62 / 369
王女の願い
しおりを挟む
ゲルとの交渉は上手く纏まった。
その後の作業は淡々と進んだ。まずチャーリーにお願いしてサラを元の場所に戻してもらう。その上でゲルがメリンダ王女の生命力の半分を元手にして、宝玉に闇の亜神の魔力を注ぎ込み、続いてチャーリーがその台座に土の亜神の魔力を注ぎ込む。元の分量の倍ほども土の亜神の魔力を注ぎ込まれた台座は鈍い茶色の光沢を放つようになった。
土の亜神の加護らしく、どこまでも地味な様相である。
ゲルとチャーリーに礼を言って別れを告げ、宝玉を持つリリスが地上に戻り、メリンダ王女の闇魔法の転移で元の部屋に戻ったのだが、メリンダ王女本人はソファの上でぐったりと横になっていた。
そう言えば生命力が半減してたのよね。
闇魔法を使わせたのも無理が重なったのかしら。
その傍にはフィリップ王子とレオナルド王子が落ち着かない様子でおたおたとしていた。事情が分からず動転しているようだ。
リリスからの説明を聞き、活性化された宝玉を見て、二人の王子はようやく落ち着き、改めてメリンダ王女の介抱の為に侍女達を呼び寄せた。
「・・・・・大丈夫。・・・少し寝ていれば回復するから・・・」
気丈にそう口走りながら、メリンダ王女は意識を失ってしまった。だが生命反応は異常無く確認できるので、特に問題は無さそうだ。回復までに時間は掛かるかも知れないが。
「リリス、ありがとう。妹も無事だし、宝玉も本来の状態に戻っている。また後日改めて礼に伺うよ。」
そう言いながらレオナルド王子はメリンダ王女を抱きかかえて運ぶ侍女達に付き添い、宝玉を大事そうに持ちながら部屋から出て行った。
後に残されたのはリリスとフィリップ王子だ。
「殿下。そもそもここは何処なんですか?」
「ここはミラ王国の王城のゲストルームだよ。隣に同じ部屋があって、そこにサラ君とニーナ君が眠っている筈だ。合流して魔法学院の学生寮に連れて帰るとしよう。」
「帰るってどうやって? 殿下の為に馬車が用意されているんですか?」
リリスの問い掛けにフィリップ王子は首を横に振った。ニヤッと笑って王子が懐から取り出したものは、黒光りのする大きめの魔石だった。
「レオナルドから転移の魔石を貰っているんだよ。使い捨てだけどね。闇魔法の転移をこの魔石で発動出来るんだ。」
そう言う事なのね。
納得したリリスはフィリップ王子と共に隣のゲストルームに行き、サラとニーナを目覚めさせたうえで、転移の魔石を使って魔法学院まで転移した。
その数日後、リリスが授業を終えて学生寮の自室に戻ると、ソファの上で小人とブルーの衣装のピクシーが寛いでいた。
「「「おかえり~」」」
うん?
3人の声が聞こえる。
不思議に思ってよく見ると、小人の肩に芋虫が生えているのが見えた。
えっ?
メルも来たの?
小人が肩を指差しながら、
「付いて来ちゃったんだよ。」
そう言うと、芋虫が身体を折り曲げて挨拶をした。
「リリス。ありがとうね。お陰でこうして生きていられるわ。」
「メル、身体は大丈夫なの?」
「それがねえ・・・まだしばらくはベッドの中なのよ。完全に回復するまでまだしばらく掛かりそう。」
それはそうだろう。生命力を半減してしまったのだから。でもその割には元気そうね。
リリスの思いを察して小人が口を開いた。
「メルも王族の一員だからね。王家が最高品質のポーションや回復魔法を駆使しているんだよ。それでここまで回復出来たんだ。」
「でもまだ寝たままだから暇なんだってさ。それで外出したくて僕にくっついて来たんだよ。」
なるほど、そう言う事なのね。
「それでユリアはどうしたの?」
話を振られたピクシーがこちらに顔を向けた。
「私はフィリップがリリスの部屋に行くって聞いたから、ついて来たのよ。」
何だか、タミアみたいな言い草ね。
「そう言えばタミアはどうしたの?」
「ああ、あいつなら痛めつけた上で凍結してやったわよ。でももうそろそろ解凍し始めているかもね。」
うっ!
考えただけでも痛々しい。
「メル。ここにいるユリアとは初対面よね。」
「ああ、それなら少し前に挨拶を交わしたわ。それにしてもリリスの周辺にはどうしてこんなに亜神が寄り付いてくるの?」
「それは私にも分からないわ。」
そう言ってリリスがピクシーに目を向けると、
「リリスに関わっていると退屈しないから面白いのよ。記憶領域にも面白いものがたくさん埋まっているし、リリスの魔力そのものにも亜神の嗜好性が刺激されるのよね。」
丁寧に説明するピクシーである。
だが要約すれば暇つぶしの好材料と言う事だ。
「それにしても・・・・・」
小人の肩の芋虫が呟いた。
「亜神のかけらってそもそも何なの?」
本人を目の前にして随分大胆な質問ね。
でも怖気付かないところがメルらしいわねえ。
問い掛けられたピクシーが平然と答え始めた。
「亜神本体を目覚めさせるキーの役割があるのよ。でもそれ以前に、地上に生息する知能を持った生命体との交流の窓口だと思えば良いわ。」
「私達が本来の姿で地上に降臨した時には、あんた達と交流する事も一切無いからね。亜神は亜神の行動原理に従うだけだから、地上の生命体の事情なんて私達には意味が無いのよ。」
ユリアの言葉に小人が反応した。
「それで地上を業火で燃やし尽くすのですかね?」
「そうねえ。火の亜神は基本的に暴走し易いからね。あいつには特に理屈なんて無いのよ。燃やしたいから燃やす。燃えているのを見てまた燃やす。ただそれだけなのよね。」
つくづくとんでもない亜神だわね。
生まれるタイミングを間違えて、タミアの本体に出会わなくて本当に良かったと思うわ。
そう思ったリリスの表情を察して芋虫は話を締めくくった。
「そう言う事なのね、何となく分かったわ。ところで・・・・・」
「ねえリリス。私、暇だからダンジョンに連れて行ってよ。お願い!」
ええっと驚くリリスに芋虫は話を続けた。
「勿論この使い魔の姿で同行するのよ。リリスの肩に居座らせて貰えば良いだけだから。私もリリスの戦闘を見てみたいし・・・・・」
「そんなものを見てどうするのよ。」
「だってリリスについてのジークの評価を兄上からも聞かされていたのよ。」
どんな評価をしていたのかしらね?
また、未知のスキルがあるのかも知れないとか吹聴していたのかしら?
「私だけでダンジョンには潜れないわよ。」
「それなら担任のロイド先生を同行させるわよ。理由なんて何とでもするから。」
ああそうだ。この子はこの国の王族だった。
魔法学院の先生なんて当然言い成りよね。
「シトのダンジョンで良いから連れて行ってよ。」
シトのダンジョンねえ。
そう言えばタミアが凍結中で余計な悪さをしてこないだろうから、丁度良いかも知れないわ。
そう思ってリリスはユリアに聞いてみた。
「ねえ、ユリア。ダンジョンマスターが居なくても、ダンジョンは機能出来るの?」
話を振られたピクシーがリリスの顔を見つめ、目を見開いた。
「基本的にはうまく機能出来ないわ。でもシトのダンジョンなら大丈夫。私が手を打っているからね。」
「それってどういう事なの?」
「仮のダンジョンマスターをすでに用意してあるのよ。」
うん?
意味が分からないわ。
リリスの反応を見てピクシーがニヤッと笑った。
「ギースのダンジョンでダンジョンマスターをしていたリッチを一時的に赴任させたのよ。」
「ギースのダンジョン? あそこのダンジョンマスターってユリアが消し飛ばしちゃったんじゃなかったの?」
「それがねえ。しぶとい奴でさあ。」
ピクシーが一息ついた。
「僅かに残っていたかけらから再生しちゃったのよ。すごい生命力よねえ。でも私に敬服して下僕にしてくれって言うのよね。」
そうなの?
そのリッチも行き所が無かったのかしら?
でも、どちらにしても亜神に盾突くような事はしないわよね。
リリスは思い直してメリンダ王女の願いに応じてあげる事にした。
「良いわよ、メル。その代わり学院側には話を付けておいてね。」
「うん! ありがとう、リリス。」
喜びに身体を揺らす芋虫の様子を見て、小人がほっと一息ついた。
「良かったね、メル。これで僕もようやく解放されるよ。」
「あらっ? フィリップお兄様ったら私と一緒に居るのが嫌そうね。」
そう言うと芋虫の身体が一瞬光り、その後小人の身体が硬直してしまった。
「メル。殿下に何をしたのよ?」
「少しお仕置きしただけよ。何時もの事だから心配しないで。」
う~ん。
この二人はどう言う関係なんだろうか?
王族同士で主従関係がある筈もないし、ふざけ合っているだけなのかしら?
この際気にしても仕方が無いので、リリスはそのままメリンダ王女とダンジョンに入る為の打ち合わせを始めたのだった。
その後の作業は淡々と進んだ。まずチャーリーにお願いしてサラを元の場所に戻してもらう。その上でゲルがメリンダ王女の生命力の半分を元手にして、宝玉に闇の亜神の魔力を注ぎ込み、続いてチャーリーがその台座に土の亜神の魔力を注ぎ込む。元の分量の倍ほども土の亜神の魔力を注ぎ込まれた台座は鈍い茶色の光沢を放つようになった。
土の亜神の加護らしく、どこまでも地味な様相である。
ゲルとチャーリーに礼を言って別れを告げ、宝玉を持つリリスが地上に戻り、メリンダ王女の闇魔法の転移で元の部屋に戻ったのだが、メリンダ王女本人はソファの上でぐったりと横になっていた。
そう言えば生命力が半減してたのよね。
闇魔法を使わせたのも無理が重なったのかしら。
その傍にはフィリップ王子とレオナルド王子が落ち着かない様子でおたおたとしていた。事情が分からず動転しているようだ。
リリスからの説明を聞き、活性化された宝玉を見て、二人の王子はようやく落ち着き、改めてメリンダ王女の介抱の為に侍女達を呼び寄せた。
「・・・・・大丈夫。・・・少し寝ていれば回復するから・・・」
気丈にそう口走りながら、メリンダ王女は意識を失ってしまった。だが生命反応は異常無く確認できるので、特に問題は無さそうだ。回復までに時間は掛かるかも知れないが。
「リリス、ありがとう。妹も無事だし、宝玉も本来の状態に戻っている。また後日改めて礼に伺うよ。」
そう言いながらレオナルド王子はメリンダ王女を抱きかかえて運ぶ侍女達に付き添い、宝玉を大事そうに持ちながら部屋から出て行った。
後に残されたのはリリスとフィリップ王子だ。
「殿下。そもそもここは何処なんですか?」
「ここはミラ王国の王城のゲストルームだよ。隣に同じ部屋があって、そこにサラ君とニーナ君が眠っている筈だ。合流して魔法学院の学生寮に連れて帰るとしよう。」
「帰るってどうやって? 殿下の為に馬車が用意されているんですか?」
リリスの問い掛けにフィリップ王子は首を横に振った。ニヤッと笑って王子が懐から取り出したものは、黒光りのする大きめの魔石だった。
「レオナルドから転移の魔石を貰っているんだよ。使い捨てだけどね。闇魔法の転移をこの魔石で発動出来るんだ。」
そう言う事なのね。
納得したリリスはフィリップ王子と共に隣のゲストルームに行き、サラとニーナを目覚めさせたうえで、転移の魔石を使って魔法学院まで転移した。
その数日後、リリスが授業を終えて学生寮の自室に戻ると、ソファの上で小人とブルーの衣装のピクシーが寛いでいた。
「「「おかえり~」」」
うん?
3人の声が聞こえる。
不思議に思ってよく見ると、小人の肩に芋虫が生えているのが見えた。
えっ?
メルも来たの?
小人が肩を指差しながら、
「付いて来ちゃったんだよ。」
そう言うと、芋虫が身体を折り曲げて挨拶をした。
「リリス。ありがとうね。お陰でこうして生きていられるわ。」
「メル、身体は大丈夫なの?」
「それがねえ・・・まだしばらくはベッドの中なのよ。完全に回復するまでまだしばらく掛かりそう。」
それはそうだろう。生命力を半減してしまったのだから。でもその割には元気そうね。
リリスの思いを察して小人が口を開いた。
「メルも王族の一員だからね。王家が最高品質のポーションや回復魔法を駆使しているんだよ。それでここまで回復出来たんだ。」
「でもまだ寝たままだから暇なんだってさ。それで外出したくて僕にくっついて来たんだよ。」
なるほど、そう言う事なのね。
「それでユリアはどうしたの?」
話を振られたピクシーがこちらに顔を向けた。
「私はフィリップがリリスの部屋に行くって聞いたから、ついて来たのよ。」
何だか、タミアみたいな言い草ね。
「そう言えばタミアはどうしたの?」
「ああ、あいつなら痛めつけた上で凍結してやったわよ。でももうそろそろ解凍し始めているかもね。」
うっ!
考えただけでも痛々しい。
「メル。ここにいるユリアとは初対面よね。」
「ああ、それなら少し前に挨拶を交わしたわ。それにしてもリリスの周辺にはどうしてこんなに亜神が寄り付いてくるの?」
「それは私にも分からないわ。」
そう言ってリリスがピクシーに目を向けると、
「リリスに関わっていると退屈しないから面白いのよ。記憶領域にも面白いものがたくさん埋まっているし、リリスの魔力そのものにも亜神の嗜好性が刺激されるのよね。」
丁寧に説明するピクシーである。
だが要約すれば暇つぶしの好材料と言う事だ。
「それにしても・・・・・」
小人の肩の芋虫が呟いた。
「亜神のかけらってそもそも何なの?」
本人を目の前にして随分大胆な質問ね。
でも怖気付かないところがメルらしいわねえ。
問い掛けられたピクシーが平然と答え始めた。
「亜神本体を目覚めさせるキーの役割があるのよ。でもそれ以前に、地上に生息する知能を持った生命体との交流の窓口だと思えば良いわ。」
「私達が本来の姿で地上に降臨した時には、あんた達と交流する事も一切無いからね。亜神は亜神の行動原理に従うだけだから、地上の生命体の事情なんて私達には意味が無いのよ。」
ユリアの言葉に小人が反応した。
「それで地上を業火で燃やし尽くすのですかね?」
「そうねえ。火の亜神は基本的に暴走し易いからね。あいつには特に理屈なんて無いのよ。燃やしたいから燃やす。燃えているのを見てまた燃やす。ただそれだけなのよね。」
つくづくとんでもない亜神だわね。
生まれるタイミングを間違えて、タミアの本体に出会わなくて本当に良かったと思うわ。
そう思ったリリスの表情を察して芋虫は話を締めくくった。
「そう言う事なのね、何となく分かったわ。ところで・・・・・」
「ねえリリス。私、暇だからダンジョンに連れて行ってよ。お願い!」
ええっと驚くリリスに芋虫は話を続けた。
「勿論この使い魔の姿で同行するのよ。リリスの肩に居座らせて貰えば良いだけだから。私もリリスの戦闘を見てみたいし・・・・・」
「そんなものを見てどうするのよ。」
「だってリリスについてのジークの評価を兄上からも聞かされていたのよ。」
どんな評価をしていたのかしらね?
また、未知のスキルがあるのかも知れないとか吹聴していたのかしら?
