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たどりつくあてのない理由
しおりを挟む文「あなたって自分の絵を作品にする気はないの?」
絵「・・・値段をつけるってこと?」
文「まあ、そうかな・・・商用化ってことか」
絵「無理だね、働いてるし需要がないのは解ってる」
文「そう?」
絵「そう。商品になるといろいろ大変だし自分の描きたいものじゃなくなる気がして・・・あなたは?」
文「無理だね」
絵「そうなの?」
文「本にするだけの文章が書けない」
絵「長編描いてみたら?短編をまとめるとか」
文「それならあるかもね、一度かこうと思って試したんだけどね、結末が解ってる話を描いてると自分が飽きるんだよね」
絵「ん・・・それは?」
文「小説の書き方でさ、プロットってストーリーの骨格とか文字数を設定してかいたくんだけどね」
絵「へ~」
文「あらすじを書き上げたところで飽きるんだよね」
絵「へ?」
文「自分が」
絵「なるほどね」
文「飲む?」
絵「もらおうおかな」
---
絵「ところで何で書いてるの?」
文「いまさら聞く?」
絵「あれ?きいたっけ」
文「言ってないかな、昔の夢というと聞こえがいいか」
絵「なるほど・・・」
文「頭に浮かんだ妄想を文に書き出してみたらどうなるかなって」
絵「で、どこまで行くと夢がかなうの?」
文「さてね、もうかなってるから・・・どうかな、飽きるまで続く、あなたは?」
絵「ん・・・同じだよ、なんか描けるんじゃないかって・・・うまくならないけど」
文「君の絵すきだけどな・・・文章も絵も何をうまいというかだね」
絵「そうだね、絵のうまい人のまねしてると自分の絵じゃなくなるからやめた」
文「それはいいこころがけだね」
---
絵「そういえば、君の話さ」
文「ん?」
絵「おもしろくても知り合いに勧められない」
文「え?なんで」
絵「いや、普通に君の短編を読んで面白いって勧めたらヤバイ人だと思われるでしょう?」
文「そう?」
絵「え~そこは自覚しようよ、けっこういかれてる感じだけど」
文「そうなのか~」
絵「うん、面白いんだけどね・・・読み手を選ぶよね」
文「まぁ、素人の趣味だからね」
絵「でも不思議な書き方するよね」
文「そう?」
絵「そんなきがする」
文「本題に入るまでが長い話が嫌いなんだよね」
絵「あぁ・・・わかるかも」
文「昔読んだ小説の始まりが設定説明で長くてさ壮大なスケールかと思ったらそうでもなくて」
絵「予備知識がないとわからないタイプの話か」
文「そ」
絵「予備知識がない人は手に取らにだろって話なのに前書き長かったりするよね」
文「だから御都合主義で書くのだよ」
絵「なるほど」
文「それで、君の絵はどこまでいくんだい?」
絵「さて、自分にもわからないよ」
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