地球防衛軍!

フジキフジコ

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【第三部】戦士恋情

10.恋情

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基地に戻ると終夜はまっすぐ涼の部屋に向かった。
メインルームに寄ってスペアキーをとってくるのももどかしく、涼の部屋の鍵は念動力でこじあけた。

「涼!」
終夜が隠すことなく撒き散らした意識を補足していた涼は、終夜が部屋に飛び込んで来ても、椅子に座って書類に目を通していた。
「本当なのか…」
自分が何を知って何を問いたいのか説明する必要はない。
涼にはすべて分かっているはずだった。

「涼、あの男と寝たっていうのは、本当なのか」
「情報が必要だった。それだけだ」
終夜の方を見もしないで、涼は答えた。
「それだけ?それだけ、だって?はっ!」

笑おうとして失敗した。
笑えるはずがない。
涼を罵倒しようとして開いた唇は、だが言葉を発することは出来なかった。

涼に会うまでは、涼を責めることばかり考えていた。
涼の口から真実を聞き出してやっと、どこを探しても自分にはそんな権利がないのだと気づいた。
涼への想いは自分の一方的なもので、涼は自分のものではないのだから。

涼は君を裏切っていると、蓮は言った。
けれど涼は終夜を裏切ったわけではない。
終夜の自分への気持ちを知っていながら他の男に抱かれたというだけ、それだけのことだ。

「なに、されたんだよ。教えろよ」
罵るかわりに、そんな言葉が口をついた。
胸に渦巻く暗い嫉妬心が言わせた。
「どこを、どんなふうに、触られたんだ」

あの男の指が、その身体のどこに触れた?
あの男の唇は、おまえの身体のどこを舐めた?
そして、おまえはあいつに、どんな表情を見せたんだ?

「そんなことが知りたいのか」
感情のこもらない声で言って、涼は立ち上がると終夜の前に立った。
「だったら探ればいい、オレの中から」
「涼……」

終夜は、はじめて涼と会った日に無意識に涼の思考に触れようとして以来、一方的に涼の意識や記憶を探ったことはなかった。
他の誰に出来ても、涼にだけは出来なかった。

そんな些細な戒めで涼に対する誠意を示していたつもりはない。
ただ、涼の気持ちを知るのが怖かったのだ。
それでも今、終夜は真実が知りたかった。
知ってもどうしようもないとわかっていても、知れば知った分だけ傷つくとわかっていても。

終夜はおずおずと、涼の肩に手を伸ばした。
触れた途端に、終夜の全身に悪寒が走った。

自由の利かない手足。
ぼんやり見える自分に向って伸びてくる手、指先。
微笑んでいる男の顔。
触れられる。
全身が強張る。震える。

犯される記憶の中で、涼の意識を閉めるのは意外な感情の波動だった。
それは純粋な「恐怖」。
北城に蹂躙されながら、蘇る、もうひとつの暴力。
体の記憶が呼び起こす、過去に受けた傷。
男は涼が過去にトラウマを持つことを知っていて、涼を犯したのだろう。

終夜は、涼の肩に置いた手でシャツを握りしめた。
涼を憐れむ気持ちにはなれなかった。
はっきりわかったことが、あったからだ。

男は涼の弱点をついたつもりのようだが、涼の方が上手だった。
涼は逃げようと思えばその暴力から逃げることが出来た。
情報のために身を任せた。
嘘ではなかった。

だからといって心を静めることは出来ない。
逃れられたのに、抱かれた。
その事実だけが、終夜の感情を支配する。
嫉妬という生々しい感情を。

「おまえは…」
目を見ることは出来なかった。
涼の服を掴んだまま、終夜は足元に視線を落として言った。

「支配されたくないなんて、言いながら、本当は誰かに支配されたがってるんだ」
「オレが?」
「おまえは、自分からは誰も愛さない。受動的なんだ。構えが受け身なんだよ。だから、力づくで奪ってくるヤツになら抱かれられるんだ」
「オレが、好きで抱かれたって言うのか」
「そうじゃない。わからないのか。おまえはあいつに身体だけを与えたつもりなんだろうけど、心も預けた。たとえ一瞬でも、あの男に心を許し、同調させた」

涼の記憶から、涼が北城から読み取ったデータを終夜も読んだ。
その中には、涼が軍に明かさなかった部分があった。
「おまえは言わなかった。北城が、能力者同士のDNAを体外受精させて作られた人間だってことを。なぜだ」
「言う必要がなかったからだ」
「違うな。おまえはあの男に共感したんだ」

終夜は涼との距離を一歩詰めた。
シャツを掴んでいた手を離し、涼の首に触れた。
そして、覗きこむように涼の目を見る。
大切なことを訴えるように。

「オレたちは、自分と同じ能力者には共感しやすい体質を持ってる。だから、おまえがあの男に心を委ねるのは仕方ない」
チガウ、と涼は思念で否定する。
終夜は聞かない。
心の声なんか、聞いてやらない。

