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一浪目
浪人生は情報を収集する。
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「つまり、ほかの島から来たってこと?」
「あぁ。どうやらそうらしい。なんて言ったかな。島、、なんとかっていう、まぁ、島が最初につくのは変だが、島なのだろう。まだ知らない島があったとはな、ガルシャのもっと奥の方だろうか。」
「確かに聞いたことないわね。でも、もしそうだとしたら、どうやってガネルまで来れるのよ?」
「うむ、。そうだな。そこはこいつが起きてから聞こう。。」
二人の話声が、聞こえる。とっくの昔に目は覚めていたが、起きるタイミングがよくわからん。
ふあーよく寝た!おはよう!!
違うな。
・・・・・・う、。ん。こ、ここは、?
そんな臭い芝居は得意ではない。
むりっ!むりだ!起こしてくれ!たのむ!
たのむから!
「まぁ。飯もできたし、起こしてやるか。」
アマンドの声がした。
「そうね。」
さっきから聞こえる、女性らしさもありながら少し低めの声はエレナの声だろうか、
声からして歳はアマンドと同じくらいだな。
「おーい。ヒカゲ。起きろ。飯だぞー。」
お父さんかよ。棒読みにも程がある。
「お、おはようございます。。」
ベッドから起き上がり苦笑いを見せる。
「なんだ?寝覚めいいな。もしかして起きていたか。まぁいい。飯だ。こい。」
俺はベッドから出て立とうとするが、少しふらつく。腹もかなり減っている。
「ちょっと、、大丈夫なの?まる2日寝てたみたいだけど、」
その声の主はエレナだ。桃色で肩あたりまで伸びた髪を、三つ編みにしている。目は大きくてくりくりしていた。声の割には、少し子供のような顔立ちであるが、美人だ。
「す、すいません。大丈夫です。エレナ、さん、ですよね?迷惑かけてしまって、すいません。」
「別に謝ることじゃないわ。そんなことよりごはん食べて元気になって。少し聞きたいこともあるし。」
そう言って笑顔を見せてくれたエレナも、アマンド同様優しい人なんだな。と思った。
――――――あれから2時間ほど三人で食事をしながらいろいろなことを話した。
俺のことは、すべて話すと面倒なので、シマネという島から来たが、あとは名前くらいしかわからない。どうやってここに来たかもわからない。ということにしておいた。2人は顔を見合わせて怪訝そうな顔をしていたが、納得してくれたみたいだ。
俺は2人からこの世界のことをたくさん聞いた。とりあえずまずは情報収集だ。情報がなければ始まらない。
まずこの島のこと。この島はクザラと言って、人間の村である、ここ、ダグラス村(村長の名前がダグラスらしい)と、俺が迷い込んだガネルという山がある。正確にはガネルの山を切り開いて、人間が住む村を作った――ということだ。
次にこの世界だ。剣と魔法の世界だと思っていたが、そうではないらしい。そうではないというか、『魔法』は、ないらしい。
ただ、この島のガネル、さらに海を渡った至るところの島には動物。つまりは、化物がたくさん生きていて、中には人間に危害を加える、もっといえば、殺そうとしてくる化物も沢山いるらしい。
それを狩るのがアマンドやエレナ。つまりハンターらしい。ハンターは生計を立てるため、つまり『仕事』だそうだ。
ハンターへの依頼は依頼主が村を通して集会所兼酒場のボードに貼り付けるらしい。報酬は依頼主からのもの、そして村からのものだ。個人的にではなく、村自体も手を焼いている化物を倒すと、村からの報酬はかなりいいらしい。逆に言うと、狩りではなく、採集などの依頼もあり、それは村からの報酬はない。ハンターは1週間の座学と基礎訓練を受ければ、誰でもなれるらしい。ランクというものはないみたいだ。つまりあれだな。この世界はざっくりいうとモ〇ハンみたいな感じなんだな。一応やったことはあるが。やり込んではいない。もっとやり込んでおけばよかったか。
そして、一番大事なのが、生きていくための『お金』だ。この世界のお金は大きい方からテル、ギル、メル、だそうだ。すべて真ん中に穴の空いた硬化で色はテルが銀色、ギルが赤、メルが黒だ。ガネルで採れるあるものから作るらしいのだが、それはアマンドたちもよくわからないらしい。メルが百枚でギル。ギルが百枚でテル。村の食べ物の店を見る限り、一メルが十円、くらいかな。つまり、一ギルが千円、一テルは十万円もする。食べ物は元の世界とあんまり変わらないから、安心した。
俺がアマンドたちから聞いたのはざっとこんな感じだ。ふむふむ。なるほどなるほど。つまりは、おれもハンターになるしかないよな。いつまでもここで世話になるわけにはいかないし。防具が作れる職人でもなければ、農学的な知識もない。だからハンターになって依頼を受けるのが、金を稼ぐには手っ取り早いな。
村もアマンドたちに案内してもらった。村は学校の敷地全部くらいだろうか。まあまあ広い。至るところに畑などがあり、何かを育てている人が多いみたいだ。ほかは、衣類やら食べ物やらの、生活用品を揃えた店がちらほら。レストラン、不動産、動物を売っている店なども少ないがあった。細かいところはまたあとにするとして、ほかの建物は家だな。建物はほとんど石や木で出来ているが、金属っぽいものも多少は使っているようだ。ハンターのような身なりの人も何人も見かけた。防具や道具を売っている店はひとつしかないがかなり大きい。品揃えもすごい。その横に集会所兼酒場。ここは今までで一番でかいな。ハンターのうろつく姿も、ここが一番多いな。あとは村の端に村長の家があるらしいが、今は用事で出ていていないらしい。また今度挨拶をすることにした。
俺はとりあえずアマンドたちにハンターになることを伝えて、家から出ていこうとしたが、借りれる家が見つかるまで、少なくとも1週間の座学と訓練が終わるまではここにいろ。と、言われたので、あてのなかった俺はアマンドたちの優しさに甘えて、そうすることにした。
そして、ハンターになるための1週間が明日から始まる。
不本意だが、来てしまったものはしょうがない。とりあえず生きるために。頑張ろう。
そう思いながら目を閉じると、疲れていたのか、俺はすぐに眠りについた
「あぁ。どうやらそうらしい。なんて言ったかな。島、、なんとかっていう、まぁ、島が最初につくのは変だが、島なのだろう。まだ知らない島があったとはな、ガルシャのもっと奥の方だろうか。」
「確かに聞いたことないわね。でも、もしそうだとしたら、どうやってガネルまで来れるのよ?」
「うむ、。そうだな。そこはこいつが起きてから聞こう。。」
二人の話声が、聞こえる。とっくの昔に目は覚めていたが、起きるタイミングがよくわからん。
ふあーよく寝た!おはよう!!
違うな。
・・・・・・う、。ん。こ、ここは、?
そんな臭い芝居は得意ではない。
むりっ!むりだ!起こしてくれ!たのむ!
たのむから!
「まぁ。飯もできたし、起こしてやるか。」
アマンドの声がした。
「そうね。」
さっきから聞こえる、女性らしさもありながら少し低めの声はエレナの声だろうか、
声からして歳はアマンドと同じくらいだな。
「おーい。ヒカゲ。起きろ。飯だぞー。」
お父さんかよ。棒読みにも程がある。
「お、おはようございます。。」
ベッドから起き上がり苦笑いを見せる。
「なんだ?寝覚めいいな。もしかして起きていたか。まぁいい。飯だ。こい。」
俺はベッドから出て立とうとするが、少しふらつく。腹もかなり減っている。
「ちょっと、、大丈夫なの?まる2日寝てたみたいだけど、」
その声の主はエレナだ。桃色で肩あたりまで伸びた髪を、三つ編みにしている。目は大きくてくりくりしていた。声の割には、少し子供のような顔立ちであるが、美人だ。
「す、すいません。大丈夫です。エレナ、さん、ですよね?迷惑かけてしまって、すいません。」
「別に謝ることじゃないわ。そんなことよりごはん食べて元気になって。少し聞きたいこともあるし。」
そう言って笑顔を見せてくれたエレナも、アマンド同様優しい人なんだな。と思った。
――――――あれから2時間ほど三人で食事をしながらいろいろなことを話した。
