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湖畔地方は危険がいっぱい
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黄金竜の手に抱かれて、意識のないうちにマリコは湖畔地方に着いた。
結婚式の後のギルバートが凄かったのだ。
さらにギルバートを燃えさせたのは誰だ!
あの父親というヤツだ、余計なことを!
マリコに穏やかな日々というものはない、ギルバートの愛は重い。
湖畔地方は前情報通り、空気のキレイな田舎町だ。
ただし国境に接している分、多民族の流入も多いときいた。
竜や獣人、他種族との混血である。
マリコには竜と獣人以外の想像がつかない。
ギルバートが視察に行っている間は、マリコにとって安らぎの時間である。
ちょっと探検してみようと魔が差したのだ。
考えてみると、せっかくの異世界なのに、最初のジャングルと王都以外初めての場所なのだ。
離宮のようなものはないので、この地域の有力者の別邸を借りきっている。
今までは、竜だけなので泊まる必要などなかったから、地方に王族が宿泊するような施設は用意されていない。
装飾された柱、明るい花柄の壁紙、レースのカーテン、美しい屋敷である、実に女の子好みの華やかさがある。
マリコの想像は膨らんでいく、きっと屋敷の持ち主は美しい未亡人だろう、いや、病気の娘の為に建てた屋敷かもしれない。
それは大きな間違いだと気づいたのは、目の前に巨大なカエル顔があったからだ。
驚きすぎて声も出ないし、目を開いたまま気絶しそうである。
服を着たカエルが二足歩行でいるのだ。
昔、子供の頃に見た絵本に、こんな挿絵があったかも、と変な現実逃避をしている。
「人族だな、初めて見た。だが変なマーキングがあるぞ、ずいぶん頑固だ。」
現状が理解できないマリコ、記憶をたどっても思いだせない。
庭の生け垣の隙間から町に行こうとしたのだ、ぶよぶよしたものを踏みつけた記憶はあるが、それからがない。
「王都から役人が視察にきているから、それの侍女じゃないか。
上等のドレスを着ているし、官僚みたいに賢そうに見えないぞ。」
全部聞こえているぞ!おい!!
今回はマリコを連れて来ているので、騒がれたくないギルバート達が官僚の視察とだけしか伝えてないのだ。
まさか竜王が番を連れて来ているとは思ってもいない。
「それにしても危なかったな。卵を踏んだのだろうか、卵の中に入り込んでいたからな。
もう少しで卵の中のオタマジャクシに食べられるところだった。」
「なんですって!!」
ガバッと飛び起きるマリコ。
そうだ、カエルは肉食だ。
「あれ、起きてたのか?」
カエル顔が振り返ったけど、違う意味でまた倒れそうだ。
しかも肌に湿り気をおびているのが、生々しい。
「体のパーツ揃っているか、だいたいは確認したんだけど大丈夫か?」
恐ろしい言葉に卒倒しそうだけど、それどころではない、体を確認する。
よかったと息を吐いていると、カエルが聞いてきた。
「俺はジャンだ。お前はどうしてあんな所にいたんだ?
もうちょっとで子供達を踏み潰すところだったぞ。」
「俺はホーツだ。」
二人のカエル男が自己紹介するけど、顔の区別がつかない、同じように見える。
「助けてくれてありがとう、私はマリコ。」
「あのな、マリコ。身体がタマゴの粘膜で気持ち悪いだろうが、1日もすれば自然に溶けるから。」
たしかに、ネバネバはしないが、不思議な気持ち悪さがある。
「マリコには魔法のガードがあるから食べられなかったんだぞ、気を付けないといけない。
卵の間は本能だけで何でも食べるからな。この時期、湖の岸辺は産卵場所になる。」
「だから俺たちみたいなのが、繁殖シーズンは警戒に回っているんだ。」
あの生け垣は町との境ではなく、湖に落ちないように守っていたのか、落ちて溺れるところだった。
「卵の粘膜で外への魔法は使えないけど、自身だけは守れてよかったな。」
ちょっと、待て。外への魔法って、ギルバートが私にかけているヤツよね。
もしかして、私の存在確認も粘膜で消えちゃっているとか。
その通りだった、マリコの気配が消えたギルバートは大変なことになっていた。
マリコの気配も香りも無くなり、気も狂わんばかりに探し回っていた。
なんとなく状況を察したマリコは、粘膜が消えるまで1日遊ぼうかと思ったが、世界がなくなりそうだ。
ギルバートの干渉を受けない1日、魅力的である。
きっと探して見つけるだろう、そうなったら今以上に離れてくれなくなる。
「あれ、空がおかしいぞ、急に曇ってきた。」
この空知っている、ギルバートが狂い始めている。
「空気がスパークしている、こんなの初めてだ。」
カエルのジャンが周りを見渡しながら言う。
この空気も知っている!!