「なあ、涼。いっそ、オレに委ねろよ。委ねてみろよ。気持ちよくさせてやるよ。もう地球を守るとか、世界を守るとか、そんなことどうでもよくなるくらい、感じさせてやるから」
嘘か本当かわからない言葉で涼を追いつめる。
「オレが、おまえを支配してやる」
終夜のもう一方の手も、涼の頬に触れ、息が触れそうな位置に顔が近づく。
「オレに委ねろ…」

涼の息が唇に触れた。
痺れた。
瞬間、終夜の頭は空白になった。
考えることを放棄すると本能が体を動かした。
涼の唇に自分の唇を重ねた。
涼は、応えもしなかったが拒むこともなかった。

終夜はムキになったように、涼の唇をこじあけて舌を入れ、口内を弄った。
一方的な口づけを続けながら、涼をベッドに押し倒した。
唇を離して真上から涼を見つめても、無表情な顔からは怒りも憐れみも感じられない。

「なんで拒まないんだ。オレはおまえを強姦することは出来ない。だから、嫌なら抵抗しろ。しないなら、抱く」
「好きにしろ」
「同情してるのか」
「オレが思っていることを知りたいなら、心を読めばいい」
「見くびるなよ、涼。おまえは本心なんか誰にも見せない。おまえからオレが読み取れることなんか、おまえがここまでなら見せてやってもいいっていうお情けで作った心の表層だけのくせに」
涼の表情が少し変わった。

それは終夜に図星をつかれたという表情のようにも、あるいは、涼自身が気づいていなかったことを指摘されたようにも見えた。
「だから、見くびるなって。オレもおまえと同じディフェンスくらいしてる」
終夜は意地悪く唇の端だけを上げて笑った。

「ま、オレはおまえのためにしてやってるんだけどね。オレが、いつもいつもなにを考えてるかを知ったら、おまえは卒倒しちまう。とても平気な顔でオレを側におけやしない。教えてやろうか。オレの頭の中では、おまえは従順なオレの恋人で、オレが望めばどんな破廉恥な格好も、行為もしてくれる。舐めてって言えば、旨そうにしゃぶってくれるし、入れさせてって言えば腰を振ってねだってくれる。可愛いよ、すげえ、エロくて可愛い」
「終夜…もう、やめろ」

いつもと同じ涼の声に終夜は我に返った。
気づくと涼が手を伸ばして、自分の顔に触れている。
「やめろ、終夜。そんな言葉で傷つけようとしても無駄だ」
「無駄?無駄って、どういう意味だよ」
「わかってる。おまえがオレを愛していることは」

終夜は息を飲んだ。
そして顔を歪めた。
泣きそうだった。
いっそ、泣いてしまいたかった。
けれど涼に涙を見せたくなくて、涼を抱きしめるように肩口に顔を埋めた。

「涼……そうだよ、愛してる…愛してるんだ。おかしくなりそうなくらい、おまえが好きだ」
どうしてこんなに愛してしまったのだろう。
涼を想う気持ちは自分の小さな心の中に収まり切れなくて、こんなふうに醜く溢れて涼を傷つけてしまう。

「だから、こんなときに、優しくなんかするな。我慢出来なくなる」
涼の右手が、終夜の背中をそっと抱き返した。
「おまえがしたいなら、すればいい」
終夜は驚いて涼の顔を覗きこんだ。
なぜ、涼が今、自分を受け入れようとしているのか理由がわからなかった。
同情してるのか。
馬鹿な男だって。
恋に溺れて、嫉妬に狂ってる、どうしようもない男だって。
そんな男を宥めるために、抱かれるっていうのか。
あんなに、怖がっていたくせに。
泣いていたくせに。
馬鹿なのはおまえだ、涼。

終夜は理由を探るのを放棄した。
涼が何を想っているのか、もう、どうでもいい。
自分の体の下にある涼の体を、抱きしめたかった。
今すぐ自分のものにしてしまいたかった。

「本当に、いいのか」
目を見ながら聞いても、涼は頷いた。
終夜の胸には喜びよりも、虚しさが広がった。

「おまえを抱けるなら、同情だって気まぐれだって、オレは構わない。可哀想なのはオレじゃなくて、おまえだから。こんな男に想われて、おまえは運が悪い」
何を言っても涼の心は乱れない。
終夜の怒りも悲しみも切なさも、受け止める。
けれど決して終夜の一番欲しいものはくれない。
愛してはくれない。

終夜は自分と涼を言葉で傷つけるのを諦めたように溜息を吐いて、指で、涼の唇に触れた。
「さっきは乱暴にしてごめん。はじめてだったのに。何度も想像したのに。おまえとキスすること。完璧なキスにするつもりだった。だから、さっきのはなかったことにして、やり直させて」

二度目の口づけを交わそうとしたその時、部屋に緊急を知らせるサイレンが鳴り響いた。
至近距離で見つめあっていた二人は、気が抜けたような顔をした。

「ありがちなパターン…」
終夜はボヤくように言って身体を起こしたが、どこかほっとしているように見えた。
「終夜…」
身体を起こして先に部屋を出ていこうとする終夜を、涼は呼びとめた。

ドアに手をかけた終夜は涼の言葉を聞こうとはしなかった。
「早く来いよ。誰かがおまえの助けを必要としている」




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