俺のことは、すべて話すと面倒なので、シマネという島から来たが、あとは名前くらいしかわからない。どうやってここに来たかもわからない。ということにしておいた。2人は顔を見合わせて怪訝そうな顔をしていたが、納得してくれたみたいだ。
俺は2人からこの世界のことをたくさん聞いた。とりあえずまずは情報収集だ。情報がなければ始まらない。
まずこの島のこと。この島はクザラと言って、人間の村である、ここ、ダグラス村(村長の名前がダグラスらしい)と、俺が迷い込んだガネルという山がある。正確にはガネルの山を切り開いて、人間が住む村を作った――ということだ。
次にこの世界だ。剣と魔法の世界だと思っていたが、そうではないらしい。そうではないというか、『魔法』は、ないらしい。
ただ、この島のガネル、さらに海を渡った至るところの島には動物。つまりは、化物がたくさん生きていて、中には人間に危害を加える、もっといえば、殺そうとしてくる化物も沢山いるらしい。
それを狩るのがアマンドやエレナ。つまりハンターらしい。ハンターは生計を立てるため、つまり『仕事』だそうだ。
ハンターへの依頼は依頼主が村を通して集会所兼酒場のボードに貼り付けるらしい。報酬は依頼主からのもの、そして村からのものだ。個人的にではなく、村自体も手を焼いている化物を倒すと、村からの報酬はかなりいいらしい。逆に言うと、狩りではなく、採集などの依頼もあり、それは村からの報酬はない。ハンターは1週間の座学と基礎訓練を受ければ、誰でもなれるらしい。ランクというものはないみたいだ。つまりあれだな。この世界はざっくりいうとモ〇ハンみたいな感じなんだな。一応やったことはあるが。やり込んではいない。もっとやり込んでおけばよかったか。
そして、一番大事なのが、生きていくための『お金』だ。この世界のお金は大きい方からテル、ギル、メル、だそうだ。すべて真ん中に穴の空いた硬化で色はテルが銀色、ギルが赤、メルが黒だ。ガネルで採れるあるものから作るらしいのだが、それはアマンドたちもよくわからないらしい。メルが百枚でギル。ギルが百枚でテル。村の食べ物の店を見る限り、一メルが十円、くらいかな。つまり、一ギルが千円、一テルは十万円もする。食べ物は元の世界とあんまり変わらないから、安心した。
俺がアマンドたちから聞いたのはざっとこんな感じだ。ふむふむ。なるほどなるほど。つまりは、おれもハンターになるしかないよな。いつまでもここで世話になるわけにはいかないし。防具が作れる職人でもなければ、農学的な知識もない。だからハンターになって依頼を受けるのが、金を稼ぐには手っ取り早いな。
村もアマンドたちに案内してもらった。村は学校の敷地全部くらいだろうか。まあまあ広い。至るところに畑などがあり、何かを育てている人が多いみたいだ。ほかは、衣類やら食べ物やらの、生活用品を揃えた店がちらほら。レストラン、不動産、動物を売っている店なども少ないがあった。細かいところはまたあとにするとして、ほかの建物は家だな。建物はほとんど石や木で出来ているが、金属っぽいものも多少は使っているようだ。ハンターのような身なりの人も何人も見かけた。防具や道具を売っている店はひとつしかないがかなり大きい。品揃えもすごい。その横に集会所兼酒場。ここは今までで一番でかいな。ハンターのうろつく姿も、ここが一番多いな。あとは村の端に村長の家があるらしいが、今は用事で出ていていないらしい。また今度挨拶をすることにした。
俺はとりあえずアマンドたちにハンターになることを伝えて、家から出ていこうとしたが、借りれる家が見つかるまで、少なくとも1週間の座学と訓練が終わるまではここにいろ。と、言われたので、あてのなかった俺はアマンドたちの優しさに甘えて、そうすることにした。
そして、ハンターになるための1週間が明日から始まる。
不本意だが、来てしまったものはしょうがない。とりあえず生きるために。頑張ろう。
そう思いながら目を閉じると、疲れていたのか、俺はすぐに眠りについた
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