審判

咲 カヲル

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始まりの地アルカ

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太陽に手が届く。
そう錯覚してしまいそうな程、高い丘の上で、太陽を背負い、風を頬に受け、長い髪を揺らす影があった。
大量に迫り来る化け物に向かって、ガドリングガンが放たれ、血を吹き出しながら、肉の塊と化す化け物を見下ろし、その影は、不気味な笑みを作った。
化け物の数が減り、球数も少なくなると、ガドリングガンを投げ出し、ダガーナイフを抜きながら、化け物に向かって丘を滑り、大地に降り立つと、栗色の長い髪が、頬を撫で、その左目には、眼帯がされていた。
その姿で、更に、不気味さが増した。
手にしたダガーナイフを振り回し、化け物から、血飛沫が上がり、マントが汚れていく。
肉が裂ける感覚に、全身の血が沸騰し、興奮するように体を震わせながら、次々に切り付け、化け物から溢れ出る血が、水溜りのように広がり、息絶えた化け物の残骸が、乾いた大地を覆い尽くす。
肩で息をしながら、血溜まりに転がる肉の塊を見下ろし、生暖かな血の感触と鉄の臭いに囲まれ、不気味な笑みを作るのは、衣江遥(コロモエハルカ)。
幼い顔付きとは、裏腹に美しい曲線をした体。
10代に間違われるが、実年齢は、25歳と立派な女性だ。

  「その辺にしておけ」

バギーに乗って現れた男は、バイオレンス・アンデット。
細身でありながら、強面な面構え。
遥とは、真逆で老けて見られるが、彼も、遥と同じ25歳。
遥の上官兼世話人であった。

  「今回の任務は、サンプル採取だ」

バギーから降り、化け物の血や肉片を小瓶に詰めて、ポーチに仕舞うバイオレンスを肩越しに睨み付け、ダガーナイフを鞘に納めた遥は、戦意が失せたように、バイオレンスが乗ってきたバギーのサイドカーに乗り込んだ。
そんな遥を見つめて、バイオレンスは、溜め息を吐くと、バギーに跨がり、砂煙を上げながら、荒野を走り出した。

  「少しは、まともに仕事したらどうだ」

  「してるじゃない」

  「サンプル採取も仕事の内だ」

  「真面目にしてるわよ?大体、スケルトンのサンプルばっか、集めてどうすんのよ」

豚と人を融合させた化け物、スケルトン。
それは、かつて、このアルカの地を治めていたイカれた化学者が、造り出した忠実なる兵士だった。
しかし、改良や改造を加える内に、スケルトンが突然変異し、暴動を起こし、今では、敵対する化け物として扱われている。

  「俺には、分からん。知りたきゃ、学者たちにでも聞けばいい」

  「イヤよ。あんな堅物。話にならない」

  「話した事がある口振りだな」

  「したわよ。『スケルトンだけじゃなく、他の化け物のサンプルも採取すべきだ』って。そしたら、『我らの実験に口出すな。異人のクセに生意気だ』って言われたのよ?私は、異人じゃないわ」

事実上、スケルトン以外にも、多くの化け物が、アルカには、溢れていた。
人と魚類の融合体、マーメディアン。
鳥と猛獣の融合体、バージマン。
更には、虫を改造した、バルバリシア。
全て、イカれた化学者が、造り出した化け物。
その化学者は、アルカを脅かす犯罪者とされ、指名手配されていたが、一年前、自らが、造り出した化け物に殺されていた事が発覚し、今じゃ、化け物の生態すら、分からないままだった。

  「瞳が瞳だ。仕方ない事だろ」

  「好きでこんな色してんじゃないわよ」

遥が、異人と呼ばれるのは、眼帯の下にある瞳の色が原因だった。
彼女の左目は、海のような、深い青色をしている。
そして、その瞳は、人も化け物も関係なく、本能を見る事が出来る。
化け物が人を襲うのは、人を見ると“襲え”と強く脳が働きかけ、それに従い、行動している。
しかし、人には、理性と本能の両方が存在し、理性は、建前や常識など、平穏や穏和を保つ根源であり、本能は、欲望や私欲など、不穏や不平となる根源である。
つまり、本能的とは、己の欲に忠実である事だ。

