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第二章 王への道
episode 16 アテナの初めて
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「……テナ。
アテナ……起きて……」
(あ、あたし寝ちゃって。
悪い夢を……)
ミーニャに起こされたと目を開けると、眼前の光景が夢幻ではないことを知らしめていた。
「ミーニャっ!」
声の主を捜そうと首を左右に振ると、格子の奥に深々とフードを被った小さな人影を見た。
「ミーニャ、なの?」
「いえ、貴女のお連れのミーニャさんではありません」
雰囲気からミーニャでは無いことが分かっていたが、応えた声は可愛らしさと威厳に満ちた何とも不思議な女性のものだった。
「なら、あなたは誰?
こんなところにまであたしに何の用?
兵士や騎士じゃなさそうだし」
「私はメイル。
ご想像通り騎士などではありません」
女性は名乗ると両手でフードを降ろし長い髪を整えた。
仕草を見る限りだと普通の女性と何ら変わらないが、何かが違うと違和感を感じる。
「だったら?」
怪しくないわけではなかったが、この場が何よりも安全だとは分かっているのでゆっくりと格子の前まで足を向けた。
暗がりに浮かび上がる容姿は、あたしとさほど変わらない可愛らしい女の子に、頭の中のハテナが増えていく。
「こんなに近づいても分かりませんか?
貴女、王になる為に参加したって聞いたのに私のことが分からないなんて……。
ふふ、うふふふ、変な人ね」
「何を笑ってんのよ。
王になるのと、あなたとは関係ないでしょ。
一体何しに来たってのよ」
固い口調から砕けた態度へと変貌を遂げると、ごくごく普通の女の子のようだった。
「それはアテナ、貴女の様子を見に来たのです。
聞いた話だと面白い方だとか」
「面白い?
誰に聞いたのか知らないけど、あたしは気持ちに対して素直に行動してるだけよ」
「その結果がこれなのよね?
ふふふ。
貴女、嫌いじゃないわ」
一瞬頭にきたが、嫌いじゃないと言われたことで主旨が見えずに戸惑うことになった。
「もう!
だからさぁ、何なの?
何が言いたいわけ?
あたしを馬鹿にしに来たっての!?」
「しっ!
あまり大きな声を出さないで。
上に聞こえないようにしてよね」
人差し指を口に当て困惑したような表情を見せるが、あたしにとってそれは関係のないこと。
「何でよ。
別にこんなところで声を上げようと構わないでしょ。
何だったらその理由、言ってみなさいよ!」
「本当に何も知らないのね。
ならいいわ、教えてあげる」
そう言うと肩にかかる長い髪を横になびかせ、凛とした顔に変えて見せた。
「私はこの国の女王、メイル。
メイル・マグノリウスよ!」
「…………」
まぁ普通ならここで『えぇぇ!?』とか声を上げて『だから静かにして』って言われる法則なのだろうが、よくよく考えるとそうはならない。
「……ね、ねぇ。
聞いてた?」
あたしは首だけで返事をし、女性を見据えたままでいる。
「聞いてたんならさ、何かこう驚いたり笑ったりだとか反応があってもいいと思うのだけど?」
「まぁね。
最初は少しそんな気もしてたけどさ。
でもね、そもそも女王がこんなとこに来る?
しかも一人でよ?
もしも、もしそんなことがあるとしても、なんの接点もないあたしのところに来るかしら?
それこそ無いわよね」
捲しし立てるのでもなく、ゆっくりと落ち着いてあたしの推測を語ると、女王を名乗る女性は苦笑いを浮かべていた。
「ん~、そうよね、そうなるわよね。
どうしたら信じてもらえるのかしら。
……そうね、私のここを見てくれたら信じてもらえるかもね」
女性はおでこにある装飾品を差しながら笑顔で話すが、どうにも暗くて見えずらい。
「どこよ?
そこ?」
「もっと近づいて良いですよ。
ほら、ここです。
この辺りを」
鉄格子に顔を挟みつつ目を細めると、小さい紋様は幾つか見てとれるが、何を見たところで女王の証なのかは分からなかった……。
が、唐突に柔らかい感触と肌の温もりが唇に訪れた。
「え?
えぇ!?
――えぇぇぇぇ!!!!」
それは、かつてない衝撃だった。
「どう?
これが女王の証でもあり、貴女の敵ではない証明になるんじゃないかしら」
いやいやいやいや。
「ど、どこが証なのよ。
ただあたしに口づけしただけでしょ!?
こんなことって!」
「あら?
嫌でした?
だって貴女、私と結婚したかったんでしょ?
だったらこれは嬉しいことでしょ」
「そうだけど。
――いや、そうじゃなくて!!
口づけが証になっているのかって話よ!」
あたしの反論を意に介していないのか、意地の悪そうな笑みを浮かべたままだった。
「あぁ~、そういうことね。
それなら大丈夫よ。
私の予想だと、後でこの事によって証明されるはずよ」
「後で?
また来るの?
何で?」
「それは……。
私が女王だからです!!」
全く答えになってないと頭を抱えるあたしに対し、笑顔を絶やさない彼女に半分呆れてしまう。
「はいはい、女王様だからね。
次に来るときは証明されるんだから、それは楽しみにしてるわ」
「そうよ、楽しみにしてていいわ」
笑顔のまま手を振りこの場を去ろうと歩み始めるが、急に足を止め振り向いた。
「そうそう。
貴女の騎士資格だけど、私の予想だと剥奪になるわ。
それを今から議論してくるので待っていらしてね」
一方的に話すだけ話して足早に去って行った後ろ姿を茫然と眺めていたが、ふと我に返ると事の重大性に格子を掴む手に力が入る。
「はぁぁぁ!?
剥奪!?
なんでそんなことに!」
完全に出遅れ、誰もいない空間にあたしの声だけが響いている。
最も重要な目的を担うための手段を奪われると言われ、何を考えて良いのか混乱をきたしかけた。
「あ、でも彼女は女王じゃないかもだし。
だったらまだ何も分からないのよね。
そうよ、落ち込むにはまだ早いのよ」
婚約者候補の綱がまだ残っている以上、あたしに諦めるという言葉は無用だった。
しかしこんなところにいる以上、彼女の言っていたように剥奪の話も無いとは限らない。
「そうなったらどうする?
王になることは叶わない。
それに直談判も出来ない。
そうなると、ここから出たとしても何も変えることが出来ない?
これってもしかして、絶対絶命ってやつ!?」
最悪の事態を想定し自問自答すると、まさに振り出しに戻るといった答えになった。
しかしそれもこの状況を脱せられたらの話で、処刑にでもなってしまうものならそれなりのことも考えなければならない。
「……ヤバいわね」
不安というより焦りが際立ち、おもむろに部屋の中を歩き回っていた。
「何か……何かないかしら。
…………。
…………。
そっか、彼女が本当に女王だったら良かったのね。
…………ん?」
途端に柔らかい温もりが唇へと甦えると、頬が紅潮していった。
「んあぁぁぁ!!
あたしの初めてがっ!
何なの、女性で鉄格子越しって何?
しかも、したんじゃなくされたって無いでしょ。
あぁぁぁ、あたしの人生の汚点だわっ!」
壁に頭を打ち付けてでも忘れたい記憶の一つだが、痛いのは嫌だったので格子に拳を軽く打ち付けるに留まった。
「絶望よこれは。
ここにいることより、あたしの唇が奪われたことが何よりも悔しいわ。
……あの女、許すわけには」
二度と戻らない『初めて』にあたしの心は掻き乱され、この場をどう対処すべきかなど半分どうでもよくなっていた。
アテナ……起きて……」
(あ、あたし寝ちゃって。
悪い夢を……)
ミーニャに起こされたと目を開けると、眼前の光景が夢幻ではないことを知らしめていた。
「ミーニャっ!」
声の主を捜そうと首を左右に振ると、格子の奥に深々とフードを被った小さな人影を見た。
「ミーニャ、なの?」
「いえ、貴女のお連れのミーニャさんではありません」
雰囲気からミーニャでは無いことが分かっていたが、応えた声は可愛らしさと威厳に満ちた何とも不思議な女性のものだった。
「なら、あなたは誰?
こんなところにまであたしに何の用?
兵士や騎士じゃなさそうだし」
「私はメイル。
ご想像通り騎士などではありません」
女性は名乗ると両手でフードを降ろし長い髪を整えた。
仕草を見る限りだと普通の女性と何ら変わらないが、何かが違うと違和感を感じる。
「だったら?」
怪しくないわけではなかったが、この場が何よりも安全だとは分かっているのでゆっくりと格子の前まで足を向けた。
暗がりに浮かび上がる容姿は、あたしとさほど変わらない可愛らしい女の子に、頭の中のハテナが増えていく。
「こんなに近づいても分かりませんか?
貴女、王になる為に参加したって聞いたのに私のことが分からないなんて……。
ふふ、うふふふ、変な人ね」
「何を笑ってんのよ。
王になるのと、あなたとは関係ないでしょ。
一体何しに来たってのよ」
固い口調から砕けた態度へと変貌を遂げると、ごくごく普通の女の子のようだった。
「それはアテナ、貴女の様子を見に来たのです。
聞いた話だと面白い方だとか」
「面白い?
誰に聞いたのか知らないけど、あたしは気持ちに対して素直に行動してるだけよ」
「その結果がこれなのよね?
ふふふ。
貴女、嫌いじゃないわ」
一瞬頭にきたが、嫌いじゃないと言われたことで主旨が見えずに戸惑うことになった。
「もう!
だからさぁ、何なの?
何が言いたいわけ?
あたしを馬鹿にしに来たっての!?」
「しっ!
あまり大きな声を出さないで。
上に聞こえないようにしてよね」
人差し指を口に当て困惑したような表情を見せるが、あたしにとってそれは関係のないこと。
「何でよ。
別にこんなところで声を上げようと構わないでしょ。
何だったらその理由、言ってみなさいよ!」
「本当に何も知らないのね。
ならいいわ、教えてあげる」
そう言うと肩にかかる長い髪を横になびかせ、凛とした顔に変えて見せた。
「私はこの国の女王、メイル。
メイル・マグノリウスよ!」
「…………」
まぁ普通ならここで『えぇぇ!?』とか声を上げて『だから静かにして』って言われる法則なのだろうが、よくよく考えるとそうはならない。
「……ね、ねぇ。
聞いてた?」
あたしは首だけで返事をし、女性を見据えたままでいる。
「聞いてたんならさ、何かこう驚いたり笑ったりだとか反応があってもいいと思うのだけど?」
「まぁね。
最初は少しそんな気もしてたけどさ。
でもね、そもそも女王がこんなとこに来る?
しかも一人でよ?
もしも、もしそんなことがあるとしても、なんの接点もないあたしのところに来るかしら?
それこそ無いわよね」
捲しし立てるのでもなく、ゆっくりと落ち着いてあたしの推測を語ると、女王を名乗る女性は苦笑いを浮かべていた。
「ん~、そうよね、そうなるわよね。
どうしたら信じてもらえるのかしら。
……そうね、私のここを見てくれたら信じてもらえるかもね」
女性はおでこにある装飾品を差しながら笑顔で話すが、どうにも暗くて見えずらい。
「どこよ?
そこ?」
「もっと近づいて良いですよ。
ほら、ここです。
この辺りを」
鉄格子に顔を挟みつつ目を細めると、小さい紋様は幾つか見てとれるが、何を見たところで女王の証なのかは分からなかった……。
が、唐突に柔らかい感触と肌の温もりが唇に訪れた。
「え?
えぇ!?
――えぇぇぇぇ!!!!」
それは、かつてない衝撃だった。
「どう?
これが女王の証でもあり、貴女の敵ではない証明になるんじゃないかしら」
いやいやいやいや。
「ど、どこが証なのよ。
ただあたしに口づけしただけでしょ!?
こんなことって!」
「あら?
嫌でした?
だって貴女、私と結婚したかったんでしょ?
だったらこれは嬉しいことでしょ」
「そうだけど。
――いや、そうじゃなくて!!
口づけが証になっているのかって話よ!」
あたしの反論を意に介していないのか、意地の悪そうな笑みを浮かべたままだった。
「あぁ~、そういうことね。
それなら大丈夫よ。
私の予想だと、後でこの事によって証明されるはずよ」
「後で?
また来るの?
何で?」
「それは……。
私が女王だからです!!」
全く答えになってないと頭を抱えるあたしに対し、笑顔を絶やさない彼女に半分呆れてしまう。
「はいはい、女王様だからね。
次に来るときは証明されるんだから、それは楽しみにしてるわ」
「そうよ、楽しみにしてていいわ」
笑顔のまま手を振りこの場を去ろうと歩み始めるが、急に足を止め振り向いた。
「そうそう。
貴女の騎士資格だけど、私の予想だと剥奪になるわ。
それを今から議論してくるので待っていらしてね」
一方的に話すだけ話して足早に去って行った後ろ姿を茫然と眺めていたが、ふと我に返ると事の重大性に格子を掴む手に力が入る。
「はぁぁぁ!?
剥奪!?
なんでそんなことに!」
完全に出遅れ、誰もいない空間にあたしの声だけが響いている。
最も重要な目的を担うための手段を奪われると言われ、何を考えて良いのか混乱をきたしかけた。
「あ、でも彼女は女王じゃないかもだし。
だったらまだ何も分からないのよね。
そうよ、落ち込むにはまだ早いのよ」
婚約者候補の綱がまだ残っている以上、あたしに諦めるという言葉は無用だった。
しかしこんなところにいる以上、彼女の言っていたように剥奪の話も無いとは限らない。
「そうなったらどうする?
王になることは叶わない。
それに直談判も出来ない。
そうなると、ここから出たとしても何も変えることが出来ない?
これってもしかして、絶対絶命ってやつ!?」
最悪の事態を想定し自問自答すると、まさに振り出しに戻るといった答えになった。
しかしそれもこの状況を脱せられたらの話で、処刑にでもなってしまうものならそれなりのことも考えなければならない。
「……ヤバいわね」
不安というより焦りが際立ち、おもむろに部屋の中を歩き回っていた。
「何か……何かないかしら。
…………。
…………。
そっか、彼女が本当に女王だったら良かったのね。
…………ん?」
途端に柔らかい温もりが唇へと甦えると、頬が紅潮していった。
「んあぁぁぁ!!
あたしの初めてがっ!
何なの、女性で鉄格子越しって何?
しかも、したんじゃなくされたって無いでしょ。
あぁぁぁ、あたしの人生の汚点だわっ!」
壁に頭を打ち付けてでも忘れたい記憶の一つだが、痛いのは嫌だったので格子に拳を軽く打ち付けるに留まった。
「絶望よこれは。
ここにいることより、あたしの唇が奪われたことが何よりも悔しいわ。
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