【爆撒英雄サトルのガイア建国記】

池上 雅

文字の大きさ
128 / 197

*** 128 『神界の誇りにかけてもお前は死なせん……』 ***

しおりを挟む
 

 俺がニューウールに戻るとヴラビエールさまが慌てて飛んできた。

「さっ、サトル…… ほ、ほんとうに大丈夫なのか……」

「ええ、見かけほど酷い状態ではありませんから。
 アダム、俺はどのぐらい都市を造ったところで気絶したんだ?」

「はい…… 60%辺りで気を失われました」

「おお、俺もけっこう進化して来とるじゃないか。
 それで残りの40%は?」

「わたくしが続けて作業を行い、現在全体の75%まで完成させております」

「よくやったな。ところでお前はだいじょうぶか?」

「多少の疲労はございますが、サトルさまほどではございません。
 かなりの進化も遂げておりますので……」

「それじゃあ、キツかったら言ってくれよな。
 俺が気絶してる間は休んでてもいいからな」

「……畏まりました……」

「それじゃあ残りの建設を終わらせるか。魔法マクロ、残実行!」


 まあ、残り25%だからさ。
 俺は気絶まではいかなかったんだけど、ステータス画面を見たらもうマナ操作力が底をつきかけてたんだ。
 だからまた一旦ガイアに帰ってシスティにエンゼルキュアをかけてもらおうか。
 そうして30分後、俺はまた『ニューウール』に帰って来たんだ。


「それじゃあ次行くか、魔法マクロ【都市建設40】実行!」


 俺は再び気絶して、システィの天使域で目を覚ました。
 ああ、なんか周りに人が増えてるぞ。
 あ、あれボスとフェミーナだ。
 悪魔っ子たちも精霊たちもいっぱいいるわ。
 そんな、みんな泣かなくってもいいのに……

「おいベギラルム。異常は無いか?」

「第1防衛ラインを越えたヒト族が3カ所で計50名おりましたが、それ以上一歩も進まぬうちに、神界防衛軍の神威の衝撃波によって気絶し、全員捕虜収容所に隔離されております。
 むろん我が方に負傷者はおりませぬ」

「そうか、さすがは神界防衛軍だ……」

 俺はシスティの背中に手を当てて、キスを返した。
「悪いけどもう少し『エンゼルキュア』を頼むわ」

「はい…………」



 30分後、俺は再びニューウールに立っていた。

「アダム、前回俺は何%都市を造れた?」

「80%ほどのところで気絶されました。
 残りはわたくしが完成させております……」

「おおそうか、さすがに気絶すると進化が早いな」

「ですがサトルさまのお体が……」

「まあ少しインターバルを広げれば大丈夫だろ。
 それじゃあ行くか、魔法マクロ【都市建設40】実行!」



 今度は俺は30分ほど気絶していたらしい。
 あと10分ほどもらって休んだあと、俺はニューウールに戻った。

「アダム、前回は何%だった?」

「95%ほどのところで気絶されました」

「へへ、俺もけっこう進化したもんだ」

「サトルよ…… これがお前の言う『進化』というものなのか……」

「ええ、ヴラビエールさま。
 この体内マナやマナ操作力の枯渇による気絶って、最高の鍛錬になるんですよ」

「そ、そうか……」

「ですから、多分次の40個は持ちこたえられるかもしれませんね」

「た、頼むからあまり無理をしないでくれ……
 そ、そなたに万が一のことでもあったら……」

「はは、さっきも申し上げましたが、これ見かけほど酷い状態では無いんで大丈夫ですよ。
 それじゃあ仕事に取りかかりますんで……」



 俺は次の【都市建設40】を持ちこたえた。

 だが……
 次の瞬間、辺りから悲鳴が湧き起こったんだ。
 後で聞いたんだけど、銀河中でも……

 はは、我ながらすげぇ顔になってるなぁ。
 これ、『死人の顔』だよな。


 前世でテレビのマラソン中継見てるときに解説者が言ってたんだけどさ。
 どんなに鍛え上げたオリンピッククラスのマラソンランナーでも、30キロ走ると体内に蓄えた炭水化物をエネルギーに変えてしまって、燃やし尽くしてしまうそうなんだ。
 そしてそれからの10キロは、炭水化物ではなく、筋肉や骨を燃やしながら走るそうなんだよ。
 この燃料の切り替えが、いわゆる『30キロの壁』と呼ばれるものなんだ。
 だからランナーたちは普段の練習では絶対に30キロ以上続けて走らないそうだ。
 そんなことをしたら、すぐに筋肉を痛めたり疲労骨折しちゃうから。

 それでももう、40キロ越えると燃やす物が無くなるんだそうだ。
 だから『命』を燃やしながら走るんだと。
 それゆえそのときの顔を『死人の顔』って言うそうだ。
 テレビではその選手の走り始めの顔と、ゴール前の顔を比較してたけど、なるほど今にも死にそうな別人の顔だったわ。


 でもさ。へへ。
 みんなは知らないだろうけどさ。
 前世では俺、入院中はいつもこんな顔だったんだぜ。
 むしろこれぐらいの顔だったら、調子がいいって言われて一時帰宅が許されるぐらいだったんだ。
 だからまだぜんぜん平気だわ。

 あ、ヴラビエールさまが俺を抱きとめてる。
 あ、ああ、俺倒れかかってたのか……
 なんか周りではさらにすっごい悲鳴が聞こえてるみたいだけどよくわからんな。

 お、なんだかヴラビエールさまが『キュア』をかけてくれてるみたいだわ。
 おー、『キュア(上級神級)』か、さすがにこれけっこう効くじゃないか……


「あ、ありがとうございますヴラビエールさま」

「気にするな…… それよりガイアに向かうか?」

「は、はい、すみませんが、『システィ成分』も補給しないと。へへ」

「よし、今運んでやる」


 お、なんか俺担架に乗せられたぞ。
 しかもこれ担架持ってるのって、全員上級神さまたちじゃないのか?
 神ともなればみんな神力で俺ぐらい浮かせて運べるだろうに。
 それにどうしてみんな泣いてるんだろうか……
 俺の不思議そうな顔を見たのか、ヴラビエールさまが口を開いたんだ。

「うむ。皆そなたを運んでやりたいと言っての。
 お前の命の重さを自らの手で感じ取りたいのだそうだ。
 かくいうわたしもな」

「はは、命の重さですか。ちょっと大げさじゃないですか?」

「いやまあせめてもの気持ちだ。黙って運ばれてくれ……」

「はい…… ありがとうございます……」


 ああ、またシスティの天使域にひとが増えてるわ。
 それにしても全員で泣かなくってもいいものを。
 俺はまたシスティにキスしてもらって『エンゼルキュア』をかけてもらったんだけどさ。
 ちょっとマズいかなこれ。
 システィもキュアの使い過ぎでちょっと目の周りが黒くなって来ちゃってるわ。




 俺は次の【都市建設40】も持ちこたえた。

 でもこれ…… マイッタよなあ。
 俺の髪の毛が抜け始めちゃったんだよ。
 もう放射線治療中の患者さんみたいにズルズルと……
 しかも慌てて手で頭を撫で廻したら、髪の毛全部抜けちゃったんだ。
 はは、人生初のスキンヘッド状態だぜ。
 おかげで周囲の悲鳴がすごくってさ、仕方ないから風魔法で音を遮ったぐらいだ。



 1時間後、俺は次の【都市建設40】も持ちこたえた。

 ただ、どうやら周りの悲鳴が絶叫に変わり始めたようなんだ。
 ああそうか、蒼いのを通り越して、全身が茶色くなって来てるのか。
 はは、ドリアードに変身した気分だな。
 モニター画面見たら、顔はもう『即身仏』になりかかってたし。

 あ、ヤベ。
 耳が片っぽ取れちまったぜ……
 もう片方も千切れかかってぷらぷらしてるし……
 頬の肉なんかも触っただけでぽろぽろ落ちるしさ。
 塊でポロっとか落ちたときなんかもう大騒ぎよ。
 どうやら頬の肉の穴から少し歯が見えてたせいで、周りの見物人に倒れるやつも出始めたようだな。


 これも後で聞いたんだけど、実況アナウンサーも号泣して、嗚咽しながら「サトル死なないでくれぇぇぇぇぇ~っ!」とか絶叫してたせいで、銀河の8800万世界もエラいことになっちまってたそうだ。


 お、今度俺を抱きとめて『キュア(上級神級)』をかけてくれたのって、これゼウサーナさまなんじゃないか? ネックレスが光ってるぞ。

「す、すみません、ゼウサーナさま。
 わざわざお越しくださいまして……」

「気にするな。なにしろわたしの加護を持つお前に死なれたら、わたしの面目は丸潰れだからな……
 それに、いくら上級神といえども、最大級の『キュア』は、1日せいぜい2回が限度なのだ。皆がお前のように鍛えておるわけではないからの。
 よって今、上級神たちに最高神さまより動員令が下った」

「あー、たいそうなことになってしまってすみません」

「それも気にするな。神界の誇りにかけてもお前は死なせん」

「あのー、それでしたら、アダムのことも気にかけてやっていただけませんでしょうか。
 あいつが焼きついて壊れでもしたら俺……」

「それももう大丈夫だ。
 これもたった今、最高神さまの命により、アダムはその功績を讃えられて『最上級世界管理システム』となった。
 これは神界管理システムに並ぶ機能を持つシステムだ。
 しかもバックアップコピーまでも作られておる。
 もはやヤツが壊れることも無いだろう」

「そ、それはそれは…… どうもありがとうございます」

「礼には及ばん。お前たちの行動に対しては当然のことだ」

「と、ところで、俺の髪の毛なんですけど……
 後で元通りに治していただけませんかね?」

「はは、わかった。私が責任をもって治してやろう」

「ふう。安心しましたよ。これで心おきなく残りの仕事が出来ます」

「それではお前をガイアに運んでやるとするか」



 それで俺、気が緩んだのかちょっと寝ちゃってたんだけどさ。
 気がついたらシスティの天使域にいて、なんと俺にキスして『エンゼルキュア』をかけていてくれてたのは、エルダさまだったんだわ。
 はは、フェミーナまでぺろぺろ俺の顔を舐めてくれてるわ。
 それもぽろぽろ涙を零しながら。


 ところで…… エルダさま……
 どうしてエルダさまは、俺の口の中に舌まで入れて来て下さってるんでしょうか……
 こんなところで俺のオオカミさんが目覚めたらどうしてくれるんですか。
 あなたさまは、実年齢は驚異のン万歳かもしれませんけど、見た目は若い超絶美人さんなんですよ!
 地球の17歳男子の性欲の恐ろしさがまだわからないんですか!


しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―

ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」 前世、15歳で人生を終えたぼく。 目が覚めたら異世界の、5歳の王子様! けど、人質として大国に送られた危ない身分。 そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。 「ぼく、このお話知ってる!!」 生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!? このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!! 「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」 生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。 とにかく周りに気を使いまくって! 王子様たちは全力尊重! 侍女さんたちには迷惑かけない! ひたすら頑張れ、ぼく! ――猶予は後10年。 原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない! お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。 それでも、ぼくは諦めない。 だって、絶対の絶対に死にたくないからっ! 原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。 健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。 どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。 (全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)

クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双

四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。 「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。 教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。 友達もなく、未来への希望もない。 そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。 突如として芽生えた“成長システム”。 努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。 筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。 昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。 「なんであいつが……?」 「昨日まで笑いものだったはずだろ!」 周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。 陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。 だが、これはただのサクセスストーリーではない。 嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。 陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。 「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」 かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。 最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。 物語は、まだ始まったばかりだ。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

ゲーム未登場の性格最悪な悪役令嬢に転生したら推しの妻だったので、人生の恩人である推しには離婚して私以外と結婚してもらいます!

クナリ
ファンタジー
江藤樹里は、かつて画家になることを夢見ていた二十七歳の女性。 ある日気がつくと、彼女は大好きな乙女ゲームであるハイグランド・シンフォニーの世界へ転生していた。 しかし彼女が転生したのは、ヘビーユーザーであるはずの自分さえ知らない、ユーフィニアという女性。 ユーフィニアがどこの誰なのかが分からないまま戸惑う樹里の前に、ユーフィニアに仕えているメイドや、樹里がゲーム内で最も推しているキャラであり、どん底にいたときの自分の心を救ってくれたリルベオラスらが現れる。 そして樹里は、絶世の美貌を持ちながらもハイグラの世界では稀代の悪女とされているユーフィニアの実情を知っていく。 国政にまで影響をもたらすほどの悪名を持つユーフィニアを、最愛の恩人であるリルベオラスの妻でいさせるわけにはいかない。 樹里は、ゲーム未登場ながら圧倒的なアクの強さを持つユーフィニアをリルベオラスから引き離すべく、離婚を目指して動き始めた。

エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~

シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。 主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。 追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。 さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。 疫病? これ飲めば治りますよ? これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

あっとさん
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます

難波一
ファンタジー
"『第18回ファンタジー小説大賞【奨励賞】受賞!』" ブラック企業勤めのサラリーマン、橘隆也(たちばな・りゅうや)、28歳。 社畜生活に疲れ果て、ある日ついに階段から足を滑らせてあっさりゲームオーバー…… ……と思いきや、目覚めたらなんと、伝説の存在・“真祖竜”として異世界に転生していた!? ところがその竜社会、価値観がヤバすぎた。 「努力は未熟の証、夢は竜の尊厳を損なう」 「強者たるもの怠惰であれ」がスローガンの“七大怠惰戒律”を掲げる、まさかのぐうたら最強種族! 「何それ意味わかんない。強く生まれたからこそ、努力してもっと強くなるのが楽しいんじゃん。」 かくして、生まれながらにして世界最強クラスのポテンシャルを持つ幼竜・アルドラクスは、 竜社会の常識をぶっちぎりで踏み倒し、独学で魔法と技術を学び、人間の姿へと変身。 「世界を見たい。自分の力がどこまで通じるか、試してみたい——」 人間のふりをして旅に出た彼は、貴族の令嬢や竜の少女、巨大な犬といった仲間たちと出会い、 やがて“魔王”と呼ばれる世界級の脅威や、世界の秘密に巻き込まれていくことになる。 ——これは、“怠惰が美徳”な最強種族に生まれてしまった元社畜が、 「自分らしく、全力で生きる」ことを選んだ物語。 世界を知り、仲間と出会い、規格外の強さで冒険と成長を繰り広げる、 最強幼竜の“成り上がり×異端×ほのぼの冒険ファンタジー”開幕! ※小説家になろう様にも掲載しています。

処理中です...