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【番外編】楽園の果実(3P編)
【7】完
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ゆらゆらと漂うような夢の中に真理はいた。
温かいものに身体全体が包まれている。
意識の片隅で、お湯の中にいるんだと理解する。
時折身体に触れてくる手は優しく、ただ労わるように撫でられた。
…不破は無茶をし過ぎだ。
馨の、少し怒ったような声が、耳の側で聞こえた。
ああ、そうかと思う。
自分はきっと馨にもたれるようにして湯船の中にいるのだろう。
…悪かったよ。つい、真理が可愛くて。そういうおまえだって、かなり激しかったじゃん。意外だったぜ。クールなおまえがあんなふうに真理を抱くなんて。
そう言う不破の声が向かい側からした。
どうやら、湯船に3人で入っているようだ。
…今日は君に煽られたんだよ。それより、真理が許してくれなかったどうするんだ。
…謝って、許してもらうしかねーだろ。なんだよ馨、後悔してるのか。
…後悔は、してない。これは、オレと君には、必要なことだった。これからも真理を共有していく覚悟をするためにも。
…覚悟?それは違うだろ。真理を手放すことなんか、出来ないくせに。
…そう確かに出来ない。おまえもだろ。だからオレたちは真理を共有することを選んだ。けど、嫉妬する気持ちを押さえられない。どんどん真理に無理を強いてしまいそうで、オレは自分が、怖かった。
…まあ、な。男同士のセックスは身体に悪いって言うのに、真理には、二倍の負担をかけている。わかっているつもりでも、真理を抱くとき、おまえに嫉妬して暴走してしまう。
…オレも、そうだ。真理の身体だけを愛しているわけじゃない、ただ一緒にいて優しくしてあげたいのに、自分勝手に求めてしまう。自分の気持ちが重いよ。
…いや、愛していれば身体だって欲しいさ。真理にだって、肉欲はある。
…でも、二人の男に共有されるという現実は辛いだろう。
…だから、なんだろ?おまえは真理を、二人の男を同時に愛するという罪悪感から解放してやりたかったんだろ。3人で愛し合うのにタブーはないってことを教えることで。
…それは、不破だって同じだろ。だいたい、君から持ちかけてきたんじゃないか。
そう言って馨が笑った気配がした。
…嫉妬深い不破が、オレと真理のセックスによくたえられたな。褒めてやるよ。
…ふん。ほんとは何度もおまえをベッドから蹴り落としてやろうと思った。だけど。
そう言ったあと不破が沈黙する。
ふっと、誰かの、多分不破の手が、頬を撫でた。
慈しむように。
とても大事なものを撫でるように。
…おまえに抱かれる真理も、悪くなかった。すげえ、綺麗だったよ。しょうがないから、おまえの愛し方も認めてやる。
…それはどうも。オレも、同じ言葉を返すよ。
…へえ、馨にほめらるなんて、はじめてじゃねえの。なあ、また、3人で愉しむ?
…それは、真理次第だ。
…オレ、説得しよ。とにかく、今日はオレたち引き分けってとこだな。馨、ちょっと。
…なに。
身体を包むお湯が揺れた。
不破がお湯の中で身体を動かした気配がする。
…お疲れのキスしようぜ。
…不破、ふざけすぎだ。
…いいんだよ、オレたちももっとお互いを理解する必要がある。
それっきり声が止んで、静まりかえる。
ふざけて馨にキスを仕掛けると、反撃するように馨が舌を絡めてきたために不破も引くことが出来なくなり、技巧を競う勝負になってしまった。
こうなったら相手が降参するまで止められない。
その最中に真理が目を開いた。
自分を挟んで、馨と不破がキスしている。
しかも随分長い、濃厚なキスだ。
「おい…」
自分を無視して熱くなっている二人が面白くなくて咎めるように声をかけると、唇を離した二人が同時に真ん中に挟んでいる真理を見た。
「なんでおまえたちがキスしてんだよ」
大きな瞳で睨まれて慌てる。
「これは」
「違うんだ、真理」
釈明し、真理の機嫌を直すためには相当に骨が折れるに違いない。
■完■
これにて「HEAVEN」は完結です。
最後の最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。(フジキ)
温かいものに身体全体が包まれている。
意識の片隅で、お湯の中にいるんだと理解する。
時折身体に触れてくる手は優しく、ただ労わるように撫でられた。
…不破は無茶をし過ぎだ。
馨の、少し怒ったような声が、耳の側で聞こえた。
ああ、そうかと思う。
自分はきっと馨にもたれるようにして湯船の中にいるのだろう。
…悪かったよ。つい、真理が可愛くて。そういうおまえだって、かなり激しかったじゃん。意外だったぜ。クールなおまえがあんなふうに真理を抱くなんて。
そう言う不破の声が向かい側からした。
どうやら、湯船に3人で入っているようだ。
…今日は君に煽られたんだよ。それより、真理が許してくれなかったどうするんだ。
…謝って、許してもらうしかねーだろ。なんだよ馨、後悔してるのか。
…後悔は、してない。これは、オレと君には、必要なことだった。これからも真理を共有していく覚悟をするためにも。
…覚悟?それは違うだろ。真理を手放すことなんか、出来ないくせに。
…そう確かに出来ない。おまえもだろ。だからオレたちは真理を共有することを選んだ。けど、嫉妬する気持ちを押さえられない。どんどん真理に無理を強いてしまいそうで、オレは自分が、怖かった。
…まあ、な。男同士のセックスは身体に悪いって言うのに、真理には、二倍の負担をかけている。わかっているつもりでも、真理を抱くとき、おまえに嫉妬して暴走してしまう。
…オレも、そうだ。真理の身体だけを愛しているわけじゃない、ただ一緒にいて優しくしてあげたいのに、自分勝手に求めてしまう。自分の気持ちが重いよ。
…いや、愛していれば身体だって欲しいさ。真理にだって、肉欲はある。
…でも、二人の男に共有されるという現実は辛いだろう。
…だから、なんだろ?おまえは真理を、二人の男を同時に愛するという罪悪感から解放してやりたかったんだろ。3人で愛し合うのにタブーはないってことを教えることで。
…それは、不破だって同じだろ。だいたい、君から持ちかけてきたんじゃないか。
そう言って馨が笑った気配がした。
…嫉妬深い不破が、オレと真理のセックスによくたえられたな。褒めてやるよ。
…ふん。ほんとは何度もおまえをベッドから蹴り落としてやろうと思った。だけど。
そう言ったあと不破が沈黙する。
ふっと、誰かの、多分不破の手が、頬を撫でた。
慈しむように。
とても大事なものを撫でるように。
…おまえに抱かれる真理も、悪くなかった。すげえ、綺麗だったよ。しょうがないから、おまえの愛し方も認めてやる。
…それはどうも。オレも、同じ言葉を返すよ。
…へえ、馨にほめらるなんて、はじめてじゃねえの。なあ、また、3人で愉しむ?
…それは、真理次第だ。
…オレ、説得しよ。とにかく、今日はオレたち引き分けってとこだな。馨、ちょっと。
…なに。
身体を包むお湯が揺れた。
不破がお湯の中で身体を動かした気配がする。
…お疲れのキスしようぜ。
…不破、ふざけすぎだ。
…いいんだよ、オレたちももっとお互いを理解する必要がある。
それっきり声が止んで、静まりかえる。
ふざけて馨にキスを仕掛けると、反撃するように馨が舌を絡めてきたために不破も引くことが出来なくなり、技巧を競う勝負になってしまった。
こうなったら相手が降参するまで止められない。
その最中に真理が目を開いた。
自分を挟んで、馨と不破がキスしている。
しかも随分長い、濃厚なキスだ。
「おい…」
自分を無視して熱くなっている二人が面白くなくて咎めるように声をかけると、唇を離した二人が同時に真ん中に挟んでいる真理を見た。
「なんでおまえたちがキスしてんだよ」
大きな瞳で睨まれて慌てる。
「これは」
「違うんだ、真理」
釈明し、真理の機嫌を直すためには相当に骨が折れるに違いない。
■完■
これにて「HEAVEN」は完結です。
最後の最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。(フジキ)
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