127 / 197
*** 127 『魔法マクロ、【都市建設34】実行!』 ***
しおりを挟む俺は周囲の皆を見渡して微笑みかけた。
「それではみんな。俺はこれからニューウールに行って来る。
留守を頼んだぞ」
「あ、ちょっとだけ待ってサトル」
へへ、システィが熱烈なるちゅーをしてくれたぜ。
ようし! これで俺のモチベーションも最高だ。
いっちょやったるか!
神界転移部門の手により、俺はすぐに惑星ニューウールの都市建設予定地に転移した。
おお、もう6個ほどの都市が出来ているのか。
さすがはアダムだ。
それに既に住民の入居も始まってるわ……
避難民の第一陣だな。大勢の天使達が住民を誘導してる。
あー、なんかすごい数のテレビカメラもあるぞ。
神界報道部の総力報道体制だろこれ。
「さ、サトルよ……」
「ヴラビエールさま、ここから先はお任せくださいませ」
「あ、ありがとう…… ほ、ほんとうにありがとう……」
「サトルさま」
「おお、アダム。もう6個も都市を造ったのか」
「いえ……
わたくしの力が及ばず、ご出座させてしまい申し訳もございません」
「そんなことは無いぞ。
それにお前のサポートがあれば、俺の負担も相当に軽くなるからな。
それじゃあ早速建設を始めようか。
そうだな、まずは第1列の残り34個の都市を造るか。
マルチタスク方式で同時に34個の都市を造るマクロを作ってくれるか?」
「で、ですが、サトルさま…… 一度に34カ所は……」
「ああ、そのぐらいなら多分大丈夫だ。
今はすべての魔力がフルチャージ状態だからな」
はは、俺の斜め前にあるTVカメラのランプが点ったわ。
これきっと、今の俺の顔を映しているんだろうな。
あ、俺に見えるようにモニター画面も設置してくれたのか。
それじゃあ胸を張って、にこやかに……
「サトルさま。【都市建設34】の魔法マクロをお作り致しました……」
「よし! それじゃあ早速行くか!
『魔法マクロ、【都市建設34】実行!』」
途端に、都市建設予定現場から直径約10キロ、厚さ50メートルの岩盤が34個も切り取られて宙に浮いた。
あらゆるカメラが、500キロに渡って連なり宙に浮く巨大円盤という非現実的な光景を映し出している。
はは、先の方は地平線の下に隠れて見えなくなってるわ。
俺、このときは知らなかったんだけどさ。
今回の報道って、配信対象は神界だけじゃあなかったんだよ。
この神界が管理している銀河系8800万の世界に、同時中継してたらしいんだ。
既に最終試練に合格して神界認定世界にもなって、高度に文明の進んでいる全ての世界に。
それも、建設内容から今までの経緯や解説も含めてすべて。
それで、それらの世界では、悪魔界みたいにローゼさまの『ガイア観察日記』が大評判になってたそうなんだ。
だからこの特別報道番組も、俺が登場した途端にみるみる視聴率が上がって、この時点ですでに80%近くになってたんだと。
中には真夜中の地域もあるだろうにな。
元々銀河の同胞の大危機だということで、視聴率も高かったそうだけど。
つまり、このとき俺は銀河の住民約21京1200兆人に見られていたんだよ。
俺の耳には聞こえていなかったんだけど、実況アナウンサーも、「さ、サトルですっ! つ、ついに爆撒英雄サトルが来てくれましたっ! 銀河の同胞10億人を救うために来てくれたのですっ!」とか絶叫してたそうだわ。
まったく大げさだよなあ、たかが都市を造るだけなのに。
でも、避難中でニューウールやウールの神域にいた住民たちも、みんなこの映像を見てたそうなんだ。
そうして全員が彼らの祈りのポーズを取り、涙を流しながら俺を見つめてたんだと。
建設現場の上空に浮かんだ34枚の巨大岩石円盤が粉砕されて消え、代わってマナ建材が飛び始めると、周囲は大歓声に包まれた。
現場にいた神々や、既に完成した都市に入居中しつつあるウールの住民たちからも耳を圧する大歓声が発せられている。
もちろん俺には聞えて無かったんだが、神域にいたウールの住民たちや、銀河のすべての文明世界でも、超絶大歓声が沸き起こっていたそうだ。
そうして今度は直径10キロから数100メートルまでのマナ建材の円盤が空を覆って飛び始めると、大歓声はさらに大きくなって行った。
さらに都市の土台になる低い円錐台の上に、合計90万個ものユニット住宅の土台が飛ぶと、もう耳が痛くなるほどの騒ぎだったよ。
次に道路が形成され、石と土が飛び交い、長さ5キロもの通路が3400本も空に浮かんで都市に収まり始めると、大観衆の興奮は頂点に達した。
それからとうとう住宅ユニットが作られ始めたんだ。
アダムのマルチタスクの力を借りて、都市ひとつ当たり一度に50軒ものユニット住宅が造られて行く。
そこに同時に造られた、上下水道の配管や各種魔道具や家具などが次々と飛び込んで行き、最後にドアとアルミサッシが嵌めこまれて完成したユニット住宅は、完成するごとに宙を飛んで土台に収まって行く。
その間にも、幅100メートル、長さ800メートル、深さ10メートルの超巨大プランターが計8800個も作られて、各都市の周囲に円を描いて綺麗に並べられて行った。
同時に各種の大きさの石や肥料入りの土も空を飛んで、プランターに収まって行く。
これで都市ごとの農場も出来上がったか。
ん? なんで単に土を置いただけの農場にしなかったのかって?
ああ、畑にとって大事なのは土もさることながら、水はけだからな。
雨期に都市の周りに畑が流出しても困るだろうし。
お、大観衆の絶叫もようやく少し落ち着いたか。
マクロも順調に動いているようだから、住宅が完成するまで俺は少し休ませてもらうとしよう……
そのとき、俺を向いていたカメラの表示灯が赤く点灯したんだ。
はは、また俺を映してるんだな。
そしたらさ。
大群衆の大歓声が、潮が引くように静まっちゃったんだ。
なんでだ?
俺は傍らのモニター画面を見てすぐに理由に気がついた。
そのモニターに映っていたのは……
顔は蒼ざめ、目は落ち窪み、唇を紫色にして震わせている俺の顔だったんだ。
もはやさっきまでとは別人の顔と言っていいだろう。
でもまだ俺気絶はしてないんだぜ。
へへ、俺も進化したもんだわ。
「ヴラビエールさま……」
「サトルよ…… そ、その顔…… だ、だいじょうぶか……」
「次のマクロを唱えるまで、30分ほどお時間を頂戴してガイアに帰還してきてもよろしいでしょうか……
少々疲れましたので回復して来たいと思いまして……」
「あ、ああ、もちろんだとも……」
(神界土木部の神々が100人がかりでも作れなかった100万都市を、たったひとりで一気に34個も造るとは……
だが、それだけにここまでの負担が生じるものなのか……)
俺はよろけながらも天界転移部門にガイアに転移させてもらった。
ふらふらとシスティの天使域に到着して、ソファに横になる。
すかさずシスティが俺を抱きしめて、キスをしながら『エンゼルキュア』をかけてくれた。
ああ、癒されるなあこれ……
周囲を見渡すと、心配そうな顔が並んでいる。
はは、ローゼさま涙ぼろぼろだよ。まだ始まったばかりですよ。
そうして30分経つと、俺はまたニューウールに戻って行ったんだ。
かなり回復した俺の顔を見て、ヴラビエールさまもほっとしているな。
だが実は、体内マナはマナ・ポーションで補ったけど、マナ操作力なんかは50%ぐらいまでしか回復してなかったんだよ。
「さあ、アダム、次は【都市建設40】のマクロを頼む」
「………… はい …………」
「ああ、それから多分、途中で俺は力尽きて気絶するだろうから、残った部分はお前が続けて作っていてくれるか」
「………… はい ………… 畏まりました …………」
「それじゃあ行くか、魔法マクロ【都市建設40】実行!」
俺は気がつくとシスティに抱かれてキスされていた。
「なあ、システィ、俺どれぐらい気絶してたのかな」
「………… 20分位よ …………」
「そうか、さすがはシスティの『エンゼルキュア』だな。
たったそれだけの時間でもう気絶から覚めたのか。
でも…… 悪いけどもう少し頼めるか……」
「もちろんよ……」
ああ、システィも泣いてるよ。心配掛けてごめんな。
でもさ、俺を待ってる10億のひとがいるんだ。
だからそろそろまた行かなきゃ……
ん?
なんでそんなにキツイのかって?
ああ、住宅の土台を90万個作ったり、巨大プランターを8800個作ったりするぐらいならどうってことはないさ。
その10倍だって簡単に作れるぞ。
これらは確かに嵩は大きいけど、魔法マクロの行数は大したこと無いからな。
必要なのはほとんどパワーだけであって、それなら『マナ・ポーション』でいくらでも補給出来るし。
シンドイのは『魔道具』と『家具』なんだ。
なんせ、18軒の家が集まった住宅ユニットひとつだけで、魔道具が368個も必要なんだもの。『照明の魔道具』だけで142個も要るからな。
それに、照明の魔道具を作るための魔法マクロの行数は、プランターの20倍もあるんだぜ。
その魔道具を都市ひとつにつき970万個も作らなきゃなんないんだ。
それに家具920万個が加わるから、都市40個で合計8億個近い魔道具と家具を作らなきゃなんないんだわ。
チェスト作成の魔法マクロの行数なんか、プランターの40倍はあるしな。
つまり魔道具や家具って、ひとつひとつは小さいからエネルギーであるマナはそんなに必要としないんだけど、マナを使う力であるマナ操作力はとんでもない量が必要になるんだわ。
だからシンドイんだ。
もちろん魔道具や家具は作らないでおいて、後で作って搬入することも検討したよ。
でも、考えてもみてくれよ。
240億個の魔道具と家具を、約2億5000万軒の家に運んで設置するって……
いったい何人で何年かかると思う?
しかも全ての住居に既に人が住んでるんだぜ。
それにさ。
命からがら逃げて来たウールのひとたちが、ようやく安住の地に着いたと思ったら、明りも空調も無い部屋だったなんて可哀想じゃないか。
だからやっぱり最初に設置しておく方がいいと判断したんだ。
ん?
それで都市が全部造れなかったら意味無いじゃないかって?
そんなもん、神界にはあれだけの『転移の力』があるんだからさ。
後はカネさえあれば、悪魔界だろうが他の星だろうが、どこにでも一時避難させられるだろうに。
文明世界にはホテルだってあるんだろうし。
どうやらそういう大々的な救済行動は前例が無いそうなんだが、もうすでに充分過剰関与しちゃってるんだからさ。
だから今回を『前例』にすればいいだけの話だよな。
なんだったら、俺がガイア中の岩から金抽出してホテル代ぐらい寄付してやってもいいぞ。
そんなことより、せっかくニューウールに避難した住民が、まだ他の世界にいるやつに、「サトルが造った住宅ってガッカリなんだぜ」とか言ったら悲しいだろ?
だから俺が途中で潰れてもほとんど問題は無いんだよ。
所詮カネで済む話なんだから。
そんなことより、数は足りなくてもいいものを用意してやりたかったんだ。
だからぶっ倒れるまで全力で行くぜ!
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―
ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」
前世、15歳で人生を終えたぼく。
目が覚めたら異世界の、5歳の王子様!
けど、人質として大国に送られた危ない身分。
そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。
「ぼく、このお話知ってる!!」
生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!?
このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!!
「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」
生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。
とにかく周りに気を使いまくって!
王子様たちは全力尊重!
侍女さんたちには迷惑かけない!
ひたすら頑張れ、ぼく!
――猶予は後10年。
原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない!
お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。
それでも、ぼくは諦めない。
だって、絶対の絶対に死にたくないからっ!
原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。
健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。
どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。
(全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
ゲーム未登場の性格最悪な悪役令嬢に転生したら推しの妻だったので、人生の恩人である推しには離婚して私以外と結婚してもらいます!
クナリ
ファンタジー
江藤樹里は、かつて画家になることを夢見ていた二十七歳の女性。
ある日気がつくと、彼女は大好きな乙女ゲームであるハイグランド・シンフォニーの世界へ転生していた。
しかし彼女が転生したのは、ヘビーユーザーであるはずの自分さえ知らない、ユーフィニアという女性。
ユーフィニアがどこの誰なのかが分からないまま戸惑う樹里の前に、ユーフィニアに仕えているメイドや、樹里がゲーム内で最も推しているキャラであり、どん底にいたときの自分の心を救ってくれたリルベオラスらが現れる。
そして樹里は、絶世の美貌を持ちながらもハイグラの世界では稀代の悪女とされているユーフィニアの実情を知っていく。
国政にまで影響をもたらすほどの悪名を持つユーフィニアを、最愛の恩人であるリルベオラスの妻でいさせるわけにはいかない。
樹里は、ゲーム未登場ながら圧倒的なアクの強さを持つユーフィニアをリルベオラスから引き離すべく、離婚を目指して動き始めた。
エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~
シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。
主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。
追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。
さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。
疫病? これ飲めば治りますよ?
これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
あっとさん
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます
難波一
ファンタジー
"『第18回ファンタジー小説大賞【奨励賞】受賞!』"
ブラック企業勤めのサラリーマン、橘隆也(たちばな・りゅうや)、28歳。
社畜生活に疲れ果て、ある日ついに階段から足を滑らせてあっさりゲームオーバー……
……と思いきや、目覚めたらなんと、伝説の存在・“真祖竜”として異世界に転生していた!?
ところがその竜社会、価値観がヤバすぎた。
「努力は未熟の証、夢は竜の尊厳を損なう」
「強者たるもの怠惰であれ」がスローガンの“七大怠惰戒律”を掲げる、まさかのぐうたら最強種族!
「何それ意味わかんない。強く生まれたからこそ、努力してもっと強くなるのが楽しいんじゃん。」
かくして、生まれながらにして世界最強クラスのポテンシャルを持つ幼竜・アルドラクスは、
竜社会の常識をぶっちぎりで踏み倒し、独学で魔法と技術を学び、人間の姿へと変身。
「世界を見たい。自分の力がどこまで通じるか、試してみたい——」
人間のふりをして旅に出た彼は、貴族の令嬢や竜の少女、巨大な犬といった仲間たちと出会い、
やがて“魔王”と呼ばれる世界級の脅威や、世界の秘密に巻き込まれていくことになる。
——これは、“怠惰が美徳”な最強種族に生まれてしまった元社畜が、
「自分らしく、全力で生きる」ことを選んだ物語。
世界を知り、仲間と出会い、規格外の強さで冒険と成長を繰り広げる、
最強幼竜の“成り上がり×異端×ほのぼの冒険ファンタジー”開幕!
※小説家になろう様にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる