ユニークスキル『ゲーム化』で異世界ドロップの旅！

ぶらり旅編

ステータス確認③

　グランたちのスキルを詳しく確認すると、俺のと同じようにお金で取得できることが分かった。

　そうと分かれば、取得してみるのも面白いと思い取得してみることにした。

　まずはグランからだ。
　スキルの戦技は俺のゲーム化の戦技とは根本的に違い実践向きの技が多かった。
　玄人が使うような技が多いのだ。
　しかも、１つ１つの技の金額がでかい。

　俺がこれが…と思うもので買ったのは『縦一文字』に『兜割り』と『燕返し』に『身躱し』と『防護盾(ぼうごじゅん)』、あと技と呼んでいいのか分からないが『二刀流』を取得した。
　どれも１万円以上する。

　次はガルディアの番だ。
　『瞬動』に『急所打ち」に『掌底』と『不動』の４つを取得する。
　こちらも１万円以上する。

　リーザのは俺に考えがあった。
　まず軸性魔法から『ファイアショット』に『アクアショット』と『ストーンバレット』、『ヒール』に『病気治療キュアル』と『ヒート』の６つ。
　で、ここからが本番。
　精霊魔法の取得だ。
　『火精霊』に『水精霊』に『風精霊』と『土精霊』、『雷精霊』に『氷精霊』を取得する。
　これで６種の精霊と契約が可能となった。
　これらも１つ１万円以上する。

　キャルの取得には１つ２万円以上がかかるので、所持金額を増やしておく。
　まずは格闘技から、『三角蹴り』に『掌底打』に『急所打ち』と『龍拳』を取得する。
　闘気法からは『気功打』に『気功蹴り』に『気功波』と『闘気陣』に『波動』を取得した。

　取得した技や魔法の効力はこれからのモンスターとの戦いで説明していくとして、取得による影響がどう出るか？が気がかりであった。

　次の日の朝。
　全員が朝食前の軽い運動をしている。
　グランは剣を振るい『何か』を確認しているようだった。
　ガルディアにキャルは軽い組手をしており、リーザは完全に自分が新たな魔法を手に入れたことを理解しているようだった。
　無論、理解はしているが突然のことに混乱していると言うのが本音だろう。

　結局、キャルはうちのギルドに仮にだが入ることになった。

　今日の行動はフリーでのモンスター退治である。
　取得した技や魔法を試すためだが、取得したこと自体は教えていない。
　実践の中で得たようにしようという考えだ。

　もっとも、リーザにはすでに魔法取得がバレているのだが。

「ハアッ！」

　縦に一直線に剣が振られホーンボアの首を切断する。
　ホーンボアの突進を『身躱し』で躱し、『縦一文字』の技の鋭さでホーンボアの首を切断。
　その流れるような動きにキャルでさえも驚いていた。

「ドラッ！」

　ガルディアがファングブルの頭に『急所打ち』を叩き込む。
　普通なら無理だが、『瞬動』との連携なら可能である。
　アッサリと倒れるファングブル。昨日までは３人がかりで倒していたのに今日は単独で倒したのだ。
　まだ動きに粗があるものの的確に『技』を使っていた。

「アクアショット！」

　バトルチキン３羽を巻き込んでアクアショットが決まる。
　撃ちだされたアクアショットへの驚きとその威力に対する驚きでリーザは固まっていた。

「ヤアッ！」

　『気功蹴り』がオークの頭の側面に決まり首の骨が折れて倒れる。
　残り２体のオークの攻撃を受け止めながら拳や蹴りで応戦する。
　その動きはまるで流れるようだ。
　これは功夫……つまりこれが『龍拳』なのだろう。

　最後に俺がストリームでファングカウを吹き飛ばして倒す。
　威力は言わずもながである。

　この後もモンスターを狩っていく。
　気づけば夕方になっていた。