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捕獲されまして。<大谷視点>
39.着替えました。
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おじいちゃんに服を借りた。背丈はおじいちゃんが私より少し高いくらい。ちょっと大きめだけど着れない事はない。ジーパンはベルトでギュッと絞って、肌ざわりの良いTシャツにチェックのシャツを羽織った。
自分では買えないような、本物志向の山登り用品メーカーの物。ジーパンは昔ながらのアメリカの超定番メーカー。おじいちゃんってば結構お洒落なんだな、今時の若い男の子や、ちょっとボーイッシュな女の子が着ていてもおかしくないような服だった。私のテイストとは少し方向性が違うけど。
「……」
姿見を見て、私は押し黙った。
なんか……これって。
ポスンと、キャップを被らされて振り向くと、亀田課長が口元を抑えて目だけで笑っていた。
「なんか『ボーズ』って感じだな」
そうなのだ。私の髪は耳下くらいで揃えたボブスタイルなのだけど。ダボっとしたネルシャツにこなれた大き目のストレートジーンズ。仕上げにダウンベストを羽織った私は―――何だかDJとかスケボーとかが好きそうな……まさに亀田課長が言い当てた『ボーズ』って感じ。
まったくもって、その通りなのだけれども。
私はキッと笑いを堪える仕草の課長を睨みつけた。
改めて見る課長は―――何だかとってもカッコ良い。
どうと言う事も無い、白シャツにえんじ色のタートルネックを黒いジーパンに合わせている。普通の格好をしているのに、何故にこんなに素敵に着こなせるのか。
「あ、そっか」
スタイルが良いんだ……!亀田課長は背も高いけど、頭が小っちゃくて手足が長い。普段会社で見ている時は特に意識してはいなかった。コワかったし……そんなにジロジロ課長を眺めるなんて事をしていなかったから。ただスーツだから、イケメンだからカッコいいんだって単純に思っていた。
彼が部屋に来る時も、ただ背が高くて嵩張るな、部屋が狭く見えるなとしか思えなかった。距離が近すぎたから。
ちょっと離れて全身を見ると……なんだ、おい!スタイルいいなぁ!
並んだら確かに私は『ボーズ』だった……!大人と子供だよ、これじゃあ。
「何だ?」
亀田課長が首を傾げる。そんな仕草もシュッとしている。
これじゃあ、女がほっとかないよね!課でガンガン冷たいオーラを撒き散らしている様子を見ていなければ、モテる筈だよ!
「いえ、何でもありません」
首を振って溜息を吐いた私に、亀田課長は言った。
「腹減ったんだろ?洗濯の間、出掛けて来いってお前のおじいさんが言ってたから出掛けるか」
「ええと」
そんな単純な動機で機嫌を悪くしているんじゃない!二十代半ばの大人の女性に向かって当り前のように『腹減ったんだろ?』とは何ごとだ!
「道の駅でソフトクリーム奢ってやる」
「行きます」
即答していた。
その途端、亀田課長が如何にも堪えきれない、と言うように噴き出したのだった。
自分では買えないような、本物志向の山登り用品メーカーの物。ジーパンは昔ながらのアメリカの超定番メーカー。おじいちゃんってば結構お洒落なんだな、今時の若い男の子や、ちょっとボーイッシュな女の子が着ていてもおかしくないような服だった。私のテイストとは少し方向性が違うけど。
「……」
姿見を見て、私は押し黙った。
なんか……これって。
ポスンと、キャップを被らされて振り向くと、亀田課長が口元を抑えて目だけで笑っていた。
「なんか『ボーズ』って感じだな」
そうなのだ。私の髪は耳下くらいで揃えたボブスタイルなのだけど。ダボっとしたネルシャツにこなれた大き目のストレートジーンズ。仕上げにダウンベストを羽織った私は―――何だかDJとかスケボーとかが好きそうな……まさに亀田課長が言い当てた『ボーズ』って感じ。
まったくもって、その通りなのだけれども。
私はキッと笑いを堪える仕草の課長を睨みつけた。
改めて見る課長は―――何だかとってもカッコ良い。
どうと言う事も無い、白シャツにえんじ色のタートルネックを黒いジーパンに合わせている。普通の格好をしているのに、何故にこんなに素敵に着こなせるのか。
「あ、そっか」
スタイルが良いんだ……!亀田課長は背も高いけど、頭が小っちゃくて手足が長い。普段会社で見ている時は特に意識してはいなかった。コワかったし……そんなにジロジロ課長を眺めるなんて事をしていなかったから。ただスーツだから、イケメンだからカッコいいんだって単純に思っていた。
彼が部屋に来る時も、ただ背が高くて嵩張るな、部屋が狭く見えるなとしか思えなかった。距離が近すぎたから。
ちょっと離れて全身を見ると……なんだ、おい!スタイルいいなぁ!
並んだら確かに私は『ボーズ』だった……!大人と子供だよ、これじゃあ。
「何だ?」
亀田課長が首を傾げる。そんな仕草もシュッとしている。
これじゃあ、女がほっとかないよね!課でガンガン冷たいオーラを撒き散らしている様子を見ていなければ、モテる筈だよ!
「いえ、何でもありません」
首を振って溜息を吐いた私に、亀田課長は言った。
「腹減ったんだろ?洗濯の間、出掛けて来いってお前のおじいさんが言ってたから出掛けるか」
「ええと」
そんな単純な動機で機嫌を悪くしているんじゃない!二十代半ばの大人の女性に向かって当り前のように『腹減ったんだろ?』とは何ごとだ!
「道の駅でソフトクリーム奢ってやる」
「行きます」
即答していた。
その途端、亀田課長が如何にも堪えきれない、と言うように噴き出したのだった。
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