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ルシア12歳、今私にできる事
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そういえば、ダリオお兄様とヒロイン・カレンとの出会いは学校ではなく王城だったな、と思い出す。
というのも、ストーリー自体の開始は学院内だが、オープニングはあちらからこちらの世界に飛びマテオ男爵家の祠から現れ、様々な設定が説明された後、舞台はすぐに王城へと移るのだ。
まずは謁見前にアドリアナ姫殿下に捕まり質問攻めになっているカレンをアレクス殿下、宰相子息が謁見の間に案内する。
カレン視点だとダリオお兄様はその時点で「すれ違った文官で、美しい銀髪の人」として描かれ、言葉はかわさない。
お兄様の独白が若干描写されるだけだ。
ちなみにメインの攻略対象はアレクス殿下、宰相子息、ダリオお兄様、ジョルジオ、マテオ男爵家に仕える傍系の騎士の5人。
思い出せないが2周目以降限定のルートもかなりあったはずなので、攻略対象と呼ばれる男性はおそらく10人近いのではないだろうか。
学院に入ったら、アレクス殿下やダリオお兄様とカレンとの仲だけではなく、他の対象たちとカレンの仲も監視し調整しなければならないと思うと頭が痛い。
「ルシア、まだ体調が悪いのかい?」
こめかみを抑えていると、ダリオお兄様に心配されてしまう。
相変わらず睨みつけているようにしか見えないのだが……
「いえ、ちょっと考え事をしていただけです。」
「もうすぐ到着する。今日は二人ともご苦労だった。明日以降に備えるため少し休むといい。」
お父様もお兄様と似たような顔でそう言った後、目を瞑って考え事を始めてしまった。
私とお兄様は小さくお礼を言い、邪魔しないように黙り込む。
お父様がこうなった時に話しかけないのは暗黙の了解だ。
お兄様はゆったりと窓の外の景色を見ている。
その横顔は冷ややかながら愁いを帯びて、まるで彫像のように整っている。
さらりと流れる銀髪に鋭い緑の目。
まさに乙女ゲームの攻略対象、といった感じだ。
お兄様を眺めていても仕方がないので、私もお父様と同じく目を閉じ、少し頭を休めることにする。
休みたいとは思っているが、浮かんでくるのはアレクス殿下のことばかり。
緊張していてあまりじっくり見ることはできなかったが、美しい黄金の髪に陛下によく似た真っ赤な眼。
スラリと通った鼻筋に薄い唇で、端正な顔立ちと均整のとれた体つきはまさにメインヒーローと呼ばれるに相応しかった。
倒れた私を気遣ってくれる優しさも嬉しかった。
何とかしてこの婚約を守りたい。
あの人の隣に立ちたい。
かといってヒロインを貶めたいわけではない。
みんなが幸せになれる結末はないのだろうか。
というのも、ストーリー自体の開始は学院内だが、オープニングはあちらからこちらの世界に飛びマテオ男爵家の祠から現れ、様々な設定が説明された後、舞台はすぐに王城へと移るのだ。
まずは謁見前にアドリアナ姫殿下に捕まり質問攻めになっているカレンをアレクス殿下、宰相子息が謁見の間に案内する。
カレン視点だとダリオお兄様はその時点で「すれ違った文官で、美しい銀髪の人」として描かれ、言葉はかわさない。
お兄様の独白が若干描写されるだけだ。
ちなみにメインの攻略対象はアレクス殿下、宰相子息、ダリオお兄様、ジョルジオ、マテオ男爵家に仕える傍系の騎士の5人。
思い出せないが2周目以降限定のルートもかなりあったはずなので、攻略対象と呼ばれる男性はおそらく10人近いのではないだろうか。
学院に入ったら、アレクス殿下やダリオお兄様とカレンとの仲だけではなく、他の対象たちとカレンの仲も監視し調整しなければならないと思うと頭が痛い。
「ルシア、まだ体調が悪いのかい?」
こめかみを抑えていると、ダリオお兄様に心配されてしまう。
相変わらず睨みつけているようにしか見えないのだが……
「いえ、ちょっと考え事をしていただけです。」
「もうすぐ到着する。今日は二人ともご苦労だった。明日以降に備えるため少し休むといい。」
お父様もお兄様と似たような顔でそう言った後、目を瞑って考え事を始めてしまった。
私とお兄様は小さくお礼を言い、邪魔しないように黙り込む。
お父様がこうなった時に話しかけないのは暗黙の了解だ。
お兄様はゆったりと窓の外の景色を見ている。
その横顔は冷ややかながら愁いを帯びて、まるで彫像のように整っている。
さらりと流れる銀髪に鋭い緑の目。
まさに乙女ゲームの攻略対象、といった感じだ。
お兄様を眺めていても仕方がないので、私もお父様と同じく目を閉じ、少し頭を休めることにする。
休みたいとは思っているが、浮かんでくるのはアレクス殿下のことばかり。
緊張していてあまりじっくり見ることはできなかったが、美しい黄金の髪に陛下によく似た真っ赤な眼。
スラリと通った鼻筋に薄い唇で、端正な顔立ちと均整のとれた体つきはまさにメインヒーローと呼ばれるに相応しかった。
倒れた私を気遣ってくれる優しさも嬉しかった。
何とかしてこの婚約を守りたい。
あの人の隣に立ちたい。
かといってヒロインを貶めたいわけではない。
みんなが幸せになれる結末はないのだろうか。
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