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第三章 偽りの婚約者
変革の夜明け
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「レイヴ、朝だよ!
起きるにゃ。
全く、いつまで寝てるにゃ」
もう朝か。
いつの間にか眠ってしまったらしい。
それにしても、何事もなく朝を迎えられたのは良かったと思う。
「話の途中で寝ちゃったらしいな。
何の話だった?」
「べ、別に!
大した話じゃないにゃ!
忘れていいにゃ!」
もの凄い驚きように何かマズイことを言ったのか不安を覚え、あえて追求はしないようにした。
「おはよう。
何事も無かったようで。
良かった良かった」
「おはよ。
お姉ちゃん、何かあったの?」
いいタイミングで姉妹も起きてきたが、相変わらずルニの言葉は何を指しているのか判断しがたいものがある。
「何もなくて良かったが、逆にどうなったのか気にならないか?」
音沙汰無しというのが余計に不気味にも感じるが、こちらからメイルの所に行って確認して来るしかないだろう。
「そうよね。
でも、女王様に何かあれば何かしらの変化はあるだろうから、本当に何もなかった。
むしろ、アーサーって人といい感じになっちゃったってことじゃない?」
やけに説得力があるのは、オレもそう感じていたからかも知れない。
「さぁ、そろそろご飯が運ばれてくるにゃ。
みんな顔洗ってくるにゃ」
飯になるといつにも増して元気になる猫娘を羨ましくも愛しく感じるが……。
「飯が運ばれて来るのか、この部屋は……。
それだっ!」
今まで朝早くに部屋を出ることばかりだったので、そんな待遇だとは全く知らなかった。
お姫様気分とはよくいったものだ。
「どうしたにゃ急に!?」
「あ、いや、悪い。
こっちの話だ。
気にせず準備してくれ」
準備をしながら雑談などしていると、給仕が次々と朝食を運んできてくれた。
テーブルいっぱいに並べられた朝食は豪華というほかなかった。
並べ終えた給仕を一人、ここぞとばかりに捕まえ今朝の城の様子から探りを入れてみると、少し慌しいようだったらしい。
「女王様とかはどうしてるか、知ってるかい?」
「えぇ。
少しばかりの朝食を御取りになった後、緊急会議を開くとかで側近の皆様と既に会議をしておられるようですよ」
「騎士隊長に変わった様子とかはなかったかい?」
「アーサー様は特に。
いえ、少し悲しそうな面持ちだった様な気が致しましたが」
「分かった、ありがとう。
助かったよ」
丁寧に礼をし部屋から遠ざかったのを確認すると、朝食を摘みながら今の話で分かったことを皆に聞かせた。
「ルニの言ってた通りってやつだな。
ただ、会議はディバイルの件だろうな。
側近中の側近が急に亡くなったんだ。
そこでメイルがどう判断するかだが、これでオレ達に危害が及ぶことはなくなったと思うな」
「そうね、多分そうだと思うわ。
これで女王様とアーサーが寄りを戻したなら、今後この国はどうなっていくのかしら」
「そうだよな。
闘技祭の内容が偽りになってしまうからな。
それを踏まえて、婚約者としてメイルのところにでも行ってみるか」
「わたし達はどうしてればいいにゃ?」
「あの人のところに行ってみてくれないか?
もし魔者でなければ、オレ達に必要な存在になるかも知れないんだ」
「分かったにゃ。
色々お話してみるにゃ。
聞いて回った感じは、魔者じゃないみたいだから平気だと思うにゃ」
それぞれの行動が決まり朝食を軽く済ませると足早に会議の間へと向かうが、既にメイルは自室へ戻ったとの話だったので、行ってみるとアーサーと共に出迎えてくれた。
起きるにゃ。
全く、いつまで寝てるにゃ」
もう朝か。
いつの間にか眠ってしまったらしい。
それにしても、何事もなく朝を迎えられたのは良かったと思う。
「話の途中で寝ちゃったらしいな。
何の話だった?」
「べ、別に!
大した話じゃないにゃ!
忘れていいにゃ!」
もの凄い驚きように何かマズイことを言ったのか不安を覚え、あえて追求はしないようにした。
「おはよう。
何事も無かったようで。
良かった良かった」
「おはよ。
お姉ちゃん、何かあったの?」
いいタイミングで姉妹も起きてきたが、相変わらずルニの言葉は何を指しているのか判断しがたいものがある。
「何もなくて良かったが、逆にどうなったのか気にならないか?」
音沙汰無しというのが余計に不気味にも感じるが、こちらからメイルの所に行って確認して来るしかないだろう。
「そうよね。
でも、女王様に何かあれば何かしらの変化はあるだろうから、本当に何もなかった。
むしろ、アーサーって人といい感じになっちゃったってことじゃない?」
やけに説得力があるのは、オレもそう感じていたからかも知れない。
「さぁ、そろそろご飯が運ばれてくるにゃ。
みんな顔洗ってくるにゃ」
飯になるといつにも増して元気になる猫娘を羨ましくも愛しく感じるが……。
「飯が運ばれて来るのか、この部屋は……。
それだっ!」
今まで朝早くに部屋を出ることばかりだったので、そんな待遇だとは全く知らなかった。
お姫様気分とはよくいったものだ。
「どうしたにゃ急に!?」
「あ、いや、悪い。
こっちの話だ。
気にせず準備してくれ」
準備をしながら雑談などしていると、給仕が次々と朝食を運んできてくれた。
テーブルいっぱいに並べられた朝食は豪華というほかなかった。
並べ終えた給仕を一人、ここぞとばかりに捕まえ今朝の城の様子から探りを入れてみると、少し慌しいようだったらしい。
「女王様とかはどうしてるか、知ってるかい?」
「えぇ。
少しばかりの朝食を御取りになった後、緊急会議を開くとかで側近の皆様と既に会議をしておられるようですよ」
「騎士隊長に変わった様子とかはなかったかい?」
「アーサー様は特に。
いえ、少し悲しそうな面持ちだった様な気が致しましたが」
「分かった、ありがとう。
助かったよ」
丁寧に礼をし部屋から遠ざかったのを確認すると、朝食を摘みながら今の話で分かったことを皆に聞かせた。
「ルニの言ってた通りってやつだな。
ただ、会議はディバイルの件だろうな。
側近中の側近が急に亡くなったんだ。
そこでメイルがどう判断するかだが、これでオレ達に危害が及ぶことはなくなったと思うな」
「そうね、多分そうだと思うわ。
これで女王様とアーサーが寄りを戻したなら、今後この国はどうなっていくのかしら」
「そうだよな。
闘技祭の内容が偽りになってしまうからな。
それを踏まえて、婚約者としてメイルのところにでも行ってみるか」
「わたし達はどうしてればいいにゃ?」
「あの人のところに行ってみてくれないか?
もし魔者でなければ、オレ達に必要な存在になるかも知れないんだ」
「分かったにゃ。
色々お話してみるにゃ。
聞いて回った感じは、魔者じゃないみたいだから平気だと思うにゃ」
それぞれの行動が決まり朝食を軽く済ませると足早に会議の間へと向かうが、既にメイルは自室へ戻ったとの話だったので、行ってみるとアーサーと共に出迎えてくれた。
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