悪役令嬢の兇器はドス黒い鈍器《パイプ椅子》です ~前世は病弱、今世は物理最強。魔法もチートも私には勝てません~

みやもと春九堂@月館望男

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【第13部】天を衝く悪役令嬢編 ~空に道がないなら、番人をへし折って「お迎え」にすればよろしいのです~

第138話 管理権限エラー:科学が神話に跪くとき

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 ダテ茶屋での衝撃的な「神話講義」を終えた私たちは、オワリ城へと帰還した。
 城門の前で、「わしゃもう設計図は見とうない……」と頭を抱えるガンテツと、「酒だ、酒を持ってこい」と現実逃避するギエモンを見送り、それぞれの工房へと帰したあと。
 わたしとミリア、そしてアリスの三人は、人払いを済ませた城の最深部――特秘の研究室サーバールームへと籠もった。
 数百のモニタが青白く発光し、冷却ファンの音が低く唸る、この城で最も異質な空間だ。

「……イリス。今のエルウィンの話、記録したわね?」

 わたしはメインモニタの前に立ち、腕を組んで尋ねた。

『肯定。会話ログの記録、ならびにデータベースとの照合を完了しました』

 ホログラムのイリスが、無機質に答える。
 わたしは、先ほどエルウィンから受け取った「設計図(ビーコンの鍵)」をスキャン台に置いた。

「まずは『場所』の特定よ。……衛星アルゴスの眼を使って、上空の『天蓋の揺り籠』を探して」

了解ラジャー。……検索開始』

 モニタに無数の文字列が走り、世界地図が高速でスクロールする。
 数秒後。
 ピピッ、という電子音と共に、一枚の鮮明な画像が表示された。

『特定しました。現在座標、トヨノクニ上空、高度一万二千メートル。成層圏界面付近を、偏西風に乗って周回中の巨大人工構造物を確認』

「……あった」

 ミリアが息を呑む。
 画面に映し出されていたのは、雲海の上に浮かぶ、巨大な「円盤状の島」だった。
 だが、かつての栄華は見る影もない。表面のドームは半壊し、美しいと謳われた都市区画は瓦礫の山と化している。まさに、空の廃墟だ。

「……よし。場所はわかったわ」

 わたしは頷き、次なる、そして最も重要な質問を投げかけた。

「じゃあ、次。……その空域にいるはずの『番人』について照会して」

『対象:空を統べるドラゴン、および創世神について検索中……』

 イリスの電子の瞳が明滅する。
 だが、次の瞬間。

 ブゥンッ……!!

 不快な低音が響き、周囲のモニタが一斉に赤く染まった。
 警告音ではない。もっと冷たく、拒絶を示す音だ。

『――警告。検索不能。……アクセスが拒否されました』

「拒否……?」

 わたしは眉をひそめた。

「データがない、んじゃなくて?」

『否定。該当する存在の「概念データ」は存在します。しかし、その詳細なステータス、現在位置、行動予測アルゴリズムへのアクセスを試みた瞬間、システム最上位からのロックが掛かりました』

 イリスは、赤く染まったモニタに、たった一行の冷酷な文字列を表示した。

 【 Error : No Administration Rights (管理権限がありません) 】

「管理権限がない……?」

 ミリアが震える声で呟く。

「イリスは、この世界の過去の叡智を網羅した古代知性体スーパーコンピューターですよ? そのイリスに対して、『お前ごときには見る権利すらない』と……?」

『推測。古代文明時代において、これら「ドラゴン」および「神」と定義される存在は、システム管理者(アドミニストレータ)、あるいはそれ以上の「不可侵領域」として設定されていた可能性が高いです。……我々科学は、彼ら神話を観測することすら許されていません』

 室内の気温が、一気に下がったような気がした。
 イリスも、アルゴスも、通用しない。我々の手札にある「最強」のカードを使っても、正体すら掴めない相手。
 さらにイリスは、無機質な声で補足を続けた。

『……補足情報。ハイエルフの伝承データと照合した結果、「創世神」に関する記述の整合性は99%以上です。……つまり、科学的な観測データは皆無ですが、エルウィン様の語った「お伽噺」こそが、この世界に残された最も正確な情報ソースとなります』

「……皮肉な話ね。最先端のAIが『わかりません』とお手上げし、古い森のエルフの昔話だけが真実を語っている、か」

 わたしは口元を歪めた。
 納得はいかないが、エルウィンの警告が「事実」であることは証明された。

「……ねえイリス。さっき『システム管理者』と言ったけれど、それはラノリアの『運営』やトヨノクニの『脚本家』とは何が違うの?」

 わたしは、赤く明滅するモニタを睨みつけたまま、疑問を口にした。

「奴らもまた、自分たちを神のように振る舞い、管理者を気取っていた。……結局は、わたしのパイプ椅子で粉砕された『紛い物』だったけれど」

 イリスは首を横に振った。

『否定。……レヴィーネ様、認識を修正してください。彼らは、貴女が過去に交戦した「運営」とは、存在のレイヤー階層が異なります』

「レイヤー?」

『はい。貴女がこれまで排除してきた連中は、あくまでこの世界というフィールドにログインし、シナリオやパラメータをいじって遊んでいた「悪質なプレイヤー」、あるいはシステムを不正利用する「チーター」に過ぎません』

