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ep② 欲求の満たし合い
⑤
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メインの鍋の中を見てみる。煮汁が少なくなってきた。
大味をつけていくように、醤油を回していく。全体に煮汁が行き渡るように、鍋を傾けたり揺すったりしていた。
醤油は大体、大さじ二杯くらいかな?
睦月さんはさらに煮汁が少なくなるまで、面倒を見ていた。
「ジャガイモが柔らかくなったら、完成だ」
「肉じゃがですね」
「ああ。簡単だったろ? あとは味噌汁だな」
肉じゃがの鍋の火は止めた。
これで……完成なのかな?
睦月さんは素早くもう一つの鍋に向き合った。
流れるように冷蔵庫から味噌を取り出し、ゆっくり溶いていく。
仕上げに溶き卵を回し込み、すぐに蓋をする。こっちも火を止めた。
「あとは余熱で完成だ。肉じゃがの方は、仕上げとして三つ葉を入れる」
すごい手際の良さ……こんなにテキパキ、私にはできない。
思わず拍手してしまった。
ここで何かの知らせか、ピーという音が鳴った。
「ジャストタイミングだな」
「何の音ですか?」
「米が炊けたんだ。炊飯器の音だよ」
「いつ炊いたんですか?」
「朝、予めタイマーをかけといたんだ。夕食ができる時間を予想して、それに合わせて炊いている」
朝に米を研ぐ時間があるの……?
そんな余裕があるなんて……。
睦月さんはお椀によそいながら、私の方を一度チラッと見た。
「そう不安そうな顔をするな。大丈夫、君もできるようになる」
「そうですかねぇ……」
「料理は気持ちとコツ次第さ。さあ、席についてくれ」
ダイニングテーブルに座ると、一人前の定食が完成されたトレーが目の前に置かれた。
肉じゃがと味噌汁、お米の他に小鉢が二つ。
小鉢は作り置きしていたものらしい。
大味をつけていくように、醤油を回していく。全体に煮汁が行き渡るように、鍋を傾けたり揺すったりしていた。
醤油は大体、大さじ二杯くらいかな?
睦月さんはさらに煮汁が少なくなるまで、面倒を見ていた。
「ジャガイモが柔らかくなったら、完成だ」
「肉じゃがですね」
「ああ。簡単だったろ? あとは味噌汁だな」
肉じゃがの鍋の火は止めた。
これで……完成なのかな?
睦月さんは素早くもう一つの鍋に向き合った。
流れるように冷蔵庫から味噌を取り出し、ゆっくり溶いていく。
仕上げに溶き卵を回し込み、すぐに蓋をする。こっちも火を止めた。
「あとは余熱で完成だ。肉じゃがの方は、仕上げとして三つ葉を入れる」
すごい手際の良さ……こんなにテキパキ、私にはできない。
思わず拍手してしまった。
ここで何かの知らせか、ピーという音が鳴った。
「ジャストタイミングだな」
「何の音ですか?」
「米が炊けたんだ。炊飯器の音だよ」
「いつ炊いたんですか?」
「朝、予めタイマーをかけといたんだ。夕食ができる時間を予想して、それに合わせて炊いている」
朝に米を研ぐ時間があるの……?
そんな余裕があるなんて……。
睦月さんはお椀によそいながら、私の方を一度チラッと見た。
「そう不安そうな顔をするな。大丈夫、君もできるようになる」
「そうですかねぇ……」
「料理は気持ちとコツ次第さ。さあ、席についてくれ」
ダイニングテーブルに座ると、一人前の定食が完成されたトレーが目の前に置かれた。
肉じゃがと味噌汁、お米の他に小鉢が二つ。
小鉢は作り置きしていたものらしい。
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