何者にも成れなかった者の成れの果て

Olivia

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成れの果て

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文「ね?明日は空いてる?」

絵「明日は休日出勤だな・・・在宅勤務だけど」

文「は?何をおっしゃられているのか・・・」

絵「ん?・・・あぁ出勤はしないか・・・」

文「でしょう?」

絵「届け出の処理が他にない」

文「遊びに行ってもいい?」

絵「ん・・・いいけど、仕事してるよ」

文「うん、PC借りて横で小説書いてるから」

絵「・・・まぁ、いいけど」

文「なんかさ・・・息詰まると気分転換に誰かと話たくならない?」

絵「そう?」

文「そうなの」

絵「まぁ、いけど」

文「じゃぁ今夜」

絵「ん?」

文「だめ?」

絵「いいけど」

------

近所のスーパーマーケットで合流して買い物をすませて部屋に向かう。

文「あれ、主食がないや」

絵「え?いるの」

文「ダイエット中?」

絵「いや、夜は簡単に済ませるから」

文「そっか・・・」

絵「冷凍庫に焼きおにぎりがあったかな・・・」

文「・・・はぁ?」

絵「冷凍食品」

文「おう」

絵「おもしろいところに反応するよね」

文「だってさ」

1.お米を炊いて
2.おにぎりにして
3.焼いて
4.冷凍保存して
5.温めて
6.食べる

文「でしょう?」

絵「なんか変?」

文「いや、お米をどんだけ煮るなり焼くなり氷つかせて電子をあてて」

絵「・・・まぁ、ひどい拷問だね」

文「でしょう?好きにしすぎじゃない?」

絵「じゃ、いらない?」

文「・・・もらう」

絵「はい、でもそう考えると不思議な物っていろいろあるね」

文「ん・・・」

絵「子持ちシシャモ[オス]とか」

文「は?」

絵「見たことない?スーパーで普通に売ってる」

文「そうなの?」

絵「子持ちニシンで数の子とニシンの国籍がバラバラだったり」

文「それは・・・加工食品」

絵「だね、ニシンがロシアで数の子は・・・どこだったかな」

文「なんかエグイね」

絵「まぁサイコパスだね」

文「他にもある?」

絵「あ、ひき肉のあいびきとかね」

文「・・・それは、すでにもう」

絵「豚がアメリカと日本で、牛がオーストラリアの多国籍なのとか」

文「・・・すげーな」

絵「まぁ、気にしないでしょう?普通」

文「そうかもね・・・あ、そうか」

絵「ん、どうかした?」

文「懐かしいのがあった」

絵「なに?」

文「古新聞」

絵「・・・あぁ」

文「ね」

絵「ゴキブリと戦うためだけに人類に残された古代兵器だね」

文「・・・なの?」

絵「ちがうの?」

文「・・・否定はしないけど」

絵「まぁ、新聞なんて最近みないからな・・・」

文「そうだね、滅ぶ文化・・・確かに古代兵器かも」

絵「でしょう?」

そういいながら、何本目かのビールを開けた。

「さてと、そろそろしよっか」

「・・・うん」
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