「私だけでダンジョンには潜れないわよ。」
「それなら担任のロイド先生を同行させるわよ。理由なんて何とでもするから。」
ああそうだ。この子はこの国の王族だった。
魔法学院の先生なんて当然言い成りよね。
「シトのダンジョンで良いから連れて行ってよ。」
シトのダンジョンねえ。
そう言えばタミアが凍結中で余計な悪さをしてこないだろうから、丁度良いかも知れないわ。
そう思ってリリスはユリアに聞いてみた。
「ねえ、ユリア。ダンジョンマスターが居なくても、ダンジョンは機能出来るの?」
話を振られたピクシーがリリスの顔を見つめ、目を見開いた。
「基本的にはうまく機能出来ないわ。でもシトのダンジョンなら大丈夫。私が手を打っているからね。」
「それってどういう事なの?」
「仮のダンジョンマスターをすでに用意してあるのよ。」
うん?
意味が分からないわ。
リリスの反応を見てピクシーがニヤッと笑った。
「ギースのダンジョンでダンジョンマスターをしていたリッチを一時的に赴任させたのよ。」
「ギースのダンジョン? あそこのダンジョンマスターってユリアが消し飛ばしちゃったんじゃなかったの?」
「それがねえ。しぶとい奴でさあ。」
ピクシーが一息ついた。
「僅かに残っていたかけらから再生しちゃったのよ。すごい生命力よねえ。でも私に敬服して下僕にしてくれって言うのよね。」
そうなの?
そのリッチも行き所が無かったのかしら?
でも、どちらにしても亜神に盾突くような事はしないわよね。
リリスは思い直してメリンダ王女の願いに応じてあげる事にした。
「良いわよ、メル。その代わり学院側には話を付けておいてね。」
「うん! ありがとう、リリス。」
喜びに身体を揺らす芋虫の様子を見て、小人がほっと一息ついた。
「良かったね、メル。これで僕もようやく解放されるよ。」
「あらっ? フィリップお兄様ったら私と一緒に居るのが嫌そうね。」
そう言うと芋虫の身体が一瞬光り、その後小人の身体が硬直してしまった。
「メル。殿下に何をしたのよ?」
「少しお仕置きしただけよ。何時もの事だから心配しないで。」
う~ん。
この二人はどう言う関係なんだろうか?
王族同士で主従関係がある筈もないし、ふざけ合っているだけなのかしら?
この際気にしても仕方が無いので、リリスはそのままメリンダ王女とダンジョンに入る為の打ち合わせを始めたのだった。
30
あなたにおすすめの小説
異世界転生した女子高校生は辺境伯令嬢になりましたが
初
ファンタジー
車に轢かれそうだった少女を庇って死んだ女性主人公、優華は異世界の辺境伯の三女、ミュカナとして転生する。ミュカナはこのスキルや魔法、剣のありふれた異世界で多くの仲間と出会う。そんなミュカナの異世界生活はどうなるのか。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
天才魔導医の弟子~転生ナースの戦場カルテ~
けろ
ファンタジー
【完結済み】
仕事に生きたベテランナース、異世界で10歳の少女に!?
過労で倒れた先に待っていたのは、魔法と剣、そして規格外の医療が交差する世界だった――。
救急救命の現場で十数年。ベテラン看護師の天木弓束(あまき ゆづか)は、人手不足と激務に心身をすり減らす毎日を送っていた。仕事に全てを捧げるあまり、プライベートは二の次。周囲からの期待もプレッシャーに感じながら、それでも人の命を救うことだけを使命としていた。
しかし、ある日、謎の少女を救えなかったショックで意識を失い、目覚めた場所は……中世ヨーロッパのような異世界の路地裏!? しかも、姿は10歳の少女に若返っていた。
記憶も曖昧なまま、絶望の淵に立たされた弓束。しかし、彼女が唯一失っていなかったもの――それは、現代日本で培った高度な医療知識と技術だった。
偶然出会った獣人冒険者の重度の骨折を、その知識で的確に応急処置したことで、弓束の運命は大きく動き出す。
彼女の異質な才能を見抜いたのは、誰もがその実力を認めながらも距離を置く、孤高の天才魔導医ギルベルトだった。
「お前、弟子になれ。俺の研究の、良い材料になりそうだ」
強引な天才に拾われた弓束は、魔法が存在するこの世界の「医療」が、自分の知るものとは全く違うことに驚愕する。
「菌?感染症?何の話だ?」
滅菌の概念すらない遅れた世界で、弓束の現代知識はまさにチート級!
しかし、そんな彼女の常識をさらに覆すのが、師ギルベルトの存在だった。彼が操る、生命の根幹『魔力回路』に干渉する神業のような治療魔法。その理論は、弓束が知る医学の歴史を遥かに超越していた。
規格外の弟子と、人外の師匠。
二人の出会いは、やがて異世界の医療を根底から覆し、多くの命を救う奇跡の始まりとなる。
これは、神のいない手術室で命と向き合い続けた一人の看護師が、新たな世界で自らの知識と魔法を武器に、再び「救う」ことの意味を見つけていく物語。
転生ヒロインは不倫が嫌いなので地道な道を選らぶ
karon
ファンタジー
デビュタントドレスを見た瞬間アメリアはかつて好きだった乙女ゲーム「薔薇の言の葉」の世界に転生したことを悟った。
しかし、攻略対象に張り付いた自分より身分の高い悪役令嬢と戦う危険性を考え、攻略対象完全無視でモブとくっつくことを決心、しかし、アメリアの思惑は思わぬ方向に横滑りし。
無能と呼ばれたレベル0の転生者は、効果がチートだったスキル限界突破の力で最強を目指す
紅月シン
ファンタジー
七歳の誕生日を迎えたその日に、レオン・ハーヴェイの全ては一変することになった。
才能限界0。
それが、その日レオンという少年に下されたその身の価値であった。
レベルが存在するその世界で、才能限界とはレベルの成長限界を意味する。
つまりは、レベルが0のまま一生変わらない――未来永劫一般人であることが確定してしまったのだ。
だがそんなことは、レオンにはどうでもいいことでもあった。
その結果として実家の公爵家を追放されたことも。
同日に前世の記憶を思い出したことも。
一つの出会いに比べれば、全ては些事に過ぎなかったからだ。
その出会いの果てに誓いを立てた少年は、その世界で役立たずとされているものに目を付ける。
スキル。
そして、自らのスキルである限界突破。
やがてそのスキルの意味を理解した時、少年は誓いを果たすため、世界最強を目指すことを決意するのであった。
※小説家になろう様にも投稿しています
みそっかす銀狐(シルバーフォックス)、家族を探す旅に出る
伽羅
ファンタジー
三つ子で生まれた銀狐の獣人シリル。一人だけ体が小さく人型に変化しても赤ん坊のままだった。
それでも親子で仲良く暮らしていた獣人の里が人間に襲撃される。
兄達を助ける為に囮になったシリルは逃げる途中で崖から川に転落して流されてしまう。
何とか一命を取り留めたシリルは家族を探す旅に出るのだった…。
異世界で幸せに~運命?そんなものはありません~
存在証明
ファンタジー
不慮の事故によって異世界に転生したカイ。異世界でも家族に疎まれる日々を送るがある日赤い瞳の少年と出会ったことによって世界が一変する。突然街を襲ったスタンピードから2人で隣国まで逃れ、そこで冒険者となったカイ達は仲間を探して冒険者ライフ!のはずが…?!
はたしてカイは運命をぶち壊して幸せを掴むことができるのか?!
火・金・日、投稿予定
投稿先『小説家になろう様』『アルファポリス様』
生活魔法は万能です
浜柔
ファンタジー
生活魔法は万能だ。何でもできる。だけど何にもできない。
それは何も特別なものではないから。人が歩いたり走ったりしても誰も不思議に思わないだろう。そんな魔法。
――そしてそんな魔法が人より少し上手く使えるだけのぼくは今日、旅に出る。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる