100 / 191
第十一章
第二話 襲われていたから助けたけれど、この動物っていったい何なの?
しおりを挟む
クロエが聞いた動物の鳴き声を確かめるために、俺は全速力でその場所に向かっていた。
しばらく走っていると、確かに鳴き声が聞こえた。この声は犬か?
木々の間を通り抜け、襲われている動物が視界に入る。
いや、正確には動物と言っていいのか分からない。
顔は猫だが耳は狐、そしてモフモフの尻尾は犬ぽかった。
だけどこの状況を見て一番に分かること、それはあの奇妙な生き物が魔物に襲われているということだ。
魔物のほうはゴブリンが十体ほど。ゴブリン程度なら、すぐに倒せるな。
「さっさと終わらせよう。ファイヤーアロー」
魔法を発動し、複数の矢を象った炎を展開させると、それぞれに向けて放つ。
しかし、ゴブリンたちは炎を躱した。
なるほどな。いくらファイヤーアローでも、普通のゴブリンなら俺の攻撃を躱すことは難しい。だけどすんなりと回避したところ見る限り、あいつらはノーマルクラスではなく、ハイクラスなのだろうな。
見た目はノーマルと一緒だから、見分けることはほぼ不可能だ。だけど、ノーマルクラスよりも何かに突出している特徴を持つ。俺の攻撃を避けたところを見る限り、動体視力が優れているのか、素早いのかのどっちかだ。
魔物の特徴を分析していると、必死に逃げている奇妙な生き物が俺の背後に隠れる。
『グギャギャ!』
先頭を走っていたハイゴブリンが地を蹴って跳躍する。そして握っていた斧を振り下ろしてきた。
「自分から倒されにくるなんてな。ファイヤーボール」
奇妙な生き物を抱き抱えると後方に跳躍し、呪文を唱える。そしてハイゴブリンの着地地点に火球を配置した。
『グギャー!』
いまさら回避に移ることができなかったハイゴブリンは、自ら火球の中に突っ込む。
魔物は悲鳴を上げつつ炎に焼かれ、焼死体となって地面に転がった。
「シロウ遅くなりましたわ」
「遅れてごめんね」
「ふむ。やはり魔物が襲っていたか」
「数が多いですわね」
遅れてマリーたちが合流してきた。俺一人でも十分だけど、ここは彼女たちにも手伝ってもらうか。
「敵は普通のゴブリンじゃない。回避に突出したハイゴブリンだ。そう簡単には当たらないぞ」
抱き抱えた奇妙な生き物を下すと、マリーたちにハイクラスであることを伝える。
「わかりましたわ。皆さん行きますわよ」
マリーの掛け声を合図に彼女たちは攻撃する。しかし、いくら攻撃しても回避されてしまっていた。
やっぱりマリーたちでは苦戦してしまうか。こうなったら俺がサポートをするしかないな。
「サルコペニア」
筋肉の量を減少させる弱体化魔法を唱え、ハイゴブリンを弱くする。
筋肉の量が減少したハイゴブリンたちは、攻撃力、防御力、素早さが著しく低くなる。
さらに、速度が落ちたことで回避率が下がり、攻撃側は必中に近い状態になった。
「あれ? 急にハイゴブリンに当たるようになった」
「あれだけワタクシたちの攻撃を避けていましたもの。体力がなくなって疲れたのでしょう」
「そんなこと本気で思っているのかい? そんなわけがないさ。きっとシロウがサポートしてくれたのだろう」
「ミラーカさんの言うとおりですわ! マリーお姉様、シロウさんの魔法で魔物が弱体化しましたわ。わたし隣で見ていましたもの」
「そうなのですね! さすがワタクシのシロウですわ!」
俺がサポートをしたことにより、ハイゴブリンたちは次々と倒れていく。
体感で十分ぐらいだっただろう。戦闘が終わり、魔物は全滅した。
『ワン、ワン』
後ろから奇妙な生き物が吠える声が耳に入る。
振り返って見ると、尻尾を左右に振っていた。
きっとお礼を言っているのかもしれないな。
「それにしても、お前はいったい何なんだ? 頭は猫だけど、耳は狐だよな。尻尾は犬ぽいし、普通の生き物ではないよな?」
屈んで奇妙な生き物を見つめる。すると、俺の足に身体を擦り付けてきた。
この行動から考えるなり、やっぱり犬か? 犬が身体を擦り付ける理由はいくつかあるけど、状況から考えて俺の匂いを纏いたいのかもしれないな。
あの戦闘を見て、野生の勘で俺が一番強いと判断した。だから、俺の匂いを身体につけることで、外的から身を守ろうとしているのかもしれない。
まぁ、他にも甘えるなどのサインもあるけれど、最初に考えたのが一番理由としてはしっくりくるだろうな。
「その奇妙な動物が襲われていましたの? シロウ」
「ああ、そうなんだよ。ミラーカは一応学者だろう? 何か知っているか?」
「いや、こんな生き物は見たことがないね。だけど非常に気になる生き物だ。知的好奇心が刺激される。シロウがどうしても気になると言うのなら、解剖して正体を調べるけど?」
ミラーカがポケットから小型ナイフを取り出す。
『キャン!』
「お、お前! どこに入ってきやがる!」
小型ナイフを見て身の危険を感じたのか、奇妙な生き物は俺のシャツの中に身体を突っ込むと、襟ぐりから顔を出した。
「あら、シロウさんの中に隠れるなんて、よほど気に入られたみたいですわね」
「服が伸びるから出てくれよ」
服の中に腕を突っ込み、奇妙な生き物を取り出す。そしてそのまま持ち上げた。
うーんお腹を見た限り、オスの象徴がないからメスだな。それにしても本当にこいつは何なんだ? 魔物に襲われていたから魔物ということはないだろうけれど、本当に不思議な生き物だ。
まぁ、何にせよ。身体を擦り付けて俺の匂いを纏ったのだ。もう魔物に襲われる心配はないだろう。
抱き抱えた奇妙な生き物を地面に置くと、仲間たちを見る。
「それじゃあ、そろそろダラスに向かおうか」
次の町に向けて歩こうと彼女たちに言い、歩みを進める。
「シロウさん、シロウさん」
「エリーザどうかしたか?」
「あの奇妙な生き物、わたしたちに着いて来ていますわ。もしかして懐かれたのでは?」
振り返って後ろを見る。エリーザの言うとおり、あの奇妙な生き物が俺たちの後ろを歩いていた。
まさか、本当に俺たちに付いて来ようとしているのか? だけどまだ結論を出すには早いよな。たまたま行く道が一緒なだけかもしれないし。
「みんな、あっちに小川が流れていただろう。少し休憩していこう」
偶然か、本当に付いて来るつもりなのかを確かめるために、敢えて寄り道をすることにした。
小川のほうに歩くと、やはりあの奇妙な生き物が着いて来る。そして小川に辿り着くまで、別の道を歩こうとはしなかった。
「よし、ここで休憩をしよう」
腰をかけられそうな大きい石の上に座り、様子を窺う。
さて、あの奇妙な生き物は?
顔を真っ直ぐに向けたまま、眼球だけを動かして視線を動かす。
すると、あの奇妙な生き物は隣に来るとお座りをした。
これは間違いないだろうな。
「なぁ、もしかして俺たちに付いて来るつもりなのか?」
『ワン!』
俺の言葉を理解しているようで、奇妙な生き物は吠えて返事を返す。
しかたがないな。ここであったのも何かの縁だ。この奇妙な生き物を飼うとするか。
こうして見たこともない奇妙な生き物が、マスコット的な存在として、エグザイルドのメンバーとなったのだ。
しばらく走っていると、確かに鳴き声が聞こえた。この声は犬か?
木々の間を通り抜け、襲われている動物が視界に入る。
いや、正確には動物と言っていいのか分からない。
顔は猫だが耳は狐、そしてモフモフの尻尾は犬ぽかった。
だけどこの状況を見て一番に分かること、それはあの奇妙な生き物が魔物に襲われているということだ。
魔物のほうはゴブリンが十体ほど。ゴブリン程度なら、すぐに倒せるな。
「さっさと終わらせよう。ファイヤーアロー」
魔法を発動し、複数の矢を象った炎を展開させると、それぞれに向けて放つ。
しかし、ゴブリンたちは炎を躱した。
なるほどな。いくらファイヤーアローでも、普通のゴブリンなら俺の攻撃を躱すことは難しい。だけどすんなりと回避したところ見る限り、あいつらはノーマルクラスではなく、ハイクラスなのだろうな。
見た目はノーマルと一緒だから、見分けることはほぼ不可能だ。だけど、ノーマルクラスよりも何かに突出している特徴を持つ。俺の攻撃を避けたところを見る限り、動体視力が優れているのか、素早いのかのどっちかだ。
魔物の特徴を分析していると、必死に逃げている奇妙な生き物が俺の背後に隠れる。
『グギャギャ!』
先頭を走っていたハイゴブリンが地を蹴って跳躍する。そして握っていた斧を振り下ろしてきた。
「自分から倒されにくるなんてな。ファイヤーボール」
奇妙な生き物を抱き抱えると後方に跳躍し、呪文を唱える。そしてハイゴブリンの着地地点に火球を配置した。
『グギャー!』
いまさら回避に移ることができなかったハイゴブリンは、自ら火球の中に突っ込む。
魔物は悲鳴を上げつつ炎に焼かれ、焼死体となって地面に転がった。
「シロウ遅くなりましたわ」
「遅れてごめんね」
「ふむ。やはり魔物が襲っていたか」
「数が多いですわね」
遅れてマリーたちが合流してきた。俺一人でも十分だけど、ここは彼女たちにも手伝ってもらうか。
「敵は普通のゴブリンじゃない。回避に突出したハイゴブリンだ。そう簡単には当たらないぞ」
抱き抱えた奇妙な生き物を下すと、マリーたちにハイクラスであることを伝える。
「わかりましたわ。皆さん行きますわよ」
マリーの掛け声を合図に彼女たちは攻撃する。しかし、いくら攻撃しても回避されてしまっていた。
やっぱりマリーたちでは苦戦してしまうか。こうなったら俺がサポートをするしかないな。
「サルコペニア」
筋肉の量を減少させる弱体化魔法を唱え、ハイゴブリンを弱くする。
筋肉の量が減少したハイゴブリンたちは、攻撃力、防御力、素早さが著しく低くなる。
さらに、速度が落ちたことで回避率が下がり、攻撃側は必中に近い状態になった。
「あれ? 急にハイゴブリンに当たるようになった」
「あれだけワタクシたちの攻撃を避けていましたもの。体力がなくなって疲れたのでしょう」
「そんなこと本気で思っているのかい? そんなわけがないさ。きっとシロウがサポートしてくれたのだろう」
「ミラーカさんの言うとおりですわ! マリーお姉様、シロウさんの魔法で魔物が弱体化しましたわ。わたし隣で見ていましたもの」
「そうなのですね! さすがワタクシのシロウですわ!」
俺がサポートをしたことにより、ハイゴブリンたちは次々と倒れていく。
体感で十分ぐらいだっただろう。戦闘が終わり、魔物は全滅した。
『ワン、ワン』
後ろから奇妙な生き物が吠える声が耳に入る。
振り返って見ると、尻尾を左右に振っていた。
きっとお礼を言っているのかもしれないな。
「それにしても、お前はいったい何なんだ? 頭は猫だけど、耳は狐だよな。尻尾は犬ぽいし、普通の生き物ではないよな?」
屈んで奇妙な生き物を見つめる。すると、俺の足に身体を擦り付けてきた。
この行動から考えるなり、やっぱり犬か? 犬が身体を擦り付ける理由はいくつかあるけど、状況から考えて俺の匂いを纏いたいのかもしれないな。
あの戦闘を見て、野生の勘で俺が一番強いと判断した。だから、俺の匂いを身体につけることで、外的から身を守ろうとしているのかもしれない。
まぁ、他にも甘えるなどのサインもあるけれど、最初に考えたのが一番理由としてはしっくりくるだろうな。
「その奇妙な動物が襲われていましたの? シロウ」
「ああ、そうなんだよ。ミラーカは一応学者だろう? 何か知っているか?」
「いや、こんな生き物は見たことがないね。だけど非常に気になる生き物だ。知的好奇心が刺激される。シロウがどうしても気になると言うのなら、解剖して正体を調べるけど?」
ミラーカがポケットから小型ナイフを取り出す。
『キャン!』
「お、お前! どこに入ってきやがる!」
小型ナイフを見て身の危険を感じたのか、奇妙な生き物は俺のシャツの中に身体を突っ込むと、襟ぐりから顔を出した。
「あら、シロウさんの中に隠れるなんて、よほど気に入られたみたいですわね」
「服が伸びるから出てくれよ」
服の中に腕を突っ込み、奇妙な生き物を取り出す。そしてそのまま持ち上げた。
うーんお腹を見た限り、オスの象徴がないからメスだな。それにしても本当にこいつは何なんだ? 魔物に襲われていたから魔物ということはないだろうけれど、本当に不思議な生き物だ。
まぁ、何にせよ。身体を擦り付けて俺の匂いを纏ったのだ。もう魔物に襲われる心配はないだろう。
抱き抱えた奇妙な生き物を地面に置くと、仲間たちを見る。
「それじゃあ、そろそろダラスに向かおうか」
次の町に向けて歩こうと彼女たちに言い、歩みを進める。
「シロウさん、シロウさん」
「エリーザどうかしたか?」
「あの奇妙な生き物、わたしたちに着いて来ていますわ。もしかして懐かれたのでは?」
振り返って後ろを見る。エリーザの言うとおり、あの奇妙な生き物が俺たちの後ろを歩いていた。
まさか、本当に俺たちに付いて来ようとしているのか? だけどまだ結論を出すには早いよな。たまたま行く道が一緒なだけかもしれないし。
「みんな、あっちに小川が流れていただろう。少し休憩していこう」
偶然か、本当に付いて来るつもりなのかを確かめるために、敢えて寄り道をすることにした。
小川のほうに歩くと、やはりあの奇妙な生き物が着いて来る。そして小川に辿り着くまで、別の道を歩こうとはしなかった。
「よし、ここで休憩をしよう」
腰をかけられそうな大きい石の上に座り、様子を窺う。
さて、あの奇妙な生き物は?
顔を真っ直ぐに向けたまま、眼球だけを動かして視線を動かす。
すると、あの奇妙な生き物は隣に来るとお座りをした。
これは間違いないだろうな。
「なぁ、もしかして俺たちに付いて来るつもりなのか?」
『ワン!』
俺の言葉を理解しているようで、奇妙な生き物は吠えて返事を返す。
しかたがないな。ここであったのも何かの縁だ。この奇妙な生き物を飼うとするか。
こうして見たこともない奇妙な生き物が、マスコット的な存在として、エグザイルドのメンバーとなったのだ。
36
あなたにおすすめの小説
世界最強の賢者、勇者パーティーを追放される~いまさら帰ってこいと言われてももう遅い俺は拾ってくれた最強のお姫様と幸せに過ごす~
aoi
ファンタジー
「なぁ、マギそろそろこのパーティーを抜けてくれないか?」
勇者パーティーに勤めて数年、いきなりパーティーを戦闘ができずに女に守られてばかりだからと追放された賢者マギ。王都で新しい仕事を探すにも勇者パーティーが邪魔をして見つからない。そんな時、とある国のお姫様がマギに声をかけてきて......?
お姫様の為に全力を尽くす賢者マギが無双する!?
ブラックギルドマスターへ、社畜以下の道具として扱ってくれてあざーす!お陰で転職した俺は初日にSランクハンターに成り上がりました!
仁徳
ファンタジー
あらすじ
リュシアン・プライムはブラックハンターギルドの一員だった。
彼はギルドマスターやギルド仲間から、常人ではこなせない量の依頼を押し付けられていたが、夜遅くまで働くことで全ての依頼を一日で終わらせていた。
ある日、リュシアンは仲間の罠に嵌められ、依頼を終わらせることができなかった。その一度の失敗をきっかけに、ギルドマスターから無能ハンターの烙印を押され、クビになる。
途方に暮れていると、モンスターに襲われている女性を彼は見つけてしまう。
ハンターとして襲われている人を見過ごせないリュシアンは、モンスターから女性を守った。
彼は助けた女性が、隣町にあるハンターギルドのギルドマスターであることを知る。
リュシアンの才能に目をつけたギルドマスターは、彼をスカウトした。
一方ブラックギルドでは、リュシアンがいないことで依頼達成の効率が悪くなり、依頼は溜まっていく一方だった。ついにブラックギルドは町の住民たちからのクレームなどが殺到して町民たちから見放されることになる。
そんな彼らに反してリュシアンは新しい職場、新しい仲間と出会い、ブッラックギルドの経験を活かして最速でギルドランキング一位を獲得し、ギルドマスターや町の住民たちから一目置かれるようになった。
これはブラックな環境で働いていた主人公が一人の女性を助けたことがきっかけで人生が一変し、ホワイトなギルド環境で最強、無双、ときどきスローライフをしていく物語!
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
趣味で人助けをしていたギルマス、気付いたら愛の重い最強メンバーに囲まれていた
歩く魚
ファンタジー
働きたくない元社畜、異世界で見つけた最適解は――「助成金で生きる」ことだった。
剣と魔法の世界に転生したシンは、冒険者として下積みを積み、ついに夢を叶える。
それは、国家公認の助成金付き制度――ギルド経営によって、働かずに暮らすこと。
そして、その傍で自らの歪んだ性癖を満たすため、誰に頼まれたわけでもない人助けを続けていたがーー
「ご命令と解釈しました、シン様」
「……あなたの命、私に預けてくれるんでしょ?」
次第にギルドには、主人公に執着するメンバーたちが集まり始め、気がつけばギルドは、愛の重い最強集団になっていた。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる