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はじめてお会いしました
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先日、誠さんから正式にプロポーズされて以降、頭の中のお花畑化にいよいよ拍車がかかり、もはや手遅れになっていると巷で評判の七海です。
あのうどん屋でのお見合いが、こんなにうまくいくとは、お釈迦様でも気がつくまい。
わははははははは
てなことで、私たちの交際は順風満帆で、幸せいっぱいです。
で、今日は、誠さんの実家に初めてお邪魔してます。
誠さんは、湖の辺りにあるへき地の小学校で先生をするために、数年前から実家を出て一人暮らしをしているので、今現在、誠さんの実家には誠さんのご両親のみ住んでいるいう事だったんですが、この日は、既にご結婚されて家を出た、誠さんの2人のお姉様方も、揃って実家に帰って来られてました。
多分、誠さんと結婚するであろう私を見にきていることは、誰が考えても明らかで、さっきからむちゃくちゃ胸騒ぎがしてるんですが。
頑張ります。え~~ん。
元々このお見合い話は、何時迄も独身で彼女がいる気配もない不肖の息子に業を煮やした誠さんのお母様が、世話好きな教師仲間のおば様先生に「うちの息子に誰かいい人いないかしら」と、話を持ちかけたのが、そもそもの始まりで、そのお話が何処をどう経由して来たのか、何故か我が家に辿り着いたというわけですね。
世の中、何処で繋がっているかわかりません。悪いことはできませんね。
私は、手土産として、地元で美味しいと評判のケーキ屋さんで無難にフルーツロールケーキを買って行きました。
社会人の端くれとして、小さな心遣いは忘れません。戦いは既に始まってますから!
プラス、私の今日のいでたちは、晩秋らしい色合いのシックな花柄のワンピにカーディガンを羽織り、ナチュラルメイクで優しく可愛らしいお嬢さんに仕上げてます。
その上に仕事で鍛えた、万人ウケして思わず心を開いてしまう必殺の市役所職員スマイルを貼り付け、既に臨戦態勢であります。
私の全スキル発動です。
「あ、みんな、こちらが夏休み中に見合いしたお相手の大西七海さん。市役所にお勤めで、その…俺の大切な人だ。で、七海さん、これが俺の家族で~」
「あ、いいわよ、自己紹介するから。こっちが父と母。で、私が上の姉のしのぶ。そっちが下の姉の」
「夢子です。わぁ、可愛い子じゃない!これは、誠の一目惚れ確定だな。ドンドンぐいぐいいくはずだよね。もう、プロポーズしたの?」
「夢姉、うるさい!」
「ふふん。巷ではうどんの君の2つ名を持ってるらしいじゃん。うどんの君だって、キャハハハ!!のびないうちに、さっさと結婚しちゃいなよ」
「あの……。誠さんにはお世話になってます。大西七海と言います。あの…これ、皆さんで召し上がって下さい」
「ちょっと中見ていい?いや~ん。これ、あそこの店のフルーツロールやん。じゃぁ、遠慮なく!ちょっと、これ切ってくるわ」
と、言いながら、夢子お姉様はしのぶお姉様と一緒に台所に消えて行きました。
「七海さん。来て早々騒がしくしてごめんなさいね。ああ見えて2人とも弟思いの、良いお姉ちゃんなのよ。我が家は、みんな揃うと賑やかだから」
彼のお母様が、和かに話しかけて下さいました。
誠さんは、きっと母親似ですね。
お姉様方が、飲み物とさっきのロールケーキを切って持ってきました。
「で、いつ結婚するの?」
「今日は旦那に遅くなってもいいって、明日の夕飯のおかず1品追加ってことで交渉済みだから、うどん屋以降のお話をじ~っくりと聞かせてもらおうかしら」
「どうも、誠は既に結婚前提での交際をご両親にお願いしに行ったらしいしね」
「それはそれは、聞かないといけない事が山ほどあるじゃない。こういうのって、正しく膝を付き合わせてってやつよね。うふふふ」
その日、私は殆ど話す事が出来ず、お姉様方からの質問攻撃に流石の誠さんもタジタジで、帰りは2人してHPがほぼなくなってしまい、車の中で、ずっと無言でした。
恐るべしお姉様パワー!
ううう…前途多難だわ。私、大丈夫かなぁ。
帰り際、誠さんが
「ごめん。それから、ありがとう」
と、言って優しく抱きしめてくれました。
もう、それだけで私は幸せで、元気になれました。
あのうどん屋でのお見合いが、こんなにうまくいくとは、お釈迦様でも気がつくまい。
わははははははは
てなことで、私たちの交際は順風満帆で、幸せいっぱいです。
で、今日は、誠さんの実家に初めてお邪魔してます。
誠さんは、湖の辺りにあるへき地の小学校で先生をするために、数年前から実家を出て一人暮らしをしているので、今現在、誠さんの実家には誠さんのご両親のみ住んでいるいう事だったんですが、この日は、既にご結婚されて家を出た、誠さんの2人のお姉様方も、揃って実家に帰って来られてました。
多分、誠さんと結婚するであろう私を見にきていることは、誰が考えても明らかで、さっきからむちゃくちゃ胸騒ぎがしてるんですが。
頑張ります。え~~ん。
元々このお見合い話は、何時迄も独身で彼女がいる気配もない不肖の息子に業を煮やした誠さんのお母様が、世話好きな教師仲間のおば様先生に「うちの息子に誰かいい人いないかしら」と、話を持ちかけたのが、そもそもの始まりで、そのお話が何処をどう経由して来たのか、何故か我が家に辿り着いたというわけですね。
世の中、何処で繋がっているかわかりません。悪いことはできませんね。
私は、手土産として、地元で美味しいと評判のケーキ屋さんで無難にフルーツロールケーキを買って行きました。
社会人の端くれとして、小さな心遣いは忘れません。戦いは既に始まってますから!
プラス、私の今日のいでたちは、晩秋らしい色合いのシックな花柄のワンピにカーディガンを羽織り、ナチュラルメイクで優しく可愛らしいお嬢さんに仕上げてます。
その上に仕事で鍛えた、万人ウケして思わず心を開いてしまう必殺の市役所職員スマイルを貼り付け、既に臨戦態勢であります。
私の全スキル発動です。
「あ、みんな、こちらが夏休み中に見合いしたお相手の大西七海さん。市役所にお勤めで、その…俺の大切な人だ。で、七海さん、これが俺の家族で~」
「あ、いいわよ、自己紹介するから。こっちが父と母。で、私が上の姉のしのぶ。そっちが下の姉の」
「夢子です。わぁ、可愛い子じゃない!これは、誠の一目惚れ確定だな。ドンドンぐいぐいいくはずだよね。もう、プロポーズしたの?」
「夢姉、うるさい!」
「ふふん。巷ではうどんの君の2つ名を持ってるらしいじゃん。うどんの君だって、キャハハハ!!のびないうちに、さっさと結婚しちゃいなよ」
「あの……。誠さんにはお世話になってます。大西七海と言います。あの…これ、皆さんで召し上がって下さい」
「ちょっと中見ていい?いや~ん。これ、あそこの店のフルーツロールやん。じゃぁ、遠慮なく!ちょっと、これ切ってくるわ」
と、言いながら、夢子お姉様はしのぶお姉様と一緒に台所に消えて行きました。
「七海さん。来て早々騒がしくしてごめんなさいね。ああ見えて2人とも弟思いの、良いお姉ちゃんなのよ。我が家は、みんな揃うと賑やかだから」
彼のお母様が、和かに話しかけて下さいました。
誠さんは、きっと母親似ですね。
お姉様方が、飲み物とさっきのロールケーキを切って持ってきました。
「で、いつ結婚するの?」
「今日は旦那に遅くなってもいいって、明日の夕飯のおかず1品追加ってことで交渉済みだから、うどん屋以降のお話をじ~っくりと聞かせてもらおうかしら」
「どうも、誠は既に結婚前提での交際をご両親にお願いしに行ったらしいしね」
「それはそれは、聞かないといけない事が山ほどあるじゃない。こういうのって、正しく膝を付き合わせてってやつよね。うふふふ」
その日、私は殆ど話す事が出来ず、お姉様方からの質問攻撃に流石の誠さんもタジタジで、帰りは2人してHPがほぼなくなってしまい、車の中で、ずっと無言でした。
恐るべしお姉様パワー!
ううう…前途多難だわ。私、大丈夫かなぁ。
帰り際、誠さんが
「ごめん。それから、ありがとう」
と、言って優しく抱きしめてくれました。
もう、それだけで私は幸せで、元気になれました。
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