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【第二章 宰相閣下はコミュ症の天才魔術師を溺愛する】
喫茶店
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喫茶店へ着くと、僕が想像していたとおり、喫茶店は貸し切りだった。ただ、店の中へ入って行くと思わぬ先客がいた。
「スミス──どうしたんだ?」
「叔父上の婚約者を、一度くらいは見ておこうかと思ってね。叔父上は俺に爵位を譲った後、宰相も辞めるべきか悩んでるんだろう? その男にそんな価値があるのかと思ってね」
「それは、私が勝手に考えていることだ……。夫夫になるのだから、色々なパターンを想定しておかなければならない。そういうことだよ」
最後のセリフは、僕を安心させるかのように、こちらを振り返って微笑みながら言っていた。それに対して僕は何も言えずに、ただ頷くことしか出来なかった。
「アレクシス、すまない。スミスは、良いやつなんだが、今日は気が立っているようだ」
「もしかして、天才魔術師のアレクシス・サリエルか? まさか、叔父上の国を動かす力よりも、自分の魔術研究の方が大切だとか言うんじゃないだろうな?」
「そんな、僕は何も……」
「スミス!!」
「叔父上の人を見る目、曇ったんじゃねーの? そんな若造にうつつを抜かすなんて──俺より若いだろ? その男」
「……バカにするな」
「は?」
「宰相閣下をバカにするなって言ってるんだ。僕のことは、いくらバカにしても構わない。ただ、宰相閣下の悪口だけは言うな!!」
「はっ、何を偉そうに……。駄目だこりゃ。帰るよ。俺はぜってぇ納得しないからな」
「構わないよ。お前に納得してもらえなくても。これは、私達二人の問題だ。お前には関係ない」
「!!」
スミスという青年は立ち上がると、何も言わずに店を出て行った。知らず知らずのうちに出ていた僕の涙を、宰相閣下は近くに来てハンカチで拭ってくれていた。
「とりあえず、ハーブティーを二つ頼めるかな?」
後ろに控えていた店員はうなずくと、下がっていった。宰相閣下は僕が泣き止むまで傍にいて、ずっと涙を拭いていたのだった。
「スミス──どうしたんだ?」
「叔父上の婚約者を、一度くらいは見ておこうかと思ってね。叔父上は俺に爵位を譲った後、宰相も辞めるべきか悩んでるんだろう? その男にそんな価値があるのかと思ってね」
「それは、私が勝手に考えていることだ……。夫夫になるのだから、色々なパターンを想定しておかなければならない。そういうことだよ」
最後のセリフは、僕を安心させるかのように、こちらを振り返って微笑みながら言っていた。それに対して僕は何も言えずに、ただ頷くことしか出来なかった。
「アレクシス、すまない。スミスは、良いやつなんだが、今日は気が立っているようだ」
「もしかして、天才魔術師のアレクシス・サリエルか? まさか、叔父上の国を動かす力よりも、自分の魔術研究の方が大切だとか言うんじゃないだろうな?」
「そんな、僕は何も……」
「スミス!!」
「叔父上の人を見る目、曇ったんじゃねーの? そんな若造にうつつを抜かすなんて──俺より若いだろ? その男」
「……バカにするな」
「は?」
「宰相閣下をバカにするなって言ってるんだ。僕のことは、いくらバカにしても構わない。ただ、宰相閣下の悪口だけは言うな!!」
「はっ、何を偉そうに……。駄目だこりゃ。帰るよ。俺はぜってぇ納得しないからな」
「構わないよ。お前に納得してもらえなくても。これは、私達二人の問題だ。お前には関係ない」
「!!」
スミスという青年は立ち上がると、何も言わずに店を出て行った。知らず知らずのうちに出ていた僕の涙を、宰相閣下は近くに来てハンカチで拭ってくれていた。
「とりあえず、ハーブティーを二つ頼めるかな?」
後ろに控えていた店員はうなずくと、下がっていった。宰相閣下は僕が泣き止むまで傍にいて、ずっと涙を拭いていたのだった。
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