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短編【寸劇】
プロローグ【♂1♀1➕3】
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「行けお前ら! 攻めて攻めて攻めまくるのだ!!」
「いくぞーっ」
「おー!!」
「少年」
「え」
青年兵士に声をかけられた。
「若い子にとっては辛い役目だろう。無理だと思ったらすぐに退きなさい。」
「ありがとうございます・・・」
「君みたいな子が前線にいることがまずおかしいんだ。無事を祈っているよ」
そう言うと青年兵士は前線へかけていった。
僕達の仕事はわざと敵に見つかり敵の兵力を分散させること。つまりは囮役だ。戦術の浅い兵士に任せられる最底辺の戦略である。日和は兵士としての実力も浅く、とにかく逃げきるしかない。逃げて。逃げて・・・逃げきれなければ、簡単に命を落としてしまうだろう。それは彼自身が深く理解している。それでも生きるため。国のために。任務を行う。
「お頭、敵がやってきましたぜ」
「沢山来たな」
敵が話してる声がきこえた
耳をすます。敵に見えないよう死角に隠れる日和。
「こちらに気づいてないみたいですぜ」
「砲弾をぶち込めば血の雨だな」
敵の視線の矛先を見ると、仲間兵士達が敵に気づかれないよう慎重に移動する姿が見える。しかし既にバレてしまっていた。
「今日の仕事は楽勝だな」
敵は砲弾を構えた。このまま打ち込まれてしまえば仲間達は全滅してしまうであろう。
「・・・」
もはや僕に考えている余地などなかった。
ガガガガンッ!!っと足音をたてて、僕は逃げ出す。
「「?!」」
急ぎ足で来た道をかけていく。
「敵か」
「お頭。あれは多分囮でげしょう」
「?!」
僕の作戦はバレていた。
「1人でやれるか?」
「ただの捨て駒でげしょ。ただし、敵は敵。片付けておきやしょう」
「まかせたぞ」
そして、敵兵すぐに囲まれてしまう。敵の砲弾兵への視界を遮られているが、砲弾を構え始める音がする。
ドガーン!!!
爆発音。
打ち込まれた先は確認出来ないが、おそらく仲間達はもう死んでしまったのだろう。自分も敵に囲まれている。作戦も見事に失敗してしまった。
敵に囲まれた最後の運命は・・・死。弓兵が次々と僕に照準を合わせていく。
「(・・・父上。私はやはり。貴方がいう通り駄目な人間だったのでしょうか)」
僕は目を閉じる。死を悟り、無気力に立ちつくしたまま敵からの攻撃を待った。次の瞬間。一斉に敵兵の放った矢が私に襲いかかった。
だけど、次の瞬間
「日和様っ」
パパパパパパパパパパパパパ
カカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカ
「え・・・」
目を開け、視界が鮮明になると。
飛んで来た矢は私に当たることなく地面へ落ちていた。
1人の女性が私の盾となり立っていた。彼女は道具を取り出しさらに物を敵に投げる。
シュシュシュシュシュシュシュシュ
無数の手裏剣が。
「なっ」「ぶふ」「な…」「ごほ」「がっ」「ひっ」「げふ」「うっ」
「暫くは時間稼ぎが出来るでしょう」
1人の女性はそう言って日和へ振り返り。
「逃げましょう」
「え」
彼女に手を握られて戦場を後にする。
「お怪我はございませんか?」
と声をかけてきた。
「ありがとう。助かったよ。君は?」
「申し遅れました。今日からお世話になります。日和様の護衛を任ぜられました_____玖香(くが)です。」
日本の隠れ里の少年、日和(ひよわ)。
彼は国の勢力のために組み込まれた見習い兵士だった。
「いくぞーっ」
「おー!!」
「少年」
「え」
青年兵士に声をかけられた。
「若い子にとっては辛い役目だろう。無理だと思ったらすぐに退きなさい。」
「ありがとうございます・・・」
「君みたいな子が前線にいることがまずおかしいんだ。無事を祈っているよ」
そう言うと青年兵士は前線へかけていった。
僕達の仕事はわざと敵に見つかり敵の兵力を分散させること。つまりは囮役だ。戦術の浅い兵士に任せられる最底辺の戦略である。日和は兵士としての実力も浅く、とにかく逃げきるしかない。逃げて。逃げて・・・逃げきれなければ、簡単に命を落としてしまうだろう。それは彼自身が深く理解している。それでも生きるため。国のために。任務を行う。
「お頭、敵がやってきましたぜ」
「沢山来たな」
敵が話してる声がきこえた
耳をすます。敵に見えないよう死角に隠れる日和。
「こちらに気づいてないみたいですぜ」
「砲弾をぶち込めば血の雨だな」
敵の視線の矛先を見ると、仲間兵士達が敵に気づかれないよう慎重に移動する姿が見える。しかし既にバレてしまっていた。
「今日の仕事は楽勝だな」
敵は砲弾を構えた。このまま打ち込まれてしまえば仲間達は全滅してしまうであろう。
「・・・」
もはや僕に考えている余地などなかった。
ガガガガンッ!!っと足音をたてて、僕は逃げ出す。
「「?!」」
急ぎ足で来た道をかけていく。
「敵か」
「お頭。あれは多分囮でげしょう」
「?!」
僕の作戦はバレていた。
「1人でやれるか?」
「ただの捨て駒でげしょ。ただし、敵は敵。片付けておきやしょう」
「まかせたぞ」
そして、敵兵すぐに囲まれてしまう。敵の砲弾兵への視界を遮られているが、砲弾を構え始める音がする。
ドガーン!!!
爆発音。
打ち込まれた先は確認出来ないが、おそらく仲間達はもう死んでしまったのだろう。自分も敵に囲まれている。作戦も見事に失敗してしまった。
敵に囲まれた最後の運命は・・・死。弓兵が次々と僕に照準を合わせていく。
「(・・・父上。私はやはり。貴方がいう通り駄目な人間だったのでしょうか)」
僕は目を閉じる。死を悟り、無気力に立ちつくしたまま敵からの攻撃を待った。次の瞬間。一斉に敵兵の放った矢が私に襲いかかった。
だけど、次の瞬間
「日和様っ」
パパパパパパパパパパパパパ
カカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカ
「え・・・」
目を開け、視界が鮮明になると。
飛んで来た矢は私に当たることなく地面へ落ちていた。
1人の女性が私の盾となり立っていた。彼女は道具を取り出しさらに物を敵に投げる。
シュシュシュシュシュシュシュシュ
無数の手裏剣が。
「なっ」「ぶふ」「な…」「ごほ」「がっ」「ひっ」「げふ」「うっ」
「暫くは時間稼ぎが出来るでしょう」
1人の女性はそう言って日和へ振り返り。
「逃げましょう」
「え」
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「お怪我はございませんか?」
と声をかけてきた。
「ありがとう。助かったよ。君は?」
「申し遅れました。今日からお世話になります。日和様の護衛を任ぜられました_____玖香(くが)です。」
日本の隠れ里の少年、日和(ひよわ)。
彼は国の勢力のために組み込まれた見習い兵士だった。
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