メルドリアスの遊戯世界 ~異世界転生ハーレムキャラバン~ 【健全版】

猫野 にくきゅう

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冒険者編

第38話 山賊が現れた 2

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「グッ、ぐぎゃああぁっぁぁあ!!!」

 俺が突き刺した槍は、土下座した状態の山賊の脇腹に突き刺さっている。
 腹を槍で貫かれていた山賊は、ゴキブリのように藻掻いている。


 コイツは『自分は転生者だ』と言っていた。

 どうみても、三十~四十代の中年の男だ。
 この世界の転生者は、全員が俺と同じ年齢のはずだ。

 見た目や年齢が、何らかのスキルの影響で変化しているのか?
 それとも転生者の情報を、どこからか入手したのか?

 それは解らないが、聞いても無駄だろう。

 コイツの言葉を、信用する気はない。

 広域探知で山賊連中を簡易鑑定した時に、罪科ポイントはチェックしている。
 鑑定で得られる個人情報の中でも、罪科ポイントはチェックしやすい。

 盗賊の類は、判別しやすいように出来ている。
 そういう仕様なのだろう。

 広域探知で得られたコイツの罪科ポイントは、一万を超えていた。
 他の山賊の五倍以上の罪科を、ため込んでいる。
 
 こんな奴と、交渉しても無意味だ。

 だが、情報収集として──
 一度くらいは、なにか聞いてみるか。





 ──それにしても、しぶといなコイツ。
 まだ、生きている。

「お前、この馬車に乗せている二人は、攫ってきたのか?」

「…………ち、違うッ、こいつら病気だって言うから、医者に連れてくところなんだ。小鬼族の、村の奴らに頼まれて──がギャアあぁ……」


 俺は槍を山賊の首筋に刺して、動脈を切断する。
 血が勢いよく噴き出して、山賊から生命力が失われていく。

 こいつから情報収集しようとするのは、時間の無駄だったようだ。

 なんか、胡散臭いんだよな、コイツは……。



 だが、まあ──
 山賊達に捕まっているのは、『小鬼族』だということは解ったか──




 俺は山賊達が腰に下げていた、荷物袋を漁り金目の物を物色する。
 回収できたのは、銀貨二十八枚と銅貨四十枚。

 人数は多かったが、持ち歩いている現金はこんなものだった。
 ここから逃げて、隠れていた奴らの分は、漁っていない。

 わざわざ、回収しに行くのは面倒だ。

 どうせたいして、金を持ってないだろう。

 他にも携帯食のようなものが入っていたが、それはいらない。

 辺りは暗くなってきていたので、山賊が持っていた松明に魔法で火をつける。
 俺は夜目が効くが、これから助ける二人が、暗闇だと不安だろう。


 
 俺は馬車の外から──
「これから、お前たちをそこから出してやる。危害を加える気はない!!」

 大きめの声で、中の二人に聴かせるようにそう言うと、荷台の幌を開ける。

 そこに居たのは、猿ぐつわを噛まされ、身体を縛られた少女二人。
 二人の背丈は人間の子供ほどで、頭には角が生えている。

 あの山賊が小鬼族と言っていたが、そのままの見た目だった。



 二人は少し怯えて、警戒するように俺を見ている。
 しかし、二人から敵意は感じないし、暴れる様子もない。

 俺は二人の縄を、解いてやることにした。

 




 山賊から助け出した少女二人を連れて、山道を引き返している。
 五人と合流するため、移動しながら小鬼族の二人から、事情を聞いている。



 小鬼族というのは、モンスターとは違う。
 人間に近い亜人種で、言葉も通じる。

 山の中に住んでいて、村を作って生活しているらしい。

 人とも、交易がある。

 人と違うのは、見た目が少しと──
 『モンスターから、積極的に襲われない』という特性がある。

 後は、──
 闘気の扱いに、長けた者が多いそうだ。




 小鬼族は山賊達に村を襲撃されて、交戦したが力及ばず降伏。

 戦利品として、この二人が差し出されたのだという。


 小鬼族は闘気を扱える者が多いんだから、結構強いんじゃないのか?

 あの盗賊連中に、後れを取るとは思えないが……。

 連中の中に、魔法使いがいたからか?

 その辺の話を聞きたかったが、村を襲われたばかりのこの二人に、これ以上聞くのは気が引けた。
 
 村に送り届けた時にでも、大人の小鬼族に詳しく聞こう。



 二人は姉妹で、名前はラズとリズ。
 ラズが姉でリズが妹、特徴は小さい角が生えていることと、肌の色。
 ラズが青で、リズが赤。
 
 せっかく助けてやったのだ。

 ついでに小鬼族の村まで、送り届けてやろうと思う。






 辺りはすっかり、闇で覆われている。
 みんな心配しているかなと、五人がいる辺りに目を向ける。


 ──んっ?
 その辺りに、松明のものであろう、明かりが灯っている。

 おかしい。
 俺たちは、松明など持っていない。

 俺は視力強化の魔法と、魔力探知で状況を確かめる。



 アカネルとモミジリが、ズボンを下ろした状態で座り込んでいて──

 三人の山賊と思しき男が、二人に向かってシミターを突き付けている。


 どういう状況だ?

 とりあえず──

 隣に居たリズに持っていた松明を渡し、先方の明かりを指さして──
 『先に行く』と言ってから、剣を装備する。

 空間移動のスキルを使って、山賊達の背後へと移動した。
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