コン活

遠野紫

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 この俺加藤巧かとうたくみは年齢イコール彼女いない歴な一般独身男性だ。
 そんな俺が最近嵌っているものがある。……そう、コン活だ。
 ずっと一人でいることに限界を感じてしまった俺は、ついにその一歩を踏み出すことにしたのだった。

 今日もそんなコン活が開催される。いつも通り仕事帰りに向かおうじゃないか。

――――――

「お、来たか」

 開催場所である居酒屋に行くと、いつものコン活仲間である佐藤さんが声をかけて来た。どうやら既に準備を終えていたみたいだ。

「数日ぶりですね佐藤さん。もう始まっちゃいましたか?」
「いや、まだですね。俺が個人的にこの格好をしているだけで」
「それじゃあ俺も今の内に準備しちゃいますね」

 そう言って席に着きカバンから一枚の札を取り出し自身の頭上にかざした。
 その瞬間俺の体は光に包まれ、気付けばその姿を変えていた。

 黄色く艶やかな長髪に可愛らしい童顔。そんな顔とは裏腹に大きく実った胸。
 しかしそんなものが可愛く見える程に俺の体には大きな変化がある。
 
「おぉ……やっぱりこれだよこれ」

 頭の上に手を持っていき、そこにあるフワフワの物体を優しく触る。
 そう、ケモミミだ。今俺の頭には狐耳が生えているのだ。
 
 つまり、俺は狐美少女になったという事だ!!
 このコン活とは札によって狐美少女になった者たちの集まりなのだ!

「はーい、それじゃあ皆さん集まったようなのでコン活始めますよー。んじゃカンパーイ!」

 参加者全員が集まったのか主催者によってコン活の開始が告げられた。それと同時に場が沸き立つ。

「それじゃあいっちょいつもの行っとくか」
「よし来た!」

 佐藤さん……もといこの場ではシュガーさんと呼ばれている彼がそう言う。
 『いつもの』とは俺とシュガーさんで互いに耳をモフり合う事だ。

「あぁ゛~このために生きてるわぁ~」
「んぅ~、俺もですよ。もうこれ知っちゃうと元には戻れないですよね~」

 モフモフで温かいケモミミを触っているだけで何だかこう精神が癒される。それだけには飽き足らず触られる事でも気持ちが良い。
 自分で触るのでも良いんだが、やはり他人に触られるのが良い。振れる際にピクっと動くのがまた可愛くて、これは他人のものを触らなければ味わえない感覚だろう。
 鏡を見て自分の耳でやっても何かが違うのだ。

「久しぶりですねお二方~」
「おーお久しぶりですエル=レナさん」

 と、二人で楽しんでいる所に割って入って来たのは俺たちよりも昔から参加していると言うエル=レナさんだ。
 彼には見た目で分かる大きな特徴があるのだが、それが特大な尻尾だ。それも九本。

「お二人もいつものやっときます?」
「「是非!!」」

 シュガーさんとぴったりと息の合った返事をしてしまった。それほどに彼の尻尾は魔性なのだ。逃れられない。

「ではどぞー♪」

 レナさんがこちらに向けて尻尾を振る。それに耐えきれず、気付けば手を出し尻尾をわし掴みにしていた。
 最高のモフモフ。先程まで二人で耳を触り合っていたが、それとは比べようもない程のフワフワ。俺たちにも尻尾はあるが比較的細いし短いため、レナさんのようなフワフワモフモフを楽しむことは出来ないのだ。
 と言う訳でここぞとばかりにこの尻尾を楽しませてもらおう。
 ああ、最高だ。狐美少女最高。モフモフフワフワ美少女に包まれるの気持ち良すぎだろ!
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