香の声がしたので、俺とロトは一階に降りる。そして、玄関に佇むエミリーヌに近づいた。
「一体何があったんですの?」
「放っておいてくれ……」
「時には、訪ねてきてほしくないこともあるものなのだ」
俺達はアウァリティアが吐いた炎によって黒焦げになっていた。ちなみに、下手人のアウァリティアは気絶中である。
「鈴木悠馬」
「ん? なんだ?」
「この前は助けて頂き、感謝いたしますわ」
「そんなのいいって、俺はやりたいようにやっただけなんだからさ」
そう言うと、エミリーヌは首を振った。
「いいえ。命だけではなく、貴方の言葉はわたくしの心も救ってくれましたの。貴方が居なければ、わたくしは今も自分を嫌って下を向いたままでしたわ。本当に、心からの感謝を貴方に……」
「お、おう」
――真正面から感謝されると、やっぱり滅茶苦茶恥ずかしい気分になるな……。
「鈴木悠馬……その……」
そして、エミリーヌは顔を赤くしながら俯く。
「ん?」
「な、なんでもありませんわ! ソフィアさん、冬香さん。絶対にわたくしは負けませんわよ! それではごきげんよう!」
「おう……じゃあな……」
――何だったんだ? 一体。
足早に去っていくエミリーヌを見送った後、俺は頭を掻きながら振り返る。
「さて、と。ゲームでもしようか……な」
そこには、ソフィアと冬香の二人が立っていた。
「えーっと……何に怒ってるのかわからないけど……とりあえずすいませんでした!」
俺は土下座をしながら許しを請う。すると、冬香はため息をついた。
「ハァ……別に怒っちゃいないわよ。ただ、いついかなる時も、悠馬は悠馬なんだって思っただけ」
冬香は腕組みを解くと、少し笑いながら言う。
「それってどういう……?」
「少なくとも悪い意味じゃないよ? むしろ……ううん。やっぱり悠馬は私を身を張って守ってくれた時の、カッコイイ悠馬のままだって分かって良かった」
――なんだ、急に。俺前世含めてこういうのは耐性ないから、絶対今顔真っ赤だぞ!?
「え、うあ。と、兎も角ゲームすんぞゲーム! ソフィアはただでさえ強いんだから、ハメ技禁止な!」
「あ、照れてやんの」
「うるさいわい!」
「ふふっ」
「悠馬君、この前は大丈夫だったの?」
朝のホームルームにて、俺は花音と和人の二人と話していた。
「ん? 大丈夫大丈夫。生きて帰れたならなんも問題なし!」
「にしてもお前、トラブルに巻き込まれすぎだろ」
「俺だって巻き込まれたくて巻き込まれてる訳じゃねえよ!」
すると、チャイムが鳴った。
「はーい皆席についてー!」
天音先生は全員の着席を確認すると、おもむろに話し始めた。
「さて皆さんご存知の通り、8月に他校との交流戦があります」
交流戦。外国の学校も含めた、エンフォーサー育成学校同士がトーナメント方式で競い合うイベント。優勝すれば中々の景品とそこそこの賞金、そして名誉がその学校と生徒に与えられる。
まあその前に4日間ある学園祭の出し物の一つとして行われる、各学年ごと三人の代表を選ぶ選抜戦があるが、Eクラスの俺には関係ない。だってEクラスは補欠扱いで皆アウトオブ眼中だからな!
「そこでその選抜の為の戦いが、例年通り学園祭と同時に行われます。まあ例年Eクラスには関係ない話なんだけど、今年はなんと! 一年生代表候補の一人に、我がクラスから鈴木悠馬君が選ばれました! 皆さん拍手ー!」
――は? 俺?
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