イストリゲーム

箱猫

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約款

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狂気をも感じる笑みを浮かべたまま私たちへと視線を戻したので、今度は私が質問します。

「では次は私から。

あなたは一体【何】なのですか?

先程からの発言からして、まるで私たちの未来を、いえ、それだけではなく今までの私たちや、現状での私たちの気持ち・・・までも知っているかのような口ぶりですが。」


【影】は先程とは反対方向に首をグリンと傾げ、唸りました。【影】はヒトの形を取っているものの骨格という概念はなそうです。


「【生徒会長】さんや【委員長】さんもそうでしたが、貴女もおかしなことを聞きますね?

言ったでしょう?私はゲームマスターですよ?ゲームの絶対的支配者であり管理者、それ以上でもそれ以下でもありません。
ゲーム外の方にとっては道端に転がる石の如き取るに足らない存在ですが、ゲーム内に居る【プレイヤーあなたたち】にとっては神も同然な存在。

そう、貴女たちにとっては神のような者なのですから、貴女たちの発言や行動のパターン選択肢や貴女たち自身の感情の振れ方パラメーター、今後私が無干渉でい続けた場合の行き着く場所エンディングなど知っていて当然だと思うのですがねぇ。」

またもよく分からない発言をする【影】に対して各々が反発しようと息を吸い込んだ所で【影】は私たちに発言の機会を与えないかのように声を出してきました。


「あと、誠に申し訳ないのですが質疑応答の方はここで一先ず区切らせていただきます。
このまま意図がよく分からない質問ばかりなされても埒があきませんので。

ここからは簡単にルールの説明を行わせていただきます。
その後、先程同様に質疑応答の方をして行こうかと思うのですが、その際の質問は【一人一つだけ】とさせていただきます。その代わりこちらはその質問に対して黙秘は一切使用致しません。全て偽りなく答えましょう。


それではルールの説明に移らせていただきます。

まず第一に、このゲームは彼の唯一の人を決めるためのゲームですので、彼が唯一の人を選定した時点でゲームは終了となります。

第二に、貴女たちには告白以外・・・・でのアプローチをしていただきます。告白をしないのであればどのようなアクションを起こしてもかまいません。貴女たちから告白はできませんので、彼の方から告白して貰うように努力をしてください。

第三に、基本的にこちらから貴女たちに対しての干渉はありませんが、時間の経過によって何らかの【イベント】が発生することもあります。
【イベント】時に限り告知の為、何らかの形でそちらに接触致しますので覚えておいてくださいね。

ルールはこの三つですので厳守していただくようお願い致します。

次にゲーム内での特典・・についてご説明致します。

特典は三つございます。


まず一つ目にはゲーム期間中の『敵の増加は無し』です。
ここに居る貴女たち以外にはライバルとなりえる存在は今後出現することはありません。
正直なところ、これ以上増えても煩わしいだけですから。

二つ目ですが、彼に選ばれた方には『幸福』が与えられます。
これは特典というより優勝賞品のような物ですね。
勝利者は、彼からもこの世界からも祝福され、愛され、大抵の願いは叶うようになります。

最後に三つ目。ゲーム期間中、貴女がたの発言や行動に対してその他モブの方達は『肯定的』になります。
なので通常人目を憚るような行為や言動を貴女がたが取っていたとしても、周りの人は【あの人ならやってもいいか。】くらいの認識になります。
この特典による恩恵は教師である縁さんには大変嬉しいのでは?世間体や失業して彼と会うこと自体なくなる畏れも無くなる訳ですから。


これがゲームのルールと特典となります。

ではこれから質疑応答の時間に移らせていただきます。
お一人お一つずつ質問があればどうぞおっしゃってくださいませ。」

「「………………」」

説明が終了して質疑応答の時間になりましたが、私を含め誰も質問をする様子はありません。
それもその筈、私たちに許された質問は一人一つだけ。無駄打ちは許されません。

「揃いも揃ってだんまりですか……
早くしないと朝が来てしまいますよ?

この空間自体、貴女がたの夢に私が介入して無理矢理意識を繋げただけのモノでしかありません。
なので時間軸との隔離はしておりません。というかできません。
私はゲームマスターであって神ではありませんので。

さぁタイムリミットはあと30分といったところでしょうか。


さて、どなたから質問なさいますか?」



タイムリミットが本当に30分なら、一つの質疑応答に掛けられる時間は6分ほど。
一つ一つにそう長い時間は使えません。迅速かつ的確に不明点を突かなければなりませんね………
皆この考えに至ったのか、ほぼ一斉挙手しました。


「それでは一番早かった【委員長】柏木 美鈴さんからどうぞ。」

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