 イリスが空中に図形を描く。
 巨大な球体世界があり、その表面にへばりつく小さなノイズ(運営・脚本家)。
 わたしがこれまで破ってきたのは、その「ノイズ」だ。

『ですが、今回検知した「創世神」および「ドラゴン」は……その球体ハードウェアそのものを設計し、物理法則や魔力のことわりというプログラムコードを書いた「開発者デベロッパー」です』

「……開発者デベロッパー……」

 ミリアが息を呑む。
 だが、まだ納得しきれないわたしのために、イリスは具体的な例示を始めた。

『解析。……現状、最も理解しやすい例示として、アリス様の事例を引用します』

 イリスが、青ざめているアリスの方へ視線を向けた。

『アリス様。貴女はかつて、ラノリアの教皇を名乗る「運営管理者」という存在によって、ある「知識」を刷り込まれていましたね?』

「え……? う、うん。私が前世でプレイしていた乙女ゲーム……『薔薇の聖女と永遠の誓い』の世界に転生したんだって……」

『肯定。ですが、その認識こそが、彼らによる「干渉」の結果です』

 イリスが空中に、ラノリア王国の地図を投影する。

『かつて交戦した「運営管理者」は、アリス様の前世の記憶を読み取り、それを都合よく改竄し、「この世界はゲームである」という認識を植え付けました。そうすることで、貴女を「聖女」という名の駒として動かすために』

 地図上のラノリアが赤く点滅する。だが、その赤い光は国境を越えることはなかった。

『ですが、彼らの影響力は、ラノリア王国という極々小さな国内に留まっていました。周辺国に対しては、洗脳した「工作員」を送る程度しかできていません。……つまり、彼らは世界全体を書き換える力など持っておらず、狭い箱庭の中で「神の真似事」をしていたに過ぎないのです』

 次いで、トヨノクニの地図が表示される。

『また、トヨノクニを襲った「脚本家スペクテイター」に関しても同様です。奴は様々な国家を渡り歩き、悲劇のシナリオを強制してきましたが……その影響範囲は、常に「一国」の範囲に留まっています。実際、最後はこの小さな島国の中で、皆様によって討伐されました』

 次いで、巨大な惑星のホログラムが表示される。
 海がうねり、雲が流れ、マグマが脈動する、生きた星の姿。

『対して、今回検知した「空を統べるドラゴン」および「創世神」は……大陸全土どころか、この世界という天体のあらゆる自然現象・生命活動を管理する権限(アクセス権)を持つものと考えられます』

 ハッカーが書き換えた「偽の記憶」や「局地的なシナリオ」とは違う。
 海流を作り、季節を巡らせ、魂を循環させる、星そのもののシステム。

 その説明を聞いて、アリスが呆然と呟いた。

「ちょっと、待って……。それって、つまり……」

 彼女の声が震えている。

「この世界は……私が知ってる乙女ゲーム『薔薇の聖女』の世界じゃ……ないの……?」

『肯定。私が起動してからの、マスターミリア、レヴィーネ様、アリス様の会話ログ、また私に共有された「ごく私的な会話データ」から分析するに、確度は99%以上です』

 イリスは、モニターに過去の会話ログの波形を表示しながら説明を続けた。

『以前、お三方で交わされた「私的な会話」において、レヴィーネ様は「ゲーム知識」に基づく発言を一切されておりません。また、アリス様が提示されたゲーム特有の用語やイベント名に対し、レヴィーネ様の反応は「未知の情報」に対するものでした。……これらのデータを総合的に分析した結果、レヴィーネ様、すなわち「鷹乃」様の記憶には、そのようなゲーム、および「物語」の世界は該当しないと結論づけられます』

「…………うそ」

 アリスが膝から崩れ落ちそうになるのを、わたしは片手で支えた。
 彼女にとっては、拠り所としていた「攻略知識」の全てが、悪意ある誰かの創作だったと突きつけられたに等しい。
 だが。

「……よかったじゃない、アリス」

 わたしは、震える彼女の肩を強く抱いた。

「え……? レヴィ、ちゃん……?」

「誰かに決められたルートも、強制される好感度も、最初からなかったのよ。……あんたは、ゲームのヒロインなんかじゃなかった」

 わたしはニヤリと笑い、彼女の涙目の顔を覗き込んだ。

「あんたはただの、騒がしくて図太くて、最高に優秀なわたしの『相棒アリス』だってこと。……せいせいしたじゃない」

「……っ!」

 アリスの瞳から、ボロボロと涙がこぼれた。
 それは絶望の涙ではない。
 呪縛から解き放たれた、安堵の涙だった。

「……うん。……うん! そうだね! 私、ヒロインじゃなかった! ただの『アリス乳業社長』だ!」

 彼女は袖で涙を拭い、そして顔を上げた。
 その目には、いつものふてぶてしい光が戻っていた。

「上等じゃん! 偽物の神様の次は、本物の神様ってわけ? ……やってやろうじゃん! 私の『人生リアル』にちょっかいかけてくる奴は、全員まとめて出荷してやるんだから!」

「ええ。その意気よ」

 わたしは満足げに頷き、再び真っ赤なモニタに向き直った。

「聞いたわね、イリス。……わたしたちは『ゲームの駒』じゃない。この大地に足をつけて生きる、誇り高き『生命』よ。相手が本物の神だろうが、世界の理だろうが関係ないわ」

 バチンッ。
 わたしは指を鳴らした。

「イリス! 作戦を詰めるわよ。……『場所』はわかった。問題はどうやってそこへ行くかだけど」

 わたしはスキャンされた設計図を指差した。

「このビーコンで『お迎え』を呼ぶ作戦、エルウィンは廃墟だと言っていたけれど、本当に来るのかしら?」

「あ、確かに」

 アリスが涙を拭きながら首を傾げた。

「古代文明が滅んで、島も廃墟なんでしょ? 電話かけても誰も出ないんじゃない?」

『回答。……正規の「使者乗務員」が来る可能性は極めて低いです』

 イリスが冷静に分析結果を述べる。

『ですが、あの島が今も浮遊している以上、動力炉とそれを守る「基幹システム」は稼働しているはずです。ビーコンからの信号を受信した場合、生存者の救助……あるいは信号源を調査・回収するための「自律行動ユニット無人機」が派遣される可能性は高いと推測されます』

「なるほど」

 ミリアが眼鏡を押し上げた。

「つまり、正規のお客様用の迎えが来る可能性は低くても、不審者をチェックしに来る『警備兵セキュリティ』なら飛んでくる可能性は高い、ということですね? ……それなら話は早いです。その機体を捕獲し、帰還術式を解析・逆探知すれば、島への『正規ルート』が開きます」

「ええ。空への足がかりはそれで確保できるわ」

 わたしは頷き、そして獰猛な笑みを浮かべた。

「ただし……問題はもう一つあるわね」

 わたしは天井――その遥か上空を睨みつけた。

「この空は『神の領域』であり、ドラゴンの縄張りだということ。……正体不明のビーコンを発信し、さらに空へ上がろうとすれば、間違いなく『番人』が飛んでくるわ」

「う……。そっか、空の大家さんが黙ってないってことか。……でもレヴィちゃん、ウチに対空装備なんてないよ?」

 アリスがもっともなことを言う。
 当然だ。この国は「大一番」で戦争を決める文化。あるのは祭りの花火か、漁で使う銛くらいのものだ。空を飛ぶ脅威など想定すらしていない。

「ええ。ないわね」

 わたしは短く答えた。
 そして、バシッ、と鉄扇を手のひらに打ち付けた。

「だから――『わたし』が出るッッ!!」

「……は?」

 アリスとミリアが同時に固まる。

「な、何言ってんのレヴィちゃん! 相手はドラゴンだよ!? 神話級だよ!? 生身でどうこうできる相手じゃ……!」
「それに、もし街に被害が出たら……!」

「出させないわよ。誰一人としてね」

 わたしは傲然と言い放った。

「誰が街を戦火に晒すと言ったの? 誰が民の家を盾にすると言ったの? ……冗談じゃないわ。わたしの領分シマで暴れるなら、被害が出る前にわたしが叩き潰す。それだけのことよ」

 わたしはドレスの裾を翻し、出口へと向かった。

「来るなら来ればいいわ。……それが神の使いだろうが、空の王者だろうが関係ない。わたしの空路を塞ぐなら、片っ端からへし折って差し上げるわ!」

 その背中に、迷いは微塵もなかった。
 兵器がないなら、自分が兵器になればいい。
 街を守るなら、街の外で敵を殲滅すればいい。
 あまりにもシンプルで、あまりにも傲慢な「最強」の理屈。

「……ふふ。ええ、そうでなくては。……これこそが、私の捧げた主です」
「……あーあ。また始まったよ、物理攻略。……でもまあ、いっか。……こういうとこ、嫌いじゃないしね」

 背後で、二人の呆れたような、けれど絶対的な信頼のこもった声が聞こえた。

「イリス、ミリアはビーコンの解析と『捕獲』の準備を! アリス、あんたはわたしのサポート! ……さあ、行くわよ! 空からの来訪者を、特大の拳骨で『おもてなし』してあげるわ!」

了解ラジャー。……対「神話級」迎撃プロトコルを起動。……目標、天蓋の揺り籠』

 恐怖は消えた。
 偽りのシナリオは消え去り、目の前には、ただ倒すべき「現実」と、こじ開けるべき「扉」だけがある。
 
 こうして、わたしたちは真の意味で「自由」を勝ち取るための戦いへ――空の彼方へと、舵を切ったのだった。
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