落ちこぼれ子女の奮闘記

木島廉

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新たな要請

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帰省先から学生寮に戻った日の夜。

夕食を済ませたリリスは学生寮の最上階に向かった。

階段を上がると何時ものように、メイド長のセラのチェックが入る。
この日は意外に簡単なもので終わった。
ロイヤルガード達の目に見えないチェックも最初に少しあっただけだ。

メルからチェックを簡略化するようにお達しでもあったのかしら?

少し拍子抜けな思いを持ちながら、リリスはメリンダ王女の部屋の重厚な扉の前に立った。
メイドが部屋の前で待っていたので用件を告げ、そのメイドの案内で部屋の中に入ると、メリンダ王女はフィリップ王子と共にリビングルームのソファで寛いでいた。

相変わらず、仲が良いわね。

別に羨ましがる事も無く、リリスは二人に挨拶をして、対面のソファに腰を下ろした。
メイドが運んできた紅茶の馥郁とした香りがリリスの鼻をくすぐる。如何にも上質な茶葉の香りだ。
3人で紅茶を啜り、添えられた茶菓子の味を堪能した後、メリンダ王女は話を切り出した。

「帰省中の出来事を聞かせて頂戴。」

そんな事を聞きたかったの?

メリンダ王女の意外な問い掛けに少し違和感を感じつつ、リリスは帰省中の出来事を簡略に話した。
その中でもマキが聖剣を手に入れた話を聞くと、メリンダ王女もフィリップ王子も身を乗り出してきた。

「そうか。やはり聖剣を手に入れていたんだね。」

フィリップ王子はそう言うとメリンダ王女の顔を見た。メリンダ王女はうんうんと頷き、改めてリリスに問い掛けた。

「その聖剣ってアリアドーネって言うのね?」

「そうよ。それがどうかしたの?」

念を押すようなメリンダ王女の言葉にリリスは疑問を感じた。
そのリリスの表情を見て、メリンダ王女はふうっと大きなため息をつき、ソファの背にもたれ掛かった。
沈黙の時間が数秒続く。

メリンダ王女はおもむろに口を開いた。

「リリス。聖剣ホーリースタリオンの事を覚えている? 聖剣の復活に反応する剣があると言う話だったけど・・・・・」

メリンダ王女の言葉でリリスは思い出した。
アストレア神聖王国にはホーリースタリオンと共鳴して反応を示す聖剣がもう一本あり、それが数百年ぶりに反応したので、聖剣の反応を特殊な宝玉に連動させて、ホーリースタリオンの位置を割り出したと言う話だった。

「まさか、アリアドーネも・・・・・」

「それがそうなのよ。アストレア神聖王国からの使者の話では、アリアドーネと共鳴して反応する聖剣もあるそうよ。それが数百年ぶりに反応したって話なの。」

ここまで聞いてリリスは気が重くなってきた。またアストレア神聖王国と関りを持つ事になるのか?
厄介事の予感しか思い浮かんでこない。

「それでまた返せって言うの?」

「それがそうでもないのよね。」

メリンダ王女はそう言うと紅茶を一口すすった。

「アリアドーネは元々女性が持つ聖剣で、その所有者も限られているらしいの。そこに宿る剣聖が気難しくて、要求されるスペックも半端じゃないって言ってたわ。」

気難しい?
剣聖のアリアは儚げな少女だったと思うんだけど・・・・。

リリスはこの時点でアリアの復活した姿を知らなかった。

「アストレア神聖王国でも1000年の国史の中で、二人の王族の女性がその契約者になっただけだそうよ。」

そうなのね。

「それならどうしろって言うの?」

リリスの言葉にメリンダ王女の目力が強くなった。

「10日後に大きな祭祀があって、そこに聖剣を貸し出して欲しいと言う事なのよ。現王家の正当性を示すためにも祭祀の目玉にしたいのでしょうね。共鳴する聖剣と刃を重ねる事で、剣聖を呼び出せるとも言っていたわ。」

剣聖を呼び出す?
それは契約者なら何時でも可能なのでは?

そう思ったリリスの脳裏に、アストレア神聖王国の大神殿の様子が浮かび上がった。
あの場に充満していた聖魔法の濃密な波動の中では、普段とまた違った姿を剣聖は見せるのかも知れない。

だがリリスはここで重大な懸念事項に気が付いた。

「アリアドーネの契約者ってマキちゃんなのよ。彼女をアストレア神聖王国に連れて行く事なんて出来ないわ!」

「彼女の素性が聖女マルタだったと知られたら、間違いなく刺客を送られちゃう・・・」

興奮気味に話すリリスを制すようにフィリップ王子が口を開いた。

「マキさんはすでにその容貌や魔力の波動を偽装しているんじゃないのかい?」

「それは確かにそうなんですけど・・・・・」

リリスは一呼吸置いて話を続けた。

「契約者が亡き者になれば新たな契約者を探す事もあり得ますよね。アストレア神聖王国がどう言う手段に出るか、分からないですからねえ。」

リリスの言葉にフィリップ王子もう~んと唸って黙り込んだ。
その様子を見てメリンダ王女がニヤッと笑った。

「大丈夫よ、お兄様。マキさんの身の安全を守る方法はあるわ。」

メリンダ王女はそう言うと少し得意げな表情を見せた。

「マキさんを王族や外戚にしちゃえば良いのよ。それならおいそれと手を出せないはずだから。」

「そんな事が出来るの?」

リリスの言葉にメリンダ王女はうん!と強く頷いた。

「王家の外戚にあたるジーニスト家には当主夫妻に子供が居ないのよ。いずれ養子を王家が準備してあげる事になっているんだけど、先にマキさんを養女にしちゃえば良いのよ。」

「それってかなり無理を強いる事になりそうね。」

「その点は・・・大丈夫よ。ジーニスト家の当主夫人とは懇意だし、私のお願いなら聞いてくれるわよ。それにこの件は国益にも適っている内容だからね。」

国益?

疑問を抱くリリスの表情を見て、メリンダ王女はケラケラと笑った。

「タダで聖剣を貸してあげるわけないわよ。それ相応の代価はアストレア神聖王国側も準備するって言っているわ。それに王家の外戚まで招くとなったら、金銭的な内容以外でもこちらが有利に立てるわ。貿易交渉だってこちらに有利な条件を提示出来るはずよ。」

う~ん。
そう言う事なのかなあ。

今一つ腑に落ちないリリスであるが、任せろと言うメリンダ王女の気迫に押されてしまった。

「心配しなくても大丈夫よ、リリス。王家の外戚のマキさんに手を出すようなことがあれば、ミラ王国とは戦争になっちゃうわよ。今のアストレア神聖王国の国力で、そんな危険を冒すとは到底思えないからね。」

「祭祀は10日後だから、詳細が決まればまた連絡するわね。」

「えっ? 私も行くの?」

リリスの言葉にメリンダ王女はニヤッと笑った。

「当り前じゃないの。あんたが行かなければ、私の使い魔は誰に憑依するのよ。」

「それにあんただってマキさんの事が心配でしょ? リリスが護衛なら私も安心だしね。」

う~ん。
良い様に使われている。
全く勝手なんだから・・・・・。

リリスは止むを得ずメリンダ王女の意図を受け入れた。
マキには王家から連絡が届くだろう。
それ以前に、マキのジーニスト家との養子縁組も済ませる事になるのだろうか?

リリスは戸惑いながらもメリンダ王女の部屋を出たのだった。






翌日の放課後。

生徒会の部屋に足を運ぶと、エリスとニーナがお菓子を食べながら和やかに話をしていた。
お菓子はエリスの帰省の土産だろう。
ニーナは今回は王都の屋敷で過ごしていたようだ。連日会食などでスケジュールが詰まっていたと言う。

「リリス先輩も食べませんか?」

そう言われてリリスは笑顔で礼を言い、そのお菓子を受け取った。

だがそのお菓子を見た途端に、リリスは違和感を感じてしまった。

これは何処から見ても・・・・・どら焼きだ。

薄いホットケーキのような生地の間に、黒い粒あんが挟まっている。

外の生地はこの世界でもありふれたものだ。
だが粒あんとなると、リリスもこの世界で目にした記憶がない。

そもそも小豆って、この世界にあったのかしら?

疑問を拭い去る事が出来ないままに一口かじると、妙に懐かしい味が口の中に広がった。

「このお菓子って、エリスの家の領地に昔からあるの?」

リリスの問い掛けにエリスは首を横に振った。

「これはたまたま行商人から手に入れたんです。その行商人は大陸のへき地を回って、珍しいものを手に入れてくるんですよ。このお菓子も大陸西方の離島で手に入れたそうです。」

エリスの話を聞きながら、リリスはそこに召喚された日本人の足跡を感じてしまった。と言うのは、生地の外側の隅に焼き印まで押されていたからだ。

こんな事をするのは、この世界の人じゃないわよね。

そう思いながら、リリスはどら焼きをほおばっているニーナに話を振ってみた。

「ニーナ。この黒くて甘いペースト状のものは、ニーナの実家の取引の中でも手に入るの?」

ニーナは口を一杯に膨らませながら首を横に振った。その仕草がクルミをほおばったリスにも似て、小動物っぽく見え、思わずリリスはぷっと吹き出してしまった。

ニーナはエリスからドリンクを貰って飲み、落ち着いたところで口を開いた。

「私の実家は軍の兵糧を扱っているので、大陸中の食料品を見聞きしているけど、これは・・・・・初めてよ。」

「でも気分がほっこりする味よね。」

ニーナの言葉を聞き、リリスは益々異世界人の関与を感じた。

「エリス。このお菓子を一つ持ち帰って良いかしら? 神殿のマキちゃんにあげたいのよ。」

「神殿の祭司様に・・・ですか?」

エリスの言葉にリリスはうんうんと頷いた。

「マキちゃんって珍しいお菓子が好きなのよ。」

マキなら懐かしく思うだろう。
マキの驚く顔が目に浮かぶようだ。

リリスはそう思うとどうしても顔がにやけてくる。

だが、エリスからそのお菓子を受け取ったその時、リリスのカバンの中からピンピンと言う警告音が鳴り響いた。
緊急連絡用の魔道具だ。
サイレントモードにしていたはずなのだが、何時の間にか音が鳴る設定になってしまっていたのだろう。

あれっ?
マキちゃんからだ。
随分タイミングが良いわね。

そう思って魔道具の警告音を切り、魔道具の表示する位置情報を割り出し、リリスはその場に使い魔を召喚させた。

椅子に座りながら、使い魔と五感を共有させると、目の前にマキの顔が見える。周りの様子を窺うと、やはり神殿の中のようだ。

「マキちゃん。どうしたの?」

リリスの問い掛けにマキは神妙な表情で答えた。

「王家からの連絡で、聖剣を持ってアストレア神聖王国に行けって言うのよ。王家主催の祭祀の為に必要らしいんだけど・・・・・」

ああ、その件ね。

「その話は私もメリンダ王女から聞いたわよ。やっぱり心配よねえ。でも容貌や魔力の波動は偽装しているから、マキちゃんの素性はバレないと思うわよ。」

「そうねえ。それだったら良いんだけどね。それで私の身の安全の為に、王家の外戚の上級貴族の養女にするらしいのよ。こんな事までして進める話なのかしら?」

まあ、マキにとっては青天の霹靂だろう。

「それもこれもミラ王国の国益のためだから、受け入れても良いんじゃないの? 一応マキちゃんの身の安全も考えてくれているんだから。」

「そうなのかなあ。」

マキは腑に落ちない様子だ。
その気持ちはリリスにも分かる。

「私もメリンダ王女の使い魔を憑依させて、マキちゃんに同行するから安心して。」

リリスの言葉にマキはう~んと唸って黙り込んだ。
だがその表情は幾分安心しているように見える。

「まあ、いざとなったらアリアにも守ってもらうわね。」

そう言ってマキは安堵の笑顔を見せた。

「出発の日が近付いたら、また連絡するわね。」

マキはリリスに頭を下げ、魔道具の機能を停止させた。
リリスも使い魔の召喚を解除して、椅子の背にもたれ掛かり、ホッとして魔道具を片付けた。

エリス達が問い尋ねるのでリリスは簡略に、マキと共にアストレア神聖王国を再訪する旨を話した。

「アストレア神聖王国って、あまり良いうわさが無いよねえ。」

「王族間の権力争いで何時もごたごたしているって聞いたよ。」

ニーナの言葉は一般的に広く知られている内容だ。
だが大商人にとって情報収集は商売の要である。
恐らくニーナが知る以上に詳しい内容を、彼女の実家は得ているに違いない。


その日の生徒会の雑用を済ませたリリスは、学生寮の事務室に足を運んだ。

受付の事務員から小物の運搬用の小さなマジックポーチを受け取ると、リリスはその中にエリスから貰ったあのどら焼きを入れた。
マキの表情を思い浮かべてほくそ笑むリリスの表情を見て、事務員は少し首を傾げてその様子を見ていた。

この世界には宅配便は無い。
手紙のやり取りは、簡単なものではメッセンジャーと名付けられた使い魔を使うのが一般的だ。
重要な公文書の類となると、小さな荷馬車を使う事もある。
それらは必要に応じて手配されるので、定期的なものではない。

だが魔法学院は普通の貴族のみならず、上級貴族や王族の子女まで在籍している。
それ故に学院側も父兄などに配慮して、小さな荷馬車を毎日王都に送り、数か所の重要拠点を巡回させていた。

用途としては父兄と生徒間の小さな文物や手紙等のやり取りが主で、王城や軍の事務施設や神殿などを回る事になっている。
リリスの受け取ったマジックポーチは小荷物用で、縦横15cmほどの大きさだ。
それでもその内部には、マジックバッグと同様に亜空間が設置されているので、内部を真空に設定すれば生ものでも腐敗しない。

リリスはどら焼きを入れたマジックポーチを事務員に預け、神殿のマキ宛てに送って欲しいと説明した。

マキちゃんの驚く顔が目に浮かぶわ。
直ぐに反応が返ってくるだろうな。

そう思ってにやけながら、リリスは自室に戻っていったのだった。







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