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ルシア12歳、今私にできる事
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お兄様からお父様へ、アレクス殿下へご挨拶のため、私がまた王宮に上がりたがっている旨を伝えていただいた。
また、アレクス殿下にも慌ててお手紙を書く。
簡易に手紙のやり取りをできる魔法陣を刻んだ魔晶石がアレクス殿下より贈られていたので、前回のお礼以来、初めてのお手紙となる。
時候の挨拶と健康についてお尋ねする定型文のあと、5日後で良ければ兄弟3人でうかがいたい旨を記す。
急ぎなので他の飾り文やご用うかがいは省いてあとは結びと署名、魔法陣で飛ばすために本人確認に必要な魔力を込めた押印。
魔晶石にかざすと「ブン」と音がして手紙が消える。
これで無事届いたようだ。
さて、お茶でもと思って立ち上がったところ、また魔晶石が鳴る。
こんなに早くお返事が?と思ってのぞき込むと、
「構わない、楽しみに待っている」とだけ書いて署名捺印された手紙が届いた。
これであとはお父様にアレクス殿下が5日後にいらっしゃるようお手紙くださったことをお知らせし、当日を待つだけだ。
======
結局お父様は別の用があるとのことで、私とお兄様は2人で王宮に上がることになった。
表向きには兄は出仕、私は同じぐらいの年齢であるアドリアナ姫殿下に面会を望まれたことになっている。
アドリアナ姫殿下への根回しはお父様と陛下がしてくださったようで、一度お会いしておけばその後も友人ということで王宮に来やすくなるだろう、との配慮だった。
姫殿下には今日はご挨拶だけで、後日ゆっくりうかがう旨、アレクス殿下からお話ししてあるそうだ。
色々な方の根回しの上成り立っている密会なので、失敗はできない。
…たかだか兄弟3人でアレクス殿下にご挨拶したいだけなのに、なんという面倒なことだろう。
それもこれも全てお母様のせいだ、と思うとため息のひとつもつきたくなる。
「そういえば、ジョルジオと話すのは久々だなぁ。」
馬車の中でダリオお兄様がしみじみと言う。
お母様は私以上にダリオお兄様を毛嫌いしている。
自分が産んだ子どもなのにと思わなくもないが、そもそもお父様が嫌いなのだ。
お父様にそっくりなお兄様を嫌がるのは仕方がないことかもしれない。
「ジョルジオは、お兄様とも話したがっていましたよ。」
兄弟3人で仲良く、という夢を見ていたジョルジオ。
今日だけでもいいからその夢を叶えてやりたい。
「異父弟なんて世の中にはゴロゴロいるから、別に嫌いではないんだけどね。」
…お兄様はやはり気付いてらっしゃったのか。
というか、その言い方をここで堂々と言うということは、私も気付いているのを知っているのだろう。
「…しがない使用人の噂では?」
「あの見た目で否定する方が無理だろう。」
一応窘めてはみたが、きっぱりと断言される。
「ジョルジオに罪はないんだけどね…」
怜悧な翠玉色の瞳は、そういって悲しげに伏せられた。
また、アレクス殿下にも慌ててお手紙を書く。
簡易に手紙のやり取りをできる魔法陣を刻んだ魔晶石がアレクス殿下より贈られていたので、前回のお礼以来、初めてのお手紙となる。
時候の挨拶と健康についてお尋ねする定型文のあと、5日後で良ければ兄弟3人でうかがいたい旨を記す。
急ぎなので他の飾り文やご用うかがいは省いてあとは結びと署名、魔法陣で飛ばすために本人確認に必要な魔力を込めた押印。
魔晶石にかざすと「ブン」と音がして手紙が消える。
これで無事届いたようだ。
さて、お茶でもと思って立ち上がったところ、また魔晶石が鳴る。
こんなに早くお返事が?と思ってのぞき込むと、
「構わない、楽しみに待っている」とだけ書いて署名捺印された手紙が届いた。
これであとはお父様にアレクス殿下が5日後にいらっしゃるようお手紙くださったことをお知らせし、当日を待つだけだ。
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結局お父様は別の用があるとのことで、私とお兄様は2人で王宮に上がることになった。
表向きには兄は出仕、私は同じぐらいの年齢であるアドリアナ姫殿下に面会を望まれたことになっている。
アドリアナ姫殿下への根回しはお父様と陛下がしてくださったようで、一度お会いしておけばその後も友人ということで王宮に来やすくなるだろう、との配慮だった。
姫殿下には今日はご挨拶だけで、後日ゆっくりうかがう旨、アレクス殿下からお話ししてあるそうだ。
色々な方の根回しの上成り立っている密会なので、失敗はできない。
…たかだか兄弟3人でアレクス殿下にご挨拶したいだけなのに、なんという面倒なことだろう。
それもこれも全てお母様のせいだ、と思うとため息のひとつもつきたくなる。
「そういえば、ジョルジオと話すのは久々だなぁ。」
馬車の中でダリオお兄様がしみじみと言う。
お母様は私以上にダリオお兄様を毛嫌いしている。
自分が産んだ子どもなのにと思わなくもないが、そもそもお父様が嫌いなのだ。
お父様にそっくりなお兄様を嫌がるのは仕方がないことかもしれない。
「ジョルジオは、お兄様とも話したがっていましたよ。」
兄弟3人で仲良く、という夢を見ていたジョルジオ。
今日だけでもいいからその夢を叶えてやりたい。
「異父弟なんて世の中にはゴロゴロいるから、別に嫌いではないんだけどね。」
…お兄様はやはり気付いてらっしゃったのか。
というか、その言い方をここで堂々と言うということは、私も気付いているのを知っているのだろう。
「…しがない使用人の噂では?」
「あの見た目で否定する方が無理だろう。」
一応窘めてはみたが、きっぱりと断言される。
「ジョルジオに罪はないんだけどね…」
怜悧な翠玉色の瞳は、そういって悲しげに伏せられた。
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