  「意外と便利だがな」

  「そう思うのは、アナタだけよ。皆、今でも、気味悪い。近付くなって“本能”が訴えてるもの」

そんなくだらない事を話してると、景色は、荒れ果てた大地に、ドクロの形をした遺跡が見え、遥は、フードを深く被り、顔を隠した。
バイオレンスが、ハンドルのボタンを押すと、ドクロの口が、大きく開かれ、その中へと進んだ。
ドクロの中は、洞窟になっていた。
後ろの方で、大きな音がして、ドクロの口が、閉まったのを確認すると、緩い下り坂をただ、真っ直ぐに進み、前方が明るくなった。
洞窟を通り抜けると、そこには、多くの人が溢れていた。
アルカの人々は、化け物の脅威から、地下へと潜り、壁に横穴を作り、その中で生活している。
出入りするには、洞窟を通るしかなく、その向かいには、大きな神殿のような建物が、そびえ立っていた。
その神殿の中は、迷路のようになったいて、学者たちは、その最深部を研究室にしていた。

  「先に戻ってろ」

  「りょ~か~い」

人々の中を縫うようにして、軽快にバギーを走らせ、神殿の前で停まると、入口の前に、二人の警備隊が、並んで立っていた。
バイオレンスが、バギーから降り、二人に近付くと、二人は、両脇に寄り、道を開けて、敬礼をした。
そんな二人が、開けた道をバイオレンスは、通り過ぎると、その背中を追うように見つめ、道の中央に戻りながら、視線を合わせ、首を軽く振り、前に視線を戻し、頬を引き吊らせた。
フードの下で、左目の眼帯をずらした遥が、ジーッと二人を見つめていたのだ。
二人が視線を反らすと、遥は、眼帯を戻し、背中を向けた。

  「悪かったわね。“化け物”で」

化け物と言う言葉に、ビクッと、肩を揺らした警備隊を尻目に、遥は、バギーに跨がると、神殿から少し離れた穴の中へと入って行った。
下り坂になった穴の中、バギーのエンジン音を響かせながら、走り抜けると、そこだけには、バカデカい屋敷が建っていた。
ここは、アンデット邸。
バイオレンスの家だ。
バイオレンスは、元々、有名な騎士の家系だったらしく、他の人々とは、離され、この場所に屋敷が建てられた。
しかし、この屋敷には、遥とバイオレンスしか住んでいない。
バイオレンスの両親は、逃げる際、バルバリシアに襲われてしまい、亡くなったらしい。
バギーを停め、足早に、屋敷へと入った遥は、階段を駆け上がった。
与えられた部屋に入り、廊下で、メイドたちが、何か話してるみたいだが、遥は、無視するように、ドアから離れて、眼帯を外して、ドレッサーに近付き、鏡に映る自分をじっと見つめた。
しかし、遥自身の本能は、見る事が出来ず、“他者”の本能しか見えない。
遥は、眼帯をドレッサーに置いて、ベットにドサッと、うつ伏せに倒れ、枕に顔を埋めた。

  「マントは、外せと言ってるだろ」

帰ったきたバイオレンスが、ノックもせず、部屋に入ってきて、クローゼを開けた。

  「分かってるわよ。うるさい人」

  「分かってるなら、さっさと起きろ」

起き上がった遥に向かい、バイオレンスは、裾の広がったマーメイドスカートとブラウスを差し出した。
だが、遥は、無視して、マントを外し、ポールハンガーに掛け、また、ベットに戻った。
バイオレンスは、首を軽く振り、取り出した洋服を仕舞い、遥は、枕を抱えて、顔を埋めた。
その隣に座ると、遥の長い髪に触れ、バイオレンスは、優しく話し掛けた。

  「何か、見えたのか?」

  「別に?あぁ。そう言えば、アナタの事を“化け物を飼う変わり者”、“近付くな”って、警備隊の本能が訴えてたわ」

  「そうか。今の俺の本能は、分かるか?」

じっと、バイオレンスを見つめたが、遥は、視線を反らした。

  「分からない」

遥が枕を頭に被せ、顔を隠すと、バイオレンスは、部屋から出て行った。
そっと、顔を出した遥は、仰向けになると、目を閉じ、バイオレンスと出会った日の事を思い出した。
薄暗い神殿の最深部。
今は、研究室となった場所。
壁画が彫られ、変な模様が描かれていた床。
その模様の真上に、小さな雫が現れ、次第に、その雫は、大きくなり、重さに耐えられなくなった雫が、床に落ちると、ずぶ濡れの遥が現れた。
その周りには、心配そうな顔をして、多くの人が、集まっていたが、遥が顔を上げると、人々の顔色が変わった。
右目は、栗色。
左目は、深い青色。
このアルカには、青色の瞳をした人間も、左右の瞳が、違うの人間もいなかった。
それでも、遥に声を掛けるのは、常識であり建前。
つまりは、理性がそうさせていた。

  『“不気味”?“近付くな”?』

その時、遥には、周りの人の本能が見え、それを口走ると、周りから少しずつ、人が離れた。
そんな中、一人の男が、前に進み出て、片膝を着いて、遥を見つめた。
遥も、その男を見つめ返した。

  『“美しい”?“自分のモノにしたい”?』

その男の本能が見え、驚きながらも、それを口走ると、周りの人々は、ざわめいた。

  『名は?』

  『…遥…衣江遥』

名前を述べると、男の手が、差し伸べられ、その手に、遥が、手を重ね、男は、微笑んだ。

  『バイオレンス・アンデットだ。遥…俺の所に来い』

それが、遥とバイオレンスの出会いだった。
バイオレンスの本能。
それは、遥への好意であり、遥への独占欲だった。
その独占欲から、バイオレンスは、遥の世話人となった。
あれから、もう五年が経ったのに、バイオレンスの本能は、少しも変わらない。
それどころか、遥を独占したいと言う欲だけは、日に日に、大きくなっていた。
そして、三年前、その独占欲からバイオレンスは、任務に遥を連れ出した。
その時も、サンプル採取の任務だった。
サイドカーに遥を残し、バイオレンスは、スケルトンを倒しては、サンプルを採取していた。
その背中に向かって、まだ、息のあったスケルトンが、襲い掛かろうとした時、バイオレンスの荷物から、ダガーナイフを手にした遥は、何の躊躇もなく、サイドカーを飛び出し、スケルトンを切り裂いた。
その時、肉の裂ける感覚と血の臭いに興奮を覚え、遥は、不気味に笑った。
それを機に、バイオレンスは、遥の世話人であり、上官となった。
バイオレンスは、本能のまま、遥が寝る時以外は、四六時中、遥を自分の側に置いて、行く宛もない遥は、そんなバイオレンスの元で、世話になっている理由の一つ。
もう一つは、バイオレンスの本能の問題だった。
遥がいなくなると、バイオレンスは、豹変する。
それを恐れた遥は、バイオレンスから離れられなくなったのだ。
更に、遥には、アルカに現れる前の記憶がなかった。
だが、つい先日、任務で地上に出た時、朝露の着いた葉を見て、頭の中に断片的だったが、記憶が、蘇った事があった。
朝露の着いた若葉を見つめていると、男の声で呼ばれ、小さな家に入り、ドレッサーの前に座ると、遥の姿が映し出された。
まだ幼い時の遥は、その左目も、右目と同じ栗色であったのを知った。
何故か分からないが、アルカに現れた時、左目は、深い青色になったのだと思えた。
そんな事を思い出していると、ドアがノックされ、遥は、体を起こした。

  「お夕食の時間です」

  「はぁ~い」

震える声で、そう告げられ、遥が、軽い返事をすると、足音が遠ざかってから、眼帯を着けて、部屋を出て、大広間と呼ばれる部屋に向かい、階段を降りた。
その下で、周りを見ながら、ソワソワした一人のメイドを見付け、遥は、そっと、眼帯をずらして、そのメイドを見つめた。
メイドがいなくなると、遥は、眼帯を戻し、大広間の扉を開けた。
既に座っていていたバイオレンスの向かい側に座り、遥は、目の前の料理を見渡してから、端から順番に手をつけた。
ただ、一つ、ワインだけは、決して、口にしなかった。

  「飲まないのか?」

  「気分じゃないの」

早々に、食事を終わらせ、遥が、大広間から出て行くのを見送り、バイオレンスは、残されたワインのグラスを持って、窓辺に向かい、置かれている植木にグラスを傾けた。
ワインが、土に染みを作り、そこから、煙が上がると、バイオレンスの目付きが変わった。

  「誰だ」

何の感情もない低い声に、メイドの一人が、肩を揺らした。
バイオレンスは、そのメイドに近付き、残っていたワインをぶっ掛けた。

  「今後、こんな事をしたら、貴様の未来がなくなると思え」

悶えるメイドを見下ろすバイオレンスの瞳は、何の感情も宿らず、何も映っていなかった。
手を離し、グラスが砕け散ると、バイオレンスは、そのまま、大広間を出て行った。
静まり返った大広間には、痛みに苦しむメイドの唸り声だけが響き、他のメイドや使用人たちは、ただ、肩を震わせていた。
大広間を出たバイオレンスは、自らの足でキッチンに向い、自らの手でグラスを二つ選び、自ら口にしたワインボトルを持って、階段を上っていった。
部屋に戻り、遥が、ベットに寝転がっていると、バイオレンスが部屋に入ってきた。

  「飲まないか?」

眼帯を外した遥は、バイオレンスをじっと見つめ、背中を向けた。

  「要らないわ。そんな気分じゃないもの」

  「そうか。なら、話しでもしようか?」

  「イヤよ。どうせ、彼女の事聞くんでしょ?お断り」

ドレッサーにグラスを置き、ワインを注ぐと、バイオレンスは、それを一口飲み、遥を見つめた。

  「庇うのか?」

遥は、何も答えなかった。
ベットに腰掛け、差し出されたグラスも、無視し、ただ、じっと窓を見つめていた。
そんな遥に、バイオレンスは、鼻で溜め息をつくと、立ち上がり、ドレッサーの椅子に座った。

  「あれは、明日になったら、いなくなってるはずだ」

  「また?今度は、何したの?」

  「アイツが、しようとした事を俺が、してやっただけだ」

  「そんな事ばかりしてたら、その内、一人になるわよ?」

  「所詮、俺は一人だ」

  「悲劇のヒーローにでもなるつもり?」

  「そうなれたら、いいんだがな」

  「バカバカしい。一体、誰のヒーローになろうとしてんのよ」

  「そんなの決まってるだろ」

バイオレンスは、含みのある笑みを浮かべて、遥を見つめた。
そんなバイオレンスを横目で、見つめてから、起き上がった遥は、手を伸ばした。
その手にバイオレンスは、自分の飲んでいたグラスを渡し、もう一つのグラスにワインを注いだ。

  「そっちでいいわよ」

  「何か入ってたら、どうする」

  「警戒しすぎよ。同じ事を一日に、二度もしないでしょ?」

  「それは、分からんだろ」

  「分かるわよ」

ワインを飲みながら、くだらない事を話す。
それは、遥にとって唯一の安らぎでもあった。
アルカの人々に、遥は、気味悪がられ、避けられ、嫌われている。

  「さっさと、こんな“化け物”、手離せばいいのに」

  「身寄りもない。行く宛もない。そんな女を追い出す程、落ちぶれちゃいない。それとも、“また”、逃げ出すか?」

遥は、昔、逃げ出した事があった。
バイオレンスが留守の間、そっと、部屋から抜け出し、敷地内を走り抜け、穴を通り、地上に出ようと、溢れる人々の中を歩いていた頃、帰宅したバイオレンスが、遥がいない事に気付き、使用人総出で探させた。
遥が、遺跡の出入口にたどり着いた所で、バイオレンスに見付かった。
普段は、紳士的なバイオレンスだが、その時は、本能が勝っていて、どんな言葉も受け入れず、何の感情も持たない目で、遥を見下ろした。
バイオレンスの本能は、怒りと嘆きだけだった。
その本能に染まったバイオレンスは、黙ったまま、サイドカーに遥を押し込み、バギーを走らせた。
その姿に困惑する遥は、屋敷に連れ戻されると、部屋に閉じ込められた。
その後、普段は、静かな屋敷に、悲鳴や叫び声が響き渡り、遥は、バイオレンスの様子を思い出し、耳を塞ぎ、恐怖で肩を震わせた。
そして、その時に遥は、理性の中で生きる生き物は、一度、本能に従ってしまうと、その本能に忠実になってしまう事を知り、この時、初めて、本能の恐ろしさも知った。

  「監視の目が厳しすぎて、出られないわよ」

  「当然だ。今度は、自分たちの命が、危なくなるんだ。厳しくもなる」

  「そうね。誰だって、主人が飼ってるペットを逃がしただけで、殺されたくないものね」

  「随分な言い方だな」

  「それだけ、“本能”に忠実になったアナタは、恐ろしいって事。だから、みんな、私を消したがってるのよ。私が、消えれば、アナタが豹変する事もなくなるもの」

  「そんな事をしたところで、俺は、変わらん」

  「知ってるわよ。だから、出て行くのを覚悟して、みんな、事を起こすのよ」

  「そんな事をしても、無駄な事だ」

理解しようとしないバイオレンスに腹が立ち、遥は、残りのワインを飲み干すと、ベットから立ち上がった。

  「何か疲れちゃったわ。もう寝るから出てって」

グラスをドレッサーに置き、遥が、ベットに潜り込むと、バイオレンスは、グラスとワインボトルを持って、部屋から出て行った。
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