ガゥゥゥウウ!!
空気を振動させて叫び声が聞こえた、ギルバートが探している。
「ギルバート!」
マリコが叫ぶ。
「ギルバート!!」
空に大きな影が、異常な速さで近づいて来るのが見える。
空を指さしてカエルのホーツが叫んだ。
「黄金竜だ。」
「ギルバート!!!」
黄金竜が人型になりながら降りてきた。
現在、黄金竜はギルバートとアレクセイだけだ。
「マリコ!!」
「卵の粘膜が体についちゃって。」
ギルバートが魔法で粘膜を消すと、マリコの香りが漂った。
マリコを抱きしめる竜王にジャン達は驚いている。
「ギルバート心配かけてごめんね。オタマジャクシに食べられそうなになったの」
ギルバートが蒼白になる。
「どういうことだ。」
「私がうっかりカエルの卵踏んじゃったの。」
「カエル?」
え、オタマジャクシは同じ名前なのにカエルとは言わないの?
このカエル顔の説明なんて失礼で出来ない。
躊躇うマリコの代わりにジャンが説明をした。
「マリコがタマゴの中にいるのを見つけた時は心臓が止まりそうでした。
卵の中にいる間は本能だけなので、オタマジャクシは何でも食べるのです。」
ギルバートが大慌てでマリコの指の数や耳があるかと確認し始めた。
「大丈夫、大丈夫よ、ギルバートの魔法が守ってくれたの。」
「あぁ、よかったよマリコ。」
「竜王様、マリコは?」
ジャンがさっきから不思議だったんだ、どういうこと、と聞いてきた。
「マリコは私の番だ。」
ジャンとホーツが驚いて飛び上がった、カエルの目玉がこぼれ落ちそうだ。
見たくないものを見てしまったマリコは吐き気を押さえている。
「マリコ可哀想に、怖かったな。」
ギルバートは意味を取り違えている。
「私が不用意に歩き回ったのがいけないの。彼らは私を助けてくれたのだから罰などしないでね。」
「マリコ、なんて優しいんだ、もちろんだとも!
私からも礼を言うよ。褒美を与える。」
マリコのハネムーンは波乱万丈である。
湖畔地方、なんて恐ろしい所なんだ。
皆が知っているこの世界の常識を、マリコは知らない。
結婚式の後のギルバートが凄かったのだ。
さらにギルバートを燃えさせたのは誰だ!
あの父親というヤツだ、余計なことを!
マリコに穏やかな日々というものはない、ギルバートの愛は重い。
湖畔地方は前情報通り、空気のキレイな田舎町だ。
ただし国境に接している分、多民族の流入も多いときいた。
竜や獣人、他種族との混血である。
マリコには竜と獣人以外の想像がつかない。
ギルバートが視察に行っている間は、マリコにとって安らぎの時間である。
ちょっと探検してみようと魔が差したのだ。
考えてみると、せっかくの異世界なのに、最初のジャングルと王都以外初めての場所なのだ。
離宮のようなものはないので、この地域の有力者の別邸を借りきっている。
今までは、竜だけなので泊まる必要などなかったから、地方に王族が宿泊するような施設は用意されていない。
装飾された柱、明るい花柄の壁紙、レースのカーテン、美しい屋敷である、実に女の子好みの華やかさがある。
マリコの想像は膨らんでいく、きっと屋敷の持ち主は美しい未亡人だろう、いや、病気の娘の為に建てた屋敷かもしれない。
それは大きな間違いだと気づいたのは、目の前に巨大なカエル顔があったからだ。
驚きすぎて声も出ないし、目を開いたまま気絶しそうである。
服を着たカエルが二足歩行でいるのだ。
昔、子供の頃に見た絵本に、こんな挿絵があったかも、と変な現実逃避をしている。
「人族だな、初めて見た。だが変なマーキングがあるぞ、ずいぶん頑固だ。」
現状が理解できないマリコ、記憶をたどっても思いだせない。
庭の生け垣の隙間から町に行こうとしたのだ、ぶよぶよしたものを踏みつけた記憶はあるが、それからがない。
「王都から役人が視察にきているから、それの侍女じゃないか。
上等のドレスを着ているし、官僚みたいに賢そうに見えないぞ。」
全部聞こえているぞ!おい!!
