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第八十三話 オクタヴィノール殿下の訪問
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その翌日の夜。
今日は、オクタヴィノール殿下が自らお父様を訪れた。
訪れること自体は、わたしからお父様に伝えてあった。
私的な訪問であるとはいうものの、ルクシブルテール王国の王太子殿下が来るということで、お父様は驚いていた。
オクタヴィノール殿下は、
「ルクシブルテール王国の王都にある王宮に、リディテーヌさんを私的に招待したい」
という内容を伝えにきた。
しかし、ただの招待ではない。
継母とオディナティーヌには、わたしが招待されることさえも話していなかった。
その為、二人はとても驚いていた。
その時、お父様は二人に対し、
「ルクシブルテール王国王室の公的な招待ではないとしても、私的な招待というだけでも大変名誉なことだと思う」
と言っていた。
オクタヴィノール殿下とお父様とわたしは、三人で話を始めた。
オクタヴィノール殿下は、
「これは、リディテーヌさんはご存じのことではありますが、公爵閣下にも話をする必要があると思いまして、こちらにまいらせていただいた次第です」
と言い、心を整えた後、
「この招待は、リディテーヌさんとわたしの婚約を、わたしの父上である国王陛下と、わたしの母上である王妃殿下に認めていただく為のものです。わたしは、リディテーヌさんのことを、王妃としてふさわしい方だと認識しています。父上も母上も、おおよそのことは理解していただいたのですが、婚約を認める為、リディテーヌさんと直接会って、王妃としてふさわしいかどうかを確認したいとおっしゃっているのです」
と続けて言った。
お父様は、わたしがオクタヴィノール殿下と付き合い始めたことは知っていたものの。婚約とういうところにまで話が進んでいたとは思っていなかった。
しかし、お父様は、オクタヴィノール殿下にすぐに好意を抱いたようだ。
「わが公爵家としては、大変光栄なことでございます。そして、オクタヴィノール殿下のような素敵な方に、婚約を申し込まれるのは、これ以上ないほど名誉なことでございます。ただ、わが娘は、オクタヴィノール殿下ほどの方にふさわしくないのでは、という気持ちもあります」
「いや、公爵閣下、わたしはこれほどの素敵な女性は存在しないと思っています。わたしの方こそ、リディテーヌさんにふさわしくないのではと思っているのです」
わたしはオクタヴィノール殿下に褒められて、恥ずかしくなった。
オクタヴィノール殿下は褒めてくれるけれども、まだまだわたしはオクタヴィノール殿下にふさわしい女性からは遠いと思っている。
改めて、もっと努力をしなければ、と思う。
オクタヴィノール殿下とお父様の話は、その後も続いていた。
お父様は、オクタヴィノール殿下のわたしに対する招待の内容を理解し、それを受ける方向になった。
そして、お父様は、
「ご招待していただき、ありがとうございます。ご招待につきましては、つつしんでお受けいたしますので、よろしくお願いします。このボードリックス公爵家の当主として申し上げますが、わが公爵家としては、今の時点でオクタヴィノール殿下とリディテーヌの婚約を認識いたしました。国王陛下、王妃殿下がリディテーヌのことをオクタヴィノール殿下の婚約者として認めていただいた時点で、ルクシブルテール王国の王室とボードリックス公爵家の家どうしの婚約が認識されることになると思っています」
と言った。
それに対し、オクタヴィノール殿下は、
「ありがとうございます。婚約を認めていただきましたら、結婚に向けて動き始めます。これからどうかよろしくお願いします」
と応えた。
これで、わたしは、私的な招待ではあるが、その招待に応じ、ルクシブルテール王国の王宮に向かうことが決まった。
今日は、オクタヴィノール殿下が自らお父様を訪れた。
訪れること自体は、わたしからお父様に伝えてあった。
私的な訪問であるとはいうものの、ルクシブルテール王国の王太子殿下が来るということで、お父様は驚いていた。
オクタヴィノール殿下は、
「ルクシブルテール王国の王都にある王宮に、リディテーヌさんを私的に招待したい」
という内容を伝えにきた。
しかし、ただの招待ではない。
継母とオディナティーヌには、わたしが招待されることさえも話していなかった。
その為、二人はとても驚いていた。
その時、お父様は二人に対し、
「ルクシブルテール王国王室の公的な招待ではないとしても、私的な招待というだけでも大変名誉なことだと思う」
と言っていた。
オクタヴィノール殿下とお父様とわたしは、三人で話を始めた。
オクタヴィノール殿下は、
「これは、リディテーヌさんはご存じのことではありますが、公爵閣下にも話をする必要があると思いまして、こちらにまいらせていただいた次第です」
と言い、心を整えた後、
「この招待は、リディテーヌさんとわたしの婚約を、わたしの父上である国王陛下と、わたしの母上である王妃殿下に認めていただく為のものです。わたしは、リディテーヌさんのことを、王妃としてふさわしい方だと認識しています。父上も母上も、おおよそのことは理解していただいたのですが、婚約を認める為、リディテーヌさんと直接会って、王妃としてふさわしいかどうかを確認したいとおっしゃっているのです」
と続けて言った。
お父様は、わたしがオクタヴィノール殿下と付き合い始めたことは知っていたものの。婚約とういうところにまで話が進んでいたとは思っていなかった。
しかし、お父様は、オクタヴィノール殿下にすぐに好意を抱いたようだ。
「わが公爵家としては、大変光栄なことでございます。そして、オクタヴィノール殿下のような素敵な方に、婚約を申し込まれるのは、これ以上ないほど名誉なことでございます。ただ、わが娘は、オクタヴィノール殿下ほどの方にふさわしくないのでは、という気持ちもあります」
「いや、公爵閣下、わたしはこれほどの素敵な女性は存在しないと思っています。わたしの方こそ、リディテーヌさんにふさわしくないのではと思っているのです」
わたしはオクタヴィノール殿下に褒められて、恥ずかしくなった。
オクタヴィノール殿下は褒めてくれるけれども、まだまだわたしはオクタヴィノール殿下にふさわしい女性からは遠いと思っている。
改めて、もっと努力をしなければ、と思う。
オクタヴィノール殿下とお父様の話は、その後も続いていた。
お父様は、オクタヴィノール殿下のわたしに対する招待の内容を理解し、それを受ける方向になった。
そして、お父様は、
「ご招待していただき、ありがとうございます。ご招待につきましては、つつしんでお受けいたしますので、よろしくお願いします。このボードリックス公爵家の当主として申し上げますが、わが公爵家としては、今の時点でオクタヴィノール殿下とリディテーヌの婚約を認識いたしました。国王陛下、王妃殿下がリディテーヌのことをオクタヴィノール殿下の婚約者として認めていただいた時点で、ルクシブルテール王国の王室とボードリックス公爵家の家どうしの婚約が認識されることになると思っています」
と言った。
それに対し、オクタヴィノール殿下は、
「ありがとうございます。婚約を認めていただきましたら、結婚に向けて動き始めます。これからどうかよろしくお願いします」
と応えた。
これで、わたしは、私的な招待ではあるが、その招待に応じ、ルクシブルテール王国の王宮に向かうことが決まった。
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