Game of the KILLER QUEEN

南蛮 義卿

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序章

カウントダウン前編

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「まさか狩人まで王都に収集されるとはな。」

亮介は空を仰ぐ。生憎今日は1日曇り空であり今にも雨が降り出しそうである。

「しょうがないじゃない。他の部隊総出にしても3回も殺されたんだから。今出来ることは人員増やして少しでも見えていない所を減らすことくらいでしょ。」

彼の隣にいる少女、高位狩人エマ・カルマは豊かな赤髪をなびかせながらそう言う。背には彼女の背とほぼ同じ長さのライフルのようなものを背負っていた。

いつも兵器類は腰の拡張空間ポーチに入れているので自慢したいのだろう。嫌な予感しかしない。聞いてやるけど。

「ところで気になってたんだけど背中に背負ってるそれ何?」

僕は意を決して聞いてみた。

「やっと気づいたの?ふふん、これは回転式魔導砲よ」

エマは少し嬉しそうにそして自慢げに言うと聞いてもいないのに説明し始めた。

「魔導砲っていうのは魔力を利用して遠距離物理魔法の再現が可能な新兵器よ。
この説明をするためには魔力についても説明しなければならないわね。
魔力っていうのは魔法を使う為のエネルギー通貨よ。物質として存在しないと同時に存在する矛盾した物質なの。自らの「精神エネルギー」と呼ばれるものの1つと考えられているわね。感情やその他諸々の影響によって保有量は変わってくるんだけどおおよそ一般人1人の精神が1日に生産できる魔力は60ほどだそうよ。
魔力の消耗は魔法によって起こる現実改変の大きさ、質、量、そしてその人の価値観によって変化するの。
例えば1000カラットほどのダイヤモンドを魔法によって作ったとするじゃない?
ダイヤモンドは貴重という価値観を持つ者と持たない者では魔力消耗は持たない者の方が少ないのよ。
かつてこれを利用して金や銀などを合成して売っていた商人が存在したらしいわ。そのせいで個人の魔法によって生産可能な物資が厳しく制定されたのよ。その閃きをもう少し別のところで使って欲しかったけど。
良くも悪くも魔力はその人間の精神、価値観に左右されるの。
昔から利用されてきた魔法陣っていうのは魔力に指向性と性質を与えて人の価値観の影響をほぼゼロにして一定の魔力消耗で誰でもいつでも一定の成果がでるようにした先人達の知恵の結晶なのよ。
で、この回転式魔導砲は魔力を充填させると中にある魔法陣によって魔力粒子が砲内で一定方向に高速回転して、その回転によって得た電気エネルギーを用いて魔弾を射出するっていう仕組み。
化学兵器のレールガンに似てるけどあれよりずつと小型で高威力よ。
本来回転によるエネルギーだけではとてもレールガンを撃てる電力にするによりには足りないんだけど先ほども言った通り魔力は物質として存在していないの。だから空気抵抗などの物理法則は全て無視できるし、高速に近づくことによる質量の増加もないから最初の少しの魔力エネルギーによって無限に加速し続ける、つまり長期戦になればなるほど強くなる兵器なのよ。
凄くない!?しかもここの値を変えることでね、、、、、」

エマは天才で面倒見が良くてと割と完璧美少女なのだが、このように一度熱中すると止まらなくなるという欠点がある。魔力のくだりなんて何回目だよ!もうそこ割愛していいよ!と言いたいが、途中で止められるとあからさまに不機嫌になるのでやめた。
頭が痛くなってきたので途中から

「ごめ~ん、遅れた~」

と気の抜けた声と共に現れたエマの妹アンと何とも無意味な話に興じることにした。
結局彼女の魔導砲講義が終了したのは実に1時間後であった。

「アン、貴方いつの間に来てたの?」

「ちょっと前にね~」

「そ、じゃあパーティー全員揃った事だし行きましょうか。担当地区は、、、第3区画西地区ね」

僕は思ってもいなかったんだ。これが生きている彼女達との最後の日になるなんて。
僕の隣にはいつも彼女達が居て。他の狩人と時に喧嘩をしたり、時に助け合いながら楽しく過ごせれば良かったんだ。
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