今回はマリコを連れて来ているので、騒がれたくないギルバート達が官僚の視察とだけしか伝えてないのだ。
まさか竜王が番を連れて来ているとは思ってもいない。
「それにしても危なかったな。卵を踏んだのだろうか、卵の中に入り込んでいたからな。
もう少しで卵の中のオタマジャクシに食べられるところだった。」
「なんですって!!」
ガバッと飛び起きるマリコ。
そうだ、カエルは肉食だ。
「あれ、起きてたのか?」
カエル顔が振り返ったけど、違う意味でまた倒れそうだ。
しかも肌に湿り気をおびているのが、生々しい。
「体のパーツ揃っているか、だいたいは確認したんだけど大丈夫か?」
恐ろしい言葉に卒倒しそうだけど、それどころではない、体を確認する。
よかったと息を吐いていると、カエルが聞いてきた。
「俺はジャンだ。お前はどうしてあんな所にいたんだ?
もうちょっとで子供達を踏み潰すところだったぞ。」
「俺はホーツだ。」
二人のカエル男が自己紹介するけど、顔の区別がつかない、同じように見える。
「助けてくれてありがとう、私はマリコ。」
「あのな、マリコ。身体がタマゴの粘膜で気持ち悪いだろうが、1日もすれば自然に溶けるから。」
たしかに、ネバネバはしないが、不思議な気持ち悪さがある。
「マリコには魔法のガードがあるから食べられなかったんだぞ、気を付けないといけない。
卵の間は本能だけで何でも食べるからな。この時期、湖の岸辺は産卵場所になる。」
「だから俺たちみたいなのが、繁殖シーズンは警戒に回っているんだ。」
あの生け垣は町との境ではなく、湖に落ちないように守っていたのか、落ちて溺れるところだった。
「卵の粘膜で外への魔法は使えないけど、自身だけは守れてよかったな。」
ちょっと、待て。外への魔法って、ギルバートが私にかけているヤツよね。
もしかして、私の存在確認も粘膜で消えちゃっているとか。
その通りだった、マリコの気配が消えたギルバートは大変なことになっていた。
マリコの気配も香りも無くなり、気も狂わんばかりに探し回っていた。
なんとなく状況を察したマリコは、粘膜が消えるまで1日遊ぼうかと思ったが、世界がなくなりそうだ。
ギルバートの干渉を受けない1日、魅力的である。
きっと探して見つけるだろう、そうなったら今以上に離れてくれなくなる。
「あれ、空がおかしいぞ、急に曇ってきた。」
この空知っている、ギルバートが狂い始めている。
「空気がスパークしている、こんなの初めてだ。」
カエルのジャンが周りを見渡しながら言う。
この空気も知っている!!
ガゥゥゥウウ!!
空気を振動させて叫び声が聞こえた、ギルバートが探している。
「ギルバート!」
マリコが叫ぶ。
「ギルバート!!」
空に大きな影が、異常な速さで近づいて来るのが見える。
空を指さしてカエルのホーツが叫んだ。
「黄金竜だ。」
「ギルバート!!!」
黄金竜が人型になりながら降りてきた。
現在、黄金竜はギルバートとアレクセイだけだ。
「マリコ!!」
「卵の粘膜が体についちゃって。」
ギルバートが魔法で粘膜を消すと、マリコの香りが漂った。
マリコを抱きしめる竜王にジャン達は驚いている。
「ギルバート心配かけてごめんね。オタマジャクシに食べられそうなになったの」
ギルバートが蒼白になる。
「どういうことだ。」
「私がうっかりカエルの卵踏んじゃったの。」
「カエル?」
え、オタマジャクシは同じ名前なのにカエルとは言わないの?
このカエル顔の説明なんて失礼で出来ない。
躊躇うマリコの代わりにジャンが説明をした。
「マリコがタマゴの中にいるのを見つけた時は心臓が止まりそうでした。
卵の中にいる間は本能だけなので、オタマジャクシは何でも食べるのです。」
ギルバートが大慌てでマリコの指の数や耳があるかと確認し始めた。
「大丈夫、大丈夫よ、ギルバートの魔法が守ってくれたの。」
「あぁ、よかったよマリコ。」
「竜王様、マリコは?」
ジャンがさっきから不思議だったんだ、どういうこと、と聞いてきた。
「マリコは私の番だ。」
ジャンとホーツが驚いて飛び上がった、カエルの目玉がこぼれ落ちそうだ。
見たくないものを見てしまったマリコは吐き気を押さえている。
「マリコ可哀想に、怖かったな。」
ギルバートは意味を取り違えている。
「私が不用意に歩き回ったのがいけないの。彼らは私を助けてくれたのだから罰などしないでね。」
「マリコ、なんて優しいんだ、もちろんだとも!
私からも礼を言うよ。褒美を与える。」
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