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短編
2.帰路
しおりを挟む昌「またせた」
す「うん」
昌「何の用だ?」
す「とりあえず、一緒に帰ろうか」
昌「お、おう・・・?」
しばらく沈黙
す「・・・いいわよ?」
昌「ん? 何が」
す「昌の彼氏になってもいいわよ?」
昌「え」
しばらく沈黙
昌「い、いや。うん。なんか無理させちゃったかな。ごめんな? でも嬉しかったぞ」
す「・・・」
昌「で、話ってなんだよ」
す「今日、ゴミ捨ての行くんだよね?」
昌「ああ。バイト休みだし、今日中に溜まったごみ全部捨てに行きたいんだ」
す「そう」
昌「ああ。でもなんだ。話ってその話?」
す「うん」
昌「学校で話してくれれば良かったのに」
す「じーっ・・・」(視線を声で演じます)
昌「学校では極力話してる姿を見られたくないと見た」
す「うん」
昌「お前、可愛いんだからもっと学校で話とかすればモテるぞ?」
す「・・・」
昌(余計なお世話ってか)
す「・・・あなたは一生モテない」
昌「・・・さらりと冷たいこと言わんで下さい」
す「私の予言当たるから。的中」
昌「何その自信・・・」
す「私前回バレンタイン10個もらった」
昌「女の子から?」
す「男の子から」
昌「逆チョコってやつかいな。文香さんモテモテやわ羨ましい・・・」
す「全部冷凍保存して全員のお返しに全部使ったけど」
昌「うん。さすが。男の子可愛そう」
す「興味ないから」
昌「ふうん・・・」
す「・・・」
昌「・・・」
す「・・・」
昌「・・・」
す「・・・あげようか?」
昌「え?」
す「次のバレンタインデーは昌(ショウ)にもチョコあげようか?」
昌「まじか」
す「おーまじ」
昌「悪くないか?」
す「いいわ。モテないあなたがかわいそうだもの」
昌「お前は優しいのか酷いのかよくわからん・・・」
す「とにかく」
昌「なんだよ」
す「・・・気を付けて」
昌「え」
す「最近あの地域、通り魔事件があるでしょ?」
昌「今朝もニュースになってたな。」
す「ゴミ捨て場は。・・・特に気を付けてね」
昌「ふうん? お前がそんな心配するなんて珍しいな」
す「あなた今日思想が出てるから」
昌「まさか」苦笑
す「なんなら、私も一緒に行こうか?」
昌「冗談。大丈夫だよそんな心配しなくても。もしそうだったら逃げるさ」
す「・・・」
昌「なんだよ。今日は妙に心配してくれるんだな。」
す「・・・」
昌「大丈夫だ。それに、ほんとに何かあったときにお前に何かあったら危険だろうが。」
す「・・・」
昌「大丈夫だ。すぐにゴミ捨てて帰るから」
す「そう・・・」
昌「ああ」
す「・・・ねえ」
昌「あん?」
す「携帯出して」
昌「・・・はい。」
ぴっぴっぴっぴっぴっぴっぴっぴ
す「はい。」
昌「何したんだ?」
す「私のメールアドレスと携帯番号保存しておいたから。帰ってきたらちゃんと連絡すること。」
昌「・・・」
す「・・・指切り」
昌「あ、ああ。」
す「ゆーびきーりげんまんうっそつーいたらはーりせんぼんのーばす。指切った」淡々と
昌「(何考えてるんだこいつ)」
す「じゃあね」
昌「ああ。何かすまん。送ってもらって。」
すどうふ「いいの。私も近くに買い物行こうと思ってたから。」
昌「そうか」
すどうふ「うん。じゃあ、また明日学校で」
ガチャン
昌「・・・様子おかしかったなあいつ。そういえば」
~回想~
す「・・・気を付けて」
す「今日のあなた死相が出てるから気を付けて」
す「ゴミ捨て場は。・・・特に気を付けてね」
す「なんなら、私も一緒に行こうか?」
す「私のメールアドレスと携帯番号保存しておいたから。帰ってきたらちゃんと連絡すること。」
~ ~
昌「・・・いや、まさかな。とりあえず、ゴミ捨て行くか」
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