3 / 7
#2_1
しおりを挟む
あの日、私は恋をした。
頭が良くて、優しくて、イケメンで、かっこよくて、でも少し欠けた所があって……
めちゃくちゃモテそうだなって思ってた。2月とか、チョコ沢山貰ってそうだった。実際貰ってた。
でも、やっぱり卒業の日はやって来てしまった。早かった高校生活。あの彼と毎日顔を合わせて挨拶して、言葉を交わす日々も終わってしまう……
後悔だけは残したくなかった。
思い切って、卒業式の1日前に告白した。けれど…
「…ごめん。やっぱ、俺じゃ君とはつり合わない。もっと相応しい人間と居るべきだ。気持ちは、とってもありがたいけどな……」
「…そう。」
やっぱり、片想いだった。その日は泣いた。卒業式より泣いた。
彼が優しくて…とっても、優しくて。
私の事、「君」とか言っちゃって。
本当にかっこよくて。
………………
彼と、永遠に一緒に居たい。ずっと一緒なら、ずっと幸せになれると思う。
でも、面白くない人生なんて嫌。あの世じゃなくて、この世で生きていたい。
だから、不死身になる方法を探した。
もちろん、そんなのはなかった。でも、せめて…
彼とは一緒に死にたい、なんて思った。
卒業式の日。
「やっぱり、お別れなんて寂しいじゃん。」
「…ああ。」
「…………もう少し、そばにいてくれない?」
その時、何かが、変わった。
「…別に、それなら構わないが?」
あれ。昨日はこんな感じじゃなかった。おかしい。喉が痛い。泣きそうとかじゃない。本当に…口から血が出そうなくらい…
「……お、おい、嘉寺、大丈夫か?」
「…え?」
喉を触ったら、指先に血が付いた。手の甲に、赤い液体が落ちた。鉄の匂いがして、クラクラする。
「だ、誰か救急車……!」
視界がボヤけて、魁斗君が……揺らいでいる………
これが、意識が遠のくってヤツ?
その日、彼はずっと私のそばにいてくれた。
病室で、私をじっと見つめていた。
「…起きたか」
「……かい、と、くん……」
周りには友達も居た。ああ、心配かけちゃったんだな……
「ずっと一緒に、いて欲しいの……」
そう呟くと、また喉に痛みが走った…
「何も言うなよ、もう。死にそうだったんだからな……今日はずっとそばに居てやるよ…しょうがないからな。」
私今、一番幸せかも…………
頭が良くて、優しくて、イケメンで、かっこよくて、でも少し欠けた所があって……
めちゃくちゃモテそうだなって思ってた。2月とか、チョコ沢山貰ってそうだった。実際貰ってた。
でも、やっぱり卒業の日はやって来てしまった。早かった高校生活。あの彼と毎日顔を合わせて挨拶して、言葉を交わす日々も終わってしまう……
後悔だけは残したくなかった。
思い切って、卒業式の1日前に告白した。けれど…
「…ごめん。やっぱ、俺じゃ君とはつり合わない。もっと相応しい人間と居るべきだ。気持ちは、とってもありがたいけどな……」
「…そう。」
やっぱり、片想いだった。その日は泣いた。卒業式より泣いた。
彼が優しくて…とっても、優しくて。
私の事、「君」とか言っちゃって。
本当にかっこよくて。
………………
彼と、永遠に一緒に居たい。ずっと一緒なら、ずっと幸せになれると思う。
でも、面白くない人生なんて嫌。あの世じゃなくて、この世で生きていたい。
だから、不死身になる方法を探した。
もちろん、そんなのはなかった。でも、せめて…
彼とは一緒に死にたい、なんて思った。
卒業式の日。
「やっぱり、お別れなんて寂しいじゃん。」
「…ああ。」
「…………もう少し、そばにいてくれない?」
その時、何かが、変わった。
「…別に、それなら構わないが?」
あれ。昨日はこんな感じじゃなかった。おかしい。喉が痛い。泣きそうとかじゃない。本当に…口から血が出そうなくらい…
「……お、おい、嘉寺、大丈夫か?」
「…え?」
喉を触ったら、指先に血が付いた。手の甲に、赤い液体が落ちた。鉄の匂いがして、クラクラする。
「だ、誰か救急車……!」
視界がボヤけて、魁斗君が……揺らいでいる………
これが、意識が遠のくってヤツ?
その日、彼はずっと私のそばにいてくれた。
病室で、私をじっと見つめていた。
「…起きたか」
「……かい、と、くん……」
周りには友達も居た。ああ、心配かけちゃったんだな……
「ずっと一緒に、いて欲しいの……」
そう呟くと、また喉に痛みが走った…
「何も言うなよ、もう。死にそうだったんだからな……今日はずっとそばに居てやるよ…しょうがないからな。」
私今、一番幸せかも…………
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
セーラー服美人女子高生 ライバル同士の一騎討ち
ヒロワークス
ライト文芸
女子高の2年生まで校内一の美女でスポーツも万能だった立花美帆。しかし、3年生になってすぐ、同じ学年に、美帆と並ぶほどの美女でスポーツも万能な逢沢真凛が転校してきた。
クラスは、隣りだったが、春のスポーツ大会と夏の水泳大会でライバル関係が芽生える。
それに加えて、美帆と真凛は、隣りの男子校の俊介に恋をし、どちらが俊介と付き合えるかを競う恋敵でもあった。
そして、秋の体育祭では、美帆と真凛が走り高跳びや100メートル走、騎馬戦で対決!
その結果、放課後の体育館で一騎討ちをすることに。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる