125 / 375
捕まった後のお話
35.新しい職場です。 <大谷>
しおりを挟む
さて、新しい職場です。総務課にやって来ました。
見渡してみると……おおー、女性の比率が高い!
営業課はいつもそこはかとなく緊張感が漂っているけれど、ここは何だか落ち着く雰囲気が漂っている。それは上司の影響もあるかもしれない。総務課のトップである鞍馬課長は落ち着いた物腰の柔らかい紳士。あと数年で定年だそう……同じ課長職の丈さんの元上司らしい。丈さんによると、穏やかで優しい人なんだって。だからかなぁ、何となく居心地の良い空気が課に漂っているのは。
「ランチ行かない?あ、もしかしてお弁当派?」
総務課の知合い、吉竹さんが財布を持って私の席の後ろに立っていた。
「あ、うん。でも今日はお弁当持ってきていないから、行く」
吉竹さんは、私の大学の友達の友達なのだ。同じ大学出身なんだけど、学部が違うんだよね……偏差値も就職率も同じ大学出身でありながら、雲の上と下くらいの差があるのですよ……。だから普通に暮らしていたら、接点はない筈だったのだけれど。
私の友人と子供の頃同じピアノ教室で仲が良かったんだって。それで友人を通して何度か飲み会やお茶で話をする機会があって学生時代はちょっとだけ知っている間柄だったの。この会社に派遣で採用された時、総務課にいた彼女が偶々気が付いてくれて声を掛けてくれたんだ。もちろん、彼女は正社員ですよ~。羨ましい限りですね。
久し振りに食堂に足を踏み入れた。
もう既に行列が出来ていて、遠目に見た処ではタイメイ軒のオムライスは売り切れだった。吉竹さんは幕の内弁当、私は無難にカツサンドを選んで二人で席に移動した。
「総務課、どう?」
「雰囲気が柔らかいよね。居心地が良い感じ」
正直なところを話すと、吉竹さんは噴き出した。
「営業課に比べればね!あそこはピリピリしているよね」
「うん、忙しいしね」
「と言うか、トップのカラーじゃない?あのイケメン課長、自分の部下には結構厳しいんでしょ?どうだった?正直大変だったでしょう」
なるほど、そう言えば入ったばかりの時に色々彼女に前情報を教えて貰ったけど、その時もそんな事言ってたなぁ。『亀田課長』は他の課では卒なく感じの良い態度で接している。だから内情を知らない他課の女性には人気がある……って。
「……大変と言えば大変だったけど、課自体が忙しいから仕方ないのかなって。確かに厳しいけど間違った事は言わないし、ちゃんとフォローもしてくれるから……部下には好かれているんじゃないかな」
と、当たり障りの無い所を伝えてみる。
すると吉竹さんが意外そうな表情で私を見た。
「そうなの?ふーん、じゃあ噂も強ち当てにならないね。確かに噂の出所が別れた元カノだったりするし、腹いせに悪く言うって言うのはありそう」
思わず固まってしまう。
『元カノ』
そう言えば彼女に最初聞いていたんだった。最近すっかり忘れていたけど……お付き合いしていた彼女が何人かいたらしいって言っていたのは吉竹さんだった。もしやその元カノ……身近にいたりしないよね?
「……えっと亀田課長の元カノって、社内の人なの……?」
以前はそれほど丈さんの交友関係に興味が無かったから、突っ込んで聞いた事が無かった。もしかして総務課にいたら……何となく嫌だな。向こうは知らない筈だから何とも思わないんだろうけど、私が勝手に蟠ってしまうかもしれない。
「私が知っている人は派遣だったから今はいないよ。でもその人が亀田課長の昔の彼女の事付き合う前に情報集めしていたみたいでね、社内で聞いているのはあと二人かな?でも一人は確か仙台……だったかな?支店にいて、もう一人は寿退社でもう会社にはいない筈」
「そ、そうなんだ……」
彼女がたくさん(?)居たのは知っていたけど、付き合うまではそれほど気にならなかった。付き合った後も多少悩みはしたものの、直ぐに楽しい出来事で忘れるくらいの重さだった。だけど具体的に聞くと結構ダメージが……丈さんの過去の彼女が、実感のない『お話』の中から出て来て実体を持つような気がしてしまう。
でも救いは誰も同じ社内にいないって事だ。その辺の廊下や……もし同じ課で働く事になったら気まずい事この上ないよね。
「どうしたの?何か気になってるみたいだね」
ギク。
「いや、ううん!亀田課長、付き合ってみると結構良い人だから―――ほら、吉竹さんから聞いてたイメージより印象良くなってさ。何で別れちゃったのかなって気になって……」
「うーん、その派遣の子が言ってた話では……今思うと亀田課長と別れた腹いせで悪く言い過ぎてたきらいがあるから、あんまり言葉を鵜呑みにするのはどうかと思うけど……仕事優先で彼女の事顧みないで振られるってパターンが多かったらしいよ。その子もそれで駄目になったって言っていたし。でもまあ、それも二~三年前の話だし今はどうだか分からないよね?亀田課長の考え方が変わったのか、元々良い人だったけどその子が単に上手く行かなかった相手を悪く言いたかったのか……私も就職したてで聞いた話そのまま疑いもせず信じちゃってたからなぁ。評判悪い人が、傍で一緒に働いたら意外と良い人だった!ってパターンも多いしね。亀田課長、出世頭だからやっかみで悪口言われる事も多そうだし」
「うん、そうだよね……」
パクリとカツサンドに齧り付き、ボンヤリした頭でモグモグと咀嚼する。
そうかぁ、私の前の彼女も派遣だったんだ……何となく、複雑だな。
牛乳パックのストローを口に咥えた時、吉竹さんが「あ」と声を上げて私の方を向き、ニンマリと笑った。
「わかった!大谷さん、亀田課長の事好きなんでしょ?!」
「―――っ!」
思わず牛乳を吹きそうになった。
だけどギリギリで堪えて、ゴクリと飲み込みストローから口を離す。
「いや、あの……吉竹さん?」
「あ、もしかして無自覚?いやー……まさか大谷さんが亀田課長をねぇ……」
あうぅ……否定しなきゃならないかもしれないけれど、図星だけに否定できない。私はパクパク口を開け閉めして何と答えて良いか必死で頭を動かした。
「何か意外だわー……タイプ正反対に見えるから。でも自分とは違うタイプに惹かれるってよくあるパターンだしね」
「よ、よしたけさぁん……!」
「あ、ゴメン。内緒ね!バレたら気まずいもんね!うん、もう黙っとく……!」
バチンッ!と『心得た!』と言うようにワザとっぽく片目を瞑って、親指を立てる吉竹さん。
誤解なんだけど……ある意味誤解じゃなくて、あうぅ……。
何と言って良いか分からず、オロオロしている内に頬に熱が集まって行く。それを吉竹さんは肯定の返事と捉えたようで、ウンウンと大きく頷いて幕の内弁当をつつき始めた。
何も言えない私は、その後悶々としながら残りのカツサンドに齧り付くしか術はなかったのだ。
見渡してみると……おおー、女性の比率が高い!
営業課はいつもそこはかとなく緊張感が漂っているけれど、ここは何だか落ち着く雰囲気が漂っている。それは上司の影響もあるかもしれない。総務課のトップである鞍馬課長は落ち着いた物腰の柔らかい紳士。あと数年で定年だそう……同じ課長職の丈さんの元上司らしい。丈さんによると、穏やかで優しい人なんだって。だからかなぁ、何となく居心地の良い空気が課に漂っているのは。
「ランチ行かない?あ、もしかしてお弁当派?」
総務課の知合い、吉竹さんが財布を持って私の席の後ろに立っていた。
「あ、うん。でも今日はお弁当持ってきていないから、行く」
吉竹さんは、私の大学の友達の友達なのだ。同じ大学出身なんだけど、学部が違うんだよね……偏差値も就職率も同じ大学出身でありながら、雲の上と下くらいの差があるのですよ……。だから普通に暮らしていたら、接点はない筈だったのだけれど。
私の友人と子供の頃同じピアノ教室で仲が良かったんだって。それで友人を通して何度か飲み会やお茶で話をする機会があって学生時代はちょっとだけ知っている間柄だったの。この会社に派遣で採用された時、総務課にいた彼女が偶々気が付いてくれて声を掛けてくれたんだ。もちろん、彼女は正社員ですよ~。羨ましい限りですね。
久し振りに食堂に足を踏み入れた。
もう既に行列が出来ていて、遠目に見た処ではタイメイ軒のオムライスは売り切れだった。吉竹さんは幕の内弁当、私は無難にカツサンドを選んで二人で席に移動した。
「総務課、どう?」
「雰囲気が柔らかいよね。居心地が良い感じ」
正直なところを話すと、吉竹さんは噴き出した。
「営業課に比べればね!あそこはピリピリしているよね」
「うん、忙しいしね」
「と言うか、トップのカラーじゃない?あのイケメン課長、自分の部下には結構厳しいんでしょ?どうだった?正直大変だったでしょう」
なるほど、そう言えば入ったばかりの時に色々彼女に前情報を教えて貰ったけど、その時もそんな事言ってたなぁ。『亀田課長』は他の課では卒なく感じの良い態度で接している。だから内情を知らない他課の女性には人気がある……って。
「……大変と言えば大変だったけど、課自体が忙しいから仕方ないのかなって。確かに厳しいけど間違った事は言わないし、ちゃんとフォローもしてくれるから……部下には好かれているんじゃないかな」
と、当たり障りの無い所を伝えてみる。
すると吉竹さんが意外そうな表情で私を見た。
「そうなの?ふーん、じゃあ噂も強ち当てにならないね。確かに噂の出所が別れた元カノだったりするし、腹いせに悪く言うって言うのはありそう」
思わず固まってしまう。
『元カノ』
そう言えば彼女に最初聞いていたんだった。最近すっかり忘れていたけど……お付き合いしていた彼女が何人かいたらしいって言っていたのは吉竹さんだった。もしやその元カノ……身近にいたりしないよね?
「……えっと亀田課長の元カノって、社内の人なの……?」
以前はそれほど丈さんの交友関係に興味が無かったから、突っ込んで聞いた事が無かった。もしかして総務課にいたら……何となく嫌だな。向こうは知らない筈だから何とも思わないんだろうけど、私が勝手に蟠ってしまうかもしれない。
「私が知っている人は派遣だったから今はいないよ。でもその人が亀田課長の昔の彼女の事付き合う前に情報集めしていたみたいでね、社内で聞いているのはあと二人かな?でも一人は確か仙台……だったかな?支店にいて、もう一人は寿退社でもう会社にはいない筈」
「そ、そうなんだ……」
彼女がたくさん(?)居たのは知っていたけど、付き合うまではそれほど気にならなかった。付き合った後も多少悩みはしたものの、直ぐに楽しい出来事で忘れるくらいの重さだった。だけど具体的に聞くと結構ダメージが……丈さんの過去の彼女が、実感のない『お話』の中から出て来て実体を持つような気がしてしまう。
でも救いは誰も同じ社内にいないって事だ。その辺の廊下や……もし同じ課で働く事になったら気まずい事この上ないよね。
「どうしたの?何か気になってるみたいだね」
ギク。
「いや、ううん!亀田課長、付き合ってみると結構良い人だから―――ほら、吉竹さんから聞いてたイメージより印象良くなってさ。何で別れちゃったのかなって気になって……」
「うーん、その派遣の子が言ってた話では……今思うと亀田課長と別れた腹いせで悪く言い過ぎてたきらいがあるから、あんまり言葉を鵜呑みにするのはどうかと思うけど……仕事優先で彼女の事顧みないで振られるってパターンが多かったらしいよ。その子もそれで駄目になったって言っていたし。でもまあ、それも二~三年前の話だし今はどうだか分からないよね?亀田課長の考え方が変わったのか、元々良い人だったけどその子が単に上手く行かなかった相手を悪く言いたかったのか……私も就職したてで聞いた話そのまま疑いもせず信じちゃってたからなぁ。評判悪い人が、傍で一緒に働いたら意外と良い人だった!ってパターンも多いしね。亀田課長、出世頭だからやっかみで悪口言われる事も多そうだし」
「うん、そうだよね……」
パクリとカツサンドに齧り付き、ボンヤリした頭でモグモグと咀嚼する。
そうかぁ、私の前の彼女も派遣だったんだ……何となく、複雑だな。
牛乳パックのストローを口に咥えた時、吉竹さんが「あ」と声を上げて私の方を向き、ニンマリと笑った。
「わかった!大谷さん、亀田課長の事好きなんでしょ?!」
「―――っ!」
思わず牛乳を吹きそうになった。
だけどギリギリで堪えて、ゴクリと飲み込みストローから口を離す。
「いや、あの……吉竹さん?」
「あ、もしかして無自覚?いやー……まさか大谷さんが亀田課長をねぇ……」
あうぅ……否定しなきゃならないかもしれないけれど、図星だけに否定できない。私はパクパク口を開け閉めして何と答えて良いか必死で頭を動かした。
「何か意外だわー……タイプ正反対に見えるから。でも自分とは違うタイプに惹かれるってよくあるパターンだしね」
「よ、よしたけさぁん……!」
「あ、ゴメン。内緒ね!バレたら気まずいもんね!うん、もう黙っとく……!」
バチンッ!と『心得た!』と言うようにワザとっぽく片目を瞑って、親指を立てる吉竹さん。
誤解なんだけど……ある意味誤解じゃなくて、あうぅ……。
何と言って良いか分からず、オロオロしている内に頬に熱が集まって行く。それを吉竹さんは肯定の返事と捉えたようで、ウンウンと大きく頷いて幕の内弁当をつつき始めた。
何も言えない私は、その後悶々としながら残りのカツサンドに齧り付くしか術はなかったのだ。
0
あなたにおすすめの小説
彼の巨大な体に覆われ、満たされ、貪られた——一晩中
桜井ベアトリクス
恋愛
妹を救出するため、一ヶ月かけて死の山脈を越え、影の沼地を泳ぎ、マンティコアとポーカー勝負までした私、ローズ。
やっと辿り着いた先で見たのは——フェイ王の膝の上で甘える妹の姿。
「助けなんていらないわよ?」
は?
しかも運命の光が私と巨漢戦士マキシマスの間で光って、「お前は俺のものだ」宣言。
「片手だけなら……」そう妥協したのに、ワイン一杯で理性が飛んだ。
彼の心臓の音を聞いた瞬間、私から飛びついて、その夜、彼のベッドで戦士のものになった。
私と子供より、夫は幼馴染とその子供のほうが大切でした。
小野 まい
恋愛
結婚記念日のディナーに夫のオスカーは現れない。
「マリアが熱を出したらしい」
駆けつけた先で、オスカーがマリアと息子カイルと楽しげに食事をする姿を妻のエリザが目撃する。
「また裏切られた……」
いつも幼馴染を優先するオスカーに、エリザの不満は限界に達していた。
「あなたは家族よりも幼馴染のほうが大事なのね」
離婚する気持ちが固まっていく。
復讐のための五つの方法
炭田おと
恋愛
皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。
それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。
グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。
72話で完結です。
先輩に退部を命じられた僕を励ましてくれたアイドル級美少女の後輩マネージャーを成り行きで家に上げたら、なぜかその後も入り浸るようになった件
桜 偉村
恋愛
みんなと同じようにプレーできなくてもいいんじゃないですか? 先輩には、先輩だけの武器があるんですから——。
後輩マネージャーのその言葉が、彼の人生を変えた。
全国常連の高校サッカー部の三軍に所属していた如月 巧(きさらぎ たくみ)は、自分の能力に限界を感じていた。
練習試合でも敗因となってしまった巧は、三軍キャプテンの武岡(たけおか)に退部を命じられて絶望する。
武岡にとって、巧はチームのお荷物であると同時に、アイドル級美少女マネージャーの白雪 香奈(しらゆき かな)と親しくしている目障りな存在だった。
そのため、自信をなくしている巧を追い込んで退部させ、香奈と距離を置かせようとしたのだ。
そうすれば、香奈は自分のモノになると錯覚していたから。
武岡の思惑通り、巧はサッカー部を辞めようとしていた。そこに現れたのが、香奈だった。
香奈に励まされてサッカーを続ける決意をした巧は、彼女のアドバイスのおかげもあり、だんだんとその才能を開花させていく。
一方、巧が成り行きで香奈を家に招いたのをきっかけに、二人の距離も縮み始める。
しかし、退部するどころか活躍し出した巧にフラストレーションを溜めていた武岡が、それを静観するはずもなく——。
「これは警告だよ」
「勘違いしないんでしょ?」
「僕がサッカーを続けられたのは、君のおかげだから」
「仲が良いだけの先輩に、あんなことまですると思ってたんですか?」
先輩×後輩のじれったくも甘い関係が好きな方、スカッとする展開が好きな方は、ぜひこの物語をお楽しみください!
※基本は一途ですが、メインヒロイン以外との絡みも多少あります。
※本作品は小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しています。
里帰りをしていたら離婚届が送られてきたので今から様子を見に行ってきます
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
<離婚届?納得いかないので今から内密に帰ります>
政略結婚で2年もの間「白い結婚」を続ける最中、妹の出産祝いで里帰りしていると突然届いた離婚届。あまりに理不尽で到底受け入れられないので内緒で帰ってみた結果・・・?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
王弟が愛した娘 —音に響く運命—
Aster22
恋愛
弟を探す旅の途中、身分を隠して村で薬師として生きていたセラは、
ハープの音に宿る才を、名も知らぬ貴族の青年――王弟レオに見初められる。
互いの立場を知らぬまま距離を縮めていく二人。
だが、ある事件をきっかけに、セラは彼の屋敷で侍女として働くことになり、
知らず知らずのうちに国を巻き込む陰謀へと引き寄せられていく。
人の生まれは変えられない。
それでも、何を望み、何を選ぶのかは、自分で決められる。
セラが守ろうとするものは、弟か、才か、それとも――
キャラ設定・世界観などはこちら
↓
https://kakuyomu.jp/my/news/822139840619212578
悪役令嬢と誤解され冷遇されていたのに、目覚めたら夫が豹変して求愛してくるのですが?
いりん
恋愛
初恋の人と結婚できたーー
これから幸せに2人で暮らしていける…そう思ったのに。
「私は夫としての務めを果たすつもりはない。」
「君を好きになることはない。必要以上に話し掛けないでくれ」
冷たく拒絶され、離婚届けを取り寄せた。
あと2週間で届くーーそうしたら、解放してあげよう。
ショックで熱をだし寝込むこと1週間。
目覚めると夫がなぜか豹変していて…!?
「君から話し掛けてくれないのか?」
「もう君が隣にいないのは考えられない」
無口不器用夫×優しい鈍感妻
すれ違いから始まる両片思いストーリー
魔法師団長の家政婦辞めたら溺愛されました【完結】
iru
恋愛
第19回 恋愛小説大賞エントリーしています。ぜひ1票お願いします。
小説家になろうですでに完結済みの作品です。よければお気に入りブックマークなどお願いします。
両親と旅をしている途中、魔物に襲われているところを、魔法師団に助けられたティナ。
両親は亡くなってしまったが、両親が命をかけて守ってくれた自分の命を無駄にせず強く生きていこうと決めた。
しかし、肉親も家もないティナが途方に暮れていると、魔物から助けてくれ、怪我の入院まで面倒を見てくれた魔法師団の団長レオニスから彼の家政婦として住み込みで働かないと誘われた。
魔物から助けられた時から、ひどく憧れていたレオニスの誘いを、ティナはありがたく受ける事にした。
自分はただの家政婦だと強く言い聞かせて、日に日に膨らむ恋心を抑え込むティナだった。
一方、レオニスもティナにどんどん惹かれていっていた。
初めはなくなった妹のようで放っては置けないと家政婦として雇ったが、その健気な様子に強く惹かれていった。
恋人になりたいが、年上で雇い主。
もしティナも同じ気持ちでないなら仕事まで奪ってしまうのではないか。
そんな思いで一歩踏み出せないレオニスだった。
そんな中ある噂から、ティナはレオニスの家政婦を辞めて家を出る決意をする。
レオニスは思いを伝えてティナを引き止めることができるのか?
両片思いのすれ